【産経抄】11月21日

・今日は自衛隊市ヶ谷駐屯地に人質を取って立てこもり自衛隊員にクーデターを呼びかけたが失敗し、自決した三島由紀夫をとりあげる抄子。三島事件は「自衛隊暴力装置である」ことの証明だと思うのですが、なぜか仙谷発言を非難する抄子。
・ちなみに三島が自決したのは今日から4日後の11月25日。三島を評価する右翼団体はこの日を「憂国忌」と呼んで、毎年、三島追悼行事を行っているそうです。

 晩年というのも変だが

 三島の死は確かに異常ですが晩年というのは変ではないでしょう。

自死する前の三島由紀夫

「自決」「自害」「自刃」「自殺」「切腹」などではなく「自死」とした理由は何ですか?

 三島が奈良で惹(ひ)かれていたのは「清浄」だとか「清明」「無垢」というピュアなものだった。それが政治の一新を求め、修羅場を演じることになる。あと4日で40年を迎えようという今も、事件が多くの日本人の脳裏から離れない理由なのだろう。

「修羅場を演じることになる」
 修羅場というか失敗した極右クーデターですけれどね。はっきりと「クーデター未遂」とか「人質を取って立てこもり」とか書かないのはなぜなんでしょうか?。何となく分かりますが。


 「今も、事件が多くの日本人の脳裏から離れない理由」
・言いたい意味が分からないのですが、抄子は三島のクーデターを「違法行為で支持はしないが気持ちは分かる」と言いたいのですか?。ちなみに産経社員でしたが三島の事件に衝撃を受け、右翼活動家に転身したのが鈴木邦男氏です。右翼活動を始めた当初は産経に勤めていたようですが公安事件で逮捕されたために懲戒免職となったそうです。産経はやたらウヨを煽る癖にそう言うときは冷たいんだなあ(苦笑)。
・今の若者はおそらく三島のことも三島事件も知らない、三島の作品も読んだことがないという人が多いでしょう。私も三島事件は知っていますが、生前の三島をリアルタイムで知っているほどの年ではありませんし、彼の作品も読んだことはないです。
 抄子も書いていますが、三島が亡くなって今年で40年ですからね。50代以上でなければ、生前の三島なんか記憶にないでしょう。
 三島事件を脳裏にとどめているのは一定の年代の人で彼らも多くは三島支持ではなく「有名人の起こした異常な事件」として記憶してるだけでしょう。今はともかく当時の三島は時代の寵児でした。
 たとえは悪いですが多くの日本人にとって「ビートたけしのフライデー襲撃」などを記憶しているのと似たり寄ったりの理由でしょう。