■【一筆多論】70年前の人種平等サミット 榊原智
pr3さんが2013年11/30付けエントリ『産経「主張」の公正な報道観。他。』(http://d.hatena.ne.jp/pr3/20131130/1385911711)で紹介していたので気付きました。「人種平等サミット」ってのは三浦小太郎など極右が大絶賛の「大東亜会議」ですね。id:pr3さんは「そんなのは極右だけの認識だ」と呆れていますが、全く日本極右の常識のなさは何とかならないんでしょうか。
■日中韓共同の歴史教科書実現を 日韓両議連が共同声明
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131130/plc13113013580011-n1.htm
まあ、どこまで本気かはともかく。日韓議連というのは会長が額賀福志郎氏*1で別に左派的な組織でもない。そして「共同教科書案」というのはそもそもは朴大統領が言い出しっぺです。
日本側もそれなりに韓国に配慮してることがわかります。個人的にはまだまだ配慮が足りないと思いますが少なくとも安倍自民は産経や国家基本問題研究所ほど「アンチ韓国」「極右」ではないわけです。
■森担当相、二転三転 秘密保護法案で記者と公務員の接触 規範新設検討→難しい→検討含み
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131130/plc13113000040000-n1.htm
法が成立したら「マスコミと公務員の接触について規範を作りたい(積極的)」「いや作るのは難しいかも(消極的)」と言う事がころころ変わるとは滅茶苦茶ですね。こんなていたらくでよくもまあ「特定秘密保護法案を今国会で成立させたい」なんて言えるモンです。こんな怪しい代物に賛成なんか出来ませんよ。
■【主張】NHK番組訴訟 徹底検証し公正な放送を
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/131130/ent13113003070000-n1.htm
既に拙エントリ『今日のMSN産経ニュース(11/28分)(追記あり)』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20131128/5064208022)で取り上げたネタですが。ばかばかしいですね。まだ二審判決だし、認められたのは「人間動物園は差別だ」と言う部分だけです。「1審の1億1000万円請求」は2審では「710万円請求」に大幅トーンダウンし、認められたのは100万円。
産経が言うほど「原告の言い分が認められたわけでは全くない」のです。
ふざけたことを抜かしてる暇があったら「デマ記事で辻元清美氏に名誉毀損訴訟を起こされ、惨敗した阿比留を懲戒解雇」にでもしたらどうなんでしょうか。デマ記事記者と裁判所に断罪された人間・阿比留を左遷どころか出世させる新聞が良くもふざけたことが言えるものです。
■【産経抄】11月30日
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131130/chn13113003050000-n1.htm
中国の言う「防空識別圏」とやらの意味がわからないので今後勉強しようかなとは思います。
マスコミも無責任に反中国を煽るより「防空識別圏」とは何か、今後どう対応すべきかを「反中国の煽りなし」でまともに説明して欲しいですね。
誰かの妄想・はてな版『“中国の防空識別圏だけが異常”って本当?』(http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20131128/1385658620)も「マスコミ報道を見ていても何が問題だかさっぱりわからない」としています。単に「尖閣など領土問題で争ってる部分も防空識別圏に含めてることが問題」なんでしょうかね(もちろん「是非はともかく、そういうケースは珍しくない」と言う反論はあり得るかと思います)。
それとも他にも何か問題があるのか。
いまや世界第2位の経済大国となった中国は、あり余るカネで空母を買い、ミサイルを増やし、新型戦闘機を量産している。
日本だって軍事費を増やしてるし、産経も増やせと言ってるのにまあ、自分勝手です。こういう中国批判が言えるのは「軍縮派」だけだと思いますよ。
「日本の軍事費はきれいで中国は汚い」とでも思ってるんでしょうか。
子供のオモチャと同じで、買いそろえたら使いたくなるのは人情というもの。
ほう、じゃあ日本も「買った武器」をいずれ「使いたくなる」んですか?
新聞には「闘争の狙いを日本に集中し、野心を打ち砕くべきだ」との見出しが躍り、テレビでは、軍事評論家と称する人物が、今にも日本が攻めてくる*2ような口ぶりで危機をあおっている。
新聞やテレビは政府ではありません。そしてその種の「中国や韓国など怖くない」「韓国は慰安婦で日本をデマ中傷してる」「中国は沖縄侵略をねらってる」といった中韓への誹謗中傷をする産経にそんな批判をする資格はない。
そんな中国も米国は怖いのだろう。米軍のB52が防空圏を堂々と通過しても黙って見送るだけだった。
ばかばかしいですね。「米軍の通過行為」や「それに対する中国の反応」をどう見るべきかよくわかりませんが、軍事対応なんかおいそれとできるわけがないでしょう。
【追記】
■産経新聞「【中国防空識別圏】対中結束に「冷や水」 米政府、民間航空に飛行計画事前提出促す」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131130/amr13113023240006-n1.htm
米政府は29日、米航空各社に対し、東シナ海上空に中国が設定した防空識別圏を米民間航空機が通過する際、飛行計画の事前提出など中国側の要求に従うよう促した。日本政府はこれとは逆の要請を航空会社にしている。米政府の決定は、日米の足並みを乱し中国を利することになり、政策のブレが目立つオバマ政権の対応が疑問視される。
「日米の結束」も何も米国は自分の国益を考えて動くというだけの話でしょう。「中国に抗議はするが、中国の要請を航空会社に完全無視させて、民間航空機に不測の事態が起こって、乗客の安全が害されたらまずい」という判断がそんなにおかしいんでしょうか。
産経の主張が「何で米国は中国に媚びるんだ!。安倍さんの面目は丸つぶれだ!」というぼやきにしかなってないのが実にお粗末です。
■産経新聞『英首相、2日に3年ぶり訪中 防空識別圏設定への態度で苦慮』
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131201/erp13120121200003-n1.htm
英国のキャメロン首相は2日、3日間の日程で3年ぶりに中国を公式訪問する。英政権は中国との関係を改善し、経済成長につなげて再来年の総選挙で再選する戦略を描く。
(中略)
特に関心を集めているのは、中国が東シナ海で防空識別圏を設定した問題への対応だ。
(中略)
キャメロン首相は「主権については中立を保ち、すべての関係国に問題の解決を促す」(英紙タイムズ)ことにとどめるという。
キャメロン氏は首相就任から半年後の2010年11月に初めて訪中したが、昨年5月にチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談して関係が冷却化。習近平*3政権発足後の4月に首脳会談の実現を模索したが、断念した。
しかし、キャメロン首相が5月、議会で「チベットは中国の一部。独立は支持しない」と答弁したことで関係改善に向かった。英政府高官も「首相は今後、ダライ・ラマと会わない」と明言している。
(中略)
訪中には閣僚や英財界人が同行して北京や上海を訪問。李克強*4首相らと会談し、両国関係の強化を協議する。
つうことで
1)産経は防空識別圏問題で中国を糞味噌に罵倒して欲しいのだろうがイギリスはそういう立場じゃない
2)ダライと会いたがらない首脳は安倍以外にもおり、別に珍しくないこと
がわかります。
まあ、中国と必要以上にもめても英国の国益が害されるでしょうから仕方ないんじゃないか。
アンチ中国の産経はご不満のようですが。