今日の産経ニュース(12/20分)(追記・訂正あり)

■【産経抄】トップの責任 12月20日
http://www.sankei.com/column/news/141220/clm1412200003-n1.html
 「STAP問題の責任を取ってトップの野依*1理研理事長は潔く辞めたらどうか」「今すぐ辞められないとしても、きりがいい時期で辞めるべきでないか」てそこだけ取れば正論でしょうけど、言ってるのは「社員がどんなに酷い誤報をしようと社長が辞めない産経」ですからね。面の皮が厚すぎて心底呆れますね。まあ、しかし野依氏の言動見てると「偉大な科学者が偉大な管理者とは限らない」て事がよく分かる気がしますね。「ノーベル化学賞受賞者(2001年)という科学のプロ」ではあっても、「不祥事発生時の対応のプロ」ではないんでしょう。 まあ、理研でこんな不祥事が起こるなんて誰も思ってないでしょうし、たぶん「野依理事長」に期待されてたことも「ノーベル化学賞受賞者としての広告塔的役割」だったんでしょうしね。


■「民主主義守った歴史的決定」親北政党解散に韓国大統領
http://www.sankei.com/world/news/141220/wor1412200069-n1.html
 少数野党弾圧という民主主義破壊行為を「民主主義守った歴史的決定」と強弁するとは呆れて物も言えませんね。俺の中では「朴クネ」が「2014年を代表する最低の極右反動政治家」として「安倍や橋下(日本)」など他候補を抑えて「ナンバーワン」になりました。朴クネを野放しにするようでは韓国の民主主義が劣化し取り返しがつかなくなる日もそう遠い日ではないでしょう。
 こういう野蛮な政治家・朴に「対北朝鮮外交」「対日外交」「対中国外交」などがまともにできるのか考えるだけで恐ろしい。「慰安婦問題での安倍の下劣さ」を批判した上での話ですがこの乱暴さでは「朴は慰安婦問題による日本叩きが国民にうければいいと勘違いしてるのではないか」「救う会北朝鮮叩き並みに、慰安婦問題を玩具にしてもてあそんでるのではないか」という疑念を覚えざるを得ません。


■【一筆多論】イスラエルの「内なる危機」:村上大介
http://www.sankei.com/column/news/141220/clm1412200007-n1.html
 「パレスチナ自治政府には絶対妥協しない」というネタニヤフ政権の極右的態度(バックはユダヤ教右派という宗教右派)が、イスラム社会どころか、西側(欧米諸国)ですら「非常識だ」と反発を生み、その結果、イスラエル国内ですらネタニヤフ批判が「穏健保守、左派を中心に出てる」と言う話です。
 「パレスチナ自治政府=中国、韓国」「ネタニヤフ=安倍晋三」と書き換えればまさに今の日本でしょう。 今の安倍政権もネタニヤフ政権同様「日本会議神社本庁などが中核)」という宗教右派をバックにしてるわけです。そういえば米国の茶会も「宗教右派」がバックでしたし、この種の宗教右派の脅威というのは「万国共通」なんでしょうか。


■【民主党代表選】岡田氏も立候補検討表明 枝野氏が支援へ
http://www.sankei.com/politics/news/141220/plt1412200019-n1.html
 現時点では岡田氏*2、細野氏*3、前原氏*4が代表選出馬表明をして、枝野氏*5が岡田支持表明してるという話です。部外者にはこの三氏がどう違うのかよく分かりませんが。それにしても「枝野、岡田、細野、前原」いずれも「日本新党出身(枝野氏、前原氏*6)」「自民離党派(自民党羽田*7グループ*8の一員だった岡田氏)」「前原グループの一員(細野氏)」といずれも「左派とは言えない面子」だらけなのが何とも。民主党における左派の存在感の無さは異常でしょう。よく連合も民主党を支持できるなと思いますし、民主党内左派って何でこんなに政治力がないんですかね。鳩山、菅*9、野田*10内閣においてもまるで存在感なかったですしね。小沢グループ(後の「国民の生活が第一未来の党→生活の党」)が「消費税増税問題を理由に野田政権に造反したときも」、「小沢もおかしいが野田政権もおかしい」と批判することなく、民主党内右派と共にただただ野田を支持し、「党内左派の世間的評判を大いに落とした」し、一方野田の側も左派に感謝などしないので民主党政権内での左派のパワーアップにもならず、「民主党内左派の政治的無能ぶり」をさらす結果になったわけです。共産の躍進の背景の一つは「民主党内左派」のあまりのていたらくでしょう。


■【経済インサイド霞が関で次々「鯨料理」がメニュー化される理由
http://www.sankei.com/premium/news/141220/prm1412200010-n1.html
 捕鯨万歳かと思いきや、最後の落ちは割とまともです。

 農水省内の食堂では、「イワシ鯨ステーキ膳」(1000円)や「じゅ〜し〜鯨特性カレー」(800円)などの鯨メニューを提供している。ただ、「気軽に食べるには値段が高い。鯨料理を普及させたいなら、もっと安くしてほしい」(農水省職員)というのが消費者の一般的な感想だ。「牛や豚の肉が食べられる現在、無理して食べたいと思わない」(同)のが本音だろう。
 昭和30年代は全国の大半の小中学校給食で提供された鯨肉料理だが、現在は約7000校で全体の約20%にとどまる。二階氏*11は学校給食での提供拡大を狙うが、「捕獲量が少なくなっており、鯨肉の価格も上がっている。正直、需要に対して適正な量の供給は苦しい」(日本捕鯨協会の和田一郎顧問)状況だ。
 全省で鯨肉料理を提供しようと躍起になる二階氏だが、まずは「日本が調査捕鯨を続けるため、国内外を納得させる論理と政策の再構築を急ぐべきだ」(政府高官)との意見も出ている。

 「鯨肉は今の日本人にとって身近でない」「捕獲量も少ないから価格が高い」「そもそも日本人の捕鯨愛を高めても国際社会の批判をかわせない」
 おっしゃるとおりでしょうね。


■【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 反日版「パブロフの犬
http://www.sankei.com/column/news/141220/clm1412200004-n1.html
 やれやれですね。「南京事件はなかった」「慰安婦は合法」と呆れるほど繰り返す産経の方がよほど「能がない」というか「パブロフの犬」を連想させますが。


■「日本の態度、注視している」訪中の河野洋平*12に中国要人*13、安倍首相の戦後70年の新談話牽制
http://www.sankei.com/world/news/141219/wor1412190044-n1.html
 「新談話牽制」と平気で書ける産経の態度にまず苦笑。安倍は少なくとも建前では「新談話を作りたい。つくるにあたっては村山談話河野談話、菅*14談話*15といった過去の談話を精神を反映した物にしたい」て言ってるわけです。
 しかし「牽制」と産経が書くと言う事は
1)中国はそうした安倍の建前を信用してないこと
2)そうした中国の安倍への疑念に産経が「過去の談話の精神を引き継ぐって安倍首相は言ってるじゃないか。安倍首相を疑うなんて失礼だ」と言う気がないこと
3)それどころか産経は「中国が嫌がるような談話出して何が悪い、そもそもあの戦争は聖戦だ」と、とんでもない事考えてる疑いがあること
を示していると思います。

 河野氏は、習氏*16が虐殺*17の犠牲者数を30万人としたことを念頭に「若干、われわれの意見と食い違うものもある」と反論。

 この河野発言でわかるように
1)「南京事件否定論批判派(実在派)」は必ずしも犠牲者30万人説に立っているわけではないし
2)相手が大物政治家の河野氏という事情もあるでしょうが、「30万人説には賛同できない」と言っても「南京事件否定論に立たない限り」中国も「30万人説を否定するとは何事だ、今すぐここで謝罪しろ」というほどには中国も30万人説にこだわってないわけです。
 むしろこだわってるのは「30万人説は事実じゃない→だから南京事件はなかった」なんてデマを流す産経らウヨの方です。


■【主張】米ソニー映画中止 表現封じる脅迫を許すな
http://www.sankei.com/column/news/141220/clm1412200002-n1.html
 これにつけた小生のブクマ。

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.sankei.com/column/news/141220/clm1412200002-n1.html
国家元首を侮辱する映画が許されるわけない。テロ予告は支持しないが、こんな映画擁護できるか。ゴルゴ13だってさすがに実在の人物(オバマとか)はゴルゴの暗殺対象にしてない

 しかしよく考えたら「病死や事故死で処理された、ある死亡した著名人の死は実はゴルゴの暗殺」てパターン(例:ダイアナ妃)がいくつかありましたね。さすがに「生存してる著名人の暗殺」なんて話は出てこないし、それどころか「ニクソン*18訪中をお膳立てしたキッシンジャー*19暗殺を企む極右連中」の暗殺をゴルゴが引き受けるなんて話も確かありましたが。

【追記】
 この拙エントリに

id:maangie
 ジョージ・W・ブッシュが暗殺されて…。という設定の映画がアメリカだかイギリスだかであったような気がするんです。TVドラマだったかも。あやふやですいません。

と言うブクマがつきました。どうもありがとうございます。ただそういう映画なりドラマなりが仮にあるとして「見ないと評価すべきではない」かもしれませんが、小生、個人的にはそういうのは評価出来ませんね。ブッシュは嫌いですけど(もちろん金正恩も別に好きではありません)。
 「ブッシュ支持派(あるいは金正恩支持派)」でも「ただのアンチブッシュ(あるいはアンチ金正恩)の嫌がらせではなくてある種の芸になってる!」と評価出来る代物になってれば別ですがたぶんそうじゃないでしょうからねえ。
 安倍批判派だって「『安倍への嫌がらせができればそれでいい!』という非常識な人間」か「『俺はそれなりの作品を作ることができる!。ただの安倍への嫌がらせじゃないんだ!』と言えるだけの才能と自信のある人間」でもない限り「安倍暗殺設定の映画」なんかつくらないでしょうし、つくっても「ただのアンチの嫌がらせ」じゃ意味がないわけです。
 少なくとも小生は意味がないと思う。
 「批判としてお見事!、娯楽作品としても成立してる!」と言われる代物じゃないと。でその場合、別に暗殺て設定にする必要もないと思いますけどね。

*1:京都大学工学部助手、名古屋大学理学部助教授、教授、理学部長、名古屋大学物質科学国際研究センターセンター長を経て現在、理化学研究所理事長。2001年にノーベル科学賞を受賞。2006年には、安倍内閣教育再生会議で座長に就任。2007年の天皇、皇后の欧州5カ国訪問に際しては、首席随員を務めた。(ウィキペ「野依良治」参照)

*2:民主党幹事長(菅代表時代)、鳩山、菅内閣外相、野田内閣副総理・行政刷新担当相などを歴任。

*3:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)などを歴任。

*4:鳩山内閣国交相菅内閣外相、野田内閣国家戦略担当相などを歴任

*5:民主党政務調査会長(菅代表時代)、民主党憲法調査会長(岡田代表時代)、鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相などを経て現在、民主党幹事長(海江田代表時代)。

*6:前原氏は保守系松下政経塾出身でもある

*7:中曽根、竹下内閣農水相、宮沢内閣蔵相、細川内閣副総理・外相を経て首相

*8:後の新生党

*9:橋本内閣厚生相、鳩山内閣財務相を経て首相

*10:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相を経て首相

*11:小渕内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相を歴任。現在、自民党総務会長

*12:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*13:兪正声中国人民政治協商会議主席(中国共産党中央政治局常務委員兼務)のこと

*14:橋本内閣厚生相、鳩山内閣財務相を経て首相

*15:まあ河野談話、菅談話は韓国に対する物で中国は直接関係ないですがあの戦争への反省の意思表明という点では「中国の対象の村山談話」と共通点があります

*16:国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*17:南京事件南京大虐殺)のこと

*18:アイゼンハワー政権副大統領を経て大統領

*19:ニクソン、フォード政権で国家安全保障問題担当大統領補佐官国務長官