今日の産経ニュース(2/15分)(追記・訂正あり)

■【新聞に喝!】「命」と「憲法」どっちが重いのか ノンフィクション作家・門田隆将
http://www.sankei.com/column/news/150215/clm1502150006-n1.html
 荒木の暴論「拉致被害者救出の為の北朝鮮への自衛隊出撃論(その前回としての九条改憲)」と同レベルの暴論「湯川氏、後藤氏救出の為のイスラム国への自衛隊出撃論(その前回としての九条改憲)」です。出撃の是非以前に「拉致被害者や湯川氏、後藤氏の居場所」も分からないのに一体どこに出撃するというのか。それとも荒木や門田は居場所を知っている(知っていた)とでも言うのか。
 九条改憲のためならどんな暴論でも平然と吐く荒木や門田のような産経系ウヨには本当に呆れます。
 小生は護憲派ですがそういうことと関係なくこいつらのゲスさには殺意すら覚えます。


■【長州「正論」懇話会】萩生田光一総裁特別補佐 「すべての戦犯は国会決議で名誉回復した」「日本の名誉回復元年に…」
http://www.sankei.com/politics/news/150215/plt1502150013-n1.html
 何で国際裁判(東京裁判)の判決が「日本の国会議決でチャラにできる」と思えるのか。そんなことあるわけないでしょう。だったら「ドイツ議会の議決」で「ナチス戦犯の名誉回復ができる」のか。まあ、ドイツはそこまで愚かじゃないですけど。
 しかしこんな男を「自民党総裁特別補佐」にしながら「戦争を反省してる」なんて安倍が言ったって誰も信用しません。安倍も「安倍を支える自公与党」もどうしようもない。俺も日本人として安倍が総理であることを心底恥じています。

「萩生田って誰だ?」と思った方もいるでしょう。

 そりゃ当然です。萩生田なんて非常識極右は安倍が総裁にならない限り絶対に表舞台に出ることのできない存在ですから。三木総裁だの大平総裁だのなら、「陣笠代議士」で終わったであろう存在です。いかに今の自民党が異常な極右政党になってしまったかと言う事です。

いつの日か文部科学大臣になり、甲子園で始球式をやりたいと思っていますよ。

 こんな男に文科相になられるのはごめん被りますが、なりたい理由が「甲子園の始球式」とは実にお粗末な男です。まあ「自虐史観の撲滅」「愛国教育の徹底」などと、バカほざかれるのよりはまだ「始球式」のほうがマシですが。

安倍さんですが、政権の一度目は病気のため、志半ばで退陣せざるを得なかった。あの悔しさを忘れない。

 いい加減「病気辞任」と言うデマを放言するのは辞めたらどうなのか。さすが南京事件慰安婦を否定するだけあって「安倍の辞任理由」という、つい最近の出来事すら事実を勝手に修正(捏造、歪曲)するわけです。

 それから女性活躍社会がいわれています。女性に頑張ってもらうのは大いに結構です。
 だが、私は安倍総理の子飼いの子分といえども反論もします。

 やれやれですね。安倍の子分を自認するなら、親分のためにも素直に「女性活躍万歳、安倍総理万歳」とでも言ってろよと思いますが、「女性活躍を否定するウヨの集団・日本会議」の支援を受けるウヨ議員としては「安倍総理の主張に反対する気はないが」と言い訳しながらも「女性活躍反対」と言わざるを得ないわけです。

 昨春、どこの省庁が耳打ちをしたのか、国会の場で、総理が24時間保育や夜間・休日の育児支援を打ち出しました*1。確かに夜働く女性は多い。水商売で働かれている人もいっぱいいる。だけどそれは例外的なケースとして支えるべきことではないでしょうか。

 おいおいですね。「すき家の夜間バイト」など様々な形の夜間労働を想定することもできないのか。「女性の夜間労働=水商売」とは事実認識がお粗末すぎて絶句です。また、水商売の女性をバカにしてるとしか思えない物言いもどうかと思います。

 子育てのほんのひととき、仕事から離れるのがマイナスなのでしょうか。

 「いったん離職すると復職が難しい」「明らかに出世が遅れる」と言う意味ではマイナスでしょうね。まあ、萩生田は「復職できなければしなくていい」「出世が遅れることが何だ」と言い出すでしょうからまるで話が通じませんけど。

全ての戦犯と呼ばれる人は、サンフランシスコ講和条約以降、昭和27年以降に、衆参両議院の圧倒的多数で、社会党だけ反対した人がいたらしいけど、4回の決議をして名誉回復をしているのです。

 一応お断りしておけば社会党ではなく共産党が反対しています(なお社会党が反対したというのは萩生田の勘違いのようです)。
詳しくは
赤旗
■『戦犯の名誉回復の国会決議って?』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-12-01/2004-12-01faq.html
■『戦犯釈放・赦免の国会決議って?』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-06-15/0615faq_0.html
を参照してください。いずれにせよ何度も言うように「国際裁判の判決」を「日本国会の議決」でチャラにできると思うのは正気じゃありません。


■【歴史戦第9部 南京攻略戦 兵士たちの証言(1)】「城内空っぽ。誰もいなかった」「虐殺あるはずない…」
http://www.sankei.com/premium/news/150215/prm1502150031-n1.html
 南京事件否定論というデマの垂れ流しです。「南京事件はなかったという元兵士がいる」てそれ単にそいつがデマ屋なだけじゃないですか。あるいは「虐殺を虐殺と理解できず、たとえば捕虜の処刑を合法処刑と勘違いしてるバカ」「戦争には強姦殺人、強盗殺人はつきものだからそれは虐殺じゃないと勘違いしているバカ」か。
 「中国の調査」どころか、偕行社(旧陸軍の親睦団体)の調査ですら「死傷者の数はともかく南京事件は実際にあった」という元兵士の証言ばかりが集まり、偕行社が「調査の結果、死傷者の数が何人かはともかく南京事件の実在は否定できないという結論に達した、中国人に対して申し訳ないことであった」と表明せざるを得なかったことは有名な話ですが、産経にとってそんなことはどうでもいいようです。
 つうかネット上でも指摘がありますが「1970年代には蒋介石秘録(産経連載)で南京での虐殺の存在自体は認めていたこと」との整合性はどうなってるんですかね。
 また今は「30万人はあり得ない」と言う産経ですが、蒋介石秘録では「犠牲者の数は30万とも40万とも言われる」として30万人どころか、40万人説すら紹介していたこととの整合性はどうなってるんでしょうか。産経が公式に蒋介石秘録の記述を取り消したなんてことはないんですが。

参考
■誰かの妄想・はてな版『「蒋介石秘録」に見る南京大虐殺
http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20120226/1330258512
■産経愛読者倶楽部『産経新聞・住田良能社長は南京「40万人虐殺」を取り消せ』
http://d.hatena.ne.jp/sankeiaidokusya/20110220/p1

 昨年4月にはデンマーク女王、マルグレーテ2世が外国元首として初めて「南京大虐殺記念館」を訪問した。

 要するに国際的には既に「死傷者数はともかく南京事件は存在した、産経の否定論なんか論外」ということで既に片はついてるわけです。だからマルグレーテ2世も躊躇なく記念館を訪問するしそれに対して産経ですら「中国のデマに荷担するデンマーク許すまじ」なんて言えないわけです。つうか過去には古賀誠*2野中広務*3も記念館を訪問してますし、日本の公式見解は勿論「南京事件実在論」です。


■【与那国住民投票】中学生、永住外国人にも“投票権” 国防を委ねる愚 「邪な奇策」は問題だらけ
http://www.sankei.com/politics/news/150215/plt1502150006-n1.html
・要するに「絶対に勝てるという見込みがない」「外国人や中学生が全員賛成派と言う事はあり得ない」ので負けたときに備えて「中学生や外国人にも投票を認めるなんて欠陥投票だ、だから負けたとしても従わなくていいんだ」というための「予防線張ってる」だけでしょう。
・なお、記事に寄れば賛成派は「自衛隊誘致による経済の活性化」を、反対派は「航空騒音や電磁波などの健康被害の恐れ」を上げている点が興味深い。産経の言う国防なんか全然争点になってないわけです。大体「与那国に自衛隊がなければ、中国が攻めてくる」なんて産経ですら思ってないでしょう。別に与那国の自衛隊はそういうことが目的じゃない。

麗澤大学八木秀次教授は「首長選で勝てない少数派の奇策として住民投票が行われることが多く、邪な手法だ」と断じる。

 意味不明ですね。首長選というのは通常シングルイシューじゃない。「自衛隊誘致には反対だがトータルではAさん(自衛隊誘致派)を支持する」と言うことは当然あり得るわけです。
 こんなのは「シングルイシューで信を問われたら負けかねないから問わないで欲しい」というウヨの泣き言じゃないですか。

*1:子分として安倍批判するわけにいかないから「官庁(厚労省?)の入れ知恵」云々と言うわけですが率直に言ってこれは「官庁の入れ知恵をろくに検討もせずに鵜呑みにする男=安倍」と言ってるのも同然で萩生田はむしろ安倍に対して失礼です。

*2:橋本内閣運輸相、自民党幹事長(森総裁時代)などを歴任

*3:村山内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長代理(橋本総裁時代)、小渕内閣官房長官自民党幹事長(森総裁時代)などを歴任