今日の産経ニュース(9/11分)(追記・訂正あり)

■「3度目の正直」 改正労働者派遣法が成立 派遣受け入れ期間制限を廃止
http://www.sankei.com/politics/news/150911/plt1509110018-n1.html
 実に嘆かわしいですね。一日も早い「改悪労働者派遣法」の「改正」を実現しないと行けないと思います。
 なお、産経ですら

 改正派遣法は専門と一般の業務区分を撤廃し、派遣先企業が労働組合の意見を聞いた上で、3年ごとに人を入れ替えれば、派遣労働者を使い続けられる。働く人の立場からすれば、同じ職場で働く期間は一律3年になることから、派遣期間が無制限だった専門業務は3年で「雇い止め」になるとの懸念が消えない。
 このため、改正派遣法では派遣労働者の雇用の安定を図るため、派遣会社に対し、同じ職場で3年勤務した派遣労働者の直接雇用を派遣先に依頼したり、新しい派遣先を紹介したりする措置を義務づけている。ただ、派遣先に直接雇用の依頼に応じる義務はなく、実効性には疑問が残る。

と「雇い止めの懸念」「実効性には疑問」などと書かざるを得ない点は興味深いですね。


■安倍首相が潘基文国連総長を批判 中国の抗日記念行事出席「極めて残念」
http://www.sankei.com/politics/news/150911/plt1509110023-n1.html
 安倍も正気じゃないですね。「抗日戦争勝利式典に反対」というのは「日本の戦争敗北を残念がってる」と疑われても仕方がないでしょう。まあ、こんな男を首相にしてる今の日本もろくなもんじゃない。日本人として心底恥ずかしいですね。


■明大が教授を懲戒免職 司法試験漏えい事件
http://www.sankei.com/affairs/news/150911/afr1509110079-n1.html
 青柳氏当人が大筋で事実を認めてるらしいとはいえ、捜査当局の処分もまだない段階で「あまりにも早い処分」には「まずは停職にした上で、調査を行い、詳細が明らかになってから免職にすべきではないのか」「こんなに急いで免職にすべきなのか」、つまり「臭い物には蓋」的な考えを感じますね。「受験生や保護者へのアピール」という「客商売的な意味」ではそれが正しいのかも知れませんが、「教育機関という建前に反する問題行為」のように思います。俺的には明治大学には失望しました。


■【安倍政権考】秋の内閣改造カウントダウン! 次に抜擢されるのは誰だ? キーワードは「女性」と「若手」
http://www.sankei.com/premium/news/150905/prm1509050005-n1.html

党内外ににらみを利かせられる人物ということで、菅氏が幹事長に就任するのではとの見方は少なくない。

 まあ、これはアンチ谷垣の「産経の願望」と見るべきでしょう。「下手に幹事長を動かすとかえってややこしくなる危険性がある」「今のところ谷垣*1幹事長に特に落ち度もない」「後任官房長官をどうするか」などということで「菅官房長官、谷垣幹事長留任」と言う見方が有力だと思います。

 今回の人事で首相は、当選回数や派閥の意向といった党内事情よりも、参院選に向けて一般の有権者から強い支持が得られるような布陣を目指す可能性が高い。

 産経が「安倍極右路線が国民から支持されてないこと」を認めることが滑稽です。

 その点で、国民に注目される「女性」「若手」の起用がキーワードとなる。首相は「すべての女性が輝く社会づくり」を重要政策に掲げ、これまでも閣僚や党役員に女性を積極的に登用してきた。今回の人事でも複数の女性を起用するとみられる。
 党内では「女性」「若手」として、丸川珠代*2のほか、片山さつき*3佐藤ゆかり*4三原じゅん子*5各氏らの名前があがる。ただ、「首相のお眼鏡にかなう女性の人材が党内に枯渇している」(閣僚経験者)。

 「首相のお眼鏡にかなう」て要するに「ウヨ」てことですからね。「ウヨ路線を女性登用のソフトイメージでごまかしたい」としながらも「でも登用する女性はやっぱりウヨでなきゃ」と言うんだから全く中途半端です。自民党に女性議員が少ないとは言え「ウヨに限定しなければ」枯渇してるなんてこともないんじゃないですかね。
 それはともかく、過去に「山谷えり子国家公安委員長)」「高市早苗政務調査会長総務相)」「稲田朋美(行革相、政務調査会長)」「野田聖子(総務会長)」と野田など一部を除いて「安倍好みのウヨ女性が中心」とはいえ女性を閣僚や党三役に登用しても大して話題になってないんですから、今回女性登用しても、安倍が思うようなブームなんぞないでしょう。
 大体安倍の登用する女性て「安倍好みのウヨ限定」ですしね。 

 無理をして女性を起用し、小渕優子経済産業相や松島みどり前法相のようにスキャンダルに巻き込まれる愚は繰り返したくない。

 やれやれですね。「西のムネオ」と呼ばれた松岡農水相(第一次安倍内閣)ならともかく、小渕は大臣経験者(麻生内閣少子化等担当相)だし「主観的には無理なんかしてない」でしょう。
 安倍からすれば「何で麻生政権の時に表に出なかったんだよ!」ですかね。松島にしたって法相(第二次安倍改造内閣)が初入閣とは言え「第1次安倍内閣外務大臣政務官福田内閣国交大臣政務官、第二次安倍内閣経産副大臣」ですからこれまた、「無理したつもり」はないでしょう。これまた「政務官副大臣の時に何ででなかったんだ!」ですかね。
 また安倍政権下で「スキャンダルで辞任した(内閣改造で再任されなかったケースを含む)人間」は江渡防衛相、徳田国交大臣政務官など女性以外もいます。
 産経ってなんだかんだ言って「女性閣僚なんて本当はいやなんだろうな」と思いますね。

 注目されるのが、首相のお気に入りでもある稲田朋美政調会長。稲田氏を引き続き重責ポストに抜擢し、女性活躍の象徴としてアピールする構想だ。自民党内では「稲田官房長官」説を予想する人も多い*6
 官房長官に菅氏が留任した場合は、稲田氏が官房副長官に就任するケースも考えられるという。官邸筋は「女性の官房副長官は過去に前例がない*7が、官房副長官は首相の外遊の際などにぴったりと付き添うので、稲田氏ならば大変目立つ存在になる」と指摘する。

 稲田を官房長官だの官房副長官だの正気の沙汰とは思えませんが既に「政務調査会長」にしてるので「絶対にあり得ない」と言えない点が嫌なところです。

 現在の加藤勝信官房副長官のように内閣人事局長を兼務すれば、官僚の人事権も握ることになる。かつて首相自身も、小泉純一郎首相の下で官房副長官として官邸の組織の動かし方を学んだ。

 安倍が官房副長官として一体何を学んだと言うんでしょうか。冗談も大概にしてほしいですね。
 福田官房長官が「自分の後任の官房長官」に「安倍官房副長官」ではなく「細田*8官房副長官を推薦した」「それを小泉首相が受け入れて細田氏が官房長官になった」ということだけで「安倍がどう評価されていた」か分かろうというもんです。

 (注:官房副長官官房長官をつとめることは)選挙の顔としてだけでなく、「ポスト安倍」をにらみ、稲田氏に“帝王学”を学ばせる意味合いを持たせることにもつながる。

 安倍に一体どんな「後輩に伝える帝王学」なんてもんがあるんでしょうか。そして「ポスト安倍」「帝王学」って稲田が「首相候補の一角」とでも言う気でしょうか。冗談も大概にして欲しいですね。


■朴大統領が中国に哀願 「AIIB副総裁ポストを」
http://www.sankei.com/world/news/150911/wor1509110005-n1.html
 単に「要望しただけ」だし「それなりのポストが欲しい」と要求してるのはもちろん「韓国だけではない」のですが、「哀願」と書いて「そんなにまでしてポストが欲しいなんて中国への媚びが酷い」という印象操作せずにはいられない当たりさすが産経です。よほど、「ソウル前支局長が起訴されたこと」が不愉快なのか。
 まともな非難ならともかくこういうのは恥さらしだと思いますね。

中国経済の失速でAIIBも発足前の勢いはすっかり色あせた

 まあ、「多少は色あせた」でしょうが産経が言うほどでもないでしょう。

*1:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政務調査会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相を歴任

*2:テレビ朝日アナウンサー。第二次安倍内閣で厚労大臣政務官

*3:元財務官僚。小泉内閣経産大臣政務官、第二次安倍内閣総務大臣政務官を歴任

*4:第二次安倍内閣で経産大臣政務官

*5:元女優。現在、参院自民党国会対策副委員長、自民党女性局長

*6:本当かよ?と思いますけどね。大体「女性活躍の象徴」て稲田の何が「女性活躍」なんですかね。単に「女性だ」というなら高市早苗だろうと野田聖子だろうと「女性なら誰でもいい」訳です。稲田を何故か「高市よりも山谷よりも他の誰よりも安倍がお気に入りだ」ってだけでしょう。「自民党内ウヨ女性議員の中で」なんでそんなに稲田が好きなのか分かりませんが。

*7:ググったところ確かに前例はないようですね。なお、女性の官房長官については「森山真弓氏(海部内閣)」という前例が「一件だけですが」あります。

*8:小泉内閣官房副長官官房長官自民党国会対策委員長(小泉総裁時代)、幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)など歴任