今日の産経ニュース(9/12分)(追記・訂正あり)

■【安倍首相ネット番組詳報(1)】反対デモの教授に反論 「『人間じゃない』は何の利益にもならない」
http://www.sankei.com/politics/news/150912/plt1509120007-n1.html

 安倍晋三首相は11日夜、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が会長を務める「言論テレビ」のインターネット番組「櫻LIVE」に出演

 よしこが司会の極右番組に喜んで出演するとは全く安倍はまともではありません。これを喜んで報じる産経も頭がどうかしていますが。よしこが問題発言をすれば「安倍も出演してる以上」、その場で批判しなければ「安倍も同意見と見なされる危険性大」ですし、よしこは「問題発言する危険性の極めて高い人間」ですが。
 昔は日テレのニュースキャスターだったよしこが今や「ネットの極右テレビ番組司会」つうのはそういうことです。 「たかじんの委員会」のような一部極右番組を除けば、よしこなんて危なすぎてまともなテレビ局員なら地上波ではとても使えないって事です。


■【安倍首相ネット番組詳報(3)】櫻井氏「朝日新聞は人民日報と同じ論調」
http://www.sankei.com/politics/news/150912/plt1509120012-n1.html
 やれやれですね。「安保法案批判派は中国の手先だ」と言うのも同然の暴言がよしこの口から出ました。
 まともな首相なら「出なきゃ良かった」と思うところでしょうが我らの安倍首相は「まともではない」のでそう言うことは全く期待できません。たださすがの安倍もよしこの朝日批判には同調しません*1


■【お金は知っている】中国金融市場の自壊は変えようがない 外貨準備は「張り子の虎」
http://www.sankei.com/economy/news/150912/ecn1509120001-n1.html
 本当に「中国金融市場が崩壊するか」知りませんが「中国経済崩壊、世界経済崩壊阻止のため金融市場が崩壊しないように頑張る(中国政府)」「世界経済危機阻止のため、崩壊しない手を考えよう(世界各国のエコノミストなど)」に対して「崩壊は不可避」と言いきれる田村秀男*2の気が知れません。本当に崩壊したら日本のダメージがでかいだろうに何考えてるんでしょうね。「アンチ中国をこじらせる」とここまでバカになるのか。


■【編集者のおすすめ】『膨張するドイツの衝撃:日本は「ドイツ帝国」と中国で対決する』西尾幹二*3川口マーン惠美*4
http://www.sankei.com/life/news/150912/lif1509120017-n1.html
 「なんか知らんけど日本ウヨがドイツを敵視してるらしいこと」「その敵視理由の一つはドイツ企業の中国進出らしいこと(他の欧米企業も進出してると思うのですが?)」つうこと「だけ」はよくわかりました。

「ドイツ人はなぜ『日本嫌い』なのか」という意外な事実から対談は始まる

 意外も何もほとんどの日本人は「ドイツ人の日本認識」など知らないし、興味もないと思いますが。
 ドイツで反日暴動が頻発してるとかよほど特殊な事情でもなければねえ。

その一方でドイツは中国とは経済を中心に蜜月関係を築いている。

 経済大国・中国と友好関係を築くのは当たり前の話でしょう。そんなんドイツだけじゃありませんし。大体日本とだってドイツは友好関係でしょうに。

ドイツメディアは尖閣問題などでも中国側の言い分どおり報道し

つうのはちょっと信じられませんね。ドイツに限らず、第三国の領土問題(尖閣問題)にそれほど肩入れする理由は普通ないでしょう。何かの勘違いか、デマじゃないかと疑いますね。
 ただし「尖閣問題など」の「『など』に入ると思われること」、例えば「南京事件認識」「河野談話認識」「大東亜戦争(太平洋戦争)評価」などでは「中国の言い分」つうか「西尾らウヨが中国のデマだと強弁し誹謗する主張」を報道するでしょう。当たり前の話です。そもそもそれは「中国だけがしてる主張」ではなく「国際的常識」だからです。

 驚くことに大惨事だった高速鉄道の死亡事故や上海株の暴落など中国に不都合なことはほとんど報じられないと川口氏はいう。

 さすがに株式の暴落(つうか下落)は報じたでしょう。ドイツ経済に与える影響が大きいからです。
 どう見ても何かの勘違いか、デマじゃないかと疑いますね。
 一方「高速鉄道死亡事故」は報じなかったとしてもおかしくない。「ドイツ人の犠牲者が多数出た」などという特殊事情でもない限りドイツに関係ないからです。

西尾氏による、ドイツにとって真の隣国はフランスであり、日本は中韓ではなく米国こそ「隣国」であるとの対比は、安倍談話の実質第一の相手がアメリカであったことを鑑(かんが)みても正鵠(せいこく)を射た鋭い分析だといえる。

 びっくりですね。
 先ず第一に「安倍談話は米国が第一の対象」て。
 第二に「アメリカは日本の隣国」て向こうはそんな事かけらも思ってないでしょう。米国の隣国はもちろん地理的には「カナダとメキシコ」です。
 もちろん「アジアにおける日本の価値」は米国にとって大きいでしょうが、それは
1)カナダやメキシコを差し置いて日本が隣国扱いされてる、ということでもなければ
2)南京事件否定論などの暴論を黙認して中韓と米国が対立するほどの価値が日本にあると言う事でもないわけです。
 つうかどんだけ「アメリカのポチ」なんでしょうか。そしてどれほど隣国・中韓をバカにしてるのか。
 つうか西尾らの言ってる事って「戦前日本は正しかった」なんですから本来「戦前日本と戦争した」米国だって容認できる主張じゃないし、西尾らの立場なら「反米」でないとおかしいんですけどね。
 まあ、その辺り醜い野合のわけですが。

あくまでアメリカに日本の戦争の意義を説くべきだと強調する西尾氏に対し、国際関係のリアリズムから欧米は決してそれを認めないだろうという川口氏の激論の場面はスリリングである。

 「日本の戦争」とはもちろん「日中戦争」「大東亜戦争(太平洋戦争)」です。
 激論も何もそんなん議論する価値もないでしょう。西尾はどうしようもないバカです(こんな駄本を出版したビジネス社も、ビジネス社の本を宣伝する産経も勿論バカです)。そんなん川口が言うように向こうが受け入れるわけがない。で受け入れなかったら西尾はどうする気なのか。

*1:ただし「そう言うレッテル貼りはいかがな物か」と批判もしませんが

*2:著書『人民元、ドル、円』(2004年、岩波新書)、『アベノミクスを殺す消費増税』(2013年、飛鳥新社)、『消費増税の黒いシナリオ:デフレ脱却はなぜ挫折するのか』(2014年、幻冬舎ルネッサンス新書)、『人民元の正体:中国主導「アジアインフラ投資銀行の行末」』(2015年、マガジンランド)など

*3:著書『異なる悲劇 日本とドイツ』(1997年、文春文庫)など

*4:拓殖大学日本文化研究所客員教授。著書『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』(2013年、講談社プラスアルファ新書)、『住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち』(2014年、講談社プラスアルファ新書)、『ドイツの脱原発がよくわかる本 日本が見習ってはいけない理由』(2015年、草思社)など