今日の産経ニュース(1/6分)(追記・訂正あり)

■「論語教育」が活発化 新資格も登場…地域で学ぶ場を
http://www.sankei.com/life/news/160106/lif1601060016-n1.html

 「論語指導士」という民間資格も登場する。家庭や地域で論語教育を行える人材を増やそうという試みだ。
 資格を発行するのは、「論語教育普及機構」。子供向けの「論語リーダー塾」や「親子論語ワークショップ」を開催してきたフジテレビKIDS*1(キッズ)(東京都港区)が昨秋に設立した。
 養成講座の教鞭(きょうべん)をとるのは、同機構の会長で、論語研究の第一人者である加地伸行*2大阪大名誉教授。

 運営はフジサンケイグループ、講師も産経文化人・加地伸行とはフジサンケイグループらしい記事とでも言うべきでしょうか。しかし「論語指導士」て(苦笑)。こんなものを欲しがる人がいるんでしょうか?
 「論語指導士」なんて怪しげな代物の方に教わるくらいなら俺ならカルチャースクールの論語教室に通学しますが。あるいは「通う時間がないなら」通信教育でもいいでしょう。放送大学NHK学園、新聞社系列のカルチャースクール、ユーキャンとかいろいろあるんじゃないか。
 なお、フジテレビキッズの公式サイト(http://p-kies.net/rongo/)に寄れば講師は加地の他にも「小島毅*3・東大教授」もいるのに産経記事が小島氏に触れてないのは「彼が加地ほどの極右ではないから」でしょう。


■【北朝鮮核実験】政府、対北制裁強化へ 安倍首相「断固たる対応」を指示 拉致問題交渉に影響も
http://www.sankei.com/politics/news/160106/plt1601060099-n1.html
・安倍が制裁したいと言うよりは「お前もやるよな(米国)」と言われて有無を言わさずつうことでしょうか。制裁が避けられない場合も拉致の解決のために「小幅でお願いしたい」ところです。
・俺が拉致被害者家族なら「拉致問題を解決するために制裁は避けて欲しい」「避けられないならできる限り小幅で」と泣いて頼むところですが、実際の家族会は「核実験がなくても」制裁を叫ぶんだからわけがわかりません。
・しかし、「交渉打ち切りの危険性を犯してまで」核実験とはもう「日朝交渉はやっても意味がない」と北朝鮮が見切ったと言うことでしょうか。


■【サウジ・イラン断交】ホルムズ海峡封鎖に現実味 政府・与党は安保関連法視野に対応検討、野党は先見性のなさ露呈
http://www.sankei.com/politics/news/160105/plt1601050051-n1.html
 サウジ・イラン断交の影響で株価も下がってるし「原油価格アップ」も懸念されるのに「安倍総理の先見の明が示された」と放言するんだから産経もどうしようもないバカです。そんなにサウジ・イラン断交が嬉しいのか。
 実際問題、安倍は安保法国会当時こんな事態を想定してないでしょう*4し、また今回の事態は成り行きが危惧されますがさすがに「ホルムズ海峡封鎖」までにはいかないでしょう。こんなことで海峡封鎖まで行ったらその国(おそらく産経はイランを想定しているのでしょうが)は国際的に激しく非難されイメージはがた落ちですから。


■爆買い対応、大阪に中国ホテル計画 関空周辺と大阪市内で
http://www.sankei.com/west/news/160106/wst1601060014-n1.html

 中国最大の格安航空会社(LCC)の春秋航空を傘下に持つ春秋集団が、今年中に大阪の2カ所でホテル運営に乗り出す計画であることが5日、分かった。
(中略)
 大阪では訪日観光客の増加により、府内の宿泊施設の稼働率が90%を超える月もある。特に深夜早朝便の多いLCC利用者に便利な関空周辺と、百貨店やブランドショップに近い大阪市内で逼迫(ひっぱく)している。
 春秋集団はこうしたエリアでホテルを確保しておけば、より多くの中国人観光客を囲い込めると判断した。既存のホテルの運営権取得などを視野に入れている。
(中略)
 春秋集団は、東京から大阪間の都市を中心に、今後3〜5年で15〜20カ所のホテル開業を目指している。中部国際空港に近い愛知県常滑市では今年2月に、日本国内第1号となるホテルを開業する予定。

 中国の経済力のすごさを改めて痛感します。産経がどんなに中国を敵視しようとこの現実は無視できないわけです。


■中国が台湾での航空機乗り継ぎを試験的に容認へ 総統選を揺さぶり?
http://www.sankei.com/world/news/160106/wor1601060007-n1.html

総統選を揺さぶり?

というのがアンチ中国の産経らしい。そう言う見方しかできないのかと呆れます。まあ、いつ発表しようと「総統選前なら」産経は「総統選への揺さぶり?」と書くのでしょうが。総統選直前だからこう書いてるわけではおそらくない。

*1:http://www.fujitvkids.co.jp/

*2:新しい歴史教科書をつくる会賛同者。産経新聞オピニオン面「正論」欄執筆メンバー。2008年、第24回正論大賞受賞者。著書『「論語」を読む』(1984年、講談社現代新書)、『儒教とは何か』(1990年、中公新書)、『孔子』(1991年、集英社文庫)、『沈黙の宗教:儒教』(1994年、ちくまライブラリー→2011年、ちくま学芸文庫)、『「論語」再説』(2009年、中公文庫)、『論語のこころ』(2015年、講談社学術文庫)など

*3:『東アジアの儒教と礼』(2004年、山川出版社世界史リブレット)、『近代日本の陽明学』(2006年、講談社選書メチエ)、『朱子学陽明学』(2013年、ちくま学芸文庫)など

*4:産経が一番騒いでた想定事例もこういう事態ではなく「南シナ海での中国の軍事行動」です。