今日の産経ニュース(6/4分)(追記・訂正あり)

■【米大統領選】外交音痴のトランプ氏、珍しく防戦 核武装容認発言などで集中砲火浴びる
http://www.sankei.com/world/news/160604/wor1606040012-n1.html

 クリントン氏は、今月7日に予備選が実施されるカリフォルニア州のサンディエゴで演説し、「トランプ氏は日本への軍事支援*1を取り消し、核兵器を持たせて北朝鮮と戦争をさせようとしている」と述べた。

 さすがにトランプも「北朝鮮と日本がドンパチやって構わない」とまでは言ってないでしょうからこの記事が事実ならクリントンも発言に問題がありすぎでしょう。相手がトランプだからと言って何でもありでは困る。道徳的に問題ですし「トランプも酷いけどクリントンも酷いから棄権する」つうことになりかねません。

 一方、トランプ氏は2日、ツイッタークリントン氏について「これからは『嘘つきヒラリー』と呼ぶことにしよう。外交政策での私の立場について、完全に事実を曲げて語っている」と批判。

というトランプの主張は産経記事『クリントンは「トランプは日本の対北朝鮮軍事行動を容認している」といった』が事実なら皮肉なことに「クリントン批判として正論」です。


■「通州事件」日本などの民間団体がユネスコ記憶遺産に登録申請
http://www.sankei.com/life/news/160603/lif1606030029-n1.html

通州事件は「20世紀中国大陸における政治暴力の記録」として「通州事件アーカイブズ設立基金」(藤岡信勝代表)がチベット亡命政府前議員と共同申請。

 さすがのダライもこんな話に乗らないのでしょうがそれにしても「チベット亡命政府前議員と共同申請」ですか。絶句しますね。
 なお、通州事件
■「通州事件」ー直接の引き金
http://www.geocities.jp/yu77799/tuushuu/tuushuu2.html
■「通州事件」への視点
http://www.geocities.jp/yu77799/tuushuu/tuushuu1.html
を見れば分かりますが、この事件は

日本の傀儡政権であった「冀東防共自治政府」の保安隊が日本側に対して反乱を起こし

た事件であり直接的には中国国民党中国共産党も関係ありません。
 しかも「数が少なければ問題ないとはいいませんが」この事件の犠牲者数は200人程度です。
 その程度で登録すべきなら「犠牲者が二十万人程度と見られる南京事件」の登録などそれこそ「南京事件否定論」の立場に立たない限り何の問題もないでしょう。


■【ビジネス解読】景勝地済州島の不動産を中国人が買いあさっても韓国メディアは反発どころか大歓迎!この中国依存は異常すぎる…
http://www.sankei.com/premium/news/160604/prm1606040013-n1.html
 「購入された土地に産廃が違法投棄された」など、「何らかの被害が出ない限り」誰も「購入者が外国人(中国人)だから」といって反発などしないでしょう。
 大体「買いあさり」といったところで「外国人の所有する土地は済州島の約1%」「外国人保有土地の45%が中国人」だから「中国人保有の土地は済州島の0.45%」にすぎません。騒ぐようなレベルなのか。
 異常なのは反中国・産経の方です。


■【危ない二人】高須克弥×赤尾由美 赤尾敏流外交ならロシアは北方4島どころか樺太まで返してる!
http://www.sankei.com/premium/news/160604/prm1606040021-n1.html
 「赤尾敏大日本愛国党総裁。昭和の極右活動家)なんか評価するのかよ!」「樺太なんか帰ってくるわけねえだろ」とタイトルだけで唖然ですね。
 本文を読む必要などないでしょう(一応読みますが)。しかし「赤尾の姪」ってだけでなんの業績もない人間を登場させる産経も正気じゃないですね。
 そして「高須クリニック院長」「マンガ家サイバラ某の愛人」の高須てこんなに非常識なんですね。

克弥
 (ボーガス注:赤尾)先生は、こうおっしゃったんですね。「『北方四島を返してくれ』と言うからダメなんだ。露助*2(ろすけ)は『二島しか返さん』とか『一つしか返さん』とか言うに決まっとる。『千島列島を全部返せ』と言え。
 そうすれば、4つぐらい返ってくるかもしれん。『樺太も返せ』と言え。そうしたら、千島も返ってくるかもしれん」とね。
(中略)
 先生は「『満洲も返せ』と言え」って。

 「千島列島返還論」なら日本共産党が主張していますが?。高世や産経は「その点では共産党を評価する」とか言ってくれるんでしょうか?
 なお、樺太満州はさすがに冗談でしょうが笑えません。

克弥 
 先生は、僕の心の師なんです。行動右翼として有名で、極端な言動をしてきたものだから、「赤尾敏先生を尊敬してる」というと、僕自身もすごく極端で変な奴と思われるんですが

 まあ普通「赤尾を尊敬してる」とは言いませんよね、極右以外。

克弥 それから先生は清貧な方だったでしょ。普通、右翼の親分はお金を持ってるものなのに。

 ここで想定されてる「カネ持ってる右翼の親分」とは「競艇界のドン」笹川良一*3日本船舶振興会(現・日本財団)会長や「ロッキード事件でその右翼フィクサーぶりの一端が表に出た」児玉誉士夫でしょう。
 なお、現在の日本において児玉や笹川、赤尾のようなタイプの右翼フィクサーがいるか、いたとしてどれほどの政治力を有しているかは「少なくとも俺には」不明です(ご存じの方がいればご教示いただきたいところです)。日本会議や国基研といった極右団体幹部は勿論極右ですが児玉らのような右翼フィクサーとはまた性格が違うでしょう。また「いかに政財界とつながりがある大物とは言え」、田岡一雄・山口組三代目組長のような暴力団幹部も児玉のような右翼フィクサーとはまた性格が違うでしょう。

参考

児玉誉士夫(ウィキペ参照)
・児玉は児玉機関が管理してきた旧海軍の在留資産をもって上海から引き上げていた。児玉は、巣鴨拘置所に共にいた大物右翼・辻嘉六に勧められて、1946年初頭、逮捕される直前に、この資金の一部を鳩山一郎(後に首相、初代自民党総裁)の日本民主党自民党の前身の一つ)の結党資金として提供した。
・岸*4首相の第1次FX問題問題をめぐる汚職社会党の今澄勇*5代議士が追及していたときは、等々力の児玉の私邸へ二度も呼び、児玉は追及をやめるように説得した。しかし今澄が聞き入れないため、身上調書を渡した。それには今澄の政治資金の出所とその額、使っている料理屋、付き合っている女が全て書かれていたという。
日米安保条約改定のため党内協力が必要となった岸信介は1959年1月16日、次期総理大臣を党人派の大野伴睦に譲り渡す誓約をした。その立会人が児玉であり、河野一郎佐藤栄作も署名した誓約書が残されている。ただしその誓約は岸によって反故にされポスト岸には池田勇人*6がついた。一説にはこの事について岸は「床の間(総理総裁ポスト)に肥溜め(大野)をおけるわけがない」と言い放ったという。なお、この密約については孫である安倍晋三が「祖父から直接聞いた」とテレビで発言し密約の存在を認めている。その際に岸は密約を反故にしたことについて「政治家は目的のためになら嘘をついてもかまわない」と安倍に語ったという。
 7月14日、後継首班に池田勇人が指名された直後、岸は暴漢(大野の院外団に所属)に刺されて重傷を負った。暴漢は児玉の子分の一人であり、この事件は岸の約束違反に激怒した児玉の差し金だと見られている。またこのとき岸の負傷を知った大野は思わず「ざまあみやがれ、あの嘘つきが」と叫んだという説がある。
・児玉は1965年の日韓国交回復にも積極的な役割を果たした。国交回復が実現し、5億ドルの対日賠償資金が供与されると、韓国には日本企業が進出し、利権が渦巻いていた。児玉もこの頃からしばしば訪韓して朴政権要人と会い、日本企業やヤクザのフィクサーとして利益を得たといわれる。
・日本国内では企業間の紛争にしばしば介入した。1972年河本敏夫*7率いる三光汽船はジャパンライン*8の乗っ取りを計画して同社株の買占めを進めた。困惑したジャパンライン社長の土屋研一は児玉に事件の解決を依頼した。しかし、児玉が圧力をかけても、河本はなかなかいうことを聞かなかった。そこで、児玉はそごう会長の水島廣雄に調停を依頼。水島の協力により、河本は買い占めた株の売却に同意する。児玉は水島に謝礼として1億円相当のダイヤモンドを贈ったという。こうして児玉に借りを作ったジャパンラインは、昭和石油の子会社だった日本精蝋を1974年夏に買収した。
・1973年には粉飾決算に揺れる殖産住宅相互株式会社の株主総会乗り切りに絡んで、同社長の東郷民安から児玉や、児玉配下の岡村吾一(暴力団・北星会会長)に金銭が渡っている。
■児玉とロッキード事件
・児玉はすでに1958年(昭和33年)からロッキード社の秘密代理人となり、日本政府に同社のF-104戦闘機を選定させる工作をしていた。児玉が働きかけた政府要人は自民党大野伴睦*9河野一郎*10岸信介らであった。1960年代末の契約が更新され、韓国も含まれるようになった。児玉は親しい仲にあった韓国の朴政権にロッキード社のジェット戦闘機を選定するよう働きかけていたのである。韓国に対する影響力の大きさが窺える。しかし、この頃、大野も河野も死亡しており、新しい総理大臣の佐藤栄作*11田中角栄*12にはあまり影響力をもっていなかった。
 そこで児玉は田中の友人、国際興業社主・小佐野賢治に頼るようになった。小佐野は日本航空全日本空輸の大株主でもあり、ロッキード社製のジェット旅客機の売り込みでも影響力を発揮したが、すでに日本航空マクドネル・ダグラス社製のDC-10型機の購入を決定していたこともあり、その矛先を全日空に向けた。
 この頃深い関係を作り上げていた田中角栄が1972年(昭和47年)に首相になると児玉の工作は功を奏し、全日空はすでに決定していたマクドネル・ダグラスDC-10の購入計画を、後に贈賄で逮捕される若狭得治社長の指示で破棄し、ロッキード社のL-1011トライスターの購入を決定した[要出典]。
 1976年(昭和51年)、アメリカ上院で行われた公聴会で、「ロッキード社が児玉を秘密代理人として雇い、多額の現金を支払っている」事実があきらかにされ、日本は大騒ぎとなった。その後三木武夫*13首相によってこの事件の捜査が開始され、すでにこの事件の中心人物と目されていた児玉は衆議院での証人喚問がおこなわれる直前に「発作」を起こし、床についた。
 しかし、間もなく児玉は脱税と外為法違反*14で起訴され、裁判に臨むことになった。1977年(昭和52年)6月に一度公判に出廷した後は病気と称して自宅を離れなかった。元総理の田中角栄収賄容疑で逮捕され、1983年(昭和58年)10月に有罪判決が出された。児玉は死期が近づいた時、「自分はCIAの対日工作員であった」と告白している。72歳の児玉は判決が出る直前の1984年(昭和59年)1月に再び発作を起こして没した。

克弥
 赤尾先生が立派なのは、筋を通すんです。ああいう方が政治家になるべきなんです。自分を捨ててみんなのために尽くすのが本当の政治家なのに、今の人たちって、まず、自分の利益のために選挙に出てる感じがする。経済とか情勢見て、自分に得か損かでうまく立ち回るのが頭のいい者の処世術だと思ってるみたいです。
由美
 残念ながら、その代表が自民党ですね。いまの自民党はたった4年前、野党だった時に言っていたことと、今やってることが全然違いますから。アメリカの圧力も強いんでしょうけれども…。

 靖国参拝だの河野談話撤回だのそう言うことで安倍自民に「裏切った」という不満があるのでしょう。無論米国の圧力もあるわけですが中韓との関係だけ考えてもデメリットです。

克弥
 実は僕の祖母は、バリバリの赤尾敏先生みたいなばあさんでして、医者やってたんですけど、農地解放で土地を取られたもんだから、平等主義の共産党を憎んでました。

 「共産党も支持したとは言え」農地解放それ自体は「もちろん共産党がやったんじゃない(GHQ統治下で保守政権が実施)」し「農地解放それ自体は不可避」でしょうよ(別に農地解放は共産主義的でもないし)。「大地主がいつまでものさばっていていい」わけがない。
 そんな祖母を見て「うちのばあちゃん酷くね?」と高須少年は思わなかったんですかねえ。いや別に当時は思わないにしても未だに「ばあちゃんの影響」なんて言ってて恥ずかしくないんですかね。

小学校の担任は、ソ連で抑留されて帰ってきたコミンテルン大好き先生だったから、明らかに左翼教育をされてたんだけど

というのは右翼高須の主張なので実際どうだったのかは不明です。

由美
 それにしても、GHQの占領政策は多岐に渡っていろいろやってくれましたね。日本人に復讐されるのが怖くて、徹底的に日本を壊し弱体化させたんです。

といいながら日米安保支持するのは明らかに矛盾しています。つうか「憲法九条(軍保有の禁止→軍事大国化を認めない)」はともかく他の何が弱体化なのか。財閥解体にせよ農地解放にせよ「天皇象徴化」にせよその他のなんにせよ「戦前政治の一部否定」ではあっても、弱体化ではないでしょう。

※編集部注 現代では不適切とされる言葉も、当時の赤尾敏氏の発言を史実として残すため掲載しました。

そんな理由で「ロスケ」なんて言葉をそのまんま掲載するのは問題ありすぎだと思いますが。

*1:日米安保のことでしょう

*2:今時「ロスケ(ロシア人への差別用語)」はないでしょう。

*3:戦前、国粋大衆党総裁。戦後も国際勝共連合名誉会長などとして右翼活動に従事。笹川堯・元自民党総務会長(麻生総裁時代)は笹川の息子で、堯の地盤を引き継いだ笹川博義は笹川の孫。

*4:自民党幹事長、石橋内閣外相を経て首相

*5:後に民社党政策審議会長

*6:吉田、石橋内閣蔵相、岸内閣通産相などを経て首相

*7:佐藤内閣郵政相、三木、福田内閣通産相、鈴木、中曽根内閣経済企画庁長官などを歴任

*8:後にナビックスライン(ジャパンラインと山下新日本汽船が合併してできた新会社)を経て、現在、商船三井ナビックスラインと大阪商船三井船舶が合併してできた新会社)。

*9:吉田内閣北海道開発庁長官、自民党副総裁(鳩山、池田総裁時代)など歴任

*10:鳩山内閣農林相、岸内閣経済企画庁長官、池田内閣建設相など歴任

*11:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*12:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*13:片山内閣逓信相、岸内閣経済企画庁長官、池田内閣科学技術庁長官、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*14:ロッキードからのカネは裏金だったため税金も払ってなかったし、外国為替法に基づく法的措置も取っていなかったため。