「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(6/5分:高世仁の巻)&北朝鮮最新ニュースその他色々(追記・訂正あり)

■「懐かしい未来」再読4
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170625

 この佐藤錦、今やオーストラリアの名産品になって、日本にも逆輸入されている。
 山形の農園を訪れたオーストラリアの農業関係者に、「どうぞ、おみやげに」と苗をプレゼントしたら、またたく間に広大な面積で栽培が始まった。今は中国はじめ各国にオーストラリア産チェリーとして輸出されており、すっかりお株を奪われたかっこうだ。
(中略)
 山形の人ってお人よしだね、ちゃんちゃん、というお話になっている。
 佐藤錦より晩生の紅秀峰という、やはり山形で開発された品種については、県が種苗法違反の訴えを起こしたが、すぐに和解してしまった。和解内容を見ると、いずれ日本への輸入を認めるというもので、実質的には訴えの取り下げ。
(中略)
 ああ世知辛い。

 まあ世の中なんてそんなモンです。そして山形県農家にとっては悲劇でも、オーストラリア農家は勿論、消費者にとっては「オーストラリア産サクランボ」という選択肢が増えることは必ずしも悲劇ではない。

 「懐かしい未来」のつづきで4回目。先進国から来たヘレナもうらやむ満ち足りた暮らしをしていたラダックに、ついに近代化の波が押し寄せた。共同体は崩れ、人々の意識は急激な変化を見せる。グローバリズムの本質がここに表れている。
■「開発」=近代化がやってきた
 1974年、インド政府は観光を目的に秘境ラダックを外国人に開放した。
 貨幣経済に頼らずにほぼ自給自足で必需品をまかない、豊かで満ち足りた暮らしを営んでいた理想郷に「開発」の嵐が押し寄せる。「開発」の始まりをヘレナはこう記述する。
 「開発」とは西洋式の開発で、インフラ、特に道路と発電施設の建設が柱となる。これにつぐ大きな柱が、西洋式の医療と教育だ。いまではかなり辺鄙な村にも保健所と学校がある。この他の大きな変化として、肥大化する警察権力、中心都市レーの裁判所、銀行、ラジオ、テレビがある。貨幣経済があらゆる所で促進され、政府の補助金で、小麦や米、コークスなどの輸入が増えている。商品を積んだ何百台ものトラックが毎日やってくるため、交通量も急上昇し、何千人という旅行者の足である四輪駆動車やバスが、道路の渋滞やレーの混雑を引き起こし、大気汚染に拍車をかけている。人口の流入とあいまって、レーとその周辺地域に住宅の建設ブームが起こり、都市の無秩序な膨張はスラムを生み出した。
 観光は外貨獲得が確実なため、開発計画の不可欠な部分になっている。観光は関連したビジネスのブームを創り出し、レーには一軒もなかったホテルやゲストハウスが百軒以上も建ち並ぶようになった。観光はラダックの物質的な文化に大きな影響を与えるが、より重要なのは、人びとの心に与える影響である。自分と自分たちの文化に劣等感を抱くようになったのである。
「西洋の文化が突然押し寄せてきた影響として、ラダックの人びと、特に若者たちが、劣等感を持つようになった。彼らは自分たちの文化を全面的に拒否すると同時に、新しい文化を熱心に取り込もうといている。若者はサングラスや「ウォークマン」、窮屈なジーンズなど現代のシンボルを追い求める。ジーンズが魅力的とか着心地がよいから着るのではなく、現代的な生活のシンボルになっているからである」。(128頁)
 ダワという青年は、観光客向けのトレッキングガイドになり、村を出てレーに旅行代理店を開いた。ヘレナが町で彼と会い、衝撃を受けるシーンがある。
「ある日、バザールで私はメタリックのサングラス、アメリカのロックバンドの宣伝用のTシャツ、タイトなジーンズ、バスケットシューズという最新ファッションを身につけた青年に出くわした。それがダワであった。
 「あなただってほとんどわからなかったわ」と、私はラダックの言葉で言った。
 「ちょっと変わっただろう」と、彼は誇らしげに英語で答えた。
(略)
 ダワは英語で話そうと言い張った。
 「村にはよく帰るの?」
 「数か月に一度かな、米や砂糖を持ってね。(略)」
 「家に帰るのはどんな気持ち」
 「退屈だね。あまりにも遅れている。まだ電気もないし(略)」(129-130頁)
(中略)
 「開発」は村のありようを激変させた。

 要するに高世が紹介する「ヘレナなる人物」は開発の弊害を嘆き昔のラダックは良かったと言い出すわけです。でもそれ言ったって意味がないでしょう。
 ならば「1974年に観光目的で外国人にラダックを開放した」のは間違いでずっと鎖国状態なら良かったのか。そう言う話じゃないでしょう。
 あくまでも「開発の弊害をなるべく除きながら、メリットだけを手に入れていく」つう方向性しかないわけです。開発の結果「いまではかなり辺鄙な村にも保健所と学校がある」というのはむしろいいことでしょう。
 つうかヘレナの指摘のうち、大気汚染やスラム街の発生はともかく「欧米文化へのあこがれ」つうのは悪い事なのか。まあ「悪い事だ、もっとラダックの伝統文化に誇りを持て」つう考えはあっていいですが、それ大気汚染の弊害とかと違って争いのない当然の話じゃないわけです。日本だって欧米文化は人気ですがならば「日本伝統文化を守るために鎖国してた方が良かった」かといったらそう言う話じゃないわけです。


■「伝統を創る」森本喜久男さんの講演
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170620

 昔ながらのものをそのまま作り続けては、動いていくリアリティに遅れをとり、売れなくなってしまう。

 まあ、一般論としてはその通りでしょうがそれを過度に振り回すと「文楽補助金などいらない(橋下)」という暴論になってしまうので何事もバランスでしょう。さすがに森本氏や高世も橋下の暴論は支持しないでしょう。商業的価値は大事ですが、それは文化的価値とは違うわけです。
 なお、過大評価は禁物ですし、手前味噌になってしまいますが、たとえば日本共産党が今も議席を国会に保有しているのも「一定の変化があるから」のわけです。
 逆に拉致被害者家族会が忘れ去られてしまったのは

 昔ながらのこと(経済制裁)をいつまでもそのまま言い続けては、『太陽政策金大中盧武鉉文在寅政権誕生』『ロシアと北朝鮮間の万景峰号航路開通』など、動いていくリアリティに遅れをとり、支持されなくなってしまう。

ということです。
 救う会が税金にたかってるのなんて

http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170620
行政の補助金でほそぼそと生き残る伝統工芸

と大して変わりません。いや伝統工芸は価値があるからいいですが救う会なんて何の価値もない。

 築地市場豊洲への移転が大きな争点になっているが、ここで、ある学者の見解を紹介したい。「「おかしな議論」で豊洲問題は混乱した リスク論の第一人者が読み解く、問題の本質」。私は移転問題にかんして、これがもっとも説得力ある議論だと思っている。
https://www.buzzfeed.com/jp/satoruishido/junko-nakanishi?utm_term=.wk6MgNbgV#.bvZGzn3zY
 中西準子*1は、(中略)豊洲は安全で問題ないと断言する。
(中略)
 魚の洗浄に使われるのは水道水であり、汚染されているとされる地下水ではない。地下水の汚染を取り除くには天文学的な費用がかかり、限られた予算を、そんな無駄なことに使うよりも格差の是正や保育所の整備などに使うべきだというのだ。

 そもそも豊洲危険派(豊洲移転反対派)は「豊洲ではなく当面、築地にし、今後について時間をかけて検討すべきだ(未来永劫築地でいいとは言わないが、豊洲移転には反対だ)」としているので「限られた予算を、そんな無駄なことに使うより」云々というのは移転反対派の主張をまともに理解しているのかと聞きたくなります。
 まあ、小生も豊洲問題については不勉強なので、「地下水が汚染されてても問題ない」と居直られるとどうも反論に弱りますが、今後勉強していこうかなと。
 なお、以前、槌田敦の「温暖化CO2原因否定論」をググって調べたとき偶然知ったことですが、彼女には槌田本に好意的な書評を書いた前科があります。
■環境を読み解くhechikoのブログ『トンデモの片棒を担いじゃった中西準子
http://hechiko.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_548a.html
 さすがに多方面からの批判を前に彼女も自らの「槌田支持」の非を認めたようです(従ってこの話に必要以上にこだわる気はありません)。
 また「過去にトンデモ論を主張したから今度もトンデモ論に違いない」という決めつけも良くない。
 とはいえ彼女が槌田に好意的な書評をして、批判を受ける前から「少し調べれば」温暖化CO2原因否定説が「槌田説に限らず他の説も含めて」厳しい批判を浴びてることは分かったはずです。
 そういう人間に対しては小生としては眉唾せざるを得ませんね。

 実は私には、中西準子氏には多少の因縁がある。彼女は元共産党幹部だった中西功氏の娘さんである。中西功氏は中国研究の大家であり、私は生前、大変お世話になったのだ。

 中西功(なかにし・つとむ:1973年死去)*2とはまた古い名前が出てきたモンです。
 世話になったて中国取材関係ですかね?


■「懐かしい未来」再読3
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170614

 前川喜平さん、吹っ切れたように、次々と安倍内閣のいかがわしさを暴露している。
 今週号の「週刊朝日」では、杉田官房副長官がらみの二つの事件の証言*3が出ている。一つは、天下り問題で、前川さんが監視委に提出したメールに外務省と内閣府のものがあったことに杉田氏は怒り、「外務省と内閣府に関わるメールは出すな」と言ったこと。再就職等規制違反問題は、文科省内だけに限定して、他省庁に及ぶ証拠は出すなと命令したのだ。もう一つは、文化功労者を選抜する文化審議会の選考分科会の委員候補から、政府に批判的な意見の人*4をはずした事件。とても子どもっぽい独裁体質の匂いがする。

 いい加減週刊誌だけでなくテレビ、ラジオ、新聞各社が徹底批判して欲しいですけどね。失政なら未だ言い訳も可能かも知れない。こんなんは不正じゃないですか。
 こういう報道は大いに応援したい。
 しかし当初は「加計学園」に話を限るつもりだったのでしょうが、「安倍らのバー通いでの個人攻撃」などから「自己防衛」のためもあって他も暴露することを決意したのでしょう。
 しかし「文化審議会員の委員候補の件」は「下劣でも不正、違法とまでは言えないし、安倍政権以外でもあったかも知れない」という言い訳も可能かも知れません。
 しかし天下りの件(余計なメールなんか出すな)なんか完全に不正隠しじゃないですか。
 内閣府というのはよく分かりませんが、外務省の件というのは「元文科次官の山中ブルガリア大使(現在は大使を辞任)」の件でしょうか?。
 これでも安倍信者つうのは安倍を支持するのかと心底呆れますね。「アベノミクス」を俺は評価しませんが仮に評価するとしてもそれで容認できるレベルの問題じゃないでしょう。
 それにしても、この前川告発から考えるに、桜井よしこ中教審委員も当然安倍のごり押しだし、だからこそ「ごり押しへの反発」から、途中でよしこの再任がされなくなったのでしょう。

 調査をやると言っておいて、「総理のご意向」文書の存在を告発した文科省の役人に対し、国家公務員法違反(守秘義務違反)での処分を示唆した義家弘介*5文科副大臣も、急激に顔が醜くなってきた。

 いや以前からこの男の精神は醜く、だからこそ顔も悪相だと思いますが。
 何せこの男、政界入りする前は、岩波世界や赤旗日曜版にコラムを持ってリベラル面していました。
 それが今や清和会所属の文教族議員として「打倒日教組」「自虐教育批判」ですからねえ。まともな人間には到底できない変節です。そんなに政治家として権力が握りたかったのか。

懐かしい未来」についての小文の3回目。
4.ゴミを出さない暮らし

 「ゴミを出さないこと」は近代化と矛盾するもんではないでしょう。
 もちろん近代化すれば「使わない分量までモノが大量生産できる」ので「ゴミは生まれやすくなる」わけですが、それは「近代化すれば当然にゴミが増える」つう話でもないでしょう。
 また「ゴミは生まれない」つうのはある意味「貧乏だから捨てられない」と言う面があります。

ラダックの人びとは、手織りの服を、もうこれ以上つぎが当てられないくらいまでつぎ当てをする

と高世は書きますが今はともかく昔の日本ではつぎあては普通でした。マンガ「三丁目の夕日」なんかはそうです。エコライフと言うより貧乏だからそうせざるを得ないという面があります。


■スガvs望月記者で盛り上がる会見
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170613
 望月氏の勇気と才能を評価した上での話ですが、望月氏以外がだらしないですね。
 安倍の支持率が高止まりしてしまう一因は「マスコミがろくに批判しないから(産経や「バー通い報道・読売」のように癒着して完全に政権のメンバー化してるのか、それともそこまでは酷くなくて恫喝に怯えてるのかはともかく)」ということがよくわかります。

 12日の菅官房長官の会見では、例の「総理のご意向」文書は一瞬で調べられるはずなのにいつまで調査しているのかと問いただし、さらには前川前次官の出会い系バーの記事を書いたのは読売新聞社会部の清水記者だと暴露し、官邸とつながっているのではないかという意味の質問をぶつけている。

・最近は記事に筆者の名前が書かれることが多いのですが「暴露」ということはこんな恥ずかしい記事はさすがに実名を出せなかったのでしょう。実名を出さないと言う事も内心では読売がこの記事を後ろめたく思ってることを想像させます。
・「読売の清水」とは「産経の阿比留」のような存在なのでしょう。いやむしろ「産経の阿比留」よりもずぶずぶなのかもしれません。

 リビアの最高指導者だったカダフィ大佐は、2011年の反政府運動の中で殺されたが、彼の次男で死刑判決を受けていたセイフイスラム氏が(ボーガス注:恩赦を受けて)9日釈放されたという。
(中略)
 統一政府(GNA)は、恩赦は無効だとして身柄の引き渡しを求めている。全国を統治できる勢力がないまま、今も戦闘が続いているのはとても悲しい。

 統一政府と「東部政府」に分裂しており東部政府が次男セイフイスラム氏を釈放したようです。
 まあ、国際的に承認され、支配地域の規模も大きいのは統一政府ですが、「東部政府」という独立組織ができてしまい彼らは必ずしも統一政府に従わないわけです。
 しかも

https://mainichi.jp/articles/20160820/k00/00m/030/069000c
・内戦後の14年夏に世俗派とイスラム勢力の対立から東西に政府が分立した際も、米国とハフタル氏は直近の選挙で勝利した世俗派中心の東部トブルク政府を支持*6
・7月にフランス軍のヘリコプターがベンガジ郊外で墜落する事件があり、仏軍特殊部隊がハフタル派(ボーガス注:ハフタル派とは東部政府のことです)を秘密裏に支援していることが判明。

ということで東部政府は必ずしも孤立しているわけでもない。
 なお、セイフイスラム氏釈放について一部のメディア記事は
■AFP『リビア民兵組織、故カダフィ大佐の次男セイフイスラム氏を釈放』
http://www.afpbb.com/articles/-/3131598
時事通信『故カダフィ大佐次男、釈放される=民兵組織が政府無視』
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017061100255&g=int
等と書き「民兵組織が釈放」としています。もちろん東部政府は「統一政府に従わない反政府勢力」ではありますが、事実上、独立政権をつくってるわけですし「民兵組織が釈放」ではかえって混乱するでしょう。
 はっきり「東部政府が釈放」と書いた方が誤解がないかと思います。
 なお、小生も「リビア素人」ですが、このセイフイスラム氏問題を「単純な法律の問題」とは見なせないでしょう。
 統一政府は「反政府活動などをして混乱を招く恐れがあるかも知れない」セイフイスラム氏を抹殺したい。そう言う意味では死刑判決が何処まで正当な物かは疑問を感じます。
 一方で東部政府も「セイフイスラム氏に恩を売って彼や彼の周辺の力を借りて統一政府に対抗しよう」等の思惑があるのでしょう。
 こうなると「リビアカダフィ政権の転覆が果たして良かったのか」疑問すら感じます。


■有田氏のツィート『森友、加計に続く「第3の忖度」国際医療福祉大学疑惑』
有田芳生氏がツィートで

http://www.mag2.com/p/money/238770
■森友、加計に続く「第3の忖度」国際医療福祉大学疑惑に焦る安倍官邸=山岡俊介*7
 さらに出て来そうな「ポスト加計疑惑」がある。
 ズバリいえば、それは今年4月、「国際医療福祉大学」(高木邦格理事長)の医学部が千葉県成田市に開設された件だ。
 一部事情通の間では以前から「公然の秘密」だったが、こちらも加計同様、官邸(総理)の意向がもろに反映できる「国家戦略特区」として認可されたものだからだ。
 「加計学園」(岡山市)の場合、52年ぶりに獣医学部新設が認められた。来年4月開校予定で、そのために特区に選ばれた愛媛県今治市はキャンパス用に36億円相当の土地を無償譲渡。さらに建設費の約半分、約96億円も市が補助金を出す。
 これに対し、国際医療福祉大学の医学部新設は38年ぶりに認められた(正確には震災復興を名目に同じく特例で認めた「東北薬科大」16年4月開設を除く)。成田市は23億円相当の土地を無償貸与。また建設費用の約半分の約80億円も市・千葉県で補助金を出し負担した。
 この成田市の大盤振る舞いも尋常ではないが、そもそも、厚労省が医学部を新設すると医者が余ると予測し、そのため日本医師会も大反対していた医学部新設をなぜ認めたのか?
 国際医療福祉大学グループが短期間にここまで大きくなれたのは、政治力に負うところが大きいとの見方は関係者の間では常識だ。
(続きはご購読ください。)

という山岡氏の記事を紹介していました。当然、有田氏は「現在、国際医療福祉大学疑惑について我が党は調査中であり、可能ならば早急に国会で追及したい」とのことです。
 この件は、他にもネット上で

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0609/ltr_170609_6748544964.html
■リテラ『加計だけじゃない、国家戦略特区は安倍首相のお友達優遇の巣窟だった! 竹中平蔵*8が役員の会社、成田の医学部新設も』
(前略)
 もうひとつ安倍首相には「アベ友特区」疑惑が浮上している。それは国家戦略特区によって前年の東北医科薬科大学に続きじつに約40年ぶりに医学部新設が認められ、事業者となった千葉県成田市国際医療福祉大学の問題だ。
 国際医療福祉大学の場合も、新設理由に医師不足などが挙げられていたが、厚労省の医療従事者の需給に関する検討会で〈中位推計からいきますと2024年に需給が均衡する〉と報告されており、日本医師会をはじめとして医学部を新設する必要はないという批判があがっていた。にもかかわらず、あっさりと認められてしまった。
 さらに、事業者の公募は2015年11月12日からたったの1週間で締め切られ、国際医療福祉大学の1校のみが応募。また、キャンパスの土地は成田市が約23億円で買い上げ同大に無償貸与し、建設費用も半分にあたる約80億円を成田市と千葉県が負担。その上、隣接地に開学した看護学部と保健医療学部の用地取得や校舎建設にも約50億円の補助が行われている。
 何から何まで加計学園の問題とそっくりなのである。
 なぜ、加計学園と同じように国際医療福祉大による医学部新設はゴリ押しされたのか。やはりここでも浮かび上がってくるのは、官邸の暗躍と、同大を運営する学校法人国際医療福祉大の高木邦格理事長と安倍首相の「接点」だ。
(中略)
 高木氏は自見庄三郎*9元議員の秘書を務めた経験をもっており、政界に強いパイプがある。また、同法人には谷修一・元厚生省健康政策局長や松谷有希雄・元厚生労働省医政局長が「天下り」しており、官庁とのつながりも深い(「FACTA」2016年8月号)。
 そんななかで、安倍首相と高木理事長を繋いだといわれているのが、黒岩祐治・神奈川県知事だ。黒岩氏といえば、安倍氏の下野時代にDHC『晋ちゃん&黒ちゃんのシンクロナイストーク』(DHCシアター)という番組で共演するほどの仲。他方、黒岩氏は2009年9月いっぱいでフジテレビを退社したが、同年10月1日には国際医療福祉大の大学院教授に就任。それだけでなく、同大学が株主であるコンテンツ制作会社・医療福祉総合研究所の副社長まで務めていたのだ。
 一方、ジャーナリストの山岡俊介氏は、「アクセスジャーナル」の記事のなかで(ボーガス注:高木氏が一時、渡辺美智雄*10の秘書を務めていたことから)渡辺喜美*11日本維新の会副代表が繋いだ可能性も指摘している。
 どちらにせよ、医学部新設にいたるなかで何らかの力が働いたのではという疑惑は変わらないが、この国家戦略特区の強引な決定に、当時、「エコノミスト」(毎日新聞社)2016年9月20日号も「裏がある」ことを示唆し、このようにまとめている。
〈形式上は特区の公募に応じた形だが、当初から高木理事長が特区のあり方を検討する区域会議の構成員に選ばれるなどあからさまな出来レースだった〉
〈国家戦略特区を取り仕切る官邸から強い後押しがあったとされるのは公然の秘密だ〉
 「第3の森友」問題である国際医療福祉大医学部新設についてはさらなる追跡を行いたいが、ともかく、竹中氏のケースを含め、国家戦略特区というシステムはいくらでも私物化ができるかたちになっていることはたしかだ。安倍首相は国家戦略特区について、「私の意向は入りようがない」などと宣ったが、そんな見え透いた嘘は通用するはずがないだろう。

なんて記事があります。
 現時点では素人の俺には何とも言えませんが「特区で大学認可(そして首相の意向で異常な優遇)」が事実であるならば構図は完全に加計と同じです。徹底追及されてしかるべきでしょう。しかし加計と森友だけでも「教育を食い物にして恥ずかしくないのか」と怒りを覚えますね。もちろん国際医療福祉大学にも疑惑が存在するならなおさらです。もうこうなると「安倍周辺の疑惑は底なし沼」「まさに日本版崔順実疑惑」であり日本人として恥ずかしい話ですが「今後、どんな疑惑が出てきても驚く気になれない」ですね。


■飛翔体だんだん慣れる怖さかな
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170610

飛翔体だんだん慣れる怖さかな  (神奈川県 村田卓:朝日川柳 9日)

 全然怖くないですね。村田某と朝日川柳選者と高世は馬鹿じゃないかと思う。
 何で怖くないかと言えば、北朝鮮がミサイルをぶち込むことはあり得ないからです。そんなことしたら在日米軍自衛隊の反撃で国が滅びてしまう。米軍の先制攻撃ならともかく、「米軍の反撃」では中国やロシアも米軍侵攻を容認してしまう危険性が強い。
 むしろ慣れが怖いのは「安倍やトランプ」ですね。
 『森友、加計に続く「第3の忖度」国際医療福祉大学疑惑』と聞いても「ああ、安倍ならそのくらいの汚いことやるだろ」と思ってしまう自分が怖い。「いやそんなんに慣れたらいかんだろ」と自分に自分でツッコミを入れてしまう。

 頭を抱えて、草むらにしゃがみ込むおばさんたち。これは何だ?
 山形県であったある訓練の一コマだという。
 《北朝鮮弾道ミサイル飛来を想定した住民避難訓練が9日、山形県酒田市西荒瀬地区で実施された。ミサイルを想定した避難訓練は3月に秋田県男鹿市で、今月4日には山口県阿武町でも行われている。
 訓練は内閣官房総務省消防庁山形県酒田市が共催し、小学生を含む住民計約400人が参加。(中略)
 訓練では、屋外の住民は防災コミュニティーセンターや小学校の体育館に逃げ込んだり、物陰に隠れたりした。屋内にいる住民は、爆風で破れた窓ガラスに当たらないよう窓から離れた場所に待避した。》(時事)
 10年前、こんな光景が日本に出現するとは予想できなかった。 

 そうですね。10年前(2007年)は第一次安倍内閣でしたが、「こんな無意味であほなことをやる政権が誕生し、それを日本のメディアが批判一つせず、国民も表向きは政権を恐れてかほとんど批判しない」なんて無様な事態が起こるとは思っても見ませんでした(たぶん高世の物言いはそう言うコトではないのでしょうが)。まさに悪しき同調圧力ファシズムじゃないのか。
 正直、この訓練には『桐生悠々が批判した「関東大防空演習」』や『映画「風が吹くとき」の無意味な核戦争対応マニュアル』を連想します。桐生については井出孫六*12『抵抗の新聞人桐生悠々』(1991年、岩波新書) という評伝が出ています。
 
参考
■日経『桐生悠々 軍に屈せず一人の戦い:戦争と言論人 足跡を訪ねて(2)』
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO12414970X00C10A8CR8000/

■「言わねばならないことを言うのは、愉快ではなくて、苦痛である」
(前略)
 1933年(昭和8年)、「関東防空大演習を嗤(わら)う」という社説が掲載された。数日前に行われた陸軍の大規模な演習を論じたものだが、悠々は「敵機を関東の空に、帝都の空に、迎え撃つということは、我軍の敗北そのものである」と断言した。敵爆撃機は日本沿岸までで防がねばならず、本土に侵入を許せば東京は関東大震災と同様に焼け野原になると警告した。
 「中身は悪いものでも何でもないんです。きわめて妥当な意見です。それを(あざける意味の)『嗤う』ときたからばかな兵隊、頭にきたわけです」と当時を知る同社の元編集局長、坂本令太郎さん(故人)は証言している。
 以前から信毎の反軍的論調を快く思っていなかった軍関係者はこの機を逃さなかった。地元の在郷軍人会幹部が同社に乗り込み、不買運動を展開すると脅した。当時の信毎の発行部数は約2万部。在郷軍人会は8万人にも及ぶ。信毎存亡の危機に悠々は社を去らざるを得なかった。

 何で無意味かといえば先ず第一にこんなことをしても役立つわけがない。北朝鮮が本気でミサイルをぶち込むなら予告なんかしないし、予告無しでミサイルをぶち込んだとして「ミサイル着弾前に着弾地点を確実に予測し、その地域の住民に広報し、訓練通り避難をさせる」なんてできるのか。できるわけがない。可能なことがあるとすればPAC3で打ち落とすことだけです。
 しかもその避難訓練が何かと言えば「頑丈な建物に入る」or「近くに頑丈な建物がなければその場で低い姿勢になって頭を抱えてかばえ」てそんなんで避難になるのか。頑丈な建物に入ってもその建物にミサイルが直撃すれば何の意味もないでしょう。「低い姿勢で」云々はもっと意味がない。ミサイルの爆風が来たらおそらくそんなことをしても吹っ飛ばされるでしょう。場合によっては爆風の直撃で死ぬんじゃないか。
 第二にこういったら失礼ですが酒田市男鹿市、阿武町なんて田舎に撃ち込んでくるわけがない。
 撃ち込んでくるとしたら「東京23区、名古屋、大阪、福岡といった大都市」「原発のある自治体(北朝鮮からの距離を考えたら福井や新潟辺りか)」でも撃ち込んでくるでしょう。
 で、「原発のある自治体」はともかく「東京23区のような大都市部」で何故やらないかと言ったら、そんな訓練は手間と時間がかかって到底できないからでしょう。田舎は手間と時間がかからないからできる。って完全に本末転倒ですが。
 第三に

酒田市西荒瀬地区で実施され住民計約400人が参加

てのもねえ。
 到底酒田市全域ではできやしないのでしょうが、400人程度の参加で何の意味があるのか。

 今月25日の朝鮮戦争勃発の日で、これからいろいろ起こるかもしれない。

 何にも起きないでしょうね。

 最近、『韓国軍と集団的自衛権』(旬報社)という本をおもしろく読んだ。

 韓国はベトナム戦争の時は集団的自衛権を理由に参戦しています。
 もちろん参戦する理由は安保上はどこにもない。北ベトナムが韓国に攻めてきたわけでもなければ、南ベトナム北ベトナムに負けても韓国に何らかの被害があるわけでもない。
 そこには「ベトナム戦争に参戦することで米国から経済支援を引っ張ろう」という朴チョンヒの計算があったわけです。集団的自衛権は建前はともかく実態は全然自衛じゃない。

 当時の韓国には5万人ほどの在韓米軍が駐屯しており、米軍戦闘部隊がベトナムに派遣される事態になれば、兵員の多くが在韓米軍から送り出される可能性があった。米兵の間での切迫した雰囲気は、拉致被害者曽我ひとみさんと結婚したチャールズ・ジェンキンス氏が、在韓米軍に勤務中にベトナム派兵をおそれ、軍事境界線を越え北朝鮮に脱出したことからも伺い知れる。

 そう言う意味ではジェンキンスという人は拉致被害者ではない。まあ逃げ込んだ先が北朝鮮だった*13ので、そして拉致被害者・曽我さんと結婚したので、さすがに米国も「政治的な意味で処罰するわけに行かず(処罰したら日本人の反感を買いかねない)」、日本ウヨも「脱走兵のジェンキンスなんて恥さらしの人間のくずだ」「見せしめに厳重に処罰しろ」等と非難するわけにも行かず、脱走の件は「形式的な軽い罰」のみでうやむやになりましたが、逃げ込んだ先が日本や欧米だったら「米軍による厳重処罰対象」「日本ウヨによる非難対象」になってもおかしくないでしょうね。たぶんジェンキンスを米軍が起訴してそれを「彼の脱走の支援者」が裁判闘争支援する、一方日本ウヨがジェンキンスを非難する、つう流れになったでしょう。
 つうかジェンキンス氏のような「脱走米兵」を反戦運動の一環として支援していた団体の一つが、有名な『ベトナムに平和を!市民連合ベ平連)』です。

参考

■チャールズ・ジェンキンス(ウィキペ参照)
朝鮮半島軍事境界線に駐屯していた時、ジェンキンスは、当時発生していたベトナム戦争に派遣されるという噂を聞いていた。彼は凄惨な死傷者を出していた同戦争に派遣されるという重圧からアルコール依存症に陥っていた。1965年1月4日、周囲の証言では夜間の警備に付く際、既に多量のアルコールを摂取していたとしている。翌日の早朝、ジェンキンスは部隊に「騒音のする場所を見つけた、偵察に向かう」と告げて偵察に向かい、そのまま戻らなかった。
 後にジェンキンスは偵察任務中に北朝鮮軍に投降して身柄を確保されていることが明らかとなった。ジェンキンス本人は当時について軍務に不満を感じており、また「ソ連経由の捕虜交換など、早期に帰国することは難しくないと考えていた」と投降した理由について述べている。北朝鮮では捕虜ではなく実質的に政治亡命者として扱われ、北朝鮮の反米プロパガンダ映画『名もなき英雄たち』に出演するなど、政治的プロパガンダにおいて西側の腐敗を強調する為に喧伝された。
・2002年、日朝首脳会談によって日本人拉致被害者の存在を北朝鮮政府が公に認めると、曽我ひとみの夫であるジェンキンスの消息も同時に明らかとなった。更にその後の経緯によって妻が日本へと帰国を果たすが、ジェンキンスは、逃亡兵という立場(処罰の恐れがある)もあって帰国を決めかねていた。
・日本政府がアメリカ政府との交渉によって厳罰でない穏当な判決を軍法会議で行う確約を取りつけたことから、2004年7月9日、治療という名目で娘2人とインドネシアへ出国し、インドネシアで妻・曽我ひとみと再会。その後、7月18日に妻のいる日本に入国した。
・2004年9月11日、ジェンキンス在日米軍のキャンプ座間(神奈川県座間市相模原市)へ出頭した。11月3日、軍法会議ジェンキンスは逃亡に関する罪、及び利敵行為に関する罪を認め、合衆国軍は彼を最終階級の軍曹から二等兵に降格処分の上、不名誉除隊と禁固30日の判決を下した。2004年11月27日、模範囚として予定よりも5日間早く釈放され、正式に軍人としての経歴を終えた。
 2005年、93歳となっていた母を見舞うためにアメリカへと家族を連れて帰国し、初対面となる孫と母を引き合わせた。日本帰国後の6月14日に妻の実家がある佐渡島に居を構え、観光施設の職員として余生を送ることになった。2006年に自らの経験を綴った回想録『告白』を執筆、アメリカでは『望まぬ中での共産主義:逃亡と北朝鮮における40年間の懲役』として2008年3月1日に出版された。
 2008年7月15日、日本政府から半月前に申請していた永住許可が与えられた。
・なおジェンキンス以外にも3名の北朝鮮への逃亡兵が確認されている(ジェームズ・ドレスノク*14一等兵、ラリー・アレン・アブシャー一等兵、ジェリー・パリッシュ伍長)。アブシャー一等兵は1962年、パリッシュ伍長は1963年にそれぞれ国外へ脱出したと見られるが、北朝鮮政府は「両名は国内で自然死した」と主張している。ドレスノク一等兵のみ北朝鮮に残り、2016年に死去した。

ベトナムに平和を!市民連合(ウィキペ参照)
・1965年(昭和40年)2月7日に開始されたアメリカ軍による北ベトナムへのいわゆる「北爆」で一般市民の死者が増えたことがマスコミで報道されると、反戦運動が始まった。
 60年安保で「誰デモ入れる声なき声の会」を組織した哲学者の鶴見俊輔*15政治学者の高畠通敏*16が、「声なき声の会」を母体に作家の小田実*17を代表として1965年4月24日に「ベトナムに平和を!市民文化団体連合(1966年10月16日に名称を「ベトナムに平和を!市民連合」に変更)」の名で発足させたのが始まりである。1973年1月27日に南ベトナム北ベトナムアメリカなどの間でパリ協定が調印され、アメリカ軍がベトナムから全面撤退したことを受け1974年(昭和49年)1月に解散した。
■主な活動
・デモと「反戦広告」
 発足直後の1965年4月に東京の駐日アメリカ大使館へのデモ行進を行ったのを始まりに、アメリカ政府やアメリカ軍、日本政府を断罪する多くのデモを行ったほか、同年11月には作家の開高健の発案でアメリカの有力紙の1つである『ニューヨーク・タイムズ』への全面での「反戦広告」を掲載、1967年4月には画家の岡本太郎・筆の「殺すな」と大書された文字の下に英文のメッセージをデザインした反戦広告を『ワシントン・ポスト』に掲載した。
・JATEC
 小田ら運動の中核となった少数の幹部は、アメリカ軍の「良心的脱走兵」の逃走支援も行い、これらの活動はベ平連とは別に「JATEC(Japan Technical Committee to Aid Anti War GIs反戦脱走米兵援助日本技術委員会)」として運営された。
 1967年に、アメリカ海軍の航空母艦「イントレピッド」からの4人の脱走兵を、横浜港でソ連極東部のウラジオストックへ向かうソ連の定期船に違法に乗船させ、モスクワ経由でスウェーデンに入国させたことから、「イントレピッド4人の会」が結成され、さらに脱走を援助する組織として「JATEC」が誕生した。
 だが、1968年にアメリカの情報機関の工作員であるラッシュ・ジョンソンが脱走兵のふりをして侵入したことにより(“ジョンソン”が本名だったのか、また所属機関は今も不明)、同行して釧路に飛んだ脱走兵のジェラルド・メイヤーズが、11月5日に日本の警察に逮捕され、アメリカ海軍に引き渡された。メイヤーズの乗ったレンタカーを運転していた山口文憲*18は、モデルガンを所持していてメイヤーズにそれを見せて、それを本物の銃と勘違いしたメイヤーズの供述により、翌1969年2月15日、銃刀法違反で逮捕された。また、メイヤーズが隠れていた高橋武*19宅も家宅捜索をうけた。
 JATECが日本から脱走兵を秘密裏に出国させた数は数人に留まり、多くの脱走兵はアメリカ軍へ帰還した。1968年2月15日の「山口逮捕、高橋宅捜査」以降、JATECは方針を変更し、高橋武智をリーダーとして「脱走兵の国内潜行援助」、パンフレット『脱走兵通信』『ジャテック通信』による宣伝活動、そして在日アメリカ軍基地周辺での「反戦GI運動支援」活動を行った。


■「懐かしい未来」再読2
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170609

 夏至前の満月はストロベリームーンというそうだ。

 何がストロベリーなのかと思ったら赤く見えるんだそうです。

 官邸や文科省から独立した第三者の調査委員会が必須だ

 まあ普通に考えればそうですよね。いずれにせよ安倍らが加計で再調査を認めざるを得なくなったことはよいことです。これでどう安倍を追い詰めていくかが日本人に問われているわけです。
 しかし「もちろんほとんどの文科省職員は保身」のわけですが、「一部の告発者はすごいな」と思いましたがよく考えれば「当たり前」なのかもしれません。
 なにせ河野洋平*20のような保守派の中にすら安倍への批判、不満はあるのですから。
 さすがに「教育勅語」だの「銃剣道」だのには「ついていけない」という文科省職員がいてもおかしくはないでしょう。そう言う不満に加計がとどめを刺したと。

ラダックの人々は、常に地域共同体の一員である自覚を持っている。

 で、延々ラダックとやらの美化が続くようですが「ホンマかいな?」ですね。ましてやそこから出てくる結論が「近代化しない昔は良かった」ではなおさら「ホンマかいな?」ですね。


■映画「おクジラさま」完成
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170608
 後半はかなり共感しますが前半はほとんど共感できません。
 前半について言えば、捕鯨を考える上で「大地町VSシーシェパード」という描き方は相当に問題がある。
 なぜなら
1)国際的に主として批判されてる捕鯨は「太地町のような伝統的沿岸捕鯨ではない(南氷洋捕鯨のような非伝統的捕鯨が問題にされてる)」
2)「捕鯨反対派=シーシェパード」ではない
からです。
 たとえて言うなら沖縄基地問題で、賛成派として「デマ常習の産経新聞」、反対派として極左過激派のみ扱うようなモンです。

 太地町の人々が残酷な動物虐待を好んでやっているという誤解は払拭できるはずだ。

 問題は「好んでやってるかどうか*21」ではなくて「その行為が動物虐待に当たるかどうか」なんですけどねえ。主観はある意味どうでもいい。
 たとえば「イスラムはろくでもない宗教だと思うから非難してるのであって差別してる気はない」なんて言ったって客観的に「批判ではなく差別」ならそれは差別です。
 次に後半。

 加計学園関連では、少なくとも地上波のテレビのニュースやワイドショーでは、「政府はしっかり調べるべきだ」「国民はこれでは納得しない」とMCが言い切るようになっている。
 そのきっかけの一つが、6日午前の菅義偉官房長官の定例記者会見だったのではないか。テレビが繰り返し流したこの会見では、ある女性記者が何度も何度も、鋭い質問で菅氏を問い詰めた。もちろん菅氏はいつもの調子で切り抜けようとするのだが、テレビを見る人に、この人は明らかにウソをついているな、と感じさせる醜態を演じた。テレビニュースを見ていて、「これはすごい。根性ある記者がいるものだな」と大きな声を出してしまった。
 その記者は、東京新聞社会部の望月衣塑子(いそこ)氏だそうだ。『武器輸出と日本企業』(角川書店)という本も書いている。http://lite-ra.com/i/2017/06/post-3226-entry_3.html
 今村復興相を問い詰めて、「出ていけ!」と言わしめた西中誠一郎氏はフリーランスで、私は「大メディアのみなさんもこの気骨を見習ってほしい」と書いたが、ちゃんといました*22http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170406
 しかし、まだまだ孤軍奮闘の様子なので、応援しましょう。他の記者も勇気を出して、菅官房長官が「まったく問題ありません」と言ったら、いや、問題あります!と食い下がって相手を立往生させてほしい。国民を代弁してメディアががんばって、このまま、大事なことをうやむやにさせないようにしてほしい。

 全く同感ですね。望月氏や西中氏のような人間には本当にがんばってほしいし、我々国民、市民も応援しないといけない。

創価学会婦人部にも期待したい。まったく道理が通らないのに、唯々諾々と自民党に従う公明党でいいのか!、と声を挙げてほしい。

 こちらについては「動けよ!」と批判的感想は持つモノの、動くことはほとんど期待していません。創価学会婦人部とは「最初から上(創価や公明の執行部)のいいなりだった」のか「途中から上のいいなりに変質した」のかはともかくもはやそう言うコト(執行部批判)は期待できないでしょう。
 創価学会婦人部がまともな団体ならこんなこといわれなくても、森友・加計疑惑で公明党創価学会執行部を突き上げてるはずですから。
つうか自公政権誕生後(1999年の小渕*23内閣〜現在まで)、今回の森友・加計に限らず

村上正邦・元労働相*24らのKSD疑惑(2000年)
中川秀直*25官房長官が辞任に追い込まれた女性スキャンダル(2000年)
加藤紘一*26元幹事長が一時、自民党離党に追いこまれた金庫番秘書の脱税疑惑(2002年)
鈴木宗男*27疑惑(2002年)
橋本龍太郎*28元首相、野中広務*29官房長官青木幹雄*30官房長官の名前が浮上し、結果、村岡兼造*31官房長官が起訴され有罪判決が下った日歯連疑惑(2004年)
耐震偽装事件にからんで発覚した安晋会疑惑(2007年)
松岡利勝農水相が自殺に追い込まれ、緑資源機構から逮捕者も出た緑資源機構疑惑(2007年)
・政治家から逮捕者は出なかった者の、額賀福志郎*32久間章生*33自民党有力防衛族議員が疑惑の政治家として名前が浮上し、守屋武昌防衛事務次官が起訴され有罪判決が下った山田洋行疑惑(2007年)
自民党政治家としては二階俊博*34経産相(現幹事長)の名前が浮上した西松建設疑惑(2008年)
小渕優子*35経産相が辞任に追い込まれた政治資金規正法違反事件(2014年)
稲田朋美*36防衛相、高市早苗*37総務相菅義偉*38官房長官の白紙領収書疑惑(2016年)
甘利明*39経済財政担当相が辞任に追い込まれたUR疑惑(2016年)

などなど自民党の疑惑は多々ありますがこれらについて公明党は勿論創価学会からまともな自民党非難なんかないですからね。
 一方で「小沢一郎*40(当時、民主党幹事長、現・自由党代表)を西松疑惑で非難」「辻元清美*41氏(当時、社民党所属。現在は民進党)を秘書給与詐取疑惑で非難」など野党政治家なら非難するのだから全くデタラメです。


■「懐かしい未来」再読
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170607

労働は苦役ではなく、大きな喜びであり楽しみだったのだ。

 まあここで高世が言ってるような問題意識(現代社会において労働は苦役になっていないか:例としては「うつ病などのメンタルヘルスの問題」や過労死)は、「小生も正確に理解しているわけではない*42ですが」、いわゆる「マルクスの労働疎外論」じゃないですかね(ただし疎外論自体はマルクスのオリジナルではなくてルーツはヘーゲルだそうです。おそらく「労働の場においての疎外」を指摘し、その解決法を目指した点がマルクスの新しさなんでしょうけど)。
 そう言う意味ではここで高世が言ってることは全然新しくない。「それマルクスが指摘してからずっと労働組合運動とかの重要問題ですけど」つう話です。
 元左翼でありながらマルクスについて触れない高世もどうかと思いますね。
 マルクスは何で「万国の労働者、団結せよ!」と共産党宣言でいったのか。
 その理由の一つは「万国の労働者が団結することによってしか労働疎外は解決できない」と考えたからでしょう。
 つまりはマルクスの理解では「労働疎外を産んでるのは資本家」のわけです。 
 資本家という巨大な権力の持ち主が金儲けのために労働者をこき使うから労働疎外が起きる。
 資本家を何とかしなければ成らず、そのためにはまず「万国の労働者、団結せよ!」のわけです。
 団結すれば問題が解決するわけではないが団結しないでは力の強い資本家相手に何もできない。
 まあ労働疎外だけがマルクスの問題意識ではなく他にも貧困克服、不況克服とかあるわけですが、いずれにせよマルクスにおいて労働疎外は重要なテーマだった。
 さてマルクスと「高世が紹介するヘレナ・ノーバーグ・ホッジや渡辺京二」との共通点と違いは何か。
 共通点は「労働疎外に着目した点」です。
 違う点は「労働疎外の原因を何だと思ってるか」でしょうね。
 ホッジや渡辺は近代化が労働疎外の原因だと思ってるのか「高世の紹介*43」を信じれば「昔は良かった」と昔を美化するそうです。でもそれには発展性も現実性もないわけです。そもそも昔には戻りたくても戻れない。そもそも近代化にマイナス面しか無ければ誰も近代化しないわけです。
 たとえば今日もid:Bill_McCrearyさんのエントリを紹介したいと思いますが
■「電話を借りる」という行為が過去の話であるということ
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/331a26ae5d8b822c10afa26d58205cd5
で「ドラえもん」が紹介されていますが「未来からひみつ道具を持ってやってきた」ドラえもんに人気があること自体が近代化の魅力を証明しています。もちろん「未来からひみつ道具を持ってやってきたことだけ」がドラえもんの魅力ではないですが、そういう「近代化の魅力」はドラえもんの魅力の大きな要素でしょう。
 近代化には「経済の発展」「生活の向上」というプラス面があるわけです。
 正直、ホッジの「インドのラダック美化」や渡辺の「江戸時代美化」と、I濱Y子女史辺りの「非常識なチベット美化」と何が違うのか。「江戸時代に戻りたい日本人」も「解放前チベットに戻りたいチベット人」も「近代化前ラダックに戻りたい現地住民」もほとんどいないでしょう。
 「中国のチベット統治に問題がある」つうことは「解放前チベットは良かった、百点満点だった」つう事を意味しない。そんなに解放前が素晴らしかったらプンワン(プンツォク・ワンギェル)が中国共産党員としてチベット解放に協力することもない。「昔に戻す」なんてことはダライラマですら恐らく言ってない。

途上国を訪れ、「開発による破壊」を嘆く先進国の旅行者は多い。

つうのは一理あります。「開発による破壊」は往々にして「足尾銅山鉱害」「水俣病」のような酷い代物であることが少なくない。しかし「だから近代化は良くない」つうのは話が違うでしょう。問題は「近代化のやり方、方法」のわけです。
 さて
■「電話を借りる」という行為が過去の話であるということ
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/331a26ae5d8b822c10afa26d58205cd5
ということも近代化の成果の一つですがこれは全然悪い事ではないわけです。携帯電話ですぐに連絡が取れるつう事はいいことだ。まあ、携帯電話(昔だとポケベルでしょうが)があると、ない場合と違って「俺、今日は得意先回りで外出したから、今日は仕事が定時に終わったら早く帰ろう、会社も連絡できないぜ」「家に帰ってもやることもないから運動不足解消のため久しぶりにスポーツジムにでも行くか」などというわけにいかず、「会社に戻ってこい、つうから定時はすぎたのに残業だよ」つうこと(ある種の労働疎外?)もあるわけですが、それ「携帯電話がなければ残業が無くて良かった」つう話でもないでしょう。近代化すれば当然この携帯電話の話のように「労働強化」に利用されることがあるわけですけど。
 それはあくまでも「携帯電話の使い方」に過ぎませんから。
 「急ぎの仕事でもないから携帯で連絡しない、明日出社時に伝えればいい」「携帯で連絡されたけど残業は断った」「そもそも携帯で『帰ってこい』なんて連絡しないで済むような職場体制にしよう」などなら問題はないわけです。
 一方、マルクスは労働疎外の原因を近代化だとは考えない。「労働者が自由に働くことができないからだ*44」「だから近代化する以前にも労働疎外はあった」と考えます。したがって「労働者が自由に働ければ」、『労働疎外』と言う意味では近代化には何の問題もない。近代化が原因じゃないから近代化を批判しても意味がない。まあマルクスの場合、これは労働疎外に限らず環境破壊なんかもそうでしょう。近代化の使い方が悪いから問題なだけにすぎない。問題は近代化じゃない。
 そうやって考えたときに果たして「昔に労働疎外はなかったのか?」「マルクスが言うように昔も労働疎外はあったんじゃないか」。
 わかりやすい例で言えば「古代の奴隷労働」「アンクルトムの小屋、で知られる米国の黒人奴隷労働」なんかは労働疎外じゃないのか。
 つまりは「繰り返しますが」労働疎外が起こる原因は「労働者をこき使う人間がいるからだ(近代だと資本家と言われる人種)」とマルクスは理解するわけです。労働者をこき使う人間は昔からいたので、近代化それ自体が悪いわけではない。
 問題は近代化によって「資本家階級という労働者をこき使う力が今までより強い権力者集団が生まれたこと」にあるわけです。資本家が誕生するまでは「基本的に自分で労働時間を全て決める」自営業者も結構いた。自営業者ならバラ色というわけでもないですが「労働時間を決めるのは原則自分」だから労働疎外は起こりにくいわけです(起きないとまでは言えないでしょうが)。
 だから資本家の誕生で労働疎外が今までより目立つようになった。
 その「労働疎外」をマルクス共産主義という理論によって変えようとしたわけですが、それについては論じるほどの能力もないので特に論じません。
 それはともかく、じゃあ近代化は「労働疎外」と言う意味で「資本家階級という労働者をこき使う力が今までより強い権力者集団が生まれた」というマイナス面だけなのか。
 というと松尾匡*45http://matsuo-tadasu.ptu.jp/yougo_sogai.htmlで指摘するようにそれほど話は単純ではない。
 松尾氏の指摘を受けての俺の考えですが、たとえば近代化することによって「通信手段や交通手段の発展」によってマルクスは「万国の労働者、団結せよ!」と訴えることができたし、近代化によって「労働者の側も教育によって知性を向上させ」、こうしたマルクスの呼びかけに対応できるだけの知的能力を身につけたわけです。近代化にはそう言う「労働疎外に対抗する力」を産み出したというプラス面がある。
 マルクスが近代化を否定しなかったのは「現実に無理だから」という問題もあるでしょうが、「労働疎外克服にとって近代化にはプラス面があること」に気付いていたからでしょう。
 正直、近代化しなければ、資本家階級もいない代わりに労働運動もないでしょう。近代化しなければ正直、一般庶民には資本家階級なり王様なりといった権力者に対抗するだけの知性や経済力を身につけることが難しい。
 近代化してフランス革命など世界各国で民主化が起こり、近代化する前までは「王制」というのもある意味当然の訳です。近代化には明らかにプラス面がある。
 文革にせよ、ポルポト虐殺にせよ「近代化してないから」対抗勢力が無くあれだけ酷くなったつう側面は明らかにあるでしょう。近代化すればああ言う事は起こりづらくなる。
 そして「近代化しなければ」労働疎外がないかと言えば「繰り返しますが」そんなことはおそらくない。古代には古代の、中世には中世の、近世には近世の労働疎外が恐らくあったわけです。
 共産主義という理論の是非はともかく、「少なくとも」労働疎外の克服を論じるにおいて「近代化否定」をしなかった点ではマルクスは偉大だったといえるでしょう。


鬼海弘雄の「懐かしい未来
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170606

 このところ、テレビで安倍内閣の面々の言動を観て落ち込んでいる。
 文書を出せと言えば「廃棄した」
 文書があったじゃないか「怪文書だ」
 名前が載っているぞ「同姓同名はいる」
(中略)
 ここにいたっても、調査しないと言うのだ。狂ってる・・道理も最低限の常識もない。
 国民のひとりとして声を上げなくては。

 全く同感でげんなりしますね。せめて安倍支持率が大幅にダウンし、「ポスト安倍が岸田外相でアレ、石原*46経済財政担当相(元幹事長)であれ、石破*47元幹事長でアレ」自民党内から安倍おろしの動きが出ればまだ幸いなんですが、今のところそうなってない。
 日本人と自民党の愚かさにげんなりします。
 それはともかく、高世には「安倍政権に似たり寄ったりの詭弁をはいてる荒木和博を何故貴方は批判しないのですか?」と問いただしたいですね。
 特定失踪者が何人国内から発見されても、それも生存者として発見され、失踪者当人が「北朝鮮拉致なんて事は全くない」と言っても

 国内で発見されたじゃないかといえば『特定失踪者全てが北朝鮮拉致じゃないとは言い切れない』
 ここにいたっても、特定失踪者認定を、自分からは何一つ撤回しないと言うのだ。

という荒木は

 狂ってる・・道理も最低限の常識もない。

といっていいでしょう。一方安倍政権側は北朝鮮問題では「荒木ほどには狂う動機がない」ので「特定失踪者の拉致認定なんかしない」わけです。
 誰かが荒木をもっと批判しなければいけない。そして蓮池透氏は批判を始めたわけです。
 しかし「荒木やそのお仲間による人格攻撃が怖いからか」、そんな荒木を批判しない高世は本質的には「安倍の報復人事が怖くて安倍批判出来ない」自民党幹部連中と何一つ変わりません。


■インドの人たちの顔が変った
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170604

 夜、帰宅して(ボーガス注:フジテレビの)Mrサンデーをつけたら、「週刊文春」で証言した、前川喜平前次官が出会い系バーで知り合った「交際」相手(26)が、インタビューに答えていた*48
 「前川さんは私の新宿にいた時のお父さん」だと言う彼女。週刊誌に名乗りでようと思ったのは、前川さんが、出会い系バー通いで窮地に陥ったのを見かねたからだという。恩を受けた人のために、うちの娘と同年代の女性が一肌脱ごうと。

 色々感想はありますが、まず第一に「何でフジテレビだけ産経やニッポン放送(フジとは逆に安倍単独インタビューを実施)と方向性違うの?」ですね。
 もう産経とニッポン放送は明らかにバー通いで前川さん叩いてますからねえ。
 いやもちろん「週刊文春インタビューの『交際相手』を取材してテレビで流せば」、話題性十分で視聴率穫れるであろうことは俺も分かりますよ。ただそれにしたってフジは「産経、ニッポン放送(単に形式的なことにすぎなかったが、ライブドア騒動の時にはニッポン放送がフジや産経の親会社であることが判明)と同系列」だし新報道2001なんかは露骨に自民党万歳してるわけで、「え?」と意外です。これでまた「韓流ドラマを流すなんてフジは反日だ」「キムヨナを応援して浅田を敵視*49するフジは反日だ」とか抜かす自称愛国者が憤激するんでしょうか。しかし産経も誇りがあるならここで「前川を擁護(?)するフジの金なんかいらない、産経が潰れても構わない」くらいフジ相手に言って欲しいですね。言えないでしょうけど(毒)。
 第二に「これで安倍と読売の謀略も完全に失敗したな」と。その結果、読売には「安倍御用マスコミ」という評価が「今までもされていた」が今後は「今まで以上にされるようになった」わけです。
 まともな人間はもはや読売なんか産経と同様の評価しかしない。いや「前川叩きを産経ではなく読売が始めたこと」で「安倍とずぶずぶなのはむしろ読売」つう評価がされるかも知れない。まあ俺は産経批判しか基本的にする気ないですが、今後は読売批判もネット上で増えた方がいいかもしれない。
 第三に確かに交際相手に勇気はありますが、一方でそこまで慕われる前川氏も立派な人格者つうことでしょう。
 もちろんだからといって俺も「文科事務次官としての前川氏に問題は何一つ無かった」とか「前川氏を批判してはいけない」とかいいません。俺も別に「安倍信者(例:日本会議などのウヨ連中)」「ダライラマ信者(例:id:Mukke、I濱Y子、阿部治平)」のような、前川狂信者じゃないつもりです。ただ「こんな風に慕ってくれる人がおそらく誰一人としていない」つう意味では安倍だの菅官房長官だのとは人間のレベルがあまりにも違いすぎますよね。
 「安倍なんぞが首相やるくらいなら前川さんの方が首相の方がずっとマシ」と思いますね。まあ安倍以下の人間って「前川氏に限らず」ある程度の地位の人間ではあまりいないと思いますが。安倍なんてただ「岸*50元首相の孫、安倍晋太郎*51元外相の息子」という「家柄だけで今の地位に就いた奴」ですからね。まあ日本も本当にレベルの低い国です。

参考

■2011年のフジテレビ騒動(ウィキペ参照)
・2009年世界フィギュアスケート選手権で韓国人のキム・ヨナ*52が優勝した際は、表彰式での登場シーンから韓国の国歌をノーカットで放送し、ウィニングランまで20分近く放送したが、2007年世界選手権で安藤美姫、2008年および2010年世界選手権で浅田真央*53が優勝した際は、日本の国旗掲揚・日本の国歌斉唱部分がカットされ、表彰式の放送時間も数分程度だった。2010年世界選手権終了後に一部視聴者(自称愛国者)による批判があり、フジテレビは同年4月3日の「新・週刊フジテレビ批評」放送内にて広報室長・小田多恵子が「時間がなく、放送は不可能だった。他意は無い」と釈明した。
小田嶋隆(コラムニスト)は「フジテレビが売国勢力で、彼らの『韓流推し』が、陰謀だというお話には、まったく乗れない。あまりにもバカげている。」「フジテレビは、『少女時代』や『KARA』を強力にプッシュしているのは事実だと思う。でも、彼らの韓国プッシュは、陰謀ではない。ただの商売だ。」と述べた。
ビートたけし(タレント)は、東京スポーツ紙上で「韓流でフジ批判する方がおかしい」として、フジテレビ騒動に言及し「高岡蒼甫ってのが韓流ばかり流すフジテレビを見ないって批判したって。韓流ばかり放送するったって、それである程度、視聴率取るんだからしょうがないよな。」「有料テレビなわけでもないし。いやなら見なきゃいいじゃねーかってだけだけどな。」と指摘。「オレだって昔、「テレビはツービートの漫才ばっかり流してる」って批判の投書がいっぱい来てたけど、今のツイッターの時代は本当に大変だな。」と述べた。
茂木健一郎Twitterでフジテレビ不視聴運動を厳しく批判した。茂木は一連の騒動を「幼稚な自国文化主義」「いつわりの愛国主義」と規定し、こうした「アホ」な行為は日本をますます弱体化させるものだと主張した。茂木は民放は基本的に経済原則で動いているものだとし、好まない人は見なければいいだけの話であり、選択肢のひとつとして選ぶ自由があるはずだと述べている。

鬼海さん、もうインドは行かないという。
(中略)
《2016年に行って、これでインドへの旅は完全に終わりです。というのは商品経済が回りはじめたから。いままでいろんな人がいろんな定規とか尺度で物事を判断してそれぞれの時間を生きてたんですけど、(今は)みんな同じような(お金の)間尺で考えるようになると、顔も似てくるんだなあ、と思って。》
 そこで、私が「インドの人の顔はどう変わったのですか」と質問した。
 《インドの子どもたちは天使のようにかわいいんですよ。ところが、金持ちで学校に行く時に車で運ばれてくる子どもたちは、もう、山手線で慶應の帽子つけてる人たちと全く同じです。やっぱり生物(なまもの)じゃなくなっていくんだな、目玉が》
(金持ちは一部だけど)《スマートフォンとか誰でも手に入る。目の前にニンジンをたらすと、お金を持たない人でも、同じ価値観を持つから、村に行ってもやっぱり(顔が)似てくるんだなあと思う》

 こういうのは俺的には「はあ?」ですね。いや、まあ、鬼海氏個人がインドに行きたくないなら行かなきゃいい、だけの話なんですけどね。I濱女史のチベットに対する目線のような「納得しがたいモン」を感じるわけです。
 じゃあ貧乏であることが、近代化しないことが無垢で純朴でいいことなのか。そう言う話でもないでしょう。インド人がこんなん聞いたらむしろ怒り出すんじゃないですかね。たとえば「昔の貧乏な日本の方が人間の顔が良かった(冗談抜きで鬼海氏はそう言う価値観だろうと思いますが)」といって賛同する日本人がどんだけいるのか。高世は賛同するのか。
 まあこの鬼海発言、インド人本人が言うのならまだいいかもしれないですけど。

*1:著書『飲み水が危ない』(1989年、岩波ブックレット)、『水の環境戦略』(1994年、岩波新書)、『環境リスク論』(1995年、岩波書店)、『東海道 水の旅』(2002年、岩波ジュニア新書)、『環境リスク学』(2004年、日本評論社)、『食のリスク学』(2010年、日本評論社)、『原発事故と放射線のリスク学』(2014年、日本評論社)など

*2:著書『中国革命と毛沢東思想』(1969年、青木書店)、『現代中国の政治』(1974年、青木書店)など

*3:正直、安倍はこの件で「事実だとしても杉田が勝手にやったこと」といって「杉田斬りをすること」は「よほどのことがない限り」しないでしょう。「総理の意向」問題で和泉内閣参与すら切れないのが安倍ですから。安倍はもはや「一人でも斬ったら前川に負けたことになる」と意地になってるのではないか。まあその方が安倍批判派としては批判がしやすくていいですが。

*4:て、具体的に誰なんですかね?

*5:第二次安倍内閣文科大臣政務官、第三次安倍内閣文科副大臣を歴任

*6:ただし現在は米国は東部政府と対立し、統一政府を支持する立場のようです。

*7:著書『アムウェイ商法を告発する』(1995年、あっぷる出版社)、『銀バエ:実録武富士盗聴事件』(2004年、創出版)、『福島第一原発潜入記』(2011年、双葉社)など

*8:慶應義塾大学名誉教授。小渕内閣で経済戦略会議委員、小泉内閣で経済財政担当相、総務相、第2次安倍内閣で日本経済再生本部「産業競争力会議」委員、内閣府「国家戦略特区諮問会議」委員など政府要職を歴任。

*9:橋本内閣郵政相、菅、野田内閣金融担当相、国民新党代表など歴任

*10:福田内閣厚生相、大平内閣農水相、鈴木内閣蔵相、中曽根内閣通産相自民党政調会長(中曽根総裁時代)、宮沢内閣外相など歴任

*11:第一次安倍、福田内閣金融担当相、みんなの党代表など歴任

*12:著書『石橋湛山と小国主義』(2000年、岩波ブックレット)、『野口英世』(2004年、岩波ジュニア新書)、『終わりなき旅:「中国残留孤児」の歴史と現在』(2004年、岩波現代文庫)、『中国残留邦人:置き去られた六十余年』(2008年、岩波新書)など。三木内閣官房長官を務めた井手一太郎の弟。村山内閣厚生相、新党さきがけ代表を務めた井手正一のおじ。

*13:もちろん北朝鮮シンパではなく逃げ場所がそこしかなかったと言う話です。

*14:1972年、イタリアから拉致されてきたルーマニア人ドイナ・ブンベアと結婚。ドイナが1997年にガンで他界した後、北朝鮮人とトーゴ人のハーフである女性と再婚した。ドイナとの間に2人の息子シオドア・リカルド・ドレスノクとジェームズ・ガブリエル・ドレスノク、再婚相手との間に1人の息子がいる。

*15:著書『アメノウズメ伝』(1997年、平凡社ライブラリー)、『戦時期日本の精神史・1931〜1945年』、『戦後日本の大衆文化史・1945〜1980年』(2001年、岩波現代文庫)、『教育再定義への試み』、『竹内好』(2010年、岩波現代文庫)など。「誰デモ入れる声なき声の会」「ベトナムに平和を!市民連合」「九条の会」など市民運動でも活躍。

*16:著書『市民政治再考』(2004年、岩波ブックレット)、『政治学への道案内』(2012年、講談社学術文庫)など。

*17:作家。「ベトナムに平和を!市民連合」(ベ平連)代表、「九条の会」呼びかけ人などとして市民運動でも活躍。著書『何でも見てやろう』(1979年、講談社文庫)、『「ベトナム以後」を歩く』(1984年、岩波新書)、『「難死」の思想』(1991年、岩波同時代ライブラリー→2008年、岩波現代文庫)、『「殺すな」と「共生」:大震災とともに考える』(1995年、岩波ジュニア新書)、『中流の復興』(2007年、NHK生活人新書)、『オモニ太平記』(2009年、講談社文芸文庫)など。

*18:著書『香港 旅の雑学ノート』(1985年、新潮文庫)、『香港世界』(1986年、ちくま文庫)など

*19:著書『私たちは、脱走アメリカ兵を越境させた:ベ平連・ジャテック、最後の密出国作戦の回想』(2007年、作品社)、『ベ平連市民運動の現在:吉川勇一が遺したもの』(編著、2016年、花伝社)など

*20:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任。河野一郎農水相鳩山内閣)、建設相(池田内閣)の息子。河野太郎国家公安委員長(第三次安倍内閣)の父。

*21:そもそもそんな理解は誰もしてないでしょう。

*22:東京新聞ブロック紙なので「大メディア」と言えるか疑問ですが。

*23:竹下内閣官房長官、橋本内閣外相などを経て首相

*24:起訴され有罪判決が確定

*25:森内閣官房長官自民党政調会長(小泉総裁時代)、幹事長(第一次安倍総裁時代)を歴任

*26:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官自民党国対委員長政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)など歴任

*27:橋本内閣北海道・沖縄開発庁長官、小渕内閣官房副長官など歴任。起訴され有罪判決が確定

*28:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、村山内閣通産相などを経て首相

*29:村山内閣自治相・国家公安委員長小渕内閣官房長官自民党幹事長(森総裁時代)など歴任

*30:小渕、森内閣官房長官

*31:宇野内閣郵政相、海部内閣運輸相、橋本内閣官房長官など歴任

*32:森内閣経済企画庁長官、自民党政調会長(小泉総裁時代)、小泉内閣防衛庁長官、第一次安倍、福田内閣財務相など歴任

*33:橋本内閣防衛庁長官、第一次安倍内閣防衛相を歴任

*34:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相など歴任

*35:小渕恵三元首相の娘。麻生内閣少子化等担当相、第二次安倍内閣経産相を歴任。

*36:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)を経て第三次安倍内閣防衛相

*37:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣総務相を歴任

*38:第一次安倍内閣総務相、第二次、第三次安倍内閣官房長官を歴任

*39:小渕内閣労働相、第一次安倍、福田内閣経産相麻生内閣規制改革担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*40:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、民主党幹事長などを経て自由党代表

*41:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党幹事長代理、民進党役員室長など歴任

*42:そもそも小生は不破哲三氏の著書『マルクスは生きている』(平凡社新書)などの入門書は読んだことはあってもマルクスの著作それ自体(共産党宣言のような短いモノは除く)や『きちんとしたマルクス研究書』をきちんと一冊読んだことがないですが。

*43:小生はホッジや渡辺の本それ自体は読んでいません

*44:したがって労働疎外のある社会(恐らく旧ソ連・東欧に労働疎外はあったでしょうが)はマルクスの理解では彼が目指す「共産主義社会」じゃありません。

*45:著書『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』(2014年、PHP新書)、『これからのマルクス経済学入門』(共著、2016年、筑摩選書)、『ポスト「アベノミクス」の経済学』(共著、2017年、かもがわ出版)など

*46:小泉内閣国交相自民党幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相などを経て第三次安倍内閣経済財政担当相

*47:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*48:顔にモザイクかけて声も変えていたのかどうか、それとも山口敬之を告発した女性のように名前、顔出しで登場したのか、気になるところですが高世が貼り付けてる画像だと前者のようです。

*49:お断りしておけばそんな事実はありません。

*50:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相。戦後、自民党幹事長、石橋内閣外相を経て首相

*51:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*52:女子フィギュアスケートバンクーバー五輪金メダル、ソチ五輪銀メダル

*53:女子フィギュアスケートバンクーバー五輪銀メダル