今日の産経ニュース(8/14分)ほか(追記・訂正あり)

■菅*1元首相を批判する有田氏に共感する

有田芳生
 「小池*2グループを含む野党再編を目指すべき」という認識がまったく理解できません。小池グループは自民党補完勢力です。それが枝野さん*3を応援する菅さんのフェイント的言説なのか。前原*4か、枝野か。熟考中です。

 「えー、菅さん、そんなあほな事言ってるの?」と思い菅氏のブログを読んでみましたが確かに事実ですね。

http://n-kan.jp/news/11706.html
 私は民進党はまず枝野新代表を選んで、原発ゼロ政策を明確にし、主体性を持って小池グループを含む野党再編*5を目指すべきと思っている。この場合は再編された新党にはリベラルな考えも受け継がれるだろう。

 「いやいや小池の何処がリベラルなの?、脱原発なの?」「菅さん、あんたの言うリベラルだの、脱原発だのってその程度のくだらない代物だったの?」「そんなん小池に批判的な共産や社民が受け入れるとでも思ってるの?。野党共闘が完全にこわれると思うけど?」「何で野党再編なんかする必要があるの?。単に小池新党にびびってるだけやん」つう話ですよねえ。
 まあそれ以前に小池が「細野*6や長島*7民進党離党組を使って民進党離党者を作り出して小池新党に引っ張る」のならともかく、民進党と組みたがるか疑問ですが。
 仮に「小池に色目使う党内の右派連中」を丸め込むための口先三寸だとしても、「そう言う口先三寸」は道義的にどうこう以前に政治的にまずすぎでしょう。菅氏の考えが何でアレ、こうした発言は当然、「菅は小池をリベラルだと認めた」という風に宣伝されていきます。つうか野党再編とか考えないで足場固めるべきでしょうよ。民進党がだらしないから「小池新党」なんてもんにこのようにおたついて「小池との連携も考える」などとバカなこと言い出すわけで、まあ、「共産びいきの俺の完全なひいき目」ですが「共産党を見習え」といいたいですね。
 野党再編とかよけないこと考えないで愚直に政治に取り組むことが「急がば回れ」で最善の策だと言う事は「共産びいきの俺の完全なひいき目」ですが都議選での共産の議席増で証明されてると思います。 
 まあ俺はどっちかというと「枝野支持」ですが「枝野支持派の重鎮」がこんなざまじゃ「どっちでも大して変わらないのかな」つう空しい気もします。


■ウィキペ「前川喜平」の現状に思わず噴き出す

 現在、削除の方針に従って、この項目の一部の版または全体を削除することが審議されています。

だそうです。例の加計疑惑告発以降、安倍信者の誹謗記述とそれに対する批判記述でぐちゃぐちゃになってるようです。


【ここから産経です】
■【北ミサイル】安倍晋三首相、4県知事に「上空通過予告は言語道断」
http://www.sankei.com/politics/news/170814/plt1708140021-n1.html
 これについてのツィート。

佐藤圭‏
 中国・四国地方の知事たちは、山口から帰京した安倍首相を追いかけるような形で面談している。だったら山口で会えばよかったんじゃないか。

 ですよねえ。山口で会わなかったことで金と時間が無駄になったわけです。


■【加計学園問題】前文部科学省事務次官前川喜平氏「国会前の安保法制反対デモに参加していた」「バレてたら事務次官になっていなかった」「安保法制は憲法違反」 福島の講演で
http://www.sankei.com/premium/news/170814/prm1708140012-n1.html
■「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(6/24分:巣くう会集会の巻&北朝鮮最新ニュース、ほか)(追記・訂正あり)
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170624/5064208022
で取り上げた
東京新聞『「朝鮮学校も無償化対象と思っていた」 前川喜平・前文科次官に聞く』
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170814/5640158721
といい何というか前川氏も次官をやめてから、躊躇するものがかなりなくなってきたのかなあという気はします。「読売のバー通い報道」などで当初はいろいろと警戒するところもあったのでしょうが。
 なお、彼が安保法制反対デモに参加していたことが事実として*8それは加計疑惑告発とは関係なく「へえ、そうなんだ」つう話でしかありません。
 当然「安保法制反対デモに参加した立派な人だから加計疑惑告発も正しい」なんてことにはならないし、一方で、産経が必死に印象操作*9してるように「安保法制反対デモに参加するような奴だから、安倍政権打倒のためにデマってる」つうことにもなりません。
 まあ、前川発言で重要なところ、興味深いところといえば「以前から公然の秘密ではある」でしょうが、「バレてたら事務次官になっていなかった」発言でしょうね。
 本来「文科行政」と「安保法制」は関係ないのだから、「防衛事務次官でもない」前川氏が「文科省批判デモならまだしも」安保法制反対デモに参加しようが、それを理由に人事で不利益を下すなど不当でしょうが、「人事で不利益となる危険性」が「霞が関&永田町の常識」になってるわけです。
 こうなるとまあ、「天下り問題で前川氏を引責辞任させること」は当然のことではあったのでしょうが、安倍政権にとっては「不幸の始まりだった」と言っていいかもしれません。まあ、前川氏の場合、「辞任させられたことを恨んでる」というよりは、「しがらみがなくなって言いたいことが言えるようになった」というほうが正しい気がします。


■【野口裕之の軍事情勢】習近平氏が人民解放軍瀋陽軍区」に怯えている! 核の原料・技術を平壌に流す?最精強集団
http://www.sankei.com/premium/news/170814/prm1708140006-n1.html

 習国家主席は、北京より平壌と親しい「瀋陽軍区」によるクーデターを極度に恐れている。

 そんなモン恐れてないと思いますが。そもそもクーデターなんてもんはそう簡単にできるモンでもない。

 中国人民解放軍の核管理は《旧・成都軍区=現・西部戦区》が担い「瀋陽軍区」ではない。「瀋陽軍区」は核武装して、北京に対し権限強化を謀りたいが、北京が警戒し許さぬ。ならば、核実験の原料や核製造技術を北朝鮮に流し、または北の各種技術者を「瀋陽軍区」内で教育・訓練し、「自前」の核戦力完成を目指す…こんな観測が浮上してくる。

 「根拠あるのか?」で終わる話です。

 その後も、国民党軍が共産党軍に軍事的勝利を収め続けたが、帝國陸海軍との戦闘が本格化(=支那事変)すると、国民党軍は深刻な損害を被った。国民党軍はたまらず、帝國陸海軍に対抗すべく《第二次国共合作/1937年》を成立させる、重大な過ちを犯した。

 言ってることが意味不明ですね。国共合作の原因となったのはもちろん「日本の侵略」のわけですから日本が侵略を辞めれば合作する必要もない。
 ところが「俺達日本は中国侵略するが、国民党は共産党と合作するな、合作は過ちだ(野口主張の要約)」てどういう理屈なんですかね。
 「素直に蒋介石は日本軍に降伏しろ」つう話としか思えませんが、正気じゃないですね。

共産党の謀略に乗せられ、蒋介石は拉致され

 少なくとも今のところ、張学良が西安事件実施前に共産党と事前謀議していたなんてことは証明されていませんが。「謀略に乗せられ」とはどういう意味なのか。

 毛沢東は帝國陸軍が国民政府の首都・南京を陥落させると祝杯の大酒をあおり、大はしゃぎしている。

 信じがたい話ですね。内心、毛が何を考えていようとも首都陥落を公然と喜ぶような真似はしないと思いますが。何か根拠がある話なんでしょうか?

 北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するには、北と一蓮托生の「瀋陽軍区」を筆頭とする反習近平人民解放軍習近平人民解放軍が掃討しなければ、決着がつかぬやもしれない。

 産経らしいとんちんかんぶり、いい加減さというか何というか。
 別の記事では「中国にとって北朝鮮と言う緩衝地帯は意味があるから習政権は北朝鮮を必要以上に追い詰めることに消極的」と書いていたのがここでは「瀋陽軍区ガー」とまるで違う話になっています。


■【世界を読む】中国に「ひざまずく」西洋、筆頭*10ノルウェー
http://www.sankei.com/west/news/170814/wst1708140003-n1.html

「彼女はまるでサケ売り商人のようだった。人権や劉氏について一言も触れることはなかった」
 今年4月はじめ、ノルウェーの首相として10年ぶりに北京を訪問したソルベルグ首相について、中国の著名な民主活動家がノルウェー紙アフテンポステンにこう話したという。
 中道右派ソルベルグ政権は昨年末、平和賞でこじれた中国との関係を修復し、約6年ぶりに正常化させた。「中国の核心的利益を高度に重視する」とうたった共同声明は、中国の体制転換にかかわる民主化問題については口を閉ざすことを意味し、屈服に近いと国内でも批判を浴びた。
 しかし、かつてノルウェーの独壇場だった養殖サーモンの対中輸出はカナダやチリに立場を奪われ、多数の経済人を引き連れた首相は失った貿易の機会を取り戻そうと、必死だったに違いない。平和賞の選考委員会はノルウェー政府と表裏一体だとして、中国市場からの締め出される事実上の制裁を受けていたのだ。
 6月末、劉氏が肝臓がんで刑務所の外の病院で治療を受けているとのニュースが突如、世界を駆けめぐった。
(中略)
 ノルウェーのメディアなどによると、ソルベルグ氏は極力目立たぬようにして難局を乗り切ったようだ。
 米独が治療のための受け入れなどを表明してアピールする中、沈黙を保ち続けた。
(中略)
 7月13日、劉氏が死去して初めて「非常に深い悲しみ」を表明して故人の功績をたたえる一方、中国政府への言及は注意深く排除していた。
(中略)
 ドイツで7月7〜8日に開かれたG20首脳会合は闘病中だった劉氏についてほとんど取り上げず、メルケル独首相は訪独した習近平国家主席と動物園でパンダのお披露目に立ち合って蜜月ぶりを見せつけた

 もちろん現状がいいと言いませんが、こうした現実があることも一方では認めないといけない。その上で何をどうするかはなかなか難しい問題ですが。

 領土や歴史で対立する日本政府も、劉氏の死に際し「高い関心を持って中国の人権状況を注視していきたい」(菅義偉官房長官)と述べるにとどまり、他の部分で譲歩を引き出すためにも中国指導部への刺激を避ける思いがにじんでいた。

 まあ日本ウヨ連中が興味があるのは領土と「歴史修正主義南京事件否定論など)」であって人権じゃないですからね。領土問題、人権問題はともかく「歴史修正主義南京事件否定論など)」なんて日本に全く勝ち目はないですが。

 豪有力紙オーストラリアンの中国特派員、ローワン・キャリック氏は(中略)習近平政権が掲げる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」への競い合うような賛同や、空疎だが中国には心地よく響くG20の共同宣言などといったひとつひとつの動きが、「新しい世界の規範としての中国の圧政文化を、明瞭に示している」と論じた。

 もしキャリック氏が一帯一路の意義を否定するのであれば*11それは非現実的な馬鹿げた行為でしょう。中国の人権問題と経済交流は全く別問題だと思います。一帯一路への賛同は中国政治体制の全面的支持など意味しないでしょう。

【追記】
参考
日経ビジネス『「中国の夢」実現に成果を上げるパンダ外交:世界中の動物園に貸与されているパンダは67頭』
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/101059/071200109/

 ドイツではベルリン動物園にいた雄パンダのパオパオ(宝宝)が2012年8月22日に死亡してから5年以上にわたってパンダの不在が続き、ドイツ国民は新たなパンダの来訪を心待ちにしていた。このため、ベルリン動物園は中国側と協議を続け、ベルリン動物園が園内に1000万ユーロ(約13億円)を費やして敷地面積5500m2の広さを持つパンダ館を建設すること、パンダ2頭を研究目的で15年間借り受ける代償として中国側へ毎年100万米ドル(約1.14億円)の野生動物保護資金を支払うことで合意した。その合意に基づき、中国から送られて来た2頭のパンダがモンモンとチャオチンであった。
 7月7〜8日にドイツのハンブルグで開催された20カ国・地域首脳会議(G20サミット)への参加を主目的として、7月4日に最初の訪問国ロシアからドイツ入りした中国国家主席の“習近平”は、7月5日にベルリンを訪問し、同日にベルリン動物園で開催されたパンダ館の開館式典にドイツのメルケル首相と共に出席した。式典で習近平は「2頭のパンダは中国・ドイツ両国の距離をさらに縮める友好大使の役目を果たしてくれるだろう」と述べ、メルケルは「ドイツと中国の交流の中でパンダは両国民の友好を深める重要な役目を果たして来た。モンモンとチャオチンは両国の友好がさらに発展する証である」と述べた。

*1:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相。現在、民進党最高顧問

*2:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*3:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)など歴任

*4:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相など歴任

*5:そもそも菅氏の言う野党再編の意味もよく分かりませんが。共産と日ころが対象外なのはまず確実でしょうが、小池新党以外では何処(社民、自由、維新)が対象なのか。

*6:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)など歴任

*7:鳩山、菅内閣防衛大臣政務官、野田内閣防衛副大臣を歴任

*8:もちろん事実かどうかは俺には知りようがありません。うがった見方をすれば「安保法制に批判的な人間が多いらしい」聴衆に迎合して嘘をついた可能性もあるわけですが、いずれにせよ加計疑惑告発の信憑性とは関係ない話です。

*9:もちろんこの記事はそうした印象操作記事です。

*10:ノーベル平和賞のために目立ってるだけで別に筆頭でもないでしょう。

*11:産経の書きぶりだとそのようにも読めます。