新刊紹介:「前衛」7月号

「前衛」7月号の全体の内容については以下のサイトを参照ください。「興味のある内容」のうち「俺なりになんとか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れます。
 http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
■日本の政治の新しい時代を前にすすめるために:九条改憲をはね返し、日本共産党の躍進をめざそう(田村智子)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■安倍改憲許さぬ決意、「九条の会憲法施行70年で講演会、呼びかけ人・世話人発言
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-03/2017060301_01_1.html
■安倍改憲反対の一点で国民的大運動を、池袋駅前 志位委員長が訴え
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-04/2017060401_01_1.html


■「共謀罪」法案は廃案にできるし、そうしなければならない(藤野保史
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■「共謀罪」 審議で見えた安倍政権の異常、異論敵視し国民監視、参院委 共産党が追及
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-31/2017053103_01_1.html
■主張『「共謀罪参院審議:国内外の異論を無視するな』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-31/2017053101_05_1.html
■「共謀罪」戦後最悪の治安立法、すぐさま盗聴対象に 参考人が懸念強調、参院法務委
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-02/2017060201_04_1.html
■金田法相 治維法否定せず、戦前の思想弾圧に反省皆無
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-04/2017060401_03_1.html
■「共謀罪」 表現の自由脅かす、「国際ペン」 反対の声明
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-06/2017060601_03_1.html
■「共謀罪」法案 環境・人権団体も実態監視の危険、政府の「隠れ蓑」答弁追及、参院決算委員会で仁比議員
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-06/2017060603_02_1.html


■「森友学園事件」とは、どのような事件だったか:国会論戦の先頭に立ってきて(宮本岳志
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介などで代替。

赤旗
■「森友」音声記録 佐川局長 確認を拒否、宮本徹議員が批判
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-29/2017042901_02_1.html
■森友疑惑 政治的圧力背に特別扱い、首相夫妻の関与ただす 宮本岳志議員が追及 衆院予算委
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-09/2017050901_01_1.html
■森友問題 「見積もり合わせせず」破綻、理財局長は答弁不能、辰巳氏が質問
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-09/2017050915_02_1.html
■森友側に「特別対応」、宮本徹氏が財務省ただす、衆院財務金融委
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-11/2017051104_01_1.html
■森友国有地売却 財務省さらに値引き依頼、鑑定士に地盤対策費5億円、辰巳氏が追及
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-24/2017052414_01_1.html
■「森友」音声提出を要求、辰巳氏が財務副大臣
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-31/2017053114_01_1.html

NHK森友学園問題解明は」(時論公論)2017年03月13日 (月)
 安達宜正 解説委員
 西川龍一 解説委員

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/265134.html
【西川】
 森友学園が来月開校を目指していたのが、「瑞穂の國記念小學院」という小学校でした。小学校の開校について、大阪府の私学審議会は、当初今月23日に最終的に認可をするかどうか判断する予定でした。ところがその後、敷地内にゴミが搬出されないままになっていることがわかったほか、入学を希望する児童が十分集まらないなど学校運営そのものが成り立つのかと言った問題が浮上しました。
決定付けたのは、森友学園が報告した総事業費です。国には23億8000万円、大阪府にはその3分の1のおよそ7億5000万円、さらにこの2つとは別におよそ15億5000万円とする工事の契約書を作っていたことが判明しました。補助金の不正受給の疑いが生じる事態です。籠池理事長は、責任を取るとして退任することを明らかにしました。
【安達】
 その森友学園。系列の幼稚園の教育をみると教育そのものに問題があったとの指摘もあります。教育基本法の政治活動の禁止や政治的中立に反している、条件付きではあっても、一旦は認可適当と判断が適切だったのかという指摘もあります。民進党共産党などが問題視しているのは幼稚園の運動会です。園児たちが選手宣誓で「安倍首相がんばれ」、「安保法制成立してよかったです」などと発言したことです。もっともこれは安倍総理自身も不適切としています。
【西川】
 この幼稚園では、園児に自由にトイレに行かせなかったり、お漏らしをした下着をそのまま鞄に入れて持ち帰らせたりしていたと言います。籠池理事長は、しつけの一環としていますが、児童虐待だという指摘もあります。私学としての独自性ということはあるものの、意味が十分わからない園児たちに戦前の「教育勅語」を暗唱させるなど、幼児教育としてふさわしいのか疑問視する声もあります。同じ学校法人が小学校を運営するには適格性に欠けるという意見もあります。
 さて、森友学園を巡る問題は、小学校が開校を断念し、理事長が退任することで終わるわけではありません。ことの本質は、もともと国有地だった小学校の開校予定地の売却問題です。森友学園が国有地を取得するまでの経緯に疑念があるからです。
 そもそもこの土地は、鑑定価格が9億5600万円とされていました。2011年に大阪の大学がおよそ7億円で購入を打診したものの、近畿財務局が価格が低いとしたため買い取りを断念していました。
 森友学園が、財務局に国有地の取得要望書を提出したのは、その2年後の2013年です。しかし、資金面の問題から2015年5月、買い取りではなく、借地契約を結びます。
 その後、国は、森友学園から地下からゴミが見つかったとの報告を受け、去年6月、ゴミの撤去処分費およそ8億円を引いた1億3400万円で売却します。代金の支払いは10年の分割払いが認められたうえ、一般的には公開される価格そのものが、当初は非公開とされていました。 
【安達】
 その非公開がまず問題です。さらに財務局は森友学園との交渉記録は破棄したとしています。ゴミの撤去費用の値引きと説明しても、交渉記録がないのでこれが適切であったかどうかの判断もできません。
【西川】
 そもそもゴミの撤去費用を算定したのは、業者などの第三者ではなく、国土交通省大阪航空局です。その後辞任したものの、安倍総理大臣の昭恵夫人が一時、小学校の名誉校長に付いていたということもあります。こうした点を含め、森友学園側に都合よくことが進んでいるように見えることが、疑惑を深めているように思います。
【安達】
 昭恵さんについては自民党の下村幹事長代理も「利用された」とする一方、明確に断るべきだったという認識を示しています。
 また野党側は鴻池元防災担当大臣が籠池氏から接触を受けたことを明らかにしたこともあって、森友学園と政治家との関係性にも疑念をいだいています。取引にあたって口利きといいますか、関与があったかどうかを解明する必要がある。そのためには籠池氏を国会に呼ぶことは欠かせないとしています。
(中略)
 NHKの最新の世論調査森友学園への国有地売却をめぐる国の説明に納得できるは11%。納得できないが実に80%です。また籠池氏らの参考人招致について、必要が55%なのに対し、必要ないは11%です。
【西川】
(前略)
 国有地は国民の財産です。その払い下げをめぐり、妥当性に疑義が生じている以上、今のままで幕引きを計ることを、国民は許さないのではないでしょうか。


加計学園疑惑について:追記】
赤旗
■「加計文書」 文科省認める、追加調査 「怪文書」一転 省内に存在
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-16/2017061601_03_1.html
■加計問題 官邸の意向明らか、内閣府メールに萩生田副長官の指示 参院予算委 小池書記局長が追及
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-17/2017061701_01_1.html
■論戦ハイライト『「加計ありき」明白、副長官関与 否定根拠示せず、参院予算委 小池書記局長の追及』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-17/2017061703_01_1.html
■主張『「加計」追加調査:文書はあった、疑惑は深まった』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-17/2017061701_05_1.html
■主張『「森友」と「加計」:首相は解明責任から逃げるな』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-20/2017062001_05_1.html
■「官邸は絶対やる」、加計問題 萩生田氏発言の新文書 首相が開学に期限か
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-21/2017062101_01_1.html
■萩生田氏の関与、虚偽答弁の重大な疑惑、志位委員長が会見
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-21/2017062102_01_1.html
■「加計学園」問題 「萩生田氏の関与」続々、文科省の記録から 首相側近 加計氏とも親密
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-22/2017062201_01_1.html


NHK『「加計学園獣医学部新設問題 4つの論点』

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170525/k10010995051000.html
 国家戦略特区の制度により、学校法人「加計学園」が愛媛県今治市に新設しようとしている獣医学部の問題。この問題をめぐり、学園の理事長が安倍総理大臣と大学時代からの友人であることや、「総理のご意向」などと書かれた複数の文書が公表されたことから国会で野党が今治市とこの学園が選ばれたいきさつが不透明だと追及しています。これに対し、安倍総理大臣は「彼からこの問題について、頼まれたことはなく、働きかけていない」と否定しているほか、菅官房長官も文書について、「怪文書のような文書だ」と述べています。いったい何が問題とされているのか、これまで国会などで指摘されている論点をまとめました。
(中略)
■選考は適切に行われたのか
 議論となっているのが、今治市加計学園が選ばれた過程についてです。
 今治市獣医学部の新設を正式に目指したのは平成28年1月ですが、その2か月後に同じく特区制度のもと、獣医学部の設置に名乗りを上げていたのが京都府です。ことし1月、今治市に設置が決まるまで、この2つの自治体は獣医学部を設置をめぐり、競合する関係にありました。国会では野党からこうした選考の最中にかかわらず、各省庁が今治市の提案を前提に検討していたのではないかと疑念が示されました。
 その根拠とされたのが去年9月から10月にかけて、内閣府文部科学省がやり取りしたことを記録したとされる複数の文書の存在です。
 このうち、「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と書かれた文書は、今治市獣医学部を設置する時期について、「最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる状況で、これは総理のご意向だと聞いている」と書かれています。
 また別の文書では、去年9月下旬に行われたとされる打ち合わせの内容が記されていて、このなかで内閣府の幹部は「平成30年4月にこの学部を開学するのを大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」と文部科学省側に要請しています。
 これに対し、文部科学省側が、「今治市の構想を実現するのは簡単ではない」と答えると、内閣府側は「できない選択肢はない。やることを早くやらないと責任をとることになる」と述べたと記されています。
 これら文書はいずれも選考途中に作られたとされ、野党からは、獣医学部の設置は(ボーガス注:京都府からも申請があったにも拘わらず、京都府を無視して)いわば「今治ありき」で決められたのではないかと疑問の声が上がりました。
 これに対し、菅官房長官は「怪文書のような文書で、出どころも明確になっていない」と批判はあたらないと否定しました。
 また、文部科学省も松野文部科学大臣が記者会見を開き、「関係職員に聞き取りした結果、これらの文書の存在は確認できなかった」と結論づけています。
 さらに、京都府側の関係者に話を聞くと、応募を断念した理由の1つに募集条件が変更されたことをあげました。
 平成27年6月に日本再興戦略で獣医学部の新設が提案されてから、内閣府はその応募条件について「全国的見地」で行うと明記していました。それが去年11月になると、この文言が消えた代わりに「獣医系大学のない地域に限り」という文言が新たに盛り込まれました。これにより、同じ地域にすでに獣医学部をもつ大阪府立大学があるため、新たな条件を満たすことができなくなったということです。
 こうした経緯について、野党からは疑問の声も上がっています。特区の作業部会の中で京都府京都産業大学が示した共同提案は20ページにわたっていて、iPS細胞を使った再生医療など新たな生命科学の分野で活躍できる獣医師を育てると記されていました。これに対し、野党の議員から今治市の提案は2枚で、内容的にも京都府側がすぐれていたのではないかと指摘する声もでています。
 これについて、内閣府は「今治市の提案のほうが京都府と比べて熟度が高かった」と説明しています。また、条件を変更した理由については「獣医師が少ない地域に限り認めるためだった。また、獣医学部の新設に反対していた獣医師会に配慮するためだった」と説明しています。
 一方、京都府の関係者は「条件の変更は寝耳に水で、受け止めきれなかった。それぞれの計画の優劣で公平に選考されれば納得いくが今回はあまりに選考の過程が不透明でなぜ選ばれなかったのか納得できない」と指摘しています。


特集『長時間労働解消の道:逆行する「働き方改革」』
長時間労働規制の「緊急提案」を実現するために(筒井晴彦*1
■トラック労働者の実態告発―過労死・長時間労働の是正に向けて(鈴木正明)
■夜勤交替制労働の過酷な労働実態―医療・介護の職場から(三浦宜子)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
長時間労働を解消し、過労死を根絶するために:日本共産党の緊急提案
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2017/03/post-738.html
■医師・看護師 大幅増員を、参院委で倉林氏 長時間労働を告発
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-05/2017040502_03_1.html
■過酷宅配運転手 是正を、本村議員 指導・実態調査や規制を要求
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-17/2017041705_02_1.html
■過労死ライン残業容認、労働政策審議会が建議
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-06/2017060605_01_1.html


築地市場豊洲移転ストップ 築地での再整備の本格的検討を:大型開発優先の歪みをただし、都政転換を(岡部裕三*2
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■浜渦氏*3らの偽証認定、都議会百条委 刑事告発議決へ動議可決
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-01/2017060104_01_1.html
■「豊洲『無害化』は未達成」:移転計画の破たん認めた都知事共産党の躍進で築地再整備に踏み出そう、文京区 志位委員長が訴え
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-03/2017060301_02_1.html
豊洲移転なら赤字1兆円、市場チーム報告案「築地の価値高い」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-06/2017060604_01_1.html


創価学会の『変貌』:「大御本尊」との決別と「創価学会仏」:官邸動かし政治・政局に介入(柿田睦夫*4
(内容紹介)
 個人的には「自民党の一派閥も同然の存在=公明党」のオーナー団体としての創価学会については批判的な小生だが、それ以外の事(宗門との対立など)は正直どうでもいい。とはいえ、柿田氏が言うように今後の創価学会について言えば
1)池田名誉会長死後、誰が指導者になるか(池田一族が実権を握るのか、池田一族以外の特定個人が実権を握るのか、集団指導体制になるのか、など)
2)池田死後、宗門(日蓮正宗)との関係がどうなるか(和解するのかしないのか)
は「創価学会」や「自公連立」の将来を考える上で重要な問題であると思う。


特集「盧溝橋事件八〇年と日本の戦争」
■加害の歯止めをなくした日中戦争(井上久士)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

東京新聞『32年・平頂山事件 「虐殺」の原点』駿河台大・井上久士教授
http://www.tokyo-np.co.jp/hold/2015/Postwar70th/toinaosu/list/20151001.html

 昭和期の日本による中国侵略について、東京新聞駿河台大学の井上久士教授(64)=中国近現代史=に聞きました。日中戦争開始五年前の一九三二年、旧満州中国東北部)で、日本軍が多数の中国人を殺害した平頂山(へいちょうざん)事件について「南京事件など、その後の残虐行為の原点というべき事件」と指摘。日本は事件を隠し、関係者も処分しませんでしたが、「処罰していれば、その後の歯止めになりえた」と述べました。


■人民日報『日本の歴史学者南京大虐殺は、否定できない事実」』
http://j.people.com.cn/n/2014/1216/c94474-8823488.html

 井上氏はやるせない様子で、「南京大虐殺の論争問題について、日本の右翼と論争することはできない。右翼は、自分たちの観点と異なる書籍や意見など目に入っていないし、聞く耳を持たない。単に自分たちの考えをひたすら主張するだけだ。日本の学術界はかなり以前に南京大虐殺についての結論を出しているが、右翼が絶え間なく持論を主張するために、毎回事実を並べ立てて反論しなくてはならない」と述べた。


■裁判をとおして知る中国における日本軍による性暴力の実態(大森典子*5
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■被害者が納得する解決を、「慰安婦」問題 国会内で集会
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-02/2016100214_01_1.html
■上海で「慰安婦」歴史博物館開館、“若い世代に伝えたい”
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-23/2016102306_01_1.html


■戦争の泥沼化と「国土決戦教令」で行きついたところ(高野邦夫*6
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

■小松実のひとりごと『大本営陸軍部「国土決戦教令」の衝撃』
http://komatsu3.at.webry.info/201701/article_17.html

 昨日、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の県本部理事会があり、そこで理事のTさんから、市川支部で実施している「連続講座」の資料をいただきました。講師を務めている日本近代教育史が専門の高野邦夫さんの著書、「軍隊教育と国民教育:帝国陸海軍軍学校の研究」(2010年・つなん出版)の一部をコピーしたものです。
 そこで紹介されていた「国土決戦教令」(大本営陸軍部、昭和20年4月20日)という文書に衝撃を受けました。著書には「これは国(本)土決戦を前提として、後述の陸軍予備士官学校の教育や海軍予備学生の教育に対応するものである。」とあります。つまり、大学生や専門学校生をにわかに士官へと仕立て上げるための教育に使われたものということでしょう。
(中略)
 第十一は、つまり、負傷者に対する最大の戦友道は、敵を撃滅することだから、負傷した戦友などに構っていてはならん、看護したり、付き添ったりしてはならんというお達しです。傷ついた仲間は見捨てろ、ということです。
 第十二は、後方に向かうことが許されるのは、目的を達した後だけ。戦況いかんにかかわらず、とにかく進め、ということです。こんな無謀・拙劣なやり方があるでしょうか。
 第十四は、敵は、住民や女性、老人・子どもを弾除けに使うが、我が同胞は、生命より皇国(天皇の国)が勝つことが願いなんだから、躊躇せず、構わずに、住民もろとも撃滅しろ、ということです。しかし、住民を盾に使うのは、旧日本軍の常とう手段でした。
 将兵や住民の命をまったく顧みようともしない、作戦上も極めて拙劣な、これが帝国陸軍の最後の姿でした。これが、安倍首相らの言う「美しい日本」の姿です。


■教室と学校に創意工夫の風を:学習指導要領の縛りを解く(梅原利夫*7
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗『埼玉 全国教育研究交流集会 第2分科会から、子の実態ふまえた教育課程を』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-09/2017010911_01_1.html

 民主教育研究所と、さいたま教育文化研究所が主催し、さいたま市内で開かれた「第25回全国教育研究交流集会鄯n埼玉」は2日目の8日、テーマ別の分科会で報告と討論を行いました。
 第2分科会「学習指導要領改訂と教育課程づくり」では、文部科学省中央教育審議会が次期学習指導要領改訂への答申をまとめるなか、批判的に分析し、子どもの学習権を保障し人格の完成をめざす実践現場からの教育課程づくりについて討論、交流しました。
 民研代表の梅原利夫さん(和光大学教授)が問題提起しました。今回の「答申」は、すべてが「育成すべき資質・能力」に収れんされ、今後の競争教育に積極的に適応していく子ども像を前面にすえていると分析。2006年教育基本法改定、07年学校教育法改定による「学力の3要素」の法制化が、その源になっていると指摘しました。「教育課程は各学校が子どもや地域の実態を踏まえて作成、実施するもの。教育の自治と自主性を大事にする取り組みをすすめる可能性はある」と語りました。


シリーズ『「格差と貧困」にどう向き合うか』
■若者の学びと成長を支える学費と奨学金制度を(岩重佳治*8
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

日刊ゲンダイ『「『奨学金』地獄」岩重佳治著』
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/201493

 奨学金の返済に追い詰められる若者たちの実態を伝えながら、制度の問題点と救済策を考える問題提起の書。
 地方から上京して国立大に進学したものの、奨学金とアルバイトでの生活が行き詰まり、一時はホームレスになった男子学生、卒業前に奨学金の返済額を知り、内定先を断ってAV嬢になった女性、奨学金を返済するためにブラック企業で働き過労死した男性など、若者たちが直面している現実をリポート。
 日本育英会独立行政法人日本学生支援機構に組織改編された2004年以降、奨学金が金融事業化され、過酷な取り立てがなされている実態を指摘しながら、奨学金の無利子化の実現や、高等教育の無償化など、問題解決のための道を示す。


シノドス『「給付型奨学金」設立、これからの奨学金制度はどうあるべきなのか?』岩重佳治×小林雅之*9×荻上チキ
http://synodos.jp/education/18484

 今や大学生の2人に1人が借りる奨学金。返済義務のある「貸与型」が主流な日本では、学費高騰に伴い借用金が増加。返済の滞納が問題になっている。こうした現状を踏まえ、文部科学省は今年7月から「給付型奨学金」設立の検討を開始した。今後の日本の奨学金制度はどうあるべきなのか。教育学者で、東京大学教授の小林雅之氏と、弁護士の岩重佳治氏からお話を伺った。


論点
■小規模でも害悪は大規模:石炭火力を告発する被災地の共同(中嶋廉)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■石炭火発推進 転換を:衆院委 温暖化対策、世界に逆行、塩川氏が批判
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-11-28/2016112804_02_1.html
■主張『石炭火力発電所:建設ラッシュの容認をやめよ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-16/2017051601_05_1.html


暮らしの焦点
■「介護困難800事例調査」は何を明らかにしたか(林泰則)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■利用者負担増を批判、衆院委 介護保険改定で高橋氏
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-07/2017040704_07_1.html


■スポーツ最前線「フィギュア男子 異次元の4回転時代に」(辛仁夏)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

■産経【フィギュア】四大陸選手権で浮き彫りになった男子の競争激化 4回転ジャンプ1本のミスが命取りに
http://www.sankei.com/sports/news/170220/spo1702200043-n1.html

 来年の平昌五輪のテスト大会を兼ね、16〜19日に五輪会場の韓国・江陵アイスアリーナで開催されたフィギュアスケート四大陸選手権。複数種類の4回転ジャンプ時代が到来した男子は、五輪連覇を狙う羽生結弦*10(ANA)ですら、1つのミスが命取りになる競争激化を印象付けた。
 優勝したネーサン・チェン(米国)はフリーで難度の高いルッツをはじめ、フリップ、サルコートーループの4種類、計5本の4回転で着氷を決めた。1位だったショートプログラム(SP)と合わせると計7本を組み込んだ。
 羽生はループ、サルコートーループの3種類。フリーで自身初の4本を決めたが、SPでは2本跳んだうちサルコーが2回転になった。表現力などの演技構成点はトップだったものの、技術点との合計は97.04点にとどまり3位。チェンにつけられた約6点差を、フリーで挽回できなかった。


■日刊スポーツ『フィギュア、超速進歩の4回転時代へ/データが語る』
https://www.nikkansports.com/sports/news/1781666.html

 フリーで4回転4本を自身初成功させた羽生結弦(22=ANA)が、「4回転を跳ぶか跳ばないかは個性」と見解を述べていたのは15年NHK杯のこと。
(中略)
 それからわずか1年半。4大陸選手権ではフリーで4回転5本という驚異的なレベルで優勝したネーサン・チェン(17=米国)を始め、上位は3種類以上の4回転を携えていた。もはや4回転以外の完成度を高めて、1つのプログラムをパッケージとして高得点に結びつける時代ではなくなった。2種類の4回転は最低限で、3種類以上がないと勝負できない。


■文化の話題
【美術:地方創生大臣の「学芸員はがん」発言】(朽木一)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■山本担当相「がんは学芸員」発言 誤解の余地のない暴言、小池氏、辞任を要求
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-18/2017041801_04_1.html
■保護してこそ観光資源、学芸員発言 山本大臣は辞任を、衆院委で宮本岳志
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-27/2017042702_02_1.html
■山本創生相の学芸員敵視発言に見る、稼げ稼げ 地方と文化に迫る、安倍「地方創生」「観光立国」の正体
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-05-06/2017050603_01_1.html


【演劇:古典落語をもとに創りあげた世話物:劇団前進座「裏長屋騒動記」】(水村武)
(内容紹介)
 劇団前進座「裏長屋騒動記」の紹介。

参考
■スポーツ報知『山田洋次監督「裏長屋騒動記」ヒロインに今井鞠子抜てき』
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20170421-OHT1T50184.html

 映画の山田洋次監督(85)が21日、監修・脚本を手掛ける前進座5月公演「裏長屋騒動記」(半蔵門国立劇場大劇場、11〜22日)の製作発表に出席した。
 山田監督は、かねてより同劇団と交流の深く、落語「らくだ」「井戸の茶碗」を題材に新作喜劇を執筆。「見た人がおなかの底から笑って『何て人間て生きるのが大変なんだろう』と思ってもらえれば」
 監督は歌舞伎で上演される「らくだ」に「以前から不満があった」そうで「落語家が心血注いで作り上げたものを、歌舞伎では役者が気楽に力を抜いてやっている姿に納得できなかった」と、今作が生まれた背景も説明した。
 またヒロインに今井鞠子(31)を抜てき。入団4年目の美人女優だ。今井は「あの山田洋次作品に出られ、プレッシャーは大きいですが、本当にうれしいです」と笑顔を見せた。


毎日新聞前進座「裏長屋騒動記」 芳三郎の酒乱ぶりに注目=評・小玉祥子
https://mainichi.jp/articles/20170517/dde/012/200/013000c

 落語の「井戸の茶碗(ちゃわん)」と「らくだ」を組み合わせた新作歌舞伎。山田洋次監修・脚本。小野文隆演出。
 紙屑(かみくず)屋の久六(嵐芳三郎)が土浦藩士の高木作左衛門(忠村臣弥)に売った仏像の中から50両が出た。仏像は久六が、長屋住まいの貧乏浪人千代田朴斎(武井茂)から買ったものであった。また、久六は朴斎と同じ長屋でフグ中毒死した、らくだの馬(清雁寺繁盛)の死体を緋鯉(ひごい)の半次(藤川矢之輔)に脅されて家主吾助(柳生啓介)の家に運び込む。
 作左衛門と朴斎は共に50両の受け取りを拒否。体面にこだわる武士の論理に振り回され、金を受け取ってもらおうと長屋と藩邸を行き来して疲れ切る久六の困惑を芳三郎がユーモラスに見せた。
(中略)
 仏像は藩主赤井綱正(河原崎國太郎)が買い取る。國太郎が、家臣のことなどまったく興味がなさそうな浮世離れした殿さまを柔らかに演じた。明るく楽しい喜劇となった。

*1:著書『働くルールの国際比較』(2010年、学習の友社)

*2:著書『破綻:臨海副都心開発:ドキュメント 東京を食い荒らす巨大利権プロジェクト』(1995年、あけび書房)

*3:石原慎太郎の側近として代議士秘書、都知事特別秘書、副知事、都参与を歴任

*4:著書『自己啓発セミナー』(1999年、新日本新書)、『現代葬儀考』(2006年、新日本出版社)など

*5:著書『歴史の事実と向き合って:中国人「慰安婦」被害者とともに』(2008年、新日本出版社)、『「慰安婦」問題が問うてきたこと』(共著、2010年、岩波ブックレット)、『司法が認定した日本軍「慰安婦」:被害・加害事実は消せない!』(共著、2011年、かもがわブックレット)

*6:著書『新版・天皇制国家の教育論:教学刷新評議会の研究』(2006年、芙蓉書房出版)、『軍隊教育と国民教育:帝国陸海軍軍学校の研究』(2010年、つなん出版)

*7:著書『指導要領をこえる学校づくり』(1999年、新日本新書)、『学力と人間らしさをはぐくむ』(2008年、新日本出版社)など

*8:著書『日本の奨学金はこれでいいのか!:奨学金という名の貧困ビジネス』(共著、2013年、あけび書房)、『「奨学金」地獄』(2017年、小学館新書)

*9:著書『進学格差:深刻化する教育費負担』(2008年、ちくま新書)、『大学進学の機会:均等化政策の検証』(2009年、東京大学出版会)、『教育機会均等への挑戦:授業料と奨学金の8カ国比較』(2012年、東信堂)など

*10:ソチ五輪男子フィギュアスケート金メダル