今日の産経ニュース(7/14分)ほか(追記・訂正あり)

週刊朝日『旧統一教会幹部ご一行を“歓迎”した菅官房長官、高村*1副総裁らの思惑』
https://dot.asahi.com/wa/2017071200011.html
 「お前ら未だにずぶずぶなのかよ」と心底呆れますね。


時事通信安倍内閣支持29.9%に急落=2次以降最低、不支持48.6%−時事世論調査
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071400769&g=pol
 もちろん誤差の可能性はありますがそれにしても「2割台」なんて過去に例がないですから安倍もショックでしょう。このまま安倍政権崩壊が進んで欲しいモンです。
 政権交代無しの自民党政権のママであっても、岸田外相でアレ、谷垣*2元総裁でアレ、石破元幹事長であれ、石原*3経済財政担当相でアレ、安倍よりはマシじゃないか。


【ここから産経です】
■【阿比留瑠比の極言御免】毎日カップ麺ならよい政治家なのか? 本質と無関係な「切り取り報道」こそメディア不信の元凶なのだ
http://www.sankei.com/premium/news/170714/prm1707140006-n1.html

 自民党が大敗した東京都議選投開票日の2日夜、安倍晋三首相が都内のフランス料理店で会食したことが、やり玉に挙げられている件である。
 「夜の会合に連日行き、一晩で何万もするような高級店に行っている。庶民の感覚とかけ離れている」
 これは、安倍首相に投げかけられた言葉ではない。平成20年10月、当時の麻生太郎*4首相が記者団から受けた質問である。
(中略)
 今回、安倍首相は同様に「ぜいたくだ」「落選した候補者の気持ちが分からない」などと攻撃された。首相は就任前の24年9月、自民党総裁選決起集会で験担ぎのカツカレー(3500円)をホテルで食べた際にも、テレビのワイドショーなどで散々いじられていたが、そこに、政治の何の本質があるというのか。

 小生個人は「政治家は謙虚、清貧であるべきで3500円のカツカレー(安倍)だの、連夜の高級バー通い(麻生)などふざけてる」という批判に何ら問題はないと思いますがそれはさておき。
 今安倍が批判されてるメインの問題はそんなことではなく、「森友・加計疑惑」という重大な疑惑です。阿比留は話をすり替えたいのでしょうが下らないにもほどがあります。
 大体「落選した候補者の気持ちが分からない」と言う言葉からして安倍を批判してる人間は党外の人間と言うよりむしろ党内の人間ではないのか。


■連合「脱民進」を加速 蓮舫*5、窮地に
http://www.sankei.com/politics/news/170715/plt1707150003-n1.html
 まあやれやれですね。連合が共産党を敵視*6し、そのあげく野党共闘を敵視し自民党にすり寄るのであれば「勝手にしろ」としか言いようがないですね。正直自民党にとって「財界や日本会議など旧来の支持層>越えられない壁>右派労組」だと思いますけどね。どう見ても連合の首が絞まるだけでしょう。
 あげく今や連合は民進党にとって大して集票能力もないですしねえ。民進党が今ひとつと言ったところでそれは「連合が駄目だから」と言う要素が大きいわけです。
 むしろ共産党社民党自由党との選挙協力の方が民進党にとってよほど意味があるでしょう。
 市民運動や他の労組(全労連全労協)も連合があまり馬鹿な事ばかりやってれば、「仲間ではなく敵」とみなすことになるでしょう。
 また連合執行部は右派ですが傘下団体全てが右派ではないですからあまりふざけたことを執行部がやれば連合分裂も充分あり得るでしょう。

 昨年まで連合に加盟していた化学総連は今年2月、次期衆院選での自民党支援を決めた。神津氏の出身産別の基幹労連では、組合員調査で自民党の支持率が民進党を上回った。

 訳がわからないですね。本気で自民党が労組の味方だと思ってるのか。


■親族間犯罪でも支給へ 18歳未満、幼児は増額も 被害給付で検討会提言
http://www.sankei.com/affairs/news/170714/afr1707140050-n1.html
 無知なので知りませんでしたが、親族間犯罪だと犯罪被害者支援金が被害者に不支給*7なんて不合理な法制度があったんですねえ。

 警察庁によると、親族間犯罪の特例では、無理心中に巻き込まれた子供らを想定。父親が母親を殺害し自殺を図ったが、死にきれずに逮捕された場合、現行では親族という理由で遺児に遺族給付金が支給されない。

だそうですが改正されてしかるべきでしょう。そもそも「親族間殺人=無理心中」という想定も意味不明です。「DVに絶えきれずに母親が父親を殺した」とか「外に愛人がいた父親が、もはや愛情を失った母親を保険金目当てに殺した」とか「精神病になった母親の面倒が見きれずついに父親が母親を手にかけた」とか言う場合も考えられる。
 ただしそれ以前に「無理心中なら子どもにカネがでない」というのは俺には理解不能です。
 「親の無理心中を子どもは引き受けたんだから、自業自得だ、自己責任論だ、金なんか払えるか」てそんな変な話はないでしょう。特にこの子どもが幼稚園児や小学生低学年だったりしたら到底親に逆らえやしないでしょうからより一層不合理でしょう(ただし中高生なら払わなくていい、自業自得だとは俺は全く思いませんが)。
 ちなみに「単なる偶然ですが」親族間の犯罪について、先日、id:Bill_McCrearyさんが
■ある加害者家族・被害者遺族の叫び
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/40deb634b0a239085e525544e8ec0dcf
という記事をお書きになり、大山寛人『僕の父は母を殺した』という本を紹介しています。
 当然ながら「僕=大山寛人氏」にも支援金の支給はなかったのでしょう。小生に言わせれば「死刑主張しかしない死刑愛好家連中」なんぞより「親族間犯罪でも被害者に支援金を支給せよ。『親の因果が子に報い』とでも考えてるのか!。そんなんはおかしい!」を主張する方がよほど被害者支援だと思います。


■欧州系フィッチがAIIBに最高格付け「資本金に十分な厚み」 大手で2例目
http://www.sankei.com/economy/news/170714/ecn1707140007-n1.html
 「AIIBに良い格付けなんかつかない」と放言していた産経のデタラメさには改めて呆れます。


■自民の石破茂*8民進前原誠司*9らとの会食、延期
http://www.sankei.com/politics/news/170714/plt1707140003-n1.html
 石破が延期にしたのか、前原らが延期にしたのか、双方の合意で延期にしたのかはともかく、自民、民進両党からの「利敵行為」という批判を無視できなかったのでしょう。


■【劉暁波氏死去】中国の市井に身を置き続けた「求道者」 「私に敵はいない」貫いた理想 編集委員山本秀也*10
http://www.sankei.com/world/news/170713/wor1707130062-n1.html
 安倍を持ち上げて恥じない産経は劉の対極にいる「独裁体質」と言っていいでしょうが、よくもまあこんな文章が書けるモンです。

常に敵を作り、憎悪をあおることで政権を維持してきたのが、毛沢東以来の治世ではなかったか。

 むしろそれ「ソ連・東欧ガー」「中韓反日ガー」「社会党共産党ガー」「総評ガー、連合ガー、日教組ガー」で敵視した相手に対する誹謗記事書いてきた産経に当てはまる事じゃないのか。
 いずれにせよ「中国政府の反体制派弾圧への批判は当然のこと」にせよ、「憎悪扇動で政権維持」つうのは暴論ですね。
 トウ小平以降の改革開放がわかりやすいですが基本は「経済成長と生活向上」が政権維持のメインでしょう。あくまでも弾圧は中国においても「避けられれば避ける」最終手段でしょう。

*1:村山内閣経済企画庁長官、小渕内閣外相、森内閣法相、第一次安倍内閣防衛相などを経て自民党副総裁

*2:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*3:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相を経て第三次安倍内閣経済財政担当相

*4:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二次、第三次安倍内閣副総理・財務相

*5:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表

*6:正直敵視するのは(共産支持者として賛同はしないモノの)分からないでもないですが「その敵視が安倍支持にまで至る」のはさっぱり理解できません。極右政治家を支持する労組というのも日本以外ではまずないんじゃないか。

*7:たとえば「父親が母親を殺したときの子ども(後で紹介する大山寛人氏)」なんかその一例でしょう。

*8:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*9:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相など歴任

*10:著書『本当の中国を知っていますか?:農村、エイズ、環境、司法』(2004年、草思社)、『南シナ海でなにが起きているのか:米中対立とアジア・日本』(2016年、岩波ブックレット)、『習近平永楽帝中華帝国皇帝の野望』(2017年8月刊行予定、新潮社)