今日の産経ニュース(7/18分)(追記・訂正あり)

菅直人*1元首相、新党構想、民進党に見切り? 原発ゼロを公約に
http://www.sankei.com/politics/news/170718/plt1707180033-n1.html
 「民進党脱原発に舵を切らないなら、脱原発の新党を結成する必要があるのではないか」程度の話のようですから新党構想と言うほどのもんではないでしょう。
 正直、菅氏の複雑な思いは分かりますが、とはいえ現実問題そうした新党の結成が難しいのも確かです。やはり「民進党脱原発の方向へ持っていく」というのが一番現実的ではあるでしょう。


■防衛予算、1千億円増要求へ 過去最高の5兆2000億円超
http://www.sankei.com/politics/news/170718/plt1707180052-n1.html
 防衛予算を増やした付けが何処へ行くかと言えば、福祉や教育方面なんだから「ふざけんな」と憤激せざるを得ません。
 しかし何で日本ウヨってこんなに軍拡が好きなんですかね。


■【劉暁波*2死去】中国紙「劉氏の妻を利用するな」 解放求める国際世論を批判
http://www.sankei.com/world/news/170718/wor1707180039-n1.html

劉暁波の生死には無関心で、ただ自らの存在感のために利用しているだけ」

 勿論全ての人間がそうだと言ったらウソになるでしょうが、「産経に代表される反中国極右」にとって劉暁波の「生死には無関心で、ただ自らの存在感のために利用しているだけ」なのは事実です。


■日米印、過去最大級の訓練公開 中国けん制 「空母級」そろって航行
http://www.sankei.com/politics/news/170718/plt1707180004-n1.html
 「中国牽制目的の軍事演習に日本が参加」なんて話が堂々と記事になるとは何とも絶句します。


■【政界徒然草竹下登元首相の志を継ぐのは誰だ 額賀派「名門復活」への総裁候補に絞られた3人のウィークポイント
http://www.sankei.com/politics/news/170718/plt1707180002-n1.html

 額賀派竹下派小渕派の時代、竹下登*3(首相在任:昭和62〜平成元年)、橋本龍太郎*4(同:平成8〜10年)、小渕恵三*5(同:10〜12年)の3首相を輩出した。

 他にも金丸信*6副総裁、小沢一郎*7幹事長、綿貫民輔*8幹事長、梶山静六*9官房長官村岡兼造*10官房長官野中広務*11官房長官青木幹雄*12官房長官など政府の要職を務めた人間がいますが、今はぱっとしない「第三派閥」額賀派です。
 とはいえ「総裁派閥の細田*13派」「第二派閥の麻生*14派」といったところで果たして「安倍なんぞを首相に担いだ」細田派や「元首相・麻生などというロートルを会長とする」麻生派が人材多彩といえるかは疑問ですが。

15年に藤井孝男*15元運輸相(74)、20年には石破茂*16前地方創生担当相(60、後に額賀派を離脱し、石破派を旗揚げ)が同派から総裁選に出馬したが、いずれも所属議員が一枚岩になれずに大敗した。

・藤井氏が出た総裁選では、小泉氏*17が当選、2位が亀井静香*18、3位が藤井氏なので大敗と言っていいでしょう。ただ石破が出た総裁選では「第1回投票は石破が1位」「第2回の決選投票で安倍が逆転勝利」「石破を無視できない安部は彼を自民党幹事長に任命」だから果たして大敗なのかどうか。
・石破はともかく、その後、藤井氏は「たちあがれ日本→維新の会→次世代の党」に参加。次世代が選挙に大敗したことによって泣く泣く自民党に戻る、という自滅の道を歩みます。
 離党しなければ出世の目があったかはともかく、離党し、それが失敗したことで、かえって政治力が落ちたわけです。

 竹下元首相の志を継ぐ「総裁候補の候補」は、現実的には次の3人しか考えられないというのが多くの所属議員の認識だ。
 茂木敏充*19政調会長(61)、加藤勝信*201億総活躍担当相(61)、小渕優子*21経済産業相(43)。3人とも他人にはない「強み」を持っている半面、弱点も抱えている。

 茂木氏の弱点とやらは「人望が少ない(下の人間に厳しすぎる)」でこれはちょっと外部の者には分かりませんが、加藤氏、小渕氏の弱点は予想がつきます(実際、産経記事もその予想通りでした)。
 加藤氏の場合、「義父が清和会所属の加藤六月*22」で「加藤氏本人も安倍内閣官房副長官」だったので「清和会イメージが強すぎる」という点でしょう。とはいえ正直、今、派閥ってどれほど「政策的意味合いを持ってるのか」疑問ですが。何せ党内、皆で極右の安倍を支えようという話で、昔の三木*23派に当たるようなリベラルな動きはまるで見られないわけです。
 小渕氏の場合は「若すぎる」でしょう。そもそも彼女には「父・小渕恵三氏の七光りがなかったら」、つまり実力だけだったら派閥会長候補と言われるかという問題がある。
 正直、額賀派のほかの議員が彼女が会長で従うか、あるいは彼女が会長でほかの派閥に対抗できるかは疑問です。

*1:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相。現在、民進党最高顧問

*2:2010年ノーベル平和賞受賞者。著書『現代中国知識人批判』(1992年、徳間書店)、『天安門事件から「08憲章」へ』(2009年、藤原書店)、『「私には敵はいない」の思想』(2011年、藤原書店)、『最後の審判を生き延びて』(2011年、岩波書店

*3:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*4:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、村山内閣通産相などを経て首相

*5:竹下内閣官房長官自民党幹事長(海部総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相

*6:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)などを歴任

*7:自民党時代は中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)

*8:中曽根内閣国土庁長官、海部内閣建設相、自民党幹事長(宮沢総裁時代)など歴任

*9:竹下内閣自治相・国家公安委員長、宇野内閣通産相、海部内閣法相、自民党幹事長(宮沢総裁時代)、橋本内閣官房長官などを歴任

*10:宇野内閣郵政相、海部内閣運輸相、橋本内閣官房長官などを歴任。

*11:村山内閣自治相・国家公安委員長小渕内閣官房長官自民党幹事長(森総裁時代)などを歴任

*12:小渕、森内閣官房長官

*13:小泉内閣官房長官自民党幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)などを歴任

*14:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二次、第三次安倍内閣副総理・財務相

*15:橋本内閣で運輸相

*16:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*17:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*18:村山内閣運輸相、橋本内閣建設相、自民党政調会長(小渕、森総裁時代)など歴任

*19:小泉内閣沖縄・北方等担当相、福田内閣金融担当相、第二次安倍内閣経産相自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*20:第二次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣一億総活躍等担当相を歴任。

*21:麻生内閣少子化等担当愛、第二次安倍内閣経産相など歴任

*22:中曽根内閣農水相自民党政調会長(海部総裁時代)など歴任

*23:片山内閣逓信相、鳩山内閣運輸相、自民党幹事長(石橋総裁時代)、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、自民党政調会長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相