今日の産経ニュース(7/19分)(追記・訂正あり)

■中国で「くまのプーさん」一時ネット規制 習近平氏を暗示?
http://www.sankei.com/world/news/170719/wor1707190032-n1.html
 この記事を読んで「ムーミンパパこと武村正義*1」を連想したのは俺だけではないと思います。


■共産・不破哲三前議長、1年ぶりに公の場に 「ウルトラ右翼の潮流で国政私物化」と怪気炎
http://www.sankei.com/politics/news/170719/plt1707190056-n1.html
 産経らしい反共トンデモぶりで吹き出しました。「ウルトラ極右」も「森友、加計で国政私物化」も別に不破氏のような左派でなくても、右派でも良識のある人間なら安倍をそう思うでしょう。当然、怪気炎でも何でもない。これが総裁・首相が安倍ではなく谷垣*2元総裁だの福田康夫*3元首相だのなら、また不破氏の言う事も違うでしょう。
 しかし「1年ぶり」ということは、「とてつもなく体調が悪い」ということはないまでもやはり、高齢化で体調に気は使ってるのでしょうね。
 まあ87歳ですからねえ。未だ党役員とは言え、議長を退任したのもやはり高齢化故でしょう。少々残念ではあります。

共産党関係者は「不破氏の了解がなければ綱領は変えられない」と語る。

 一体綱領の何をどう変えると言うんですかね?。不破氏の了解云々ではなく、そもそも党綱領などというモンはそう簡単に変えて言いモンではありません。民進党との選挙協力などある意味どうでもいい話です。つうかむしろ安易に綱領を変えたりなどすればかえって「支持者離れで第二の社会党(自滅と衰退の道)」になりかねません。


■【不破哲三共産党前議長講演概要(3)】「国政全体が安倍1強のウルトラ右翼に私物化されている」
http://www.sankei.com/premium/news/170720/prm1707200010-n1.html
 不破氏の演説を紹介する産経です。何を考えてるのかよく分かりませんが、むしろ大変ありがたい。


橋下徹氏が有田芳生参院議員に激怒 有田氏、蓮舫氏の二重国籍問題は「人権侵害」 橋下氏の出自暴露は「面白い」 「ダブルスタンダードだ」「有田、早く辞職しろ」
http://www.sankei.com/politics/news/170719/plt1707190048-n1.html
 いつもながら橋下らしい意味不明さです。
 有田氏が「ダブスタ*4」というなら当然ながら「蓮舫氏を擁護しない橋下はダブスタ」ということになるのですがね。
 というか蓮舫氏の問題で「蓮舫氏の問題については私はこう思う」ならまだしも「有田ガー」と本筋じゃないことを言い出すとはねえ。
 ただ、まあ、橋下も市長を辞めてから、もはや「メディアもまともにとり上げなくなった*5」し、「例の羽鳥司会のテレビ番組も思ったほどの視聴率は穫れてない」ようだしこんなことを言っても大して意味もないでしょう。というかメディアに扱われなくなった焦りによって有田氏に噛み付いてるのでしょうね。

【追記】

有田芳生
小林健*6橋下徹氏の、有田芳生議員に対する誹謗中傷について」
http://blog.ningenshuppan.com/?day=20170722
 小林さんは部落解放同盟中央本部でながらくマスコミ・文化対策部、糾弾闘争本部の一員として、メディアにおける差別表現事件に取り組んできた。著書には『橋下徹現象と部落差別』*7など。

 ということで有田氏が「小林氏の橋下批判を私の反論にかえたい」として紹介していますのでここで紹介しておきます。

http://blog.ningenshuppan.com/?day=20170722
 民進党蓮舫代表の、一部戸籍開示問題で、差別を助長する行為で、止めるべきと発信していた、同党の有田芳生議員に対し、橋下徹氏が5年前の、『週刊朝日』差別事件での、初期の対応を蒸し返し、論理一貫性のない、支離滅裂な非難を繰り返している。 まるで、船越英一郎氏に対する松居一代のような、感情的でとんでもない言いがかりだが、ヤフーのネット上でも大きく取り上げられているので、ひとこと言っておきたい。
 社会派ノンフィクションの大家・佐野眞一*8による、「ハシシタ 奴の本性」という、差別的な記事が『週刊朝日』に掲載されたのは5年前の、2012年10月のこと。 橋下氏個人の出自を暴くという、ありえない差別的身元調査に対し、徹底的に批判したことは言うまでもない。 (この差別事件の経緯については『橋下徹現象と部落差別』を参照して頂きたい) 
 この記事が掲載された当初、革新的・進歩的な知識人が、少なからず部落差別を容認し助長する、差別記事とは見抜けず、好意的に評価をしたことは事実である。
 しかし、(ボーガス注:大多数の人間が)ごく短時間の間に、記事の差別性に気づき、内省の後、当初の判断の過ちを自覚し、差別記事との認識のもと、朝日新聞と『週刊朝日』に対して、批判的立場に転換したこともまた、まぎれもない事実である。 
 有田芳生議員に関しても、当初あいまいだった認識を、一日にして正確に差別記事と理解し、その後の政治活動に生かしていることは、昨年の、「ヘイトスピーチ対策法」の成立に、超党派推進議員集団の先頭に立って尽力したことによっても十分理解できる。さらに、だからこそ、その理解の延長線上に、今回の蓮舫代表の差別温床である、戸籍の一部開示に強く懸念を表明し反対したのである。 
 その有田議員の姿勢を「ダブルスタンダード」と、激しく批判する橋下氏に尋ねたい、あやふやで誤った認識から、正しい認識に変わることが、なぜ「ダブルスタンダード」なのか。 橋下氏が市長時代に道筋を付け、昨年7月1日に施行された、大阪市の「ヘイトスピーチ規制条例」は、先の「ヘイトスピーチ対策法」の成立を受け、一歩進んだ内容の画期的な条例である。 ヘイトスピーチと差別に反対する有田議員の姿勢は、橋下氏と変わらない。 
 百歩譲って、有田議員が、2012年の『週刊朝日』差別事件で、初期に誤った判断を取ったとしても、記事の差別性に気づき、その後反差別の院内活動を精力的に行い、社会的に発言することが、なぜ「ダブルスタンダード」として批判されなければならないのか。 橋下氏の言では、有田議員がずっと差別を見抜けない議員でいなければ筋が通らない、と言っているように聞こえる。 
(中略)
 橋下氏の有田議員に対する誹謗中傷は、意味不明な、社会性を持たない、単なる私怨に基ずく、非論理的な反差別・人権運動を貶めるものと断言せざる負えない。 橋下氏には、有田議員に対する中傷を即刻止め、猛省を促したい。


■【ニュースの深層】苫小牧駒澤大の“中国化”に「待った」 学生と保護者に広がる不安…曹洞宗儒教系に!?
http://www.sankei.com/premium/news/170718/prm1707180010-n1.html
 苫小牧駒澤を買収しようとしている学校法人京都育英館は「中国に進出しているとは言え」、日本の学校法人ですから中国化なんて言いがかりです。なお中国化なんて言ってるのは産経だけで保護者や学生が問題にしてるのは「在籍学生がきちんと卒業できるのか」と言った話です。

 京都看護大学はホームページの中で、儒教の考えに基づいた「明徳・格物致知の実践」を建学の精神として紹介している。
 一方の苫駒大を運営する学校法人駒澤大学の実質的な経営母体は曹洞宗。「根本的に建学の精神が異なる」(原告側代理人の川義郎弁護士)というわけだ。
 この違いは、仏教専修科に通う学生にとっては特に切実な問題となってくる。

 さすがに「今の学生は保護する」でしょう。ただ京都育英館はもちろん仏教系ではないですし、仏教専修科は将来的には「新規の学生募集はせず」廃止の方向なんでしょう。育英館からすれば「それは仏教系の駒澤と、駒澤と関係が深い曹洞宗がやるべき事」という考えでしょう。


■【武藤正敏氏講演】日韓関係はがらりと変わる 「韓国人に生まれなくてよかった」の著者が全てを語る
http://www.sankei.com/west/news/170719/wst1707190001-n1.html
 「日本人に生まれなくて良かった」という著書を出した人物が、某国元駐日大使で、しかも「某国の自称親日団体主催の講演会」で講演を行い、「本のタイトルはどぎついが私は日本を愛してる」と言い出す。それを見て「ふざけんな」と不快に思わない日本人はあまりいないでしょう。
 産経記事が紹介する武藤氏と島根県日韓親善協会の振る舞いはそう言うモンです。しかし例のアトランタ暴言領事といい最近の外務省はレベルが落ちてるんでしょうか?


■【主張】蓮舫*9の国籍問題 見識と責任感欠如に驚く
http://www.sankei.com/column/news/170719/clm1707190002-n1.html
 産経の場合、彼女が何しようと叩くという「叩きありき」なのでまともに相手する方がバカバカしい。
 そもそも戸籍の一部公開などする必要はどこにもない*10し、違法行為など彼女はしてないわけですし。彼女が違法行為してるのに選管も警察も検察も動かないでただ産経などウヨだけが騒いでるなんてのは常識で考えて「ただの言いがかり」以外に答えはないわけです。
 そして産経のような差別主義者はともかくまともな人間はこんなことで彼女を批判したりしない。
 しかしまあ「台湾国籍ガー」といいだして彼女を侮辱する産経が内心では台湾をバカにしてることは明白でしょう。良く李登輝も「台湾をバカにするな」と怒らないでウヨ連中と野合できるもんです。


■【産経抄】「愛日家」からのメッセージ 7月19日
http://www.sankei.com/column/news/170719/clm1707190003-n1.html

 来日のたびに靖国神社参拝を欠かさない蔡さんにとって、自国をさげすむ歪曲(わいきょく)した歴史観は看過できなかった。

 やれやれですね。本気ではなく「反中国の同志」産経らウヨへの媚びでしょうが全く迷惑な話です。
 なお、蔡焜燦をこうした「日本右翼の同志」として描き出すのは産経だけでたとえば日経は
■日経『「台湾歌壇」代表の蔡焜燦氏が死去 日台交流に尽力』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK17H1R_X10C17A7000000/
です。蔡の「日本極右に対する媚び」は産経以外には「黒歴史」でしかないので積極的には取り上げないわけです。

*1:八日市市市長、滋賀県知事、新党さきがけ代表、細川内閣官房長官、村山内閣蔵相を歴任

*2:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*3:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:有田氏が実際にそう言う発言をしたのか知らないのでコメントはしません。

*5:関西はともかく関東はそうです

*6:著書『部落解放同盟「糾弾」史:メディアと差別表現』(2015年、ちくま新書)など

*7:2012年、にんげん出版

*8:著書『遠い「山びこ」:無着成恭と教え子たちの四十年』(2005年、新潮文庫)、『阿片王:満州の夜と霧』(2008年、新潮文庫)、『旅する巨人:宮本常一渋沢敬三』(2009年、文春文庫)、『誰も書けなかった石原慎太郎』(2009年、講談社文庫)、『甘粕正彦 乱心の曠野』(2010年、新潮文庫)、『あんぽん:孫正義伝』(2014年、小学館文庫)、『沖縄戦いまだ終わらず』(2015年、集英社文庫)など

*9:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表

*10:もちろん「疑惑」とやらを産経が騒いだ直後に戸籍を全面公開したところで産経は彼女を叩きます。なお、できれば一部でも「公開」などはしないでほしかったところです。