今日の産経ニュース(8/27分)ほか(追記・訂正あり)

NHK茨城県知事選 大井川氏と橋本氏が競り合う』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170827/k10011114851000.html
 自民王国・茨城では支持者としては残念ながら共産の当選可能性がほぼないのは分かっています。
 本来、最大野党民進党が候補を擁立すべき所、その力がないのが情けないところです。
 意外なのは「競り合ってる」というところですね。正直、政策的には大して違いがないところ、「我が埼玉の上田VS自公擁立候補(上田が勝利)」のような「多選をどう見るかどうか」つう「ある意味どうでもいい話」でしかないわけです。
 その多選話は「現職をやすやす当選させない」かわりに「自公候補も簡単に当選できるほどの争点にもなってない」わけです。
 まあ、どちらが勝っても俺的には大同小異です。多選がいいとも思いませんが安倍ごときに調子に乗られても不愉快です。
 とはいえ「自公が負けた場合は勿論」これでは仮に勝っても「こんな僅差じゃ喜べない、詳しく調べないと何とも言えないが、森友、加計のダメージがあるんじゃないか」ということで自公にとってあまり喜べない結果じゃないか。
【追記】
■産経【茨城県知事選】自公推薦無所属新人の大井川和彦氏が初当選確実 無所属現職の7選阻む
http://www.sankei.com/politics/news/170827/plt1708270019-n1.html
 勝ったとは言え相手は7選を目指した高齢知事であり、そうした相手に総力戦で僅差の勝利です。
 安倍サイドが「可能な限り自画自賛」するのは間違いないでしょうが、実際にはそれほどの自信はないでしょう。
 敢えて言えば自民党王国とは言え候補を出せない民進党が最大野党とは言い難いお粗末という話でしかないでしょう。


松川るい『韓国の反日歴史戦の病理について』
https://ameblo.jp/matsukawa-rui/entry-12302678994.html
 ちなみに、この松川女史(自民参院議員)、これで「東大法学部卒の元キャリア官僚(外務省)」というのだから頭痛がしてきます。
 さすがに本気ではなく安倍への媚びへつらいでしょうが、こんな恥をさらして政界入りするくらいなら外務省にいた方が未だマシでしょう。
 「東大法卒の元キャリア官僚で極右の女性政治家」といえば他にも中山恭子元拉致担当相(外務省出身)や片山さつき*1財務省出身)がいますが、まあこういう連中は理解に苦しみますね。
 そして、中山恭子松川るい、あるいは「韓国人に生まれなくてよかった」というタイトルからして呆れて二の句が継げない駄本を書いた武藤正敏・元駐韓大使らバカ共のせいで「日本外務省っておかしくね?、気が狂ってね?」と海外から不信の目で見られてるのかと思うと怒りを覚えずにはいられません。


【ここから産経です】
■不祥事続きの自民党細田派が研修会 細田博之会長「自重、自戒を」
http://www.sankei.com/politics/news/170827/plt1708270016-n1.html
 正直、細田派最大のガン、最大の不祥事は「加計ヤミ献金疑惑の下村*2文科相」でも「南スーダンPKO日報問題&都議選失言の稲田*3前防衛相」でも「下着泥棒疑惑の高木元復興相」でも「ストーカー疑惑の中川俊直*4議員」でも「パワハラ疑惑の豊田真由子*5議員」でもなく「加計・森友疑惑の主犯」である「総理の安倍」でしょう(そもそも下村も稲田も安倍が首相にならなければ閣僚になれない程度のお粗末な人間です)。
 内心、細田*6も安倍にはむかついてるかも知れませんが、今の自民党で彼の立場ではそれは言えないわけです。


■【正論9月号】前川喜平氏を話し合ったら「クズ」でおさまらず、「彼の話は少し脇に」“絶滅系”の役所とメディアはどこか
http://www.sankei.com/premium/news/170827/prm1708270012-n1.html
 正論で産経御用文化人共(ちなみに今回は元外務官僚・宮家邦彦*7 、元財務官僚・高橋洋一*8、元経産官僚・岸博幸*9、元経産官僚・石川和男*10)が前川氏について話したら悪口雑言しか出てこないであろうこと、いやそれどころか前川氏への悪口にとどまらず「加計疑惑なんか疑惑じゃない」だの「むしろ獣医学部新設を認めない方が文科省官僚や文教族議員と獣医師会との癒着だ」だの言った暴論しか出てこないことはもう「読まなくても分かる」わけです。
 そもそもだからこそ、「産経しかこんな座談会はしない」し「産経が呼ぶ面子もいつもの面子」のわけです。こういう恥ずかしい行為にはまともな人間はちょっと荷担できません。
 例えば元官僚でも安倍に批判的な古賀茂明氏*11経産省)、田中均*12(外務省)などはこういう座談会には呼ばれないわけです。まあ呼んだらほぼ確実に安倍批判炸裂でしょうから(苦笑)。
 実際読んでも

■石川
 産経新聞のインタビューでも答えた通り、前川氏は官僚のクズだと思いますよ。
■高橋 
 前川氏は文科省天下り問題では懲戒処分を受けている「天下りキング」です。組織ぐるみの天下りを受けて、文科省改革が行われようとしていた。前川氏は今回、それを阻止するために騒いでいる*13だけのことで、なぜそれにマスコミが飛びついたのか非常に疑問*14ですね。
■岸
 本来、前川氏は天下り問題で懲戒免職になってしかるべき人です。実際、首相官邸の中でそうした議論もあったんですが、官邸は温情*15でクビにはしなかった。それが辞めた後で前川氏が「総理のご意向があった」などと騒いでいるのは、恩を仇で返した*16ようなものです。人間として許しがたい話でしょう。 
■宮家
 お三方の前川氏批判に付け加えることはありません。
■高橋
 絶滅する人は絶滅すればいいんです。経産省財務省は少し先を行っているだけに、前川氏のような変な人は出てこないでしょう*17
■岸
 メディアの報道もハッキリ二つに分かれていますよね。朝日、毎日、NHK*18が前川氏の側*19に立ち、読売、産経などは反対側に立っている。これは一見して左右の対立のように見える*20けれども、実は世の中の進化についてこられているか・いないか*21の違いではないかと思います。
■石川
 都議選ですが、メディアによる加計学園問題の報道も大きかった。前川氏は都議選での自民党の敗北に貢献した*22んですね。  

などということで予想通りですが。なお、当たり前すぎて書くのもばかばかしいですが「前川氏が天下り問題で犯した過ち」と今回の告発の信憑性とは何の関係もない*23し、「天下りガー」というなら元文科官僚・木曽功元内閣参与(加計疑惑の中心人物の一人)が後に「千葉科学大学学長、加計学園理事」に天下ってるのをどう評価するんだ、つう話です。
 まあいざとなったらこいつらは木曽氏を「加計疑惑の主犯」としてトカゲのしっぽ切りで切って捨てるかも知れませんが、今のところは「天下りガー」と言って前川氏非難しながら木曽氏は非難しないわけです。何ともデタラメな連中です。
 まあ産経が前川氏を心底憎んでることは改めてよく理解できました。
 しかし正直、正論読者ってのはこういうのを真顔で読んでるんですかねえ。
 そしてこの種の産経文化人はそう言う自分の生き方に恥を感じないんでしょうか?。「加計で安倍擁護」なんかやれば、まともな人間には一発で信用されなくなりますよ。
 「前川はクズだ」なんて言ったところで「疑惑まみれの安倍はクズじゃねえのかよ?」つうことで世間はこんな奴ら相手にしませんから。
 例えば宮家氏が偉そうに外交通面して「日本の対中国外交について」何か言おうが「あいつは加計疑惑で安倍をかばう奴だから信用しないのが無難だよ。あいつ平気でデタラメ言うから」で終わっちまうわけです(宮家氏だけでなく他の連中も同じですが)。
 もうここにいる奴ら(宮家氏ら)は「俺達の食い扶持をくれるのは産経や日本会議といった安倍シンパだからそいつらに徹底的に媚びます」と自白してるのも同然です。
 どっちがクズなんだ、前川氏じゃなくてお前らだろ、て話です。

【追記】
 メインは前川氏への酷い悪口ですが他にも突っ込んでおきます。

宮家
 高橋さんには悪いんだけれど、われわれ役人は「大蔵省主計局」という幻想を作ったんです。 

 いやー財布握ってる奴が力強いつうのはどこでもそうでしょう。別に幻想なんかない。
 主計局の主張を他の役所がひっくり返すには「理詰めで納得させる」か「主計局を黙らせるだけの政治力(大物政治家など)をその役所が持ってくる」しかないでしょう。どっちにしろそう簡単なことじゃない。

スーパー官庁の幻想は「ノーパンしゃぶしゃぶ」の事件で吹き飛びましたし、族議員も雲散霧消してしまった。

 そんなことはないですね。主計局パワーはあの程度の疑惑でなくなりゃしないでしょうし、族議員が消えたつうのは何かの冗談でしょうか?。なくなってないからこそ、例えば「山田洋行疑惑」で石破氏*24小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相)、久間氏(橋本内閣防衛庁長官、第一次安倍内閣防衛相)、中谷氏(小泉内閣防衛庁長官、第三次安倍内閣防衛相)、額賀氏*25(小渕、小泉内閣防衛庁長官)と言った防衛族議員の名前が疑惑の政治家として浮上するわけです。

*1:小泉内閣経産大臣政務官、第二次安倍内閣総務大臣政務官を歴任

*2:第一次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣文科相を歴任

*3:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相を歴任

*4:森内閣官房長官自民党政調会長(小泉総裁時代)、幹事長(第一次安倍総裁時代)等を歴任した中川秀直の長男。第三次安倍内閣で経産大臣政務官

*5:第3次安倍内閣文科大臣政務官復興大臣政務官兼務)

*6:小泉内閣官房長官自民党幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*7:著書『語られざる中国の結末』 (2013年、PHP新書)、『哀しき半島国家 韓国の結末』(2014年、PHP新書)、『日本の敵:よみがえる民族主義に備えよ』(2015年、文春新書)、『ハイブリッド外交官の仕事術』(2016年、PHP文庫)など

*8:最新刊『大手新聞・テレビが報道できない「官僚」の真実』(2017年、SB新書)でも「加計疑惑には問題はない。安倍首相は悪くない」と強弁しているらしい恥知らずな御仁。銭湯で窃盗し逮捕され東洋大学を解雇された盗癖の持ち主(解雇が不当だとかは言いませんが多分窃盗症(クレプトマニア)という病気でしょう。なお初犯の上、大学を解雇されたために不起訴処分で終わりました)。

*9:著書『アマゾン、アップルが日本を蝕む』(2011年、PHPビジネス新書)など

*10:著書『原発の正しい「やめさせ方」』(2013年、PHP新書)など

*11:著書『日本中枢の崩壊』(2011年、講談社)、『官僚を国民のために働かせる法』(2011年、光文社新書)、『官僚の責任』(2011年、PHP新書)、『利権の復活』(2013年、PHP新書)、『国家の暴走:安倍政権の世論操作術』(2014年、角川oneテーマ21)、『日本中枢の狂謀』(2017年、講談社)など

*12:著書『外交の力』(2009年、日本経済新聞出版社)、『プロフェッショナルの交渉力』(2009年、講談社)、『日本外交の挑戦』(2015年、角川新書)など

*13:そんな根拠はどこにもないでしょう。前川告発に対して産経などがそう言って居直ってるだけです。そもそも「改革」つうなら、前川氏の次官引責辞任直後すぐにやるべき話(前川辞任から前川告発まではかなり間があります)だし、また、安倍が首相を辞めようと後任首相に改革を求めればいいだけの話です。そもそも文科省改革に限らず何か改革がしたいならそれこそ「そんな改革をする資格は全くない疑惑まみれの安倍なんか首相からおろして、自民党内(石破元幹事長、石原元幹事長、岸田政調会長など)でも、民進党代表(新代表になる前原元代表or枝野元幹事長)でも誰でもいいのでもっとまともな人間を首相にすべき」でしょう。

*14:書くのもバカバカしいですが全然疑問じゃないですね。前川氏の思惑が何でアレ、彼の提供した情報に信憑性があり、その情報から重大な疑惑が発覚したのなら報道するのがまともなジャーナリズムです。立花隆の田中金脈報道だって、ウォータゲート事件報道だってだってリクルート疑惑報道だって何だって同じ話です。「いわゆるディープスロートニクソンへの個人的恨み辛みで動いてるかどうか」とかある意味どうでもいいわけです。問題は「疑惑が事実かどうか」です。つうかこういう事を言う高橋が「結局高橋さんて財務省内部で出世できなかった逆恨みで財務省批判してるんじゃねえの?」と皮肉られたらどう答える気なんですかね?

*15:温情つうより下手に大事件にして、かえって支持率に影響が出ることを恐れただけでしょう。

*16:おいおいですね。「恩をくれた人相手にはたとえそいつが人間のくずでも忠誠を誓うべきだ」なんて真顔で言うのはあきれますね(つうかその理論を受け入れるにしても「バー通い報道」なんて仕掛けた時点でその恩義は安倍の方から完全に破壊されましたが)。もちろんこういう発言は安倍など「産経のお仲間限定」であってたとえば「本来、筆坂氏はセクハラ問題で党を除名になってしかるべき人です。実際、党執行部の中でそうした議論もあったんですが、志位委員長は温情で政策委員長は首にしても、除名はしなかった。それが離党した後で筆坂氏が党に悪口してるのは恩を仇で返したようなものです。人間として許しがたい話でしょう。」「金正男氏は金正日国防委員長の長男として恵まれた生活をしていた人です。それが後継者から外された途端、北朝鮮体制に悪口してるのは恩を仇で返したようなものです。人間として許しがたい話でしょう。」などとは産経は絶対に言わないわけです。

*17:「元財務官僚」高橋がこんなことを言っても「ふーん、あんたは佐川国税局長官(前理財局長)の生き方を擁護するんだ?。ああいうのが「先進的」なんだ?」と呆れられるのがオチです。むしろ安倍に媚びてるような官僚や文化人(高橋らもその一例)の方こそ「今後加計疑惑が徹底追及されれば」絶滅せざるを得ないでしょう。

*18:政府の影響力が民放よりも強く及ぶ公共放送NHKですら安倍全面擁護なんかこの件では到底出来ない訳です。

*19:なお、この件では右派メディアの週刊文春、新潮ですら前川側です。

*20:週刊文春、新潮が前川支持である以上誰も「左右の対立だ」なんて思いません。「安倍信者か、そうでないか」の対立です。

*21:安倍に媚びることが「世の中の進化」だそうです。もう酷すぎて二の句が継げませんね。大体読売はともかく産経なんかフジテレビの支援がなかったらとっくの昔に潰れてる新聞です。

*22:まあ確かに「それだけが理由ではない(他にも例えば稲田の失言)」ですが敗戦の大きな理由の一つではあるでしょう。でもそんなん安倍の自業自得です。大体こいつら産経文化人が言うように「安倍は正しい、前川は間違ってる」と選挙民が思えば安倍は負けないわけです。安倍やこいつらの居直りに全く説得力がないから都議選で惨敗するわけです。

*23:産経のその理屈なら例えば「セクハラ野郎の筆坂の言う事なんか信用性ゼロよね」「いくら政策委員長を首になったからって党への逆恨みも大概にして欲しいわ」で終わらせていい訳です。産経は筆坂を産経御用文化人として使っていますが。

*24:麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*25:森内閣経済企画庁長官、自民党政調会長(小泉総裁時代)、第一次安倍、福田内閣財務相など歴任