「珍右翼が巣くう会」に突っ込む・番外編(9/19分:常岡浩介と黒井文太郎と桜木武史の巻、ほか)ほか韓国・北朝鮮最新ニュース(追記・訂正あり)(追記・訂正あり)

 常岡ら以外にもロシアネタ、北朝鮮・韓国ネタなど書いています。
朝日新聞北朝鮮局長「核兵器、米だけが標的」 国際会議で発言』
http://www.asahi.com/articles/ASKBP21M1KBPUHBI002.html
 またこの会議では北朝鮮は「あくまでも核は国防用であり、従って他国に核開発技術を拡散・流出させたことは過去にないし、今後もしない」とも約束したそうです。
 もちろん「米国だけターゲットならば、核技術を拡散しなければ核を持っていい」つう話でもない*1ですし「本当に米国だけターゲットなのか、本当に核技術を拡散しないのか」つう問題もある。
 別の朝日記事に寄れば

http://www.asahi.com/articles/ASKBP4QW0KBPUHBI00J.html
・核問題を話し合う「モスクワ不拡散会議2017」に出席中の国際原子力機関IAEA)元事務局長ハンス・ブリクス*2氏(89)が21日、朝日新聞の取材に応じ、北朝鮮外務省の崔善姫*3(チェソンヒ)北米局長が「(核兵器は)米国のみを狙っている」との発言について「信用できる」と述べた。
 一方で、崔局長が「核兵器を他国に渡さない」と述べて、核兵器国として不拡散を誓約したことについては、疑問符をつけた。「シリアの原子炉が北朝鮮の設計だったという報告があるほか、過去にはイランとのうわさもあった。(真実だと)検証はできないと考える」と述べた。

だそうですし。
 ただ重要なのは「北朝鮮は無計画な暴走機関車じゃないんだ」つうことです。暴走機関車なら「我が国に敵対する全ての国がターゲットだ。ターゲットになりたくなければ我が国に敵対しなければいい」「核技術を友好国に提供しようと我が国の勝手だ。我が国は既にNPTを脱退した」といいかねないでしょう。
 しかしそうではなくそれなりの計算をしてる。
 「世界最強の軍事大国・米国ならともかく他までターゲットだというと反感買ってまずい」「別に核じゃなくても通常のミサイルや大砲でも日本や韓国への牽制にはなる」「核技術の拡散は否定した方がいい」とか色々計算してるわけです。
 つまりはそういう計算をしてる国だから、日朝交渉で拉致を解決する余地もあるだろうってことです。解決は楽じゃないですけどね。


赤旗『消費税、経済改革、北朝鮮野党共闘、BSフジ「プライムニュース」、志位委員長、縦横に語る』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-10-22/2017102201_01_0.html

志位
 簡単にはいかないでしょう。ただ、ほかに方法はないんです。戦争ができるかといったらできない、絶対にやっちゃいけない。94年の(核危機の)ときは、(北朝鮮は)まだ核兵器を持っていない段階です。あの時には、仮に第2次朝鮮戦争が起こったとしても、通常兵器による武力衝突だったでしょう。それでもおびただしい人が犠牲になるということで金泳三大統領が止めたんだけれど、今は(北朝鮮は)核、ミサイルを持っている。そういうもとで戦争になったら本当に破滅になる。これをいかに回避するかと考えた場合、対話しかないんです。対話をやれば必ずうまくいくという保証はない。しかし他に道はありません。

 まあそういうことです。対話以外なんかリスキー過ぎてできる話じゃありません。


■産経「韓国からの個人資産の移動勧める」米政府高官が非公式警告、米情報誌報じる
http://www.sankei.com/world/news/171022/wor1710220013-n1.html
・『ネルソン・リポート』でググっても
赤旗『米の「失望」 “我慢した表現”、米国ウオッチャーが裏話』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2014-03-21/2014032102_05_1.html
しかヒットしません。
 赤旗の記事は「まあ、そりゃそうでしょうね、ネルソン氏でなくても他の記者でもそう思うでしょう」つう内容なのでこれだけではネルソン氏をどう評価すべきか分かりません。
・まあ「ガセじゃないか」と思いますねえ。
 というのも「米政府高官」とは「軍人か、外交官か」とか、「非公式警告」とはいつどこでどんな形で行ったのかとか具体的な内容がないからです。
 大体非公式であったって、高官がこんな警告したら大問題でしょう。そうそうこんな警告ができるとも思えません。
 なお、産経の記事だけではネルソン氏が「米国の軍事攻撃は不可」というトランプ批判の思惑で記事にしたのか、逆に「トランプサイドに頼まれて、こういう情報を流したらどんな反応が関係各国や米国内から出るか確認するため、政治的アドバルーンを打ち上げたのか」は不明です。


■産経『「北朝鮮にメッセージ伝えた」 外務省高官がモスクワで代表団と接触
http://www.sankei.com/world/news/171022/wor1710220001-n1.html
 まあ拉致その他(日本人妻問題など)での水面下交渉でしょうねえ。まさか「核ミサイル開発を中止しない限り制裁解除しない」なんて「今さらの話」をして、北朝鮮の反発だけ買っても意味がありませんし。何らかの成果が出ることを期待したい。

 会議に参加した米国のシャーマン*4元国務次官も、北との接触については明言を避けている。

 明言を避けてる、つうのが重要ですね。
 つまり
1)接触したがそれは秘密にしたい
2)接触してないがそれを認めたくない
のどちらか、つまり「交渉する用意が米国にはある」アピールをしたいわけです。
【追記】

有田芳生
 相手に無視されても「一定の」と言わざるをえないのが外交官らしい対応です。かつて岸田外務大臣(当時)も、接触できなかったのに、さも日本政府の立場を伝えたと語ったことがあります。

 うーん、有田氏のツイートが事実なら「メッセージ伝えた」つうのはどう好意的に見ても「日本が一方的に意見を伝えたが、反応がなかった」つう酷いことになるわけですがどうなんですかね?。


ライブドアニュース『麻生副総理、また「武装難民」発言 「日本海側は真剣」』
http://news.livedoor.com/article/detail/13776553/
 何度批判されても暴言を繰り返すのだから呆れます。既に多くの批判者が指摘するように武装してる時点で難民とは言えないと思います。せめてもの幸いは「麻生を更迭や批判しない」ものの安倍首相、河野外相、二階幹事長、岸田政調会長だのは彼にさすがに同調しないことでしょう。
 これは麻生個人の暴言と見るべきでしょうね。もちろんそれだって麻生の「元首相、現在副総理・財務相」という立場を考えれば日本の名誉を傷つける暴言で、大臣を更迭すべき話ですが。

パリを見ろと。みんな難民から入ってきてテロになった。

 おいおいですね。パリの場合「マジの難民だが、フランス社会の差別で反感からテロに走った」つう話じゃないのか。「マジの難民」なんだから麻生の言う「北朝鮮からの武装難民」と全然違いますし、大体「マジの難民」全てがテロに走ったわけでもない。つうか「パリのテロガー」つう麻生理論では「そもそも難民は危ないから引き受けるべきじゃない」つう事になりかねません。


■産経【衆院選】「次期政権は第2次朝鮮戦争開戦という危機に国を守り、拉致被害者員を取り戻す使命担う」西岡力
http://www.sankei.com/politics/news/171021/plt1710210022-n1.html
 第二次朝鮮戦争など起こるわけもありませんが、仮に起こったら拉致被害者を救うことなどできるわけもない。戦乱の中、死亡する可能性が高いでしょう。最悪の場合、戦乱の中「そもそも、帰国した拉致被害者以外に、生存拉致被害者があの国にいたのかどうか」すら分からなくなるでしょう。


■産経【衆院選】「朝鮮半島有事の際に拉致被害者をめぐり自衛隊の活動を認めるか」各党の回答全文
http://www.sankei.com/politics/news/171021/plt1710210024-n1.html
 「他のメディアはまず質問しない」産経らしいトンデモ極右質問ですが回答は俺の分類だと3種類です。
1)賛成
 維新、日本のこころ
2)反対
 共産、社民
 もちろん憲法問題もありますが、共産、社民が一番問題にしているのは、「拉致被害者の居場所が分からないのでは自衛隊の活用のしようがない。むやみに自衛隊を投入しても自衛官の命が危険にさらされるだけで救出なんかできない」「実際に蓮池夫妻、地村夫妻ら拉致被害者を救出したのは小泉訪朝という外交だった」「世界最強の軍事大国アメリカですらワームビア君救出は外交努力で行った」「アルジェリアの人質事件でもアルジェリア政府無視して軍隊なんか投入する事は何処の国もできなかった(日本では日揮の社員が人質に取られ不幸にも死亡)。別に欧米や日本と敵対関係にないアルジェリアですら軍(自衛隊)の投入なんかできなかったのに北朝鮮相手にそんなリスキーなことができるわけがない」と言う話です。
 この問題を真面目に考えれば、憲法問題より「拉致被害者の居場所が分からない」つうのが一番のネックになるでしょう。
 おそらく「政府は居場所は分かってるが、あえて秘密にしている」つう話ではないでしょうね(いずれにせよ「居場所は不明」が政府公式見解ですから、その見解を前提とした回答を共産や社民がするのは当然の話です。ここで「いや政府は本当は分かってるはずだ」という前提を勝手に置くのはおかしい)。
 いや「居場所が分かったところ」で武力による救出はあまりにリスキー過ぎてできる話ではないですが。
3)「自衛隊で救出可能であれば救出すべきだが具体的状況がわからないとなんとも言えない」「仮定の質問には答えられない」「今後の検討課題」「有事(戦乱)は避けるべきであり、戦乱を前提とした回答は適切ではない」などとして事実上回答拒否、逃げる 
 自民、公明、希望、立憲民主
 立憲民主の回答は「外交努力が大事であり有事は避けるべき」としていますが「自衛隊の活用を全否定はしない」としているので3)に分類しました。
 まあ、3)は2)と同一視していいでしょう。「反対」とした場合の「ウヨ支持層」の反発を恐れてるだけでしょう。
 ただ「自衛隊の活用よりもまず外交努力が大事」「自衛隊を活用する場合も、周辺諸国の了解を得ること、憲法の範囲内であることが重要」としている立憲民主は自公よりも「リベラル支持層」「護憲派支持層」「野党共闘支持層」に気を遣ってると言えるでしょう。
 まあ、自公よりも危ない極右がためらいなく自衛隊活用を叫ぶ維新と日本のこころですが。
 まあ、安倍が総理であってもさすがに自民や公明はためらいなく「当然自衛隊を活用する」なんてことは言わないわけです。
 そして「今後の検討課題」と言う自民*5が「直近の北朝鮮有事」なんて想定してるわけはないわけです。「北朝鮮有事にも備えた解散」なんてウソだということは最初から明白ですけど。


■AERA『「北朝鮮は嘘をついています」蓮池薫さんが明かす拉致問題の真実』
https://dot.asahi.com/aera/2017101800067.html

インタビュアー
 多くの人が疑問に感じていますが、なぜ拉致問題は一向に進展しないのでしょうか。
蓮池
 拉致問題の一義的責任は北朝鮮にあります。北朝鮮が考え方を柔軟に持って拉致問題の解決に乗り出せばいいのですが、そうしない理由は色々考えられます。
(中略)
 もっとも大きな理由は、もはやメリットがないからです。北朝鮮が当初狙っていた、日本との国交正常化や日本の植民地支配に対する賠償である経済協力、こういったものが確実に手に入るという状況にはすでにありません。しかも、2002年の日朝平壌宣言で経済協力を得られると思っていたのに日本政府が約束を破った、日本政府は交渉相手として信じられないという考え方が北朝鮮指導部にあると聞いています。そうした国とは慎重にならざるを得ないという、北朝鮮なりの考え方はあるのでしょう。

 まあ、そういうことでしょう。その意味では制裁などし続けた日本政府は重大なミスを犯したと言えるでしょう。もちろん「拉致被害者の帰国より北朝鮮を制裁する事の方が大事だ」というなら話は別ですが。少なくとも「拉致被害者の帰国」を目指すなら制裁はそれに逆行する愚行です。
 もちろん制裁したいのならするという考えもありますが、それでは拉致は解決しない。
 「制裁しながら拉致解決」など「食事制限も運動もしないでやせたい」位非論理的でしょう。

蓮池
 拉致被害者は生きているのを前提に、「帰せ」と交渉しなければいけません。

 ぶっちゃけ生きてないと思いますけどね。帰国した拉致被害者と扱いをかえる理由があるとは思われないからです。


■浅井基文ブログ『朝鮮半島問題:安倍首相のトランプ大統領に対する影響力(!?)』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2017/949.html
 浅井先生のブログを読む前に『安倍のトランプに対する影響力』を俺なりに述べれば「そんなもんはない」でしょう。
 トランプほど無茶苦茶な人間に影響力を及ぼすにはそれなりの計算が必要です。何せトランプには常識が通用しませんから。まあそこまでしてトランプに影響力を及ぼす必要があるか疑問ですが。
 そして、安倍にはトランプに影響力を及ぼせるだけの知恵も何もないでしょう。
 では、浅井先生の記事を読んでみましょう。

 トランプは朝鮮に対しても強硬一本槍で、朝鮮半島情勢を偶発核戦争の危険にさらしていますが、そういうトランプの朝鮮に対する認識に対して安倍首相が強い影響力を及ぼしているとする韓国・中央日報のワシントン総局長・金玄基(キム・ヒョンギ)署名記事(10月17日付中央日報・日本語版WS掲載)を読んで愕然とする思いを味わいました。

 いやー、それはないんじゃないですかね。トランプが北朝鮮問題で「一見強硬な態度」をとってるのは安倍の影響ではないでしょう。仮に影響があるとしたら「共和党タカ派」でしょうね。
 単に「安倍と共和党タカ派」の意見が酷似してるだけでしょう。ただトランプ周辺にはティラーソン国務長官のような穏健派もいますし、トランプもああ見えて「結構臆病者」と俺は思うので口先でタカ派発言はしてもそれを現実化することは無理でしょう。また安倍もああ見えて実は臆病者であり「ガチで共和党タカ派ほどの極右路線を推進できるか」俺は疑問に思っています。


■産経【主張】拉致帰国15年 圧力の中に解決の機探れ
http://www.sankei.com/column/news/171018/clm1710180002-n1.html

 帰国15年に際した本紙の取材に蓮池さんも「日本政府は本腰を入れ、解決に向けて努力を倍加しなければ道は開けない」と訴えた。

 一方で蓮池氏は「拉致問題が解決に向けて前進する」という条件付きですが「制裁解除」も主張してるのですがそこは完全に無視する産経です。

 15年前、当時の小泉純一郎首相が訪朝して拉致の国家犯罪を認めさせ、被害者5人の帰国に結びつけた背景には、ブッシュ政権北朝鮮を「悪の枢軸国」と位置付けた米国の強硬姿勢があった。
 徹底した圧力の中に解決への道はある。

 とは俺は思いませんが、それはさておき。
 ブッシュの圧力が小泉訪朝成功の「一要因」だとしてもそれは、「ブッシュが圧力をかけたら自然に小泉訪朝が成功した」と言う話ではないわけです。
 id:Bill_McCrearyさん記事が紹介する

http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/ed1f4450aca4ce95eda2971599610539
 林東源は、小泉からのメッセージも金正日に伝える。「拉致問題に進展があれば、国民を説得して関係改善を進める意思がある」との趣旨だったという。
 林は「日本人拉致は『過去に過激な盲動分子がやったことだ』という程度に認め、遺憾の意を表し、早期の帰還措置を取るのがよい」という「金大中の考え」を伝えて説得したとも回顧録で主張している。

という小泉政権の事前の根回し、水面下交渉があって成功したわけです。そういう水面下交渉をする意思や能力が安倍政権にはあるのか、そうした水面下交渉を支持する意思が産経らウヨにはあるのかという話です。
 なお、この林氏の回想が事実なら「小泉政権当時、太陽政策金大中政権だから訪朝が成功した」と見なす余地がありますが産経はそういう見方は勿論しません。


■国基研『「慰安婦」登録なら日本もユネスコ脱退だ』郄橋史朗*6
http://jinf.jp/weekly/archives/21797
 国基研ならこういうでしょうが、そんな事は安倍ですらできないでしょう。
 そもそも「南京事件資料登録」のときだって国基研らウヨが「脱退」だの「拠出金停止」だの抜かしていても安倍は動かず、どうにもならなかったわけですから。
 大体「ユネスコ脱退」すれば当然、「世界遺産登録」など今後できなくなるし、そんな無茶苦茶なコトをやる国が「安保理常任理事国になりたい」といってもなれるわけもないでしょう。
 今回のアメリカの脱退だって評判は最悪だし、こんな馬鹿な事をやるのはアメリカぐらいです。


■浅井基文ブログ『朝鮮核問題:韓国の無力と焦燥』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2017/948.html

1.朝鮮の明確なメッセージ
 韓国3紙(朝鮮日報中央日報ハンギョレ)WS(日本語)をフォローするようになってかなりの時間が過ぎましたが、相変わらず(ボーガス注:3紙には北朝鮮の考えを理解した上で、ある種のWin-Winの関係を南北朝鮮間に構築しようという)他者感覚が働かず、もどかしい思いを抱えています。特に関心を持って観察しているのは南北関係ですが、朝鮮からは(ボーガス注:イラクフセイン政権打倒のような米国による金正恩体制転覆は絶対にないという保障がない限り核の廃棄はしないという)きわめて明確なメッセージが発せられているにもかかわらず、超保守的な朝鮮日報はもちろんのこと、どちらかというと保守的傾向が強い中央日報、さらには「ろうそく革命」の担い手達と積極的に連帯する立場を明らかにしているハンギョレすらも、朝鮮のメッセージを真剣に受け止めた上で(ボーガス注:米国の外交路線に追従するという)韓国の対北政策のあり方を真剣に考えるというアプローチがほとんどと言って良いほど欠落しています。
(中略)
2.文在寅*7大統領の当事者能力欠如丸出し発言
 私は、10月11日付の韓国・朝鮮日報(日本語版WS)の「北朝鮮危機:主導的な役割を果たせない文大統領が無力感を吐露」と題する以下の記事(中央日報にも同旨記事あり)に接して唖然としました。
(中略)
 朝鮮半島の危機が最高度に高まっており、偶発核戦争の危機が迫っているこのときに、「われわれが主導的にどうにかできる条件になっていない」と泣き言しか言えないというのは、完全に当事者能力の欠落です。安倍暴走政治もひどいですが、文在寅無力政治も、違った意味でではありますが、まったく言語道断といわなければなりません。
 以上の発言からは、朝鮮の対米韓メッセージについて真剣に受け止めた上で、危機感を持って現状打開の道を探ろうとする意思のひとかけらも見いだすことができません。トランプの暴走にストップをかけられるのは韓国大統領である文在寅をおいてほかにないし、文在寅が主体的当事者能力を発揮してこそ、南北関係の危機を打開する道が開けてくるはずです。
3.朝鮮日報中央日報の的外れな文在寅批判
 このような文在寅の無責任を極める発言に対して、朝鮮日報及び中央日報は社説(ともに12日付日本語版WS掲載)を掲げて厳しく批判したのは当然です。しかし、韓国としてはどう対処するべきか、という肝心な点になると、朝鮮日報は核(ボーガス注:保有)の選択肢を重視する主張、中央日報は米韓同盟強化という主張であり、朝鮮のメッセージが那辺にあるかということが最初から念頭にないのです。
(中略)
4.韓国国内の焦燥感の所在
 韓国のとるべき政策として、朝鮮日報社説が核オプション(朝鮮日報の社をあげての持論です)を持ち出し、中央日報社説が「隙間のない韓米連携」を主張するのは見当外れも甚だしいですが、しかし、文在寅政権の漂流状態に対する保守言論界のいらだちと焦燥がいかばかりのものがあるかについてはよく伝わってきます。

 全く浅井先生に同感なので紹介しました。しかし、「国内外の右派勢力(韓国最大野党・自由韓国党、右派メディア・朝鮮日報、日本の安倍、米国のトランプ)の存在」を考慮しても、文在寅の無力さにはがっかりです。


朝日新聞『独、ベトナム人外交官を追放 亡命申請の男性拉致事件
http://www.asahi.com/articles/ASK9R3H5FK9RUHBI00F.html

 ドイツに亡命を申請していたベトナム人男性が7月に拉致され、ベトナムに連れ戻される事件があり、独越関係に亀裂が走っている。独外務省は、ベトナム政府が事件に関与したとみて22日、「両国が2011年に結んだ戦略的協力関係を一時中断する」と発表。これまでにベトナム人外交官2人を国外追放処分とした。
 拉致されたのはベトナム国営ペトロベトナム建設元会長のチャン・スアン・タイン氏。同社に約3兆2千億ドン(約158億円)の損失を与えたとして、ベトナム政府に指名手配されていた人物だ。ロイター通信などによると、7月23日にベルリン中心部で拉致され、その後の8月、ベトナムのテレビで「自ら出頭した。罪を認めたい」と話す姿が放映された。
 亡命申請中の男性が突然姿を消すという事件にベトナム政府が関与しているとみて、独政府は「国内法と国際法の侵害だ」としてベトナム側を批判。8月にはガブリエル*8独外相が、「まるで冷戦時代の恐怖映画だ」と発言していた。

 拉致でググったらヒットした記事ですが「拉致が事実ならば」ベトナムも随分と無茶なことやるもんです。


北朝鮮でミサイル実験があると高校生は喜ぶ…JKタレント・井上咲楽が告白
http://news.livedoor.com/article/detail/13750660/

 15日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)で、現役高校生タレントの井上咲楽が、北朝鮮のミサイル実験を学生たちが「喜ぶ」実態を明かした。
 番組では、緊迫する米朝関係を話題に出演者たちが議論していった。この中で、司会の東野幸治が「ワイドナ高校生」の井上に、北朝鮮のミサイル報道があった際の学校の対応を尋ねる。
 井上いわく、ミサイル実験の日程が確定すると、学校から登校時間の遅れや休みの可能性を示唆する一斉メールが来るというのだ。さらに、メールを受信した生徒たちは「みんな休めるってことですごく喜んでる」「相当危機感ないですよね」と続けたのだ。

 小生はこの井上さんて人を知りませんが、「おはガール」だそうです。まあ俗に言う「お馬鹿キャラ」「天然ぼけキャラ」でうってるのでしょう。そもそもワイドナショーなんて「ダウンタウンや東野ら吉本芸人が出演してる」ただのワイドショーですし。
 とはいえ「嘘をついてるわけでもない」でしょう。
 実際、ミサイル騒動に危機感感じてる人間なんているんですかね?


ニューズウィーク日本版『シリアが直面する「アサド頼み」の現実』アンチャル・ボーラ(ジャーナリスト)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/10/post-8569_1.php
 「アサドびいき*9の青山東京外語大教授には書けない記事」と「元戦争ジャーナリスト(ただし自称。実態はヌスラ戦線びいきの反アサド活動家)」「今はトラックドライバー(当面、ジャーナリストに復帰の予定はない)」桜木武史が悪口していましたが、正直「反体制派をいたずらに美化していない」と言う意味では「反体制派礼賛の桜木」よりもずっと青山弘之氏に価値観が近いように思いますね。つうかアサド批判派でも、桜木みたいに今時ヌスラ礼賛とか珍しいんじゃないか(苦笑)。

 人々の怒りの矛先はアサド政権だけでなく、反政府派にも向けられている。「武装した男たち、アルヌスラ戦線がこの学校に陣取った。だから爆撃されたのよ」と、リヤドの親族の女性ファティマが悔しさをにじませた。
(中略)
 6年半に及ぶ内戦で生活をずたずたに破壊された人々はもはや反政府派に何の幻想も抱いていない。
 戦争はもうこりごりだと誰もが思っている。政府は何もしてくれないが、多少なりとも平穏な暮らしを取り戻すには政府を頼りにするしかない。
(中略)
 反政府勢力にジハード(聖戦)を掲げる一派が交じっていることも、人々の不信を招いている。シャイフ・サイード地区ではその最大派閥の自由シリア軍が国際テロ組織アルカイダ系のアルヌスラ戦線(現シリア征服戦線)と共闘したため、住民がアサド政権寄りになった。
 ダマスカス*10東部の一部地域では今も戦闘が続いているが、反政府勢力は四分五裂。政府軍との交戦に加え、自分たちの間でも陣地を奪い合っている。
 ダマスカス東部の旧市街、キリスト教徒が多いバーブ・シャルキー地区には反政府勢力がいたずらに砲撃を繰り返している。数キロ先から砲撃してくる重装備のイスラム過激派が住民の共感を得ることはないだろう。
(中略)
 「内戦終結は『ゴドーを待つ』ようなもの」だと、終わりの見えない不条理劇に例えて彼は言う。
 「聞こえるだけじゃなく感じる。俺たち目掛けて迫撃砲が飛んでくるのを。ジハーディストは俺たちを攻撃するだけじゃなく、仲間同士でも戦ってる。何が反政府派だ」
 アサド以外に選択肢はないと感じているのはシリア国民だけではない。反政府派を支持していた国々がこの数週間、アサド続投を容認するよう反政府派に迫っている。サウジアラビアは反政府派の交渉担当者に戦略見直しを要請。ボリス・ジョンソン*11英外相もアサド退陣を和平交渉開始の前提条件とするのは非現実的だと認めた。


ニューズウィーク日本版『今こそ、シリアの人々の惨状を黙殺することは人道に対する最大の冒涜である』青山弘之*12東京外国語大学教授)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/09/post-8507.php

 国際紛争としてのシリア内戦は終わった。
 5月以降のロシア、トルコ、イラン、米国による一連の「取引」によってもたらされたシリア情勢の変化には、この奇妙な言い回しがもっともふさわしい。
 取引は、アスタナ*13・プロセスと呼ばれる停戦協議と、イスラーム国に対する「テロとの戦い」という二つの枠組みのなかで繰り返された。
(中略)
 シリア政府への実質的屈服を意味するこの合意に、シャーム解放委員会と共闘する反体制派は難色を示した。だが、ドナルド・トランプ米政権が、アル=カーイダ系組織と連携する組織への支援停止を決定したことで、彼らは梯子を外され、8月までにラフマーン軍団、イスラーム軍といった主要な武装集団が停戦を受諾した。
(中略)
 緊張緩和地帯設置がもっとも難航したのは、シャーム解放委員会が勢力を温存し、それ以外の反体制派と渾然一体化していたイドリブ県だった。だが、それも、9月14日と15日に開催されたアスタナ6会議で、ロシア、トルコ、イランが同地を三つのカテゴリに分割することに合意し決着した。
 三つのカテゴリとは、(1)ロシア主導のもとでシャーム解放委員会を殲滅するとともに、それ以外の武装集団も同時に排除したうえで、非武装文民機関がシリア政府と停戦し、自治を担う地域(第1地域)、(2)ロシアとトルコ両国の主導のもとでシャーム解放委員会を殲滅する地域(第2地域)、(3)トルコ軍の監督のもとで「家を守る者たち」作戦司令室がシャーム解放委員会を殲滅する地域(第3地域)、である(地図2を参照)。
 シリア政府と反体制派の停戦プロセスは、反体制派をアル=カーイダの系譜を汲む「テロ組織」と「合法的な反体制派」に峻別することが最大の難関だった。だが、ロシア、トルコ、イラン(さらには米国)は、シャーム解放委員会とそれに与する組織・個人を(ボーガス注:打倒すべきアルカイダ系勢力と認定し)「テロとの戦い」を通じて壊滅し、それ以外の武装組織をシリア政府と停戦させるという明確なコンセンサスに遂に達したのである。
(中略)
 ロシア、トルコ、イラン、米国の一連の取引を見て明らかなのは、これらの国が、シリア政府を秩序回復の主軸に据えてシリア内戦を終息させようとしているという事実だ。むろん、今後も、イスラーム国やシャーム解放委員会の殲滅方法、反体制派やロジャヴァ*14の処遇をめぐって、意見の相違や衝突が生じるだろう。だが、それらはもはや本質的な対立ではない。
 シリア内戦の主要な争点は、6年半におよぶ武力紛争と経済制裁によって疲弊し、荒廃したシリア国内の人々の生活をどう再建するのか、そして難民・避難民をどう帰国(ないしは第三国定住)させるのかといった問題に移行している。
 「体制崩壊は時間の問題」と主張してきた欧米諸国やその同盟国は、シリア復興が重要だとしながらも、バッシャール・アサド政権が存続する限り、制裁解除や復興支援は行わないという姿勢をとり続けている。だが、より厳密に言うと、「アラブの春」当初の近視眼的な予測に基づくこの言葉と、自らが現場で是認している現実の不整合をどう調整するかに腐心しているというのが実情だろう。
 この不整合を解消するもっとも安易な方途は、おそらくはシリアへの忘却を誘うことだろう。アレッポ市解放以降、欧米諸国のメディアでシリアに関する報道が激減した現状は、そのためにはきわめて都合が良い。
 だが、こうした姿勢に終始し、シリアの人々の惨状を黙殺し続けることが、欧米諸国のシリア内戦への干渉政策の根拠だったはずの人道に対する最大の冒涜であることは、誰の目からも明らかだ。

 結局、常岡、黒井、桜木ら反アサド派が叫んできた「アサド打倒」は「ロシア、イランなどのアサド支援」「反アサド派が一枚岩でない上、国民の支持を得ているとも言い難いこと」「『クルド独立運動を弾圧する』トルコの支援を受ける反アサド派がクルド勢力に対しかなり敵対的なこと」「そのため、『敵(トルコの支援を受ける反アサド派)の敵(アサド)は味方』ということでクルド勢力が必ずしも反アサドでないこと」などから挫折する見込みのようです。


WSJ『危うい米朝緊迫、米国が取り得る選択肢とは?』
http://jp.wsj.com/articles/SB12698469328384784231804583415563941759902

外交努力の加速:
 オバマ前政権時代に国防次官を務めたミッシェル・フルールノア氏は米国の戦略で抜け落ちているのは、ハイレベルでの外交努力だと指摘する。米政権が北朝鮮への圧力を高めるためにいかなる手段を選んでも、その圧力はどこかにたどりつく必要があるとし、それはまず、北朝鮮の兵器開発凍結を目指した外交であるはずだとした。
 その上で、実現性を高める手段として、北朝鮮の主要な後ろ盾である中国と北朝鮮を巡る問題を具体的に協議するため、(ボーガス注:カーター元大統領など)著名な人物を米大統領特使として任命することを提案している。
 北朝鮮の核開発を凍結させる計画を見いだすか、あるいは米国が北朝鮮問題を軍事的に解決する用意を今後も進めるのか、「われわれは中国とともに岐路に立っている」。外交の道を切り開くハイレベル特使の活用は「(ボーガス注:カーター訪朝による米朝核合意など)過去にも成功している手段だ」。

 まあ俺も同感です。他の方策は「成功の可能性が低い(制裁)」or「リスキー過ぎる(軍事的手段)」。
 しかしこの記事をツイートで紹介していた黒井文太郎はそうは思わないわけです。


日経新聞『ロシアが化学兵器全廃 未履行の米を批判』
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM28H0F_Y7A920C1EAF000/
 ちなみにこういう記事について「アンチロシア」常岡がツイッター
1)根拠も上げずにロシアのデマ扱い(廃棄しない分があるに違いないと決めつけ)し
2)ロシアの米国批判についても「お前が言うな*15」で終わらせるのはいつものことです。いやロシアが言おうと誰が言おうと「化学兵器の廃棄」で米国に問題があれば批判されて当然やろ。
 「お前が言うな」で済む話じゃねえよ。


■常岡、黒井、桜木らのツィートに突っ込む

常岡浩介がリツイート
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版‏『トルコと米欧の衝突、喜ぶのはロシアとイラン』
http://jp.wsj.com/articles/SB10922266312659313634204583450041648941874

 「アンチロシア」「アンチイラン」のWSJウォール・ストリート・ジャーナル)は「欧米がトルコを批判すればトルコはそれに対抗するためイランやロシアに接近する」「ロシアとイランを喜ばせないためにトルコと対立するな」といいたいのでしょうが常岡も同意見なのか。WSJと常岡は「そんなんがジャーナリストと名乗っていいのか」ですよねえ。
 別に欧米も好きでトルコと対立したいわけじゃない。トルコのエルドアン*16大統領が反政府派を抑圧し、独裁色を強めるからこそ批判を強める。そしてエルドアンがその批判を無視するからこそ更に批判が強まり、対立が激化するわけです。WSJや常岡は「エルドアンの独裁的政治」を擁護する気なのか。

黒井文太郎
 「右の主流派(自民)」に対抗するために「右の反主流派*17」と「左*18」が組んでも政策的にはどうしようもなく、有権者も困るだけだから、結果的に「右の反主流派」が「左」を切って政権交代勢力を目指す形になることは歓迎したい。

 やれやれですね。昔の自民はともかく今の安倍自民は「極右*19」、民進党は「反極右の穏健保守*20」ですから「穏健保守と左が組んで極右に対決する」というのは「フランス大統領選でルペンに対抗するためにマクロンを左派も支持する」ようなもんで有権者は別に困らない。困らないからこそ野党共闘は一定の成績を上げたわけです。
 こんな馬鹿な事を言う黒井が「安倍自民をまともな保守だと思ってるトンデモ極右」だということはよくわかりました。

常岡浩介
 北の核開発のパトロンは大昔からプーチン
■産経『プーチン大統領、故金正日総書記に「原爆を保有している」と明かされていた』
http://www.sankei.com/world/news/171004/wor1710040047-n1.html

 おいおいですね。プーチンは「核開発を打ち明けられた」と語ってるだけでどこにも「核開発を支援した」と語った場所はないのですが。

常岡浩介がリツイート
・弁護士ドットコムニュース‏
 家宅捜索を受けた10月に計画していた渡航は、「イスラム国」に拘束されたとみられる湯川遥菜さんを救済するためだったそう。常岡氏は「公安警察の捜査によって、唯一の救援の機会を無責任かつ無意味に邪魔されたことは許しがたい」と話しました。

 まあ常岡が訴訟しようと奴の自由ですがしばらく経ってからの訴訟って何なのかとは思います。速攻で訴えた方が世間の注目も違うわけですし。いずれにせよ常岡が勝とうが負けようが「湯川遥菜さん救出」つうのは「安田純平*21救出論」と同じで常岡のフカシ、ハッタリ、デマカセでしょう。まあ、勝訴したところでそれは「捜査が違法だった」というだけで「常岡による湯川氏救出の可能性があったこと」を意味しませんが、勝訴したら常岡はそう放言するんでしょう。いや裁判結果がどうなるか分かりませんけどね。

黒井文太郎‏
 日本では昔*22は「革新」とか言ってたけど、もう革新*23でなくなり、かといって「左翼」というのはイメージ悪いから、なんとなくソフトなイメージで「リベラル」て言っとこうみたいなものかな。

 いやいやそもそも「リベラル扱いされる」枝野幸男*24長妻昭*25、あるいは自民党政治家になりますが加藤紘一*26河野洋平*27は左翼じゃないから。自民党ハト派的な政治家と、社会党的な政治家がくっついた民主党ができたとき「左翼とは言えないが保守とも言いづらい」から生まれた言葉がリベラルでしょう。
 なお「革新」と言う言葉も面白い言葉でもともと革新とは「革新倶楽部*28」「革新官僚岸信介」と言う言葉がある事で分かるように「革新=ほとんど右翼とイコール」でした。それがいつの間にか「革新=左翼」となったのは興味深い話です。
 ウィキペ「革新官僚」の挙げている名前には「勝間田清一*29」「正木千冬*30」「和田博雄*31」など左派もいますが、「岸信介」「椎名悦三郎*32」「白鳥敏夫*33」「永田鉄山*34」などほとんど右派ばかりです。

桜木武史‏ @takeshisakuragi
・米英が反体制派の支援を打ち切りました。イドリブの反体制派には関係ないですが、米英の反体制派離れが伺えます。トルコはイドリブを引き換えにロシアと手を結んで、クルドを抑え込む算段です。アサド政権存続もトルコは容認しています*35
・イドリブ県ではHTSと他の反体制派が分裂しました。結果、HTSの勝利により、イドリブ攻撃への口実ができたのでは思います。

・つうことで桜木が希望する「反体制派によるアサド打倒」は挫折しそうです。
 つうか桜木に限らず常岡や黒井もそうですが「欧米やサウジ、トルコなどの反アサド派支援」は「正義の行為」として容認しながら「ロシアやイランなどのアサド支援」は非難てデタラメですよねえ。
 まあ欧米の支援無しじゃやっていけないならそれ「傀儡」「根無し草」つうんじゃないですかね。
・HTS(タハリール・シャーム)つうのは「昔のヌスラ戦線(ヌスラ戦線が改名)」です(面倒なので以下全てヌスラと書きます)。「アルカイダ系組織」ヌスラ戦線は何もロシアやイラン、アサド政権だけじゃなく、英米も潰したがってたから、イドリブ攻撃の是非はともかく別に「口実」じゃないでしょう。とにかくロシアに限らずほとんどの勢力が機会さえあればヌスラを潰したいわけです。 
 なんか桜木って以前からとてつもなくヌスラに甘いんですけどね。ヌスラが安田純平氏を不当に身柄拘束してることを桜木はどう思っているのやら。

黒井文太郎がリツイート
福田充
 歴史に「もしも」は禁物で無意味な妄想であり、他国の政治問題ではありますが、あのときオバマでなくマケインが大統領になり、その次がトランプでなくヒラリーが大統領であれば、現在の世界は今より少しマシだったのではないか、と考えてしまいます

 イヤー「ヒラリーの方がマシ」はわかるんですけど、マケイン高評価の理由はなんでしょうか?(それとオバマが二期目で対決したロムニーマサチューセッツ州知事が無視されてるのも気になるところです。まあロムニーを評価してないんでしょうけど)
 「お前、マケインの副大統領候補があの茶会ペイリン(元アラスカ州知事)だって事を都合良く忘れてないか?」ですね。
 マケインは「茶会から距離を置くこと」で反茶会派の支持で大統領候補になったのに「茶会の票も欲しい」とペイリンなんぞ登用したため、「ペイリン副大統領ってなんだ!、ふざけんな!」と反茶会派の反発を買って「反茶会派の共和党員がオバマに投票したり棄権したり」したわけです。
 大体、オバマは「マケインには恐らくできなかったであろう事」をいくつもしてますよねえ。
 「オバマケア」「キューバとの国交正常化」「イラン核合意」「同性愛に対する好意的態度」を。
 これら全部マケインでもできたとか、逆に「全部評価に値しない」とかいうならマケイン評価も分かりますが俺はそういう立場ではありません。
 また「過大評価は禁物*36ですが」、オバマが「黒人初の大統領」になったこと「それ自体」が意義があることでしょう。白人のマケインが大統領になってもそういう意味は全くありません。
 まさかとは思いますが、黒井や福田って「マケインならロシアやイランの支援なんか無視してシリア・アサド政権ぶっ倒すため、フセイン政権打倒したように米軍(地上軍)投入してた」と「常岡や桜木」みたいなこと思ってるんでしょうか?
 「いやお前らにとって一番大事なの、シリアへの地上軍投入かよ?」「つうかなんでそんなに地上軍をシリアに投入したがるの?」「ブッシュ子のイラク戦争のトラウマがあるから、マケインが大統領だって投入しなかったと思うぞ」ですね。
・ちなみに福田が言うように「もしも」はある意味無意味なんですが
俺的には
1)戦前日本が米国との戦争を回避したり、中国との戦争を終戦させていたら
 まあ、こうなると天皇主権が長く続く危険がありますが、とはいえ「国民主権になったから敗戦して良かった*37」つう話でもないですしねえ。やはり死者を減らす方向「戦争回避や終戦」で当時の日本政府には動いて欲しかったところです。
2)石橋湛山*38首相が病気辞任してなかったら
 まあ、「岸首相はなかったんじゃないか」つう話です。もちろん「岸は石橋内閣外相」なので石橋が病気辞任しなくても首相になる可能性がありますが。
3)大平正芳*39首相が病死してなかったら
 大平死後、鈴木善幸*40内閣が短命で終わってその後が極右の中曽根*41(しかも長期政権)ですからねえ。中曽根に否定的な俺からすればこういう感情を持たざるを得ません。もちろん大平が病死しないからといってポスト大平が「ウヨでない保障」もないんですが。
4)小渕恵三*42首相が病死してなかったら
 この後、森喜朗*43小泉純一郎*44安倍晋三*45福田康夫*46と「清和会内閣」が続き、日本の右傾化も深刻になるわけです。もちろん小渕氏が病死しないからといってポスト小渕が「ウヨでない保障」もないんですが。
5)橋本氏と小泉氏が争った自民党総裁選で橋本氏が勝利していれば
 小泉氏自身の靖国参拝つう問題もあるし、彼が安倍を官房長官自民党幹事長として重用したため奴の首相への道を開いてしまったつう問題もあるわけです。橋本首相ならそれらはなかったでしょう。
 まあ「橋本訪朝」があったかどうか、つう問題はありますけど。
つうのがありますね。
【2017年10月16日追記】
 これに「前原*47のバカが解党しなかったら」つうのが最近加わりました。
 まあ立憲民主党の誕生は不幸中の幸いでしょうが。

常岡浩介
 化学兵器で民衆を虐殺したアサドを米国の軍事行動から守ったプーチンを「戦争回避」と賞賛する志位和夫氏。

 共産支持者として前も突っ込みましたが「常岡はデマ飛ばすのも大概にしろ」ですね。
 プーチンは「アサド政権の化学兵器廃棄を国際社会と共に推進する意志がある」といったわけです。
 でそれを国際社会(まあ欧米ですけど)も「化学兵器が廃棄できるなら戦争は避けたい」と受け入れた。
 でそれを志位氏も評価したという流れです。
 志位氏を批判する常岡は何が言いたいのか。
 「化学兵器が廃棄されてもそんなことは評価しない。とにかく米軍の攻撃でアサド政権打倒だ。それを否定する奴はアサドの手先だ」が常岡なのか。 
 勘弁してほしいですね。「フセイン政権転覆後、内戦状態で収拾がつかなくなったイラクの惨状」をシリアでも再現する気なのか。
 「シリアでの再現は嫌」だから欧米各国ではシリア攻撃反対派が「左右、与野党問わず」多かったし、その結果欧米各国は攻撃なんかできなかったわけです。
 まあ、俺は志位氏が間違ってるとは全く思いませんが、そういう話で志位氏だけに悪口しても何がどうなるもんでもありません。
 もちろん「化学兵器が実際に廃棄されたかどうか*48」も別に志位氏のプーチン提案評価とは関係ないでしょう。
 それは「抜け穴のない廃棄を実施できなかった欧米各国や国連の問題」でしょう。志位氏も当然ながら「抜け穴のない廃棄を」と主張していたわけですし。

参考
赤旗
■シリアへの違法な軍事攻撃の企てに強く反対する
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2013/08/post-543.html
■志位委員長、シリア代理大使と会談、化学兵器廃棄、内戦の政治解決を提起
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-09-12/2013091201_02_1.html
■産経『【シリア攻撃】共産・志位和夫委員長「一方的な攻撃は国際法違反」』
http://www.sankei.com/politics/news/170407/plt1704070028-n1.html

常岡浩介がリツイート
Arai Kaoru‏ @araikaoru 2013年8月19日
鳥越俊太郎の強姦*49」とまで言い切るからには、それなりのファクトをもっているのだろうな常岡浩介氏。

 これが

それなりのファクトをもっているのだろうな!、常岡。持ってるのなら出してみろや!。ああ、出せないだと?。持ってねえから出せないんじゃねえのか!

つう詰問なら同感だが多分そうじゃねえんだろうな。
 いや普通に考えて持ってねえだろ。持ってたら思わせぶりな事言ってないでとっくの昔にどこかのメディアでそのファクトとやらを書いてるだろ。すげえな、常岡信者の馬鹿さ。常岡は思いつきで言ってるだけだろ。
 ただし「本当に強姦した(あるいは強姦はしてないがセクハラはした)ので騒がれたくない」のか、はたまた「『強姦やセクハラなどしてないが、無名の常岡が何か言っても実害ほとんどないので反論してかえって痛くもない腹を探られるのは嫌、無実でも反論するのはすげえ体力が要る』と思ってる」のか理由はともかく鳥越氏が常岡に法的態度をとらないので、調子に乗った常岡がどんどん放言してるだけで。
 正直今後「鳥越氏が奴を訴えて」、かつ「奴の敗訴が確実になった」としても俺は驚かないね。
 何せ「俺が安田純平を救う」と放言したあげく救えないことが隠せなくなったら「西谷文和が悪い」と言い出す馬鹿が常岡なんで。

Ryoji Fujiwara
 スプートニクお得意のフェイクニュース。民間人の犠牲は非常に悲しいことではあるが、白リン弾は対人兵器であり、建物に著しい損害を与えることは少ない
■シリア 有事連合軍の白リン弾空爆で3人が死亡
https://jp.sputniknews.com/incidents/201709274128422/

 まあ俺も「フェイクニュースじゃない」という気はないです(そう断言する根拠がありませんので)。
 ただ一方で藤原の「フェイクニュース呼ばわり」もろくな根拠ではない。
 仮にスプートニクの「建物に甚大な被害」が事実でないとしても、それだけでは「白リン弾使用やそれによる死傷者」の存在は否定できないでしょう。それとも「民間人の犠牲は非常に悲しいことではあるが(藤原ツイート)」ということは「白リン弾使用や死傷者の存在が事実」であることは認めた上で、藤原は「建物被害はフェイクニュースだ」と噛み付いてるんでしょうか。もしそうならバカとしか言いようがないですね。スプートニク記事も一番問題にしてるのは人的被害(死傷者)ですから。

Ryoji Fujiwara
 高校中退者を扱ったNHK埼玉・山下由起子記者のルポ。この山下記者、きっと「すんなり」生きてきたんだろうな。高校を辞めた人が、居場所を失った人間や、挫折者、誰かが助けてあげないといけない人、としてしか扱えない。自分が「早く次のステージに進みたい」ゆえにすっ飛ばした人たちもいるのに。

 いやいや「高校進学ほぼ100%」「中卒だと給料にも悪影響」の今の時代「貴乃花」のようなよほどのレアケースでない限り「好きで高校に進学しない奴(就職する奴)」「好きで高校中退する奴」はほとんどいないでしょうね。つうか「高校中退者の問題を解決しようと主張する番組」に「好きで高校中退する奴もいる」とか言い出すのはただの言いがかりでしかありません。
 で挙げ句の果てに「すんなり生きてきた」と勝手な決めつけ。本当に藤原亮司ってアホですね。

参考

https://jcc.jp/news/12698151/
■<首都圏取材FILE>埼玉・生徒の「居場所」を・県の高校中退対策
 去年8月、埼玉・東松山市の河川敷で当時16歳の少年が遊び仲間の少年たちに暴行を受けて死亡する事件が起きた。
 県の第三者委員会の調査では、死亡した少年も加害者の数人も高校を中退し家庭や地域に居場所がない状況だったことが課題にあがった。
 県によると、平成26年度に県立高校を中退した生徒1800人余のうち現在の居場所が確認できたのはわずか14.4%。
 中退後、多くは行政などの支援が届きにくい状況となっていた。
 学校は生徒たちの居場所として定着できるよう新たな取り組みを始めた。
 さいたま・北区の定時制高校ではコミュニケーションの力を伸ばす授業を取り入れた。
 NHKさいたま・山下由起子が解説。
 埼玉県では中退した場合でも、高校が若者の就労をサポートする専門機関「地域若者サポートステーション」と連携を深める取り組みも始めている。

常岡浩介
 事実を踏まえた検証よりも思想信条が好きな人に限って、その思想が幼稚なのはなぜ?。取材より政治活動が好きな「ジャーナリスト」に限って、ポピュリズムという語の意味も、ヘイトスピーチの定義も知らなかったりするのはなぜ?。ついでに、モラルも崩壊しててセクハラ常習だったりするのはいよいよなぜ?

 常岡君が誰かを当てこすってることだけは分かった。たださあ、ツイッターってのは「常岡ファンクラブの会報」じゃないんだから「全世界に公開されてるもん」なんだから「常岡信者にしか分からない文章」とかやめてほしいね。つうかそういう文章をツイートして何が嬉しいの?

常岡浩介がリツイート
じゅぺ‏ @silverlinings63
 岸信介*50になりたいボーイ*51と出会う政党全て狂わせるガール*52

 ちなみにこれは公開中の東宝映画『奥田民生*53になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(妻夫木聡*54水原希子主演)』のパロディです。
 狂ってるのは「解党」を表明した前原民進党執行部だけであって、「小池とのつきあい方の是非」はともかく自民、公明、維新、共産、社民、自由は別に狂ってはないでしょう。

常岡浩介がリツイート
fj197099‏ @fj197099
 ウクライナ弾薬庫で爆発 破壊工作か、3万人避難
https://this.kiji.is/285782854704202849
 日本も北方領土に潜入して同じようなことができるだけの工作能力があれば素晴らしいのだが。

 冗談でも許される発言ではないでしょう。北方領土で弾薬庫なんか爆発させて何の意味があるのか。
 常岡の異常さは底なし沼ですね。

常岡浩介
週刊金曜日わかりやすい。絵に描いたような左派ポピュリスト
週刊金曜日鈴木宗男・鈴木貴子を叱咤激励する会。』
https://twitter.com/syukan_kinyobi/status/912967059813699584

 なんだかなあ、ですね。
 先ず第一に週刊金曜日は宗男パーティーは紹介していますがそれに対して好意的コメントは特にしていません。
 それどころか、宗男パーティー出席者を紹介するツイートで

https://twitter.com/syukan_kinyobi/status/912969541331890176
河野太郎外相「秘密保護法ができたから、北朝鮮危機のなか、情報が入ってくる」。だめだね、このひと(浩)

などとツイートしてるのだからむしろ宗男パーティーに批判的なんじゃないか。
 第二に仮に週金が「宗男を万歳してる」としてそれのどこが「左派ポピュリスト」なんでしょうか。
 自民を離党し、民主党に娘を入党させたときはともかく、自民復党を表明以降、宗男支持なんて明らかに左派じゃないでしょうに。常岡の左派嫌いはもはや病気ですね。

黒井文太郎
 北朝鮮のこれ以上の核ミサイル開発を止められる手があるとすれば、米国が空母を5隻くらい北朝鮮周辺に展開し、長距離爆撃機をグアムにもっと集め、無人偵察機北朝鮮領空に侵入させ、在韓米国人を退去させるぐらいしないと難しそう

 言ってることが気違いすぎて、正気で言ってるとはとても思えません。

黒井文太郎がリツイート
宮本悟*55
北朝鮮核兵器開発の目的は、アメリカに対する核抑止のためだと約15年も言い続けてきた。でも、援助欲しさの瀬戸際外交のためだと学界や世間の声が強くて、かなり苦労した。が、この議論は、もう決着がついた。今さら瀬戸際外交*56だという人は、引っ込みがつかないだけで、もうすぐ消えるだろう。
・まぁ瀬戸際外交論は、アメリカからの輸入学説なんで、ワシントンのいくつかのシンクタンクの研究員たちと、彼らの学説をそのまま無批判に輸入した人たちに問題あるんでしょうな。何よりも、オバマ政権の戦略的忍耐は、瀬戸際外交論から作られたものなのだから、あの8年間を返して欲しいですね。

 いやいや瀬戸際外交論と戦略的忍耐(といえば聞こえはいいが「交渉をしないで制裁を続ける」という単に「ブッシュ前政権の前例踏襲」なだけ)と関係ないでしょう。
 むしろ瀬戸際外交論は「北朝鮮は、核開発とバーターで体制保障の確約を米朝交渉で取り付けたい」つうもんなんだから戦略的忍耐よりも「米朝交渉論」に親和的な考えでしょう。むしろ「瀬戸際外交論を否定する立場」のほうが戦略的忍耐に親和的でしょうね。
 まあ瀬戸際外交論が「核開発ポーズは交渉して欲しいためのフカシで全くやる気ない、だから無視しても問題ない」つう立場なら「戦略的忍耐」と両立しますが、ほとんどの瀬戸際外交論者の主張てそういうもんではないでしょう。
 むしろ瀬戸際外交論においては「核開発と体制保障をバーターしてもらうためには、核開発するぞと言うアピールはフカシではなく、ある程度核開発の意志がある、本気だというポーズが必要だ。そうでないと米国に舐められるからだ。だから、核開発が何処まで行くかはともかく交渉を否定し続ければ核開発は当分進展し続ける」として外交交渉を主張する論者がほとんどだったと思いますね。
 宮本氏といい、黒井といい、「はあ?」ですね。まあいずれにせよ「戦略的忍耐」を否定して彼らは何を主張するのかという事です。米朝交渉ならともかく軍事的対応なら話にならないですね。

黒井文太郎さんがリツイート
Ahmad Zaki
・国軍を一番確実に止められるのは諸外国による武力行使、次いでよほどの規模の経済制裁です
ロヒンギャ虐殺・迫害について人道に対する犯罪者たちを国際刑事裁判所に出廷させるべきであるという声が各地で挙がっています
ポル・ポト派ムスリム虐殺を組織したセルビア人勢力と類似の案件であり、同様の手続きで起訴し裁きうる

 「非人道的な金正恩ICCで裁きたい」だの「北朝鮮への武力行使」だの叫んでるウヨ連中(例:三浦小太郎やid:noharra)はこうした黒井らの主張「ロヒンギャ問題を解決するためにまずミャンマーに欧米主体の多国籍軍ぶち込んで、ロヒンギャを迫害しているミャンマー国軍を叩きつぶし、しかる後に国軍幹部連中を戦犯として処刑する」に賛同するんでしょうか(「恐らく賛同しない」ので皮肉のつもり)。
 まあ、実際問題、ロヒンギャ問題つうのはそう言う手段は執れないんじゃないですかね。

Ahmad Zaki‏
スー・チーという人はただのお飾りでそれ以上でも以下でもないのでどうでもいい
・要するにこの人は経済制裁を解除させるために国軍が担いだお飾りであり、実権は国軍が持っている、この人もそういう立場にあることに甘んじている

 まあロヒンギャ問題での態度からこういう反発が出ることは十分予想できますが、とはいえ「スーチーを否定してどうするのか」つうことですね。まあこういう人は「イラクフセイン政権みたいに、スーチー外相(国家顧問兼務)込みでミャンマー政権転覆」とか言い出すのかも知れませんが。

黒井文太郎‏
北朝鮮は自らの武力によって対米抑止力を獲得し、それによって自らの体制保証を確立したい。
「米国と直接交渉して体制保証を取り付けるのが真の目的」は間違い。仮に直接交渉して体制保証を取り付けても、抑止力なければ安全保障は確立しない。抑止力あれば体制保証の交渉なくても外から打倒されない
・(ボーガス注:北朝鮮側の声明によって)北朝鮮側の核開発の動機が説明されてます。どこにも「核保有認めて」も「交渉して」「体制保証して」もない。「アメリカが怖いから」「対抗するにはこれしかない」しか言ってないですね

 北朝鮮打倒論者の黒井としては「何が何でも」北朝鮮の交渉意志を否定したいのでしょうが、勿論北朝鮮には「米国に体制保障して欲しい」という交渉意欲はあります。
 その種の交渉意欲が全くないなら例えば「カーター訪朝による米朝合意」などありえない。
 そうした交渉をするためには「取引材料として」核が必要だし、そうした交渉が成立しない場合でも「核は国防に役立つ」というのが北朝鮮の認識でしょう。核保有は「交渉意欲はない、国防オンリーだ」と言う話でもなければ「交渉のための取引材料オンリー」でもない。「交渉の取引材料であると共に国防の道具」という二面性があるわけです。
 ただし「核廃棄したリビアカダフィ」が廃棄後、政権転覆されたあげく、殺害されたのを見ている以上「そう簡単に廃棄できない」とは思ってるでしょう。
 その北朝鮮にとっては「米朝国交正常化」「朝鮮戦争正式終戦」「在韓米軍全面撤退」レベルでなければとても「核廃棄」する気にはならないでしょう。もちろんこうした北朝鮮の思いを今の米国が受け入れるとは思えない。
 結果的には交渉が成り立たないわけですが、それは交渉意欲がないと言う事ではありません。

Kazuto Suzuki‏
 韓国と日本は既に北朝鮮の核ミサイルの射程に入って何年も経つが気にせず普段の生活をしている。アメリカも同様に平静でいられるはずだ、とイアン・ブレマー*57。まあ、韓国や日本が平静でいられるのはアメリカの抑止力があるからなのだが…

 「アメリカの抑止力(米軍)」と言う要素が皆無とは言いませんが、「在日、在韓米軍がなくても」攻撃しないでしょうし、だからこそ「日韓は普段の生活」のわけです。なぜなら自衛隊や韓国軍オンリーでも充分、軍事力として北朝鮮軍の格上だからです(日韓は核を保有しませんが核などそう簡単に使用できるもんではなく通常兵器は明らかに北朝鮮より格上です。というか通常兵器がお粗末だから北朝鮮は核開発するわけです)。また「日朝平壌宣言」「ストックホルム合意」「開城工業団地」など「北朝鮮の過去の政治的言動」が「日本や韓国への攻撃を予定しているとは思えない」てのもあるでしょう。
 なんで常岡や黒井の類友って米軍抑止力を過大評価するのか。まあ何となく予想はつきますけど。

*1:とはいえ「北朝鮮が核問題で暴走するよりはまし」「少なくともワーストは回避する」という判断からそういう条件付きで核保有を認めるつう考えは一応あり得ます。

*2:スウェーデン外相、IAEA事務局長を歴任。

*3:崔永林・元首相の娘。2009年8月、クリントン元大統領が平壌を訪問した際に通訳を担当。2010年10月に外務省米州局副局長に就任。2016年には、6カ国協議・北朝鮮次席代表として訪中。2017年現在、北朝鮮外務省北米局長。

*4:クリントン政権で国務次官補、北朝鮮特使、オバマ政権で国務次官を歴任

*5:一方で「自衛隊投入は今後の検討課題」だけでは右派の反発を招くかと思って「在韓米軍や韓国軍に対応を依頼したい」などといっていますが、まあ、在韓米軍や韓国軍もそんな余裕はないでしょう。

*6:明星大学教授、麗澤大学客員教授。親学推進協会理事長。日本会議政策委員。安倍政権の政府審議会「男女共同参画会議」委員。フェミニスト団体などから「高橋氏は、(男女平等を目的とする)男女共同参画会議委員として極めて不適格」とした抗議文が会議議長の菅義偉官房長官に提出されている。高橋と安倍政権のつながりについては赤旗『政府 南京大虐殺否定派をユネスコ会合に同行』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-10/2015111001_03_1.html)参照。著書『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』(2014年、致知出版社)、『「日本を解体する」戦争プロパガンダの現在:WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)の源流を探る』(2016年、宝島社)など

*7:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*8:メルケル政権環境相、経済・エネルギー相を経て副首相(外相兼務)。元SPD社会民主党)党首

*9:小生は青山氏がアサドびいきだとは思いませんが。まあ、アサド打倒論を「非現実的」と青山氏が言ってることは事実ですがそれは「アサドびいき」ではないでしょう。

*10:シリアの首都

*11:ロンドン市長などを経て外相

*12:著書『混迷するシリア』(2012年、岩波書店)、『シリア情勢:終わらない人道危機』(2017年、岩波新書)』など

*13:カザフスタンの首都

*14:クルド人勢力のこと

*15:常岡曰く「対チェチェン戦争でチェチェン過激派相手にロシア軍が化学兵器を使ったことがある」とのこと。

*16:イスタンブル市長、首相を経て大統領

*17:文脈から見て民進党前原派のことか?

*18:立憲民主党共産党社民党か?

*19:そもそも安倍自民のような極右は自民党において長く傍流で、主流は「池田勇人大平正芳鈴木善幸宮沢喜一首相(清和会)」「田中角栄竹下登橋本龍太郎小渕恵三首相(田中派及びその流れ)」などの穏健派(いわゆる保守本流)です。

*20:少なくとも野党共闘においては民進党左派(例:辻元清美氏、赤松広隆氏など社会党社民党出身者)や民進党保守リベラル(例:枝野幸男氏)だけでなく前原のような右派ですらそういうポーズでした

*21:著書『囚われのイラク:混迷の「戦後復興」』(2004年、現代人文社)、『ルポ 戦場出稼ぎ労働者』(2010年、集英社新書

*22:後で指摘しますが昔と言ってもそれは「戦後のこと」です。戦前において革新とは右翼のことでした。

*23:たぶん「革新」のイメージが「いわゆる55年体制」と密接に繋がっていたが故に、「いわゆる55年体制の崩壊(社会党の衰退)」によって「革新」と言う言葉があまり使われなくなったのでしょう。とはいえ「全国革新懇平和・民主・革新の日本をめざす全国の会)」がありますので全く使用されないわけではないですが。

*24:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長、民進党代表代行を経て立憲民主党代表

*25:鳩山、菅内閣厚労相民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党選対委員長(前原代表時代)など歴任

*26:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)を歴任

*27:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*28:犬養毅(後に首相)、尾崎行雄らが結党した保守政党。後に立憲政友会に合流

*29:戦前、企画院に所属。戦後、社会党国対委員長、政策審議会長を経て委員長

*30:戦前、企画院に所属。戦後、國學院大學教授を経て、社会党共産党の支援を受け鎌倉市長を2期8年(1970〜1978年)務めた。

*31:農林省に所属。戦後、吉田内閣農林相、片山内閣経済安定本部総務長官、社会党政策審議会長、副委員長など歴任。

*32:戦前、岸信介商工相の下で商工次官を務める。戦後は岸の誘いで政界入り。岸内閣官房長官自民党政調会長(池田総裁時代)、池田内閣通産相、外相、佐藤内閣通産相自民党副総裁(田中総裁時代)など歴任。

*33:駐イタリア大使。戦後、A級戦犯として終身刑で服役中に病死。1978年(昭和53年)10月17日、靖国神社の合祀祭にて昭和殉難者として合祀された。その際、昭和天皇富田朝彦宮内庁長官に対し「A級が合祀されその上 松岡、白取(原文ママ)までもが」、「私はあれ以来参拝していない、それが私の心だ」と述べ、白鳥の合祀に不快感を示した旨が記された「富田メモ」が2006年に発表され、話題となった。

*34:陸軍統制派の幹部。陸軍省軍務局長在職中に皇道派の相沢中佐によって暗殺される。

*35:当初からトルコにとって「何よりもクルド独立阻止が重要」なのはわかりきっています。だからこそクルドも「アサドを下手に敵に回すとまずい(なぜなら反アサド派がトルコから支援を受けててクルド独立反対の立場だから)ということでアサド相手には「支持もしないが敵対もしない(アサドから攻撃があったときだけ反撃する)」立場で来たわけです。」

*36:というのもオバマのような成功した黒人は未だ少ないし、オバマの場合「黒人で良くある貧困家庭」ではなく「経済的に恵まれた家庭で育ったから」です。オバマの成功はあくまでもレアケースです。

*37:負け惜しみつうか、「悪い事から良かった探し的な意味」つうか、そういう意味でそういうならともかくマジでそう言ったらまずいでしょう。

*38:吉田内閣蔵相、鳩山内閣通産相などを経て首相

*39:池田内閣官房長官、外相、自民党政調会長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*40:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農林相、自民党総務会長(佐藤、田中、大平総裁時代)などを経て首相。中曽根と違い、もともと社会党右派出身で後に自民に移籍したこともあり、どちらと言えばハト派です。

*41:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*42:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相

*43:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(河野、小渕総裁時代)などを経て首相

*44:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*45:自民党幹事長、小泉内閣官房長官を経て首相

*46:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*47:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相を経て民進党代表

*48:常岡は廃棄されなかったとみるようですが。

*49:もちろん「セクハラならやっていい」つうことではないですが「セクハラとレイプは違う」。レイプと言うには「性交に至った」事が必要ですが、仮に鳥越氏が性的破廉恥行為をしたとしてそれが「セクハラでなくレイプだと言いきれる証拠」は常岡にはおそらく何もないでしょう。

*50:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*51:安倍晋三のこと

*52:小池百合子のこと

*53:1987年、ロックバンド「ユニコーン」のボーカリストとしてデビュー。1993年のバンド解散後はソロ活動の傍ら、女性デュオ「PUFFY」のプロデュースや、井上陽水とのユニット「井上陽水奥田民生」など多方面で活動している。

*54:『悪人』(2010年公開)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、『怒り』(2016年公開)で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞

*55:著書『北朝鮮ではなぜ軍事クーデターが起きないのか?』(2013年、潮書房光人社

*56:そもそも瀬戸際外交論者が「北朝鮮の目的」としていたものは「援助」というよりも「体制維持」だと思うのですがね。もちろん「援助」だって欲しいでしょうが、「体制維持ができなければ核廃棄しない=瀬戸際外交論」なので消えはしないでしょうね。つうか「アメリカに対する核抑止(宮本主張)」と「宮本氏が批判する瀬戸際外交論」は瀬戸際外交の目的を「体制維持」とすれば何ら矛盾はしません。単に宮本氏が「瀬戸際外交論=(体制維持を含まない)援助目的」「だから『朝鮮戦争正式終戦米朝国交樹立』などの『体制が維持される保障』がなくてもカネさえ来れば核廃棄する」と勝手に俺様定義してわら人形叩きしているに過ぎません。つうか「カネさえ来れば」つう瀬戸際外交論に立っても「金が少ないから核開発する」つう論理も成り立つしねえ。明らかにブッシュ子、李明博政権はクリントン盧武鉉前政権の方針を変えて金を減らしていたでしょう。宮本氏が言うほど瀬戸際外交論は駄目なわけではない。

*57:コンサルティング会社ユーラシアグループ社長。著書『「Gゼロ」後の世界』(2012年、日本経済新聞出版社)、『スーパーパワー』(2015年、日本経済新聞出版社)など