■自民・二階俊博*1幹事長「多様性を受け入れる社会*2の実現が大事」 杉田水脈氏のLGBT関連の寄稿で
https://www.sankei.com/politics/news/180724/plt1807240014-n1.html
杉田を処分するどころか口頭での批判すらできないあたりが所詮この人の限界ですが、さすがに「LGBTを受け入れる多様性が重要だ」として杉田の暴論「LGBT差別」を積極支持しない程度の常識はあるわけです。まあ日本はともかく今や海外ではLGBTの首相や大統領、閣僚がいる国すらありますからね。杉田を積極支持したら、外交問題に発展しかねません。まあ杉田に対し厳しい態度をとらない現状ですら外交問題になりかねないですが。
「LGBT、政治家」などでググったら
・「アイルランドのバラッカー首相」「ルクセンブルクのベッテル首相」がゲイであることを、「セルビアのブルナビッチ首相」がレズであることをカミングアウトしてる
そうです。おそらく他にもこうしたLGBTの大物政治家が外国にはいるでしょう。
まあ、アイルランドやルクセンブルクはともかく、これだけで「コソボ問題を抱える」セルビアを「人権重視の素晴らしい国」とはいいません。
セルビアの場合「LGBT重視の姿勢をアピールし、EUでの地位を高めたい」というスケベ心が大きい*3ようですが、与党国会議員(杉田)がLGBT差別発言とは日本は最悪でしょう。
参考
https://www.sankei.com/world/news/170603/wor1706030071-n1.html
■産経『アイルランドで同性愛首相が誕生へ カトリック大半の同国で初』
・英BBC放送などによると、アイルランド与党で中道右派の統一アイルランド党は2日、ケニー首相が党首辞任を表明したことに伴う党首選の結果、新党首にレオ・バラッカー社会保護相(38)を選出した。バラッカー氏は同性愛者と公表しており、保守的なカトリックの国のアイルランドで初めて同性愛者の首相が誕生する見通しとなった。
・統一アイルランド党は昨年2月の下院選で第1党を維持したものの、過半数に届かず、第2党の共和党の閣外協力で少数政権となった。11年から首相を務めてきたケニー氏は党の支持率低迷もあり、5月に党首辞任を表明していた。
カトリック教徒が大半を占め、人工中絶を原則禁止するなど伝統的な家庭観を重視してきたアイルランドは、15年の国民投票で同性婚を合法化した。
https://mainichi.jp/articles/20170619/k00/00e/030/196000c
■毎日新聞『セルビア、初の女性首相、大統領が指名 同性愛者を公言』
セルビアのブチッチ*4大統領は、同性愛者と公言しているアナ・ブルナビッチ行政・地方自治相(41)を首相に指名した。ブルナビッチ氏はセルビア初の女性首相となるだけでなく、保守的なバルカン地域でも初の同性愛者の首相となる。
ロシアの影響力が強いセルビアだが、欧州連合(EU)加盟を目指すブチッチ氏が、性的少数者(LGBTなど)の権利を重視するEU寄りの姿勢を示したとの見方もある。
■【岸田氏*5会見詳報(1)】「安倍晋三*6総理中心に政治課題に取り組むことが適切」
https://www.sankei.com/politics/news/180724/plt1807240028-n1.html
どう言い訳しようと「安倍に干されるリスクを冒すくらいなら安倍にへいこらして今の地位を保持しよう」つう話に過ぎません。予想の範囲内ですがげんなりしますね。大平正芳氏*7、宮沢喜一氏*8、河野洋平氏*9、加藤紘一氏*10など自民党リベラルの集団「だったはず」の宏池会もずいぶんと落ちたもんです。
■【自民党総裁選】迷った岸田氏、何も得ず 首相は不信感、宏池会冷遇も
https://www.sankei.com/politics/news/180725/plt1807250008-n1.html
この記事が事実なら全く岸田氏も無様としか言い様がありません。石破や石原と連携して安倍に対抗していくとか何でできなかったんですかねえ。
まあ、産経の場合、客観的事実の記載と言うよりは
9月の総裁選で岸田派を首相支持でまとめ、首相との信頼関係を回復させなければ次が見えてくるはずもない。
として「安倍様に干されたくなかったら、今後、挽回しろ。安倍様に徹底的に忠誠を誓え」という恫喝記事なので割り引く必要がありますが。
しかしプラウダ(ソ連共産党)や人民日報(中国共産党)などの党機関紙ならまだしも「建前は全国紙」がこれとはいつもながら呆れます。
■【産経抄】7月24日
https://www.sankei.com/column/news/180724/clm1807240002-n1.html
・テレビ東京系列で放映されている「池の水ぜんぶ抜く大作戦」を見るたびに驚かされる。在来の生き物を食い荒らす、ブルーギルやカミツキガメといった「特定外来生物」の脅威は想像を超えていた。もっとも(ボーガス注:廃棄した人間が悪いのであって)彼らには何の罪もない。
・最近世界をゆるがす大問題になっている海洋汚染問題も、原因となるプラスチックを悪者に仕立てても解決には結びつかない。
・欧州連合(EU)はストローなど使い捨てプラスチック*11の使用を禁止する規制案を公表した。米国の大手コーヒーチェーン(ボーガス注:スターバックス)もストローの使用をやめるという。悪いのは捨てた人間にもかかわらず、プラスチック自体に逆風が吹きかねない状況に、業界では危機感が高まっているようだ。「化学工業日報」は先月、「今こそプラスチックの有益性訴えよ」と題した社説を掲載していた。
やれやれですね。
この場合プラスチック廃棄問題を解決する手法としては
1)プラスチックの利用自体を減らす(特にストローなど使い捨てが前提の使用を減らす、ないしなくす)
2)プラスチックのリサイクル
3)分解するプラスチック(生分解性プラスチック)の開発普及
といったところでしょうが、1)にしたって別に「プラスチックを悪者」にしてるわけではありません。
そもそも「動物であるカミツキガメ」などと「人工物であるプラスチック」と全然違うでしょうに。
日本の取り組みについても誤解がある。先月のG7首脳会議で、日本は「海洋プラスチック憲章」の署名を見送り、批判を浴びた。
そりゃ署名はしない、評価に値する代替案も出さないでは非難されるでしょう。
安倍や産経がどう言い訳しようが結局のところ「規制を嫌う日本財界に配慮しました」つうだけの話に過ぎないわけですし。
*1:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相、自民党総務会長(第二次安倍捜査時代)を経て幹事長
*2:「そういうなら同性婚を認めろよ!」「なら韓国や米国の慰安婦銅像を受け入れろよ!」「なら、教育現場への日の丸、君が代の押しつけなどやめろ」、「なら、夫婦別姓を認めろよ!」「なら、朝鮮学校を無償化しろよ!」「そんなこというけど今の自民で安倍を批判する自由はあるのか!」などこの人(二階)に言いたいことは多々あります。まあ、正直「この人の言う多様性の重視」なんてお為ごかしに過ぎませんからねえ。まあ、「多様性の重視」というだけマシですけど。
*3:もちろん「それだけの理由」で「能力を無視してレズビアンを首相にした」わけではないでしょうが。
*5:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長
*6:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相
*7:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相
*8:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相等を経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相
*9:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任
*10:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官、自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)など歴任
*11:「使い捨てが前提のプラスチック」と「ある程度の期間利用することが前提のプラスチック(例:車のバンパーなど)」は分けて考えるべきでしょう。前者の使用禁止は後者の使用禁止を意味しません。