今日の中国ニュース(2019年2月20日分)

台湾総統、再選出馬へ 中国に強気の反論で支持率回復:朝日新聞デジタル

 蔡氏の「自信」の背景には、支持率の持ち直しがある。世論調査では、地方選直後の12月に20%台だった支持率が、1月は30%台に上昇。1月2日に中国の習国家主席が演説で「武力使用」の可能性にも言及して中台の統一を迫ったのに対し、蔡氏が直ちに反論会見を開き、「台湾は絶対に一国二制度を受け入れない」と強く反発したことが世論の支持を引き寄せたとみられている。

 上がるというのが意外ですが「20%から30%」なんて本来自信が持てるような数字じゃないでしょう。そもそも低支持率の最大の原因は不景気です。
 蔡英文は頭がおかしいんじゃないか(まあ党内に有力なライバルがいないことが大きいのでしょうが)。
 むしろ大多数の台湾住民は「中国叩きばっかやってんじゃねえよ!」「景気問題はどうした!」と蔡英文にうんざりしてるんじゃないか。
 習氏の「統一」は「将来的目標」にすぎないし、武力行使も「独立宣言したら」という条件付きです。蔡英文のように騒ぎ立てる話では全くない。
 何というか蔡英文には「台湾の安倍晋三」の称号を贈呈したい。まあ「安倍ほどの馬鹿でくずでない」「親の七光りではなくたたき上げ」とは言え、「異常な反中国」つうところは安倍に似ている気がします。


【経済インサイド】おむつ、化粧品…「爆買い」に異変 忍び寄る中国リスク(1/2ページ) - 産経ニュース

「1月は(高価格帯の)プレステージ系の中国での店頭販売が、前年同月比で40%も伸びた。われわれは減速感を感じていない」
 資生堂が2月8日に開いた平成30年12月期の決算会見。魚谷雅彦社長は中国経済減速の影響をきっぱり否定した。中国人をはじめとするインバウンド(訪日外国人)の消費にも衰えはみられないという。
 同社の30年12月期は、本業のもうけを示す連結営業利益が前期比34・7%増の1083億円と、初めて1000億円を超えた。中国売上高が実に32%も増加。インバウンド(訪日外国人)向けを含む日本の売上高も9%伸びた。インバウンドに限れば、20%以上の伸長だったという。
 中国人の消費意欲が衰えていないことは、2月4日に始まった春節旧正月)商戦からもうかがえた。東京・銀座へ足を運ぶと、百貨店の化粧品売り場や化粧品大手の直営店は、中国人観光客であふれていた。
 もっとも、一部では中国向けの苦戦が形となって表れ始めている。
 2月4日に決算を発表した花王の場合、苦戦は化粧品より子供用紙おむつ「メリーズ」で目立った。30年12月期の連結営業利益は前期比1・4%増の2077億円と、6年連続で過去最高を更新した。だがメリーズの販売が低迷したため、期初計画(2150億円)には届かず、紙おむつなどのヒューマンヘルスケア事業は減益となった。
 中国では現地メーカーの台頭が著しい。紙おむつでは数百ものメーカーが乱立し、花王によるとそれらの合計シェアは約45%に達するという。
 「以前は『おむつのエルメス』といわれてきたが、最近はそこまでいわれなくなった。メード・イン・ジャパンへの評価は揺らいでいないが、日本製でなければならないかというと、少しずつそうではなくなっている」。花王の沢田社長は危機感を隠さない。

 産経は必死に「中国リスク」をアピールしたいようですが、資生堂の好成績を考えればデマも甚だしいのではないか。花王の件は「花王の努力が適切な方向ではない」という戦略の失敗でしかないでしょう。


大阪の「ゴミ処理場」に中国人富裕層が行く理由 | 中国・台湾 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 「今回大阪に来た理由は、奈良の鹿を見に行くためですか? それとも買い物ですか?」と彼らに聞いたら、「いいえ、大阪のゴミ処理場に行きたくて、今回は東京ではなく、大阪に来たよ」と答えた。
 ゴミ処理場?!
 調べてみてわかったが、彼らの目的地は、有名なオーストリア出身の芸術家である故フリーデンスライヒフンデルトヴァッサーがデザインした舞洲(まいしま)にある「ゴミ処理場」(トップ写真)だった。
 「WeChatの芸術系のパブリックアカウントで読んだよ。お城みたいに芸術感があふれているし、観光客、というか日本人にもあまり知られていないようなので、いっぱい楽しめたわ」と彼女。

 「皆が行く定番のところに言っても自慢できない」つうことでしょうが、ディープすぎますね(苦笑)。日本人だってそんなもんは大阪人以外はほとんど知らないでしょうに。
参考
【大阪市無駄物件図鑑】フンデルトヴァッサーの遺作、総工費609億円の超豪華ゴミ処理場「大阪市環境局舞洲工場」 - 大阪DEEP案内
圧倒! フンデルトヴァッサーの仰天建築「舞洲ゴミ処理場」【大阪】 | 日本珍スポット100景
フンデルトヴァッサーがデザインした建設物は大阪舞洲ゴミ処理場以外にも!世界中にある芸術の数々! - 2てるニュース

■フリーデンスライヒフンデルトヴァッサー(1928年12月15日~2000年2月19日:ウィキペディア参照)
 オーストリアの芸術家、建築家。日本での作品には、TBSの「21世紀カウントダウン時計」(東京都赤坂、1992年)、キッズプラザ大阪の「こどもの街」(大阪市北区、1997年)や、大阪市環境局舞洲工場(大阪市此花区、ゴミ処理場、2001年)、大阪市舞洲スラッジセンター(大阪市此花区、下水汚泥処理施設、2004年)がある。

 このカップルだけでなく、若年富裕層の間で、美術館、展示会に行くアート熱がますます高くなっているようだ。WeChatのパブリックアカウントから旅行・ライフスタイル誌まで、「東京の美術館に行こう」という内容もどんどん増えている。
 東京では根津美術館*1が既に定番スポットだ。外国人観光客からみると日本らしい要素である庭・木造・天井の低い部屋などが揃っているため、必ず足を運ぶ。
 先日、顔真卿展に行った日本人の友人は、「待ち行列の8割は中国人だった」とびっくりしていた。
 文化・芸術に関心が高まっているのは、富裕層を代表とした中国人の若者が、マズローの欲求5段階でいうところの承認欲求を満たされ、自己実現欲求が少しずつ湧いてきているからだと見られる。「自分は絵を描けないかもしれないが、世界の名画を見る自分が好き」「できるだけハイレベルなアートセンスを取り入れたい」という心理が働いているといえる。
 また、美術館に行くために、いろいろ下調べする。そのプロセスを通して、自分の鑑賞力も高まり、楽しみも増える。「日本の美術館は、とてもセンスがよい。レイアウトから作品まで、欧米と違って、見る人目線で考えていると感じる。特に東京の美術館は、1週間いても見きれず、飽きもこない。いつもネットで一生懸命次の美術展の情報を集めて、来日の日程を立てている」という若い富裕層が多い。つまり、外見から心まで「洗練」されつつあるのである。
 一方、オトナの富裕層はどんな訪日体験をしたいのか?
 40代以上の中高年訪日富裕層の顧客像は、「40代、中国の上場企業社長で、プライベートジェットで年5回以上東京に来る。夫婦で一緒に来て、宿泊は120平米以上のスイートルームに泊まる」だ。
 昼間は都内の骨董品のオークションでいいものを落札し、食事は1人10数万円のレストランで満喫。その後、東京の近くにある有名な寺院で座禅をし、心を清める。もちろん、すべてが予約制だが、中国語も日本語も堪能な専用「付き人」がおり、個別に丁寧に対応してくれる。こんな定番コースだと、4泊5日の東京での費用は、夫婦で25万元(約400万円)を軽々と超える。

 「へえ」ですね。もはや日本観光業は「中国に足を向けては寝られない」ですね。例のMさん風に言えば「日本観光業に霞を食えとは言えない」わけです。

*1:東武鉄道社長・初代根津嘉一郎の古美術コレクションを基に設立された美術館。