「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう(2019年2/21分:黒坂真の巻)

■黒坂のアホツイートに突っ込む

黒坂真
 吉岡正史さん。たとえ話をしますね。東京新聞望月記者*1の講演会にどなたかが参加して、長々と望月記者に質問をしたら司会者は質問を遮るでしょう

 安倍政権の望月氏排除を詭弁で正当化しようとする黒坂ですがそもそも「望月氏の質問が不当に長い」という事実自体が存在しないのでデマでしかありません。実際には黒坂のたとえを例にすれば「望月氏に対する質問が彼女に対する厳しい質問だった」ので、質問に回答したくない望月氏が不当に排除したようなケースが安倍のやってることです。
 「長い」という黒坂ですが「長いというなら彼女の質問時間は平均何分か、彼女以外の記者はどうか」などについて、何ら具体的事実を示しはしません。いくらウヨでも仮にも「学者の肩書き」を持つ人間のやることではないですね。
 つうか、「小生の知る限り」あの島田洋一ですらこの件についてはツイートしてない、つまり逃げてるのですがねえ(少なくとも黒坂ほどこの種の詭弁を何度も吐いてはいない)。島田も「正当化するには詭弁を吐くしかないが、そこまでするのは人として恥ずかしい」つう良識があるのではないか。
 どれほど黒坂が異常な人格かと言うことです。

黒坂真
‏ 留学生同盟の皆さん。皆さんはよく「朝鮮は日本帝国主義に植民地化され、蹂躙された」旨宣伝していますね。率直に疑問を提起したい。皆さんはなぜ、先祖が弱かった事を宣伝したいのですか。先祖が早く李氏朝鮮を解体*2して中央集権化を行い、富国強兵策をとればロシアの南下*3を食い止めることができた。

 おいおいですね。その理屈だと例えば

・日本ウヨの皆さん。皆さんはよく「米国は原爆を投下し、ソ連満州に侵攻し、日本人を蹂躙した」旨宣伝していますね。率直に疑問を提起したい。皆さんはなぜ、先祖がバカだった事を宣伝したいのですか。先祖が米国相手の無謀な戦争(太平洋戦争)などしなければ、米国の原爆投下もソ連満州侵攻も食い止めることができた*4

チベット亡命政府の皆さん。皆さんはよく「チベット中国共産党に植民地化され、蹂躙された」旨宣伝していますね。率直に疑問を提起したい。皆さんはなぜ、先祖が弱かった事を宣伝したいのですか。先祖が早くダライ・ラマ独裁制度を解体して、近代化を行い、富国強兵策をとればチベット解放を食い止めることができた*5

になるんですがねえ(例は戦前日本やチベットでなくても何でもいいですが)。つうか「戦前日本はともかく」、「さすがに公言しないだけ」で、「自称チベット支持者」黒坂のチベットに対する本心はたぶんそうでしょう。いや黒坂だけでなく、日本の「自称チベット支持」の反中国右翼は皆そうでしょう。
 完全にチベットは「あいつら、昔は本当に遅れてる後進民族だったんだな、時代錯誤だったんだな。チベット解放されても仕方ないわ」と日本ウヨに見下されてるわけです。そして今も「日本であいつらの相手をするのは俺たちウヨぐらいだから、俺たちの中国攻撃のために政治利用しようぜ。あいつら無能だからどうせ俺たちに逆らえないだろ。無力なあいつらが逆らったって痛くもないが」と日本ウヨに見下されてる。
 そしてそんな見下しを容認してるのがペマ・ギャルポダライラマ一味(チベット亡命政府)です。
 そんな見下し状態を「他にチベットと付き合ってくれるところがないから仕方がない。付き合わない日本人の方が悪い」「ダライ猊下を非難するな!」といって容認した例の「Mさん(自称チベット支持者)」には心底呆れます。
 何で「Mさん(自称チベット支持者)」は、「ウヨ連中はチベットを馬鹿にするな」「チベットもウヨなんぞに馬鹿にされて悔しくないのか!。頼むからそんな付き合いはやめてくれ」といわないのか。今の状態でチベットに明るい未来があると本気で思ってるのか。
 「Mさん(自称チベット支持者)」は、俺に「ダライ猊下を非難するな、チベットを馬鹿にするな」「お前は中国シンパか!」などと怒るより、チベットがそんな無様で反道徳的な状態にあること(日本ウヨへのこびへつらい)を「自称チベット支持者」として怒り、悲しみ、恥じるべきではないのか。

*1:著書『武器輸出大国ニッポンでいいのか』(池内了氏らとの共著、2016年、あけび書房)、『武器輸出と日本企業』(2016年、角川新書) 、『新聞記者』(2017年、角川新書)、『追及力:権力の暴走を食い止める』(森ゆう子氏との共著、2018年、光文社新書)、『権力と新聞の大問題』(マーティン・ファクラー氏との共著、2018年、集英社新書) 、『安倍政治 100のファクトチェック』(南彰氏との共著、2018年、集英社新書)、『望月衣塑子の安倍晋三の研究』(2019年3月刊行予定、ベストセラーズ

*2:民主化のため」ならともかく、別に「近代化や集権化」のためなら「李氏朝鮮を解体」する必要はどこにもありません。「王室(皇室)」があっても近代化した例は英国、ロシア(ロシア革命で崩壊するが)、ドイツ(第一次大戦の敗北で王政が崩壊するが)、イタリア(第二次大戦の敗北で王政が廃止されるが)、日本など、いくらでもあります。

*3:「はあ?」ですね。「ロシアが南下」したから日本は朝鮮を侵略したわけではありません。ここで「日本の侵略を食い止めることが出来た」と書かないあたり黒坂らしいせこさです。

*4:つうと黒坂は詭弁で「バカじゃない」と言い出すのでしょうね。客観的に見れば当時の日本政府は客観的に情勢が見られないバカでしかないのですが。

*5:まあ実際「チベットが非常に遅れていた」「自力ではとても近代化できそうになかった(共産党入党前にプンワンが行った彼の改革運動は当時のチベット政府から弾圧を受けた)」からこそ、プンツォク・ワンギャルは「悩みながらも」中国共産党に入党し、チベット解放を支援したわけです。彼はその後も「悩みながらも」中国共産党に踏みとどまり、ダラムサラには亡命しませんでした。プンワンの思いは「悩みながらも」1)英国の軍事支援を受けて倒幕に乗り出した薩長、2)日本と野合し、宗主国・英国に戦いを挑もうとしたインドのチャンドラ・ボースミャンマーのアウンサン(ただしアウンサンは後に連合国側に寝返る)などのような考えではあったでしょう。