今日の中国ニュース(2019年4月12日分)

海自トップが5年ぶり訪中へ 中国海軍行事に参加 自衛艦も派遣 - 産経ニュース
 ということで、防衛協力も始まったようです。


河野外相、13日から訪中と発表 :日本経済新聞
日本外相が訪中 中日ハイレベル経済対話を共同主催--人民網日本語版--人民日報

河野外相、13日から訪中と発表 :日本経済新聞
河野太郎*1外相は12日の記者会見で、13~15日に中国の北京を訪問すると発表した。王毅*2外相との会談や河野氏世耕弘成*3経済産業相ら日本から6閣僚が出席する「日中ハイレベル経済対話」も予定している。経済対話では中国におけるビジネス環境の改善や日本産食品の輸出拡大などを協議する。
河野氏は「日中関係を新たな段階に押し上げる1つのステップにしていきたい」と語った。経済対話には日本側から吉川貴盛*4農水相石井啓一*5国土交通相原田義昭*6環境相片山さつき*7地方創生相*8も出席する。

日本外相が訪中 中日ハイレベル経済対話を共同主催--人民網日本語版--人民日報
 外交部(外務省)の陸慷報道官は12日、国務委員を務める同部の王毅部長の招待に応じて、日本の河野太郎外相が13日から15日まで中国を公式訪問すると発表した。訪問中、王部長と河野外相は第5回中日ハイレベル経済対話を共同で主催し、両国の経済をはじめとする各部門の責任者がこれに参加する。

 ややわかりにくい文章ですが
1)今月13から15日の日程で河野外相が北京を訪問
2)14日には、河野氏の訪問先の北京で第5回日中ハイレベル経済対話が予定され、日本からは議長を務める河野氏のほか、「世耕経産相、吉川農水相、石井国交相、原田環境相、片山地方創生担当相の5閣僚」も出席する。
ということは河野外相だけではなく「他の5閣僚」も河野同様、中国出張ということでしょう(まさか他の大臣は日本国内でテレビ会議というわけでもないでしょう。まあテレビ会議だとしても会議出席する以上、中国が重視されてるわけですが)。
 「河野外相訪中」としか書かず「6閣僚が訪中」とは書かないあたりマスコミ各社*9は「安倍に忖度している」んでしょうか。どう見ても「意図的に分かりづらく書いています」。
 いずれにせよ「6人も大臣が訪中する」とは安倍が明らかに「中国との経済交流の利益」を切り捨てることが出来ず、「親中国」にシフトを切ったことは明白でしょう。それにしても「4/13(土)~15(月)訪中予定」で正式発表が「4/12(金)」て(思わず苦笑)。普通もっと早く発表すると思いますが、よほどマスコミの質問や右翼支持層(反中国)の反発が怖かったんでしょうか*10

参考

 河野外務大臣の中国訪問 | 外務省
1 4月13日から15日まで,河野太郎外務大臣は,中国の北京を訪問する予定です。
2 中国滞在中,王毅(おう・き)中華人民共和国国務委員兼外交部長との間で日中外相会談を行うほか,河野大臣を日本側議長,王毅国務委員兼外交部長を中国側議長として第5回日中ハイレベル経済対話を開催する予定です。

 農林水産大臣の海外出張について:農林水産省
 𠮷川農林水産大臣は、平成31年4月14日(日曜日)から15日(月曜日)まで、第5回日中ハイレベル経済対話に出席するため、中国(北京)に出張します。

 報道発表資料:石井国土交通大臣が第5回日中ハイレベル経済対話に出席します - 国土交通省
 石井国土交通大臣は、中国・北京を訪問し、第5回日中ハイレベル経済対話に出席します。


河野外相「日本との懸け橋に」 中国人学生へ呼び掛け :日本経済新聞

 中国・北京を訪問した河野太郎外相は13日、北京外国語大で日本語や日本文化を学ぶ中国人学生と懇談した。「今年は中国が建国70周年を迎え、日本も平成から令和に変わる節目の年だ。皆さんが中国と日本の懸け橋になってほしい」と呼び掛けた。
 懇談には男女計10人の学生が参加。「日本人の優しさや思いやりを中国人に伝えるにはどうすればいいか」との質問に対し、河野氏は「中国から多くの人に来てもらい、日本人と直接交流してもらうのがいい」と答えた。
 河野氏はこの後、日本大使館で、日本政府の招きにより国際交流のために日本の地方自治体へ派遣される中国の若者の壮行会に出席。「日本のありのままの姿を見て、皆さんのありのままの姿を見てもらってほしい」とあいさつした。

ということで河野の訪中続報です。


自民・二階氏、24~29日に訪中 一帯一路会議に出席 :日本経済新聞
二階氏、首相特使で訪中へ 24日から、習氏と会談調整 | 共同通信 ニュース | 沖縄タイムス+プラス
 福島香織などウヨ連中は認めたくないでしょうが

自民・二階氏、24~29日に訪中 一帯一路会議に出席 :日本経済新聞
 自民党二階俊博*11幹事長は12日、安倍晋三*12首相の特使として24~29日に中国を訪問すると発表した。中国独自の経済圏構想「一帯一路」の国際会議の第2回会合に出席する。二階氏は記者団に「首相の親書を携えて行く」と述べた。中国要人と会談し、日本産農産物の輸入規制の緩和を促す考えを示した。政府は同会議に関芳弘*13経済産業副大臣を派遣する方針だ。

二階氏、首相特使で訪中へ 24日から、習氏と会談調整 | 共同通信 ニュース | 沖縄タイムス+プラス
自民党は12日、二階俊博幹事長が安倍晋三首相の特使として24~29日に中国を訪問すると発表した。
・訪中団は60~70人規模。経団連の中西宏明*14会長、JA全農の長沢豊会長らが参加する。

ですからね。明らかにこれは二階氏個人の言動ではなく「安倍をトップとする自民党政権の方針」であり「日本財界の方針」でもあります。


迷走する中国の原子力開発 | Bee Media

・新規着工は2017年以降、高速増殖実証炉(CFR600)の1基のみに留まっており、主力の100万キロワット級大型原子炉の着工は滞っている。また福島第一原発事故以降、新規サイトでの建設は一件も許可されていない。とりわけ電力需要が高まる内陸部での建設は凍結されたままである。四川省など内陸部は、「西部大開発」や「一帯一路」で電力需要の増大が見込まれているが、河川の水資源がひっ迫している上、重大事故が起きれば沿岸部の大都市にも影響が及ぶことから、中国政府は建設許可に極めて慎重な姿勢を取っている。
 さらには再処理や高レベル放射性廃棄物の処理処分といったバックエンドの進捗もはかばかしくない。「トイレなきマンション」という批判は中国でも同様で、使用済み核燃料や放射性廃棄物の処分場が確保できていない。
・住民の意思も無視できない。2013年、広東省で建設が計画されていた核燃料工場が、住民の反対で中止されたほか、2016年には再処理工場の建設計画が明らかになった江蘇省・連雲港で市民数千人が反対デモを行い、地元政府は計画の撤回に追い込まれた。

 なかなか面白い指摘かと思います。原発のリスキーさは福島原発事故により中国国民においても知れ渡っておりいかに一党独裁でもそうそう簡単に新設などできないわけです(もちろんそうした問題だけではなく太陽光、風力、潮力、地熱発電などといった再生エネルギー技術の発展もあるでしょうが)。
 そしてこうした話を考えるに「だから中国には民主主義上、問題がない」などとはもちろん言えませんが、浅井基文氏などが言うように長い目で見れば「遅々とした歩みだとしても」中国の民主主義は着実に進展していると言えるかと思います。
 少なくとも阿部治平やI濱女史などのように中国政治についてただただ悪口していい話ではないでしょう。

*1:小泉内閣法務副大臣、第三次安倍内閣国家公安委員長を経て第四次安倍内閣外相

*2:駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)などを経て国務委員(外交担当)兼外相

*3:第一次安倍内閣首相補佐官(広報担当)、第二次、第三次安倍内閣官房副長官などを経て第四次安倍内閣経産相

*4:福田内閣経産副大臣、第二次安倍内閣農水副大臣などを経て第四次安倍内閣農水相

*5:公明党政調会長などを経て第四次安倍内閣国交相。なお観光庁の所管大臣は国交相です。

*6:小泉内閣文科副大臣などを経て第四次安倍内閣環境相

*7:小泉内閣経産大臣政務官、第二次安倍内閣総務大臣政務官などを経て第四次安倍内閣地方創生等担当相

*8:なお、片山は女性活躍担当相を兼務しています。

*9:日経以外もこんな書き方です。

*10:もしかしたらマスコミ関係者は「付き合いのある官僚や政治家からリークされてもっと早い段階で知っていた(しかし正式発表前に、特ダネとして報じた場合の自民党の反発が怖くて報じなかった)」かもしれません。

*11:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*12:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*13:第二次安倍内閣経産大臣政務官、第三次安倍内閣環境副大臣を経て第四次安倍内閣経産副大臣

*14:日立製作所副社長、社長などを経て会長