「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年6/11分:高世仁の巻)

香港で大デモ 7人に1人が街頭へ - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 「英国の反トランプデモ」はともかく、香港の場合、「親中国派が多数を占める立法院」では、法制定阻止が出来ないであろう、という「追い詰められた状況」でのデモですから、手放しで評価できる話ではありません。香港返還後、そこまで追い詰められてきたという話の訳ですから。
 なお、「7人に1人*1」は確かにスゴイですが裏返せば「7人に6人」は参加してないわけです(その不参加が参加しても意味がないとする諦念か、政治的無関心か、はたまた理由はともかく親中国派だから、なのかはともかく)。

 安倍内閣の支持率は高水準*2なので、参議院選挙単独でも勝てると、衆参同日選は見送りになる見込みだそうだ。

 「見送りになるかどうか(少なくとも現在において安倍は解散しないと明言したわけではありません*3)」「参院選で安倍が勝つかどうか(参院選単独でアレ、ダブル選でアレ)」はともかく、見送り論が出始めてる理由は「え、逆じゃねえの?、高世」ですね。
 むしろ「プーチンとの日露平和条約」などの「参院選前の政治的パフォーマンス」が成功しそうにないから、しかも最近「年金問題で野党から批判が出る」などして「いつ政治の風向きが変わるか分からない」から、「下手に衆院解散などしたら、衆院議席減するかもしれない」「自公が衆院過半数割れで野党に政権交代することはないにせよ、『大義のない解散をした報いだ』などと批判されて石破*4元幹事長や野党を利するかもしれない」「だからダブル選はやめてくれという公明党を無視して強行する理由がない」つう話だと思うのですがね。
 最近の「引きこもり対策します!(元農水次官の子ども殺しを契機に発表)」も「トランプとの友好アピール」も「イラン訪問」も全て「参院選で勝てるか分からない」「何か目立つ政治パフォーマンス、アピールをしたい」という安倍の不安がなせる行為でしょう。
 参院選前でなければたぶん安倍はああ言うことをしない。「参院選前に政治的成果をアピールしたい」という理由でたぶんG20で習*5主席が訪日したら「可能ならば」安倍は「日中首脳会談の成果」をアピールしようとするでしょう。習主席だけでなく他の首脳会談も仕掛けてくるかもしれない。
 まあ、ロシアの曖昧な態度(はっきりと平和条約を結ぶとも島を返すとも明言していない)から見て最初からありえないこと*6ですが、「G20で訪日したプーチン*7大統領との首脳会談で日露平和条約」が大々的に宣伝できるようであれば、安倍はためらいなく解散したでしょう。
 つうか過去の解散(不信任案可決の場合を除く)もほとんどは「参院選で勝てそうなので、この機会に衆院解散して衆院議席も増やそう」という話であって「参院選挙で負けそうだから衆院解散しよう」なんて話はないと思いますが。
 なお、産経も首相、衆参同日選見送りへ 来週最終決断 消費増税は予定通り(2/2ページ) - 産経ニュースで高世のように「ダブル選でなくても参院選単独でも勝てるから見送りの見込み」云々といっていますが、まあこれも「解散すると今の情勢では逆に衆院議席が減少し、野党や石破を利しそうだから」「しかしそれをどうしても認めたくないから」ということでの詭弁に過ぎないでしょう。産経記事は「参院選に野党が全力投球できないようにしようという考えがダブル選」としますが、自公だってダブル選では「全力投球は難しい」でしょうし、「参院選で負けそうなら当然ながら衆院選でも負けるかもしれない」わけです。説得力がある主張とは思えませんね。
 しかし「ダブル選しかけなくても参院選で勝てそう、だから解散しない見込み」なんて詭弁をはくことによって「一時はダブル選を仕掛けないと参院選で敗戦するかもしれないと安倍が考えていた」としか読めない文章を書くとは産経も実に滑稽です。それ、産経が常日頃自慢する「安倍政権は国民に支持されてる」に明らかに矛盾しますが、その種の整合性を産経は何も考えてないわけです。「ダブル選見送りになりそうだが、それは決して安倍政権が国民の審判を恐れたからじゃないんだ、むしろ安倍政権が支持されてるからダブル選は見送られたんだ、とにかくそう言えればいいんだ」で無茶苦茶な主張をする羽目になる。
 というかこういう馬鹿なことを産経相手に言ったのは「菅官房長官」「二階*8幹事長」「岸田*9政調会長」「加藤*10総務会長」などの安倍政権幹部でしょうから、安倍政権も全くどうしようもない馬鹿の集まりです。
 せめて何も言わずに黙っていたらどうなのか。
 「池田*11内閣や佐藤*12内閣」など、過去の自民党政権はともかくこんな政権を支持する人間の気が知れません。
 それをそのまんま垂れ流す産経も頭がどうかしていますが。

*1:とはいえこれは主催者発表による物ですが

*2:いくら常在戦場とはいえ | inti-solのブログ - 楽天ブログ6月7日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント:五十嵐仁の転成仁語:So-netブログでinti-solさんや五十嵐仁・法政大名誉教授(全国革新懇代表世話人)が「高止まりする安倍支持率」についてお嘆きのように、正直、日本国民の馬鹿さにうんざりします(「日本国民の馬鹿さにげんなりしている」五十嵐氏やinti-sol氏の感想に付け加えることは特にないので、彼らの記事をお読み頂ければ幸いです)。ただし、「マスコミを恫喝して批判報道をなるべくさせない」などの手による支持率高止まりという面があるため、「年金問題」などでいつ落下するか分からない話です。特に「強がってみても、本性はどう見ても小心者の安倍」は「支持率高止まりだから不安はない」とは全く思ってないでしょう。だからマスコミを恫喝して批判報道をできる限り潰すし、「6月のG20プーチンと会談して領土問題が進展する」という宣伝も仕掛けるわけです。

*3:とはいえ産経が堂々と「見送りの見込み」と書くと言うことは本当に見送りなんですかね?。それとも「野党を油断させるための産経のデマ」か?。あるいは「敵(野党)をだますにはまず味方(産経)から」「産経相手にはいくらでも嘘ついてかまわない(何しようと産経は自民批判なんか出来ない)」なのか?

*4:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*5:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*6:あり得ると思っていたらしい安倍の脳みそは理解不能です。

*7:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*8:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*9:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*10:第二次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣一億総活躍等担当相、第四次安倍内閣厚労相を経て自民党総務会長

*11:元大蔵次官。吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相を経て首相

*12:元運輸次官。吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相