今日の産経ニュース(2020年1月25日分)(追記あり)

徳勝が単独首位、正代破る 貴景3敗、賜杯争いは平幕 - 産経ニュース
 小生的には徳勝龍(前頭17枚目(いわゆる幕尻)*1、13勝1敗で単独トップ)、正代(前頭4枚目、12勝2敗)の奮闘を認めながらも、やはり横綱、三役(大関・関脇・小結)が最後まで優勝最有力候補でいてほしかった、と思いますね。といって大関貴景勝(11勝3敗)を責める気は無いです。むしろ彼は最後の最後まで踏ん張った。負けた相手も「北勝富士(前頭二枚目、11勝3敗)」、「今回絶好調の正代(前頭4枚目、12勝2敗)」、「関脇・朝乃山(9勝5敗、過去に幕内優勝1回)」などそれなりの実力者であり、むしろ

◆途中休場
 横綱白鵬(4日目から休場)、鶴竜(5日目から休場)
◆既に14日目の時点で負け越しが確定
 大関豪栄道(5勝9敗)→今場所がいわゆる角番だったため、来場所は関脇
 関脇・高安(5勝9敗)
 小結・阿炎 (5勝9敗)、大栄翔(6勝8敗)

といった他の横綱、三役がふがいなかった。しかしこうなると来場所は三役が大きく変わりますね。正代は確実に来場所は小結でしょうね。
 なお、今回、幕尻(徳勝龍)優勝の可能性が出ていますが、前回の幕尻優勝は2000年(平成12年)3月場所の貴闘力(13勝2敗)のようですね。

【追記】
徳勝龍が初優勝 幕尻Vは20年ぶり 大相撲初場所 - 産経ニュース
 前半は横綱、三役との戦いがなかったとは言え、14日に「13日目までは同じ1敗」の正代を破り、15日に大関貴景勝を破って14勝1敗で優勝した以上、文句の付けようのない優勝だろうと思います。


機密情報をロシア通商代表部に提供か 不正取得容疑で大手通信会社元社員逮捕 - 産経ニュース
 北方領土問題解決の見込みがなくなったからこそ、摘発に踏み切ったということなんですかね。


「都知事選どころではない」 れいわ・山本代表、京都市長選で支持訴え - 産経ニュース
 「しばらく先の都知事選を云々する前に、共産党とれいわ*2で支援してる福山候補の京都市長選勝利のことで今は頭がいっぱいです」とはなかなかナイスな皮肉です。
 市長選で現職に自公とともに相乗りした「恥知らずな立民」には心底頭にきますね。
 山本氏が都知事選に出るべきかどうか、それとも次に国政選挙(参院選衆院選)を目指すべきかどうかはともかく、立民は「(参院東京選挙区・蓮舫*3の鞍替え出馬などと違い)党外の山本氏なら落選しても立民のダメージにならない」程度のことしか考えてないでしょう。正直、よほど立民が礼を尽くさない限り山本氏も「おととい来やがれ」的な態度で蹴飛ばすんじゃないか。それにしても過去の戦績から考えるに困難とは思いますが、2/2の市長選ではぜひ福山氏に勝ってほしいところです。


日教組教研集会 政治色にじむリポート発表「日本はひどい」(1/2ページ) - 産経ニュース

 総合学習の分科会では1日目の24日午後、北海道の小学教員が、「身近な地域での強制連行・強制労働の実態」などを調べる授業例を報告。地元の炭鉱で働いた朝鮮人労働者と中国人労働者の境遇などついて探求する内容だが、リポートに記された児童の感想には、「たくさんの朝鮮人が罪もなく働かされて死んでしまったのはかわいそうだし、日本はひどいと思う」「日本が中国や朝鮮から無理矢理人を連れてきて、死ぬまで働かせたのはひどいと思います」「日本は韓国や中国に許されなくても、そこまでのことを日本はしたのでいいと思います」などと自虐的な言葉が並んだ。

 中国人、朝鮮人強制連行の授業をやれば「当時の日本は酷いことをしたと思いました」「中国や韓国から批判があるのも仕方ないと思いました」という感想が出るのは当たり前です。
 そしてそう言う授業をやることはむしろ良いことでしょう。「日本は過去から現在に至るまで何の問題もない」「中国や韓国は日本に因縁を付けてる」などという事実に反する「自己中心史観」を持ち、隣国である中韓に不当な敵意を抱く方がよほど問題です。これでよくもまあ「朝鮮学校が拉致について十分教えていない」などとふざけたことが産経も言えたもんです。


【産経抄】1月25日 - 産経ニュース

 かつては慰安婦問題*4や教科書問題*5などで韓国が日本批判を展開すると、日本政府は過去への贖罪(しょくざい)意識からご無理ごもっとも*6と従ってきた。それが変わったのは、政府も国民もそれだけ韓国という国のあり方を冷静に見て、実態を理解するようになったからではないか。

 単に現総理・安倍*7が非常識極右*8だからにすぎません。そんな嫌韓国バカが長期政権とは自民党も日本社会も劣化したとは言えるでしょう(安倍の問題点は他にも「モリカケ」「桜を見る会」で発覚した公私混同などいろいろありますが)。
 とはいえ安倍ほどの非常識極右は「ポスト安倍」扱いされる政治家(自民では石破*9元幹事長、石原*10元幹事長、岸田*11政調会長など、野党では最大野党・立民の枝野*12代表など)はいないので安倍が退陣するだけでも状況の改善が見込めます。まずは安倍の退陣ですね。安倍が考えを改めることは残念ながら期待薄ですので。

 韓国が本当にわれわれと同じ西側自由主義圏の一員であるかは怪しいという現実

 ばかばかしい。韓国の主張の是非*13はともかく、日韓対立の理由は「歴史認識問題(慰安婦、徴用工、靖国など)」「領土問題(竹島問題)」です。それのどこが「同じ西側自由主義圏の一員であるかは怪しい」と言う話になるのか。というか「自由主義諸国」はともかく今時「西側」とは時代錯誤です。
 どこに「東側」があるのか。既に東欧は脱共産化(資本主義化、複数政党化など)しています。共産国はむろんありますが、「中国、北朝鮮ベトナムラオスキューバ」を普通「東側」とはいわない。

「中国の内政問題だ」。
 文氏*14は昨年12月、中国の習近平*15国家主席との会談で、民主化デモが続く香港や新疆(しんきょう)ウイグル自治区についてこう述べたとされる。

 文氏に悪口する産経ですが安倍政権とてろくに中国批判などしていないし、今年春には習主席が訪日予定なのによくもいったもんです。

 同日の日中首脳会談で、安倍晋三首相は香港問題に憂慮を表明したほか、ウイグルに対する中国の弾圧についても言及した。

 単に「国内外で『安倍は中国にきちんとものを言え』という声が強いから言うだけ言いました」と言うだけの話です。そんなに自慢できる話ではない。
 だからこそ習主席も「ああ、そうですか(私は賛同しませんが)」程度に聞き流したし、それ以上、安倍も何も言わなかったわけです。


【参考:習主席(そして栗委員長)の訪日】

習近平国家主席 春の日本訪問へ 環境整備を確認 | NHKニュース
・中国の北京を訪問している高木*16衆議院議院運営委員長らは9日、中国共産党序列3位で、全人代全国人民代表大会)の栗戦書*17委員長と会談し、習近平国家主席の、ことし春の国賓としての日本訪問に向けて環境整備を図っていくことを確認しました。
・高木委員長は、栗委員長の日本訪問を招請する大島*18衆議院議長の親書を手渡しました。

 約2週間前の少し古いニュースですが気づいたので紹介しておきます。
 「栗委員長に(習主席の)日本訪問を招請」ではなく「栗委員長の日本訪問を招請」だそうです。
 まあ「日本国行政トップ(安倍首相)が中国行政トップ(習主席)に訪日を要請する」一方で「日本国の国会の長(大島衆院議長)が、中国の国会の長(栗全人代委員長)に訪日を招請する」のはある意味「当然」かもしれませんが、「習主席訪日」だけでも産経などウヨは不快だろうに「習主席訪日の前か後か同時期か」、「習氏同様の国賓訪問か」はともかく、「栗委員長の日本訪問」まで要請するとは完全に産経らウヨも見下されたもんです。産経は「栗委員長訪日」についても反対するのでしょうが、安倍は無視でしょうね。もちろん早晩安倍が退陣したとしてもポスト安倍自民党内部の交代でアレ、野党の政権交代でアレ)もこの方針を変更はしないでしょう。
 まあ、「訪問時期がいつかや国賓訪問かどうかはともかく」栗委員長は訪日自体はするのでしょうね。こういう親書は「渡したけど断られた」では面子丸つぶれの訳で事前に事務方で調整して「ほぼ訪日が確定した」時点で渡してるに決まってる。
 そしてこれを「習主席訪日に関係ない」「安倍総理に関係なく大島議長がやってる」と思う人はいないわけです(産経らウヨはそう強弁するかもしれませんが)。
 大島議長は自民党所属(議長の党籍離脱慣行によって議長在任中は無所属ですが)だし、安倍の意向を受けて「栗委員長訪日」を要請したに決まってる。

習主席 訪日 4月上旬を軸に調整 | NHKニュース
 中国の習近平国家主席の日本訪問について、日中両政府は4月上旬を軸に調整を進めています。
 中国の習近平国家主席の日本訪問は去年6月の日中首脳会談で安倍総理大臣が「桜の咲く頃に国賓としてお迎えしたい」と要請し、両国政府で日程を検討しています。


【昭和天皇の87年】沖縄県民斯ク戦ヘリ 米軍がみた「ありったけの地獄」とは… - 産経ニュース

 戦後、沖縄県民を哀れな戦争被害者とみて、軍への協力を強制されたとか、ときには自決を強要されたとかいう反日プロパガンダが横行するが、県民に対する許しがたい冒涜といえよう。

 おいおいですね。未だに「軍による集団自決強要」を否定しようとするのが産経のようです。
 勿論そんなことは道義的に許されませんが、それ以前に「そうした言動が九条改憲や『産経らウヨにとっての沖縄基地問題解決(つまりとにもかくにも沖縄に基地の存在を受け入れさせること)』に支障を来す」と思わない点が産経はバカです。
 どこの世界に「軍の住民への自決強要を正当化するようなクズ」に改憲してほしいと思う人間がいるのか。
 そんな人間に九条改憲させたら「また無謀な戦争を起こしたあげく、沖縄住民集団自決のような悲劇が起きかねない」と恐怖感を感じ九条改憲に消極的になるのが普通の人間でしょう。
 沖縄基地問題にしても「集団自決強要を否定するとは沖縄をどれほど馬鹿にしてるのか。だから沖縄を軽く見て米軍基地を押しつけるのか」と米軍基地反対運動を助長しかねない(というか実際助長してると思いますが)。
 つまり「集団自決強要否定」とは「日本は悪くない、間違ってない」という居直りによる「自尊心の維持(ゆがんだ自尊心ですが)」には役立っても産経が目指す改憲や「沖縄基地問題解決」には完全に逆行すると言うことです。その程度の計算も出来ないバカが「沖縄集団自決否定派」のわけです。

 戦争被害というなら、B-29に焼き払われた東京、大阪、名古屋をはじめ全国の諸都市も、人類初の原爆を落とされた広島、長崎の被爆地も同じである。悲惨さのレベルでいうなら、ソ連軍に蹂躙(じゅうりん)された満州の日本人婦女子が受けた苦難のほうが言語に絶するものがあった。

 沖縄だけが戦争被害に遭ったわけではない、と沖縄県民を侮辱する産経です。どこまでクズなのか。

 それらの地域と沖縄が決定的に異なるのは、県民自ら立ち上がり、戦ったことだ。

 おいおいですね。当時「米軍に降伏する」という選択肢が県民にあったのか(最終的には降伏した県民も勿論いますが)。
 「降伏するな」という方針を国が打ち出してるときに降伏が出来るわけもない。「立ち上がり戦った」のではなく「それ以外に選択肢がなかった」にすぎません。どっちにしろそんなことは、集団自決強要を否定する理由にはなり得ない。

 翌19日、ついに日本軍は力尽き、沖縄の組織的戦闘が終了する。日本軍の戦死は約6万5000人、県民の犠牲は約10万人に達した。一方で米軍も戦死7613人、戦傷3万1807人、戦闘神経症など2万6211人の損害を被り、無条件降伏要求の見直しを迫られるようになる(※3)。

 「はあ?」ですね。いつ米国が無条件降伏方針を見直したのか?。最後まで無条件降伏方針だったからこそ、昭和天皇は「8/9のソ連対日参戦」までついに降伏の決意が出来なかったわけです。

 組織的戦闘の終了について、昭和天皇参謀総長から報告を受けたのは20日の夕方である。
 2日後、昭和天皇は重大な決断をする。

 で詳しくは来週ですが、その「重大な決断」とは「沖縄戦の敗北」から、「このまま戦争継続したらかえって天皇制がやばいのではないか」という判断から「ソ連を仲介役とした降伏」をついに昭和天皇が決意したということです。沖縄戦の敗北で見直しを迫られたのはむしろ昭和天皇の「一撃和平論」の方です。
 なお、あくまでも「ソ連を仲介役にした条件降伏(国体(天皇制)護持が条件)」で無条件降伏ではありません。その昭和天皇の決意によって木戸幸一*19内大臣が作成したのが「時局収拾対策試案」です。
 ただし「そのもくろみ」は「8/9のソ連対日参戦」で崩壊します。


【昭和天皇の87年】特攻隊は無駄だったのか- 遺書につづられた涙の祖国愛 - 産経ニュース
 今回は延々特攻(神風特攻)美化です。
 戦争の勝ち負けという意味では特攻は明らかに無駄です。特攻で沈んだ戦艦などほとんどない(一部ある)し、多少戦艦を沈めたところで戦況に影響はない。そしてそんなことをやればどんどん戦闘機とパイロットが無駄に失われるわけです。まあこの頃になると優秀なパイロットがかなり戦死し、パイロットの技量が落ち、普通の戦闘方法ではとても戦果があがらないのでこういう無法に走ったわけですが。
 産経が言うように「国体(天皇制)護持に役立ったか」も怪しい。
 しかしそれ以前に「成果(戦争の勝ち負けでアレ国体護持でアレ)があれば特攻などという非人道的行為をやっていい」と言う話ではない。
 もちろん「志願して特攻した(産経)」などというのは大嘘ですが自由意志なら特攻していい訳でもない。何せ個人の私的行為ではなく国策ですから。
 特攻美化など人命軽視も甚だしい。ならば産経は自爆テロを美化するのかという話です。特攻と自爆テロは違うというのは詭弁にすぎない。
 「特攻兵士」「自爆テロリスト」の人命が軽視されてる反人道的作戦という意味ではどちらも違わない。
 それにしても産経も非常識です。「特攻を美化する人間」は理屈の上では「今後、仮に自衛隊が特攻のような無謀な作戦をしても、国益などを理由に美化する可能性がある人間」ということを意味しています。
 そんな人間(産経や日本会議)が九条改憲を主張する。まともな人間ならそんなものにはとても賛同する気にならないでしょう。
 俺個人は産経や日本会議が「特攻に批判的」でも改憲を支持しませんが「特攻を美化する」のだから呆れて二の句が継げません。

*1:もちろん前頭17枚目なので横綱、三役とは「千秋楽の貴景勝戦を除いて」全く当たっていませんが、それでも奮闘を認めるべきでしょう。

*2:「国政野党である以上、地方選挙と言い訳しようが、自民党の相乗りをしたら絶対に政治的ダメージになる」「反自民候補(今回、共産党系)がいる場合はよほどの理由がない限りその候補を支援した方がいい」と思う程度の良識は山本氏にはあるようです。

*3:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党代表などを経て立憲民主党副代表(参院幹事長兼務)

*4:たとえば「宮沢内閣の河野官房長官談話」のこと

*5:たとえば「鈴木内閣の宮沢官房長官談話」のこと

*6:もちろん「道理だからごもっとも」と従ったわけです。無理難題をほざいてるのは産経らウヨの方です。

*7:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*8:とはいえその安倍ですら河野談話撤回はできませんが

*9:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*10:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任

*11:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*12:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*13:俺個人は韓国の側に正当性があると思いますが。

*14:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*15:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*16:第三次安倍内閣で復興相。復興相在任中に、週刊新潮週刊文春が報じた「下着泥棒疑惑」でも知られる。

*17:西安市党委員会書記、黒竜江省長、貴州省党委員会書記、党中央弁公庁主任などを経て全人代委員長(党中央政治局常務委員兼務)

*18:村山内閣環境庁長官森内閣文相(科技庁長官兼務)、小泉内閣農水相自民党国対委員長(森、小泉、第一次安倍、福田、麻生総裁時代)、幹事長、副総裁(谷垣総裁時代)などを経て衆院議長

*19:第一次近衛内閣文相、厚生相、平沼内閣内務相、内大臣を歴任。戦後、終身刑判決を受けるが後に仮釈放