今日の産経ニュース(2019年6月25日分)

内閣不信任案否決で「解散風」やむ…与党は7・21参院選決戦に全力 - 産経ニュース

 終盤国会では、95歳まで生きるには夫婦で2000万円の蓄えが必要と試算した金融庁金融審議会の報告書が野党の攻撃材料になり、解散風は一層弱まった。
 首相はこうした情勢を踏まえ、与党が圧倒的多数を誇る衆院勢力を減らすリスクを抱える同日選を見送る方向へと傾いた。

 結局産経も「解散したら衆院議席が減る可能性が高い」「やりたくなくても任期満了でやらざるを得ない参院選ならともかく解散して衆院選をやる必要はない」と安倍が判断したことを認めざるを得ないわけです。
 それでも

 5月以降に自民党が行った情勢調査では、参院選単独でも与党が堅調に議席を確保できる結果が出た。

と言い訳する当たりが産経らしいです(苦笑)。年金2000万円問題表面化以降は5月の情勢調査などもはや関係ないでしょうに。


安倍首相「衆参同日選」見送りを麻生副総理に伝達 7・21参院選単独に - 産経ニュース
 G20が終了してから、解散するかどうかについて明言するかと思っていたので、少し意外でした。「G20や、G20と同時に行われる予定の『日米、日中、日露首脳会談』で解散に踏み切れるほどの宣伝できる成果なんかない*1」と見切ったと言うことでしょうか。残念ながら小生のような安倍批判派にとって、まだまだ自民支持率、安倍内閣支持率ともに高い(参院選で自民が議席減するか微妙)ですが、少なくとも衆院解散して議席増が望めるような状況ではないでしょう。前回衆院選では希望の党のドタバタがあって自民が助かったのと比べれば、今回は明らかに「解散したら議席減の可能性大」でしょう。
 しかし希望の党騒動などなければ「安倍は退陣したのではないか」と思うと「前原*2、細野*3、小池*4と連合執行部」には怒りを禁じ得ません。


安倍首相、G20で19カ国・機関の首脳と会談へ 韓国の文大統領とは見送り - 産経ニュース

 首相は、今月のイラン訪問の詳細をトランプ氏に伝える。イラン革命防衛隊によるホルムズ海峡付近での米軍無人機撃墜*5などで米イランの対立は激化しており、首相は衝突回避の重要性を働きかける意向だ。

 「今更かよ」ですね。安倍に外交手腕があればイラン訪問後、即刻、トランプと電話会談し、「イラン革命防衛隊によるホルムズ海峡付近での米軍無人機撃墜などで米イランの対立は激化」なんて事態を押さえ込んだでしょう。「直にトランプに逢えないからうまくいかなかった」なんて言い訳は見苦しい。直にあったっておそらく何も変わらないでしょう。

 韓国大統領府高官は25日、G20サミットに合わせ、首相と文在寅ムン・ジェイン)大統領との日韓首脳会談について「開かれない」と記者団に語った。

 「北朝鮮問題について米中と意見交換する(安倍)」といっておいてこれです。韓国と北朝鮮問題について意見交換しないでどうするのか。「レーダー照射ガー」「徴用工判決ガー」「慰安婦銅像ガー」で正当化できるような話じゃないでしょう。
 なお、「韓国政府発表によれば」訪日した文在寅大統領は日本で「中国の習主席」「米国のトランプ大統領」「ロシアのプーチン大統領」と会談予定だそうです。「韓国が外交孤立してるかのような産経の主張」は明らかにデマです。
 まあ、米中露としては「安倍が文に会いたくないならそれは安倍の勝手だろ。文に逢えと安倍に言う気はないが、俺たちまで安倍の嫌韓国、反文在寅に付き合う義理はねえよ。文大統領と会談する意義があると俺たちは思うから、会談する」つう話でしょう。
 つうか「習主席」「トランプ大統領」「プーチン大統領」が文大統領と会談するのに安倍が会談しないてのは正気の沙汰じゃないでしょう。

 中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案撤廃をめぐる香港の混乱について、首相がどう提起するかにも関心が集まる。

 反中国・産経は提起してほしいのでしょうが、安倍は提起しないでしょうね。そしてそれについて産経も何の批判もしないでしょう。

 プーチン氏は北方領土の引き渡しに関し「計画はない」と明言するなど、局面打開は難しい情勢だ。

 「局面打開は難しい」以前の惨状でしょうにねえ(苦笑)。


共産・志位委員長「本当なら結構だ」 トランプ米大統領の「日米安保破棄」報道 - 産経ニュース
 小生も全く同感です。もちろん相手がトランプでは思いつきの放言であり、実際に廃棄される可能性は低いわけですが。
 そして「実際に廃棄を画策したカーター(日米安保ではなく韓米安保ですが)」が挫折したことを考えれば安保の廃棄は「不可能とは思いませんが」容易なことではないでしょう。日米、韓米安保廃棄のためにも「朝鮮半島情勢の平和解決」が必要なわけです。


【風を読む】「警察官よ もっと強くあれ」 論説副委員長・別府育郎 - 産経ニュース

 実刑の確定後に逃走していた男が23日、神奈川県横須賀市内で逮捕された。男は収容に向かった横浜地検の職員や応援の神奈川県警の警察官に刃物を振り回して車に乗り込み、逃走していた。大阪では交番の巡査が刃物で襲われて重傷を負い、拳銃を奪われたばかりだ。
 週末、警察のOBと食事をともにした。現役時代に数々の現場を踏んだ彼がしきりに嘆いたのは、警察官が暴漢に負けたことである。

 「なんだかなあ」ですね。勿論我々市民にとって「全ての警官が相手がどんな凶漢、暴漢でも制圧できるようなら」「ランボーゴルゴ13のようなマッチョマンなら」、その「マッチョさ」を「デモ弾圧など無法な形で市民に向けて発動しない限り」、治安上、大変ありがたいですが現実問題としてそんなことは無理でしょう。
 もちろん「無理であることを自覚した上で、それでも制圧能力(格闘術など)を高める努力は必要」でしょうが、あまり無茶なことを要求するのもまずいでしょう。
 「殉職の強要」になりかねませんし「そんな危ない職業なら警官なんか目指さない」つうことにもなりかねません。

*1:まあ勿論当初は日露首脳会談後に「二島先行返還」を宣伝する気だったのでしょうが。

*2:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、民進党代表など歴任

*3:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)など歴任

*4:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)などを経て都知事

*5:イランは領空侵犯を主張する一方、米国はそれを否定し、主張がまるきり食い違っています(もちろん仮にイランの行為に問題があったとしても無人機撃墜レベルでイランに軍事侵攻など論外ですが)。