三浦小太郎に突っ込む(2019年7月13日分)

捕らわれたウイグル詩人、バルハット氏の「母語」を紹介します | 三浦小太郎BLOG Blue Moon
 「最近成立したアイヌ新法」を「悪法」「アイヌ特権」呼ばわりするような、日本の少数民族アイヌ人にとことん冷たい男が、「中国のウイグル同化は問題」云々なんて文章がよくも書けたもんです。ある意味「その厚顔無恥さ」「面の皮の厚さ」に感心(?)します。
 まあどうせ「日本と中国は違う」「アイヌウイグルは違う」と強弁するのでしょうが。
 もちろん「南京事件否定論」三浦らウヨにとってウイグルは単に「中国を叩くためのネタ」でしかなく、その結果、M谷N子氏*1明治大学准教授)のような方にはむしろ三浦らウヨは「ウイグルにとって迷惑な存在」として敬遠されてるわけですが。
 三浦のような恥知らずには心底呆れます。

【参考:M谷ツイート】

https://twitter.com/NAOKOMIZUTANI/status/1149701568628834307
M谷N子
 ヘイターやカルトと「連帯」しても、ウイグル人にとって良いことは何一つない。これまで幸福の科学の雑誌は、それと名乗らず、私に寄稿依頼してきたが(以前の勤務先広報課などに連絡をとってきた)、ここではっきり言っておきます。迷惑なのでやめてください。その媒体で私が書く事はあり得ない。

【参考:アイヌ問題】

多くの人に見てもらいたい、本多勝一名言録!
 中国人が中国語で口論しているのを見て、アイヌ民族出身の萱野茂*2は嘆息しながら言ったそうです。
 「おれたちもあんなふうにアイヌ語でケンカできたらどんなに幸せだべなあ。うらやましいなあ」
 その話を聞いたとき、本多勝一*3の頭の中で去来した想いをまとめたのが「民族と文化」。
 以下はその中核となる部分です。

 このように文化は土着しなければ単に流行として過ぎ去り、 本当の文化として根を下ろしたことにはなりません。宗教も芸術も思想も、その民族固有の色彩が加えられて、 結局は民族文化となってゆくのであります。つまり文化は、 その民族にとって生きることの意味であり、いわば「生きる拠り所」であるとも言えましょう。
 それでは、日常の立ち居ふるまいから思想に至るすべての文化の中で、 民族の存亡にかかわるような重大な核となっているのはなんでしょうか。それを奪われることが最も致命的打撃となる文化は?
 それは着物でもなければ住居でもありません。人類が毎日話している言葉、 民族それぞれの言葉であります。ある民族から固有の言葉が失われるとき、 その民族文化は最も重大な危機を迎えます。反対に、極端な場合には人種的特徴が変わってしまっても、 言葉があるかぎり民族文化は滅びないでしょう。

 萱野さんの故郷・二風谷において、アイヌ語で生活する年寄りが残り少なくなり、 最後に残された者は、アイヌ語であの世に送ってもらう儀式-みずからのアイヌ文化の中で死んでゆく喜びを享受することができなくなるため、萱野さんのお父さんはこう言ったそうです。
「先に死んだほうが幸せだ」
 この言葉の深い意味は、民族の文化や言葉を根こそぎ奪われた者でなければ、 決して理解できないだろうと萱野さんは述べています。
本多勝一集 『美しかりし日本列島』、朝日文庫 『しゃがむ姿勢はカッコ悪いか?』収録
・「民族と文化:飯田高校独立八〇周年記念講演から(1980年11月2日)」より

*1:著書『亡命者が語る政治弾圧 中国を追われたウイグル人』(2007年、文春新書)など

*2:著書『アイヌの碑』(朝日文庫)、『アイヌ歳時記:二風谷のくらしと心』(ちくま学芸文庫)、『アイヌの昔話:ひとつぶのサッチポロ』(平凡社ライブラリー)など

*3:著書『中学生からの作文技術』(朝日選書)、『新・アメリカ合州国』(朝日文芸文庫)、『アイヌ民族』、『アメリカ合州国』、『アラビア遊牧民』、『植村直己の冒険』、『NHK受信料拒否の論理』、『カナダ=エスキモー』、『きたぐにの動物たち』、『釧路湿原:日本環境の現在』、『検証・カンボジア大虐殺』、『50歳から再開した山歩き』、『子供たちの復讐』、『殺される側の論理』、『殺す側の論理』、『事実とは何か』、『実戦・日本語の作文技術』、『しゃがむ姿勢はカッコ悪いか?』、『憧憬のヒマラヤ』、『職業としてのジャーナリスト』、『先住民族アイヌの現在』、『戦場の村』、『そして我が祖国・日本』、『中国の旅』、『天皇の軍隊』、『南京への道』、『日本環境報告』、『新版・日本語の作文技術』、『ニューギニア高地人』、『冒険と日本人』、『北海道探検記』、『滅びゆくジャーナリズム』、『マスコミかジャーナリズムか』、『マゼランが来た』、『新版 山を考える』、『リーダーは何をしていたか』、『ルポルタージュの方法』(以上、朝日文庫)、『本多勝一戦争論』、『本多勝一の日本論:ロシア、アメリカとの関係を問う』(以上、新日本出版社)など