高世仁に突っ込む、ほか(2019年11月14分:香港デモの暴力エスカレートを嘆く)

スローガンは「攬炒」(死なばもろとも) - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 立派だなと思う著名人の一人に、スピードスケートの小平奈緒*1選手がいるが、座右の銘についてこう言っている。
 「私『小平奈緒』っていう生き方をしていきたいなと思っているので、『永遠に生きるかのように学べ、明日死ぬかのように生きろ』っていう(ガンジー*2)言葉があるんですけど、そういう言葉のようなシーズンを送れたらいいかなと」(2017年4月会見)

 横田夫妻がかたくなに孫に会うための訪朝を拒否してるのを見ると「明日死ぬかのように生きろ」どころか「自分が永遠に死なないと思ってるんじゃないか」とすら思いますね。
 それはともかく、高世記事を信じれば、暴力デモ隊のスローガンが「死なば諸共」「玉砕」であり、彼らは自分らの暴力デモによって観光客が減ってることを「むしろ中国政府や香港当局に妥協を迫ることが出来るから良い」と主張してるそうです。
 もはや呆れて二の句が継げませんね。
 「中国政府や香港当局を妥協させるために経済を人質に取る」という手法は「道義的是非はひとまず無視する」としても果たして有効なのか。
 どう見ても有効とは思えませんね。
 高世もいい加減「無謀なまねは止せ」と批判したらどうなのか。
 というか小生的には「暴力デモって実は考えが甘いのではないか」つう気がしますね。
 「欧米の批判を恐れて中国が何があろうとも軍隊は投入しない」とか「一時的に観光客が減っても、いずれ取り戻せる」とか甘いことを考えてるからこそ暴力デモをエスカレートさせるんじゃないか。
 これが「中国は軍隊を投入するかもしれない」「デモを嫌って逃げた観光客はデモが終わってもすぐには戻らず、香港経済が大ダメージを受けるかもしれない」と思ったら暴力デモをエスカレートさせることなど出来ないんじゃないか。


■野原燐のツイートに突っ込む

野原燐
・素晴らしかった!
「答えなどない、あるのは答えを出そうとする責任だけだ。大袈裟太郎 5か月目の香港取材に向けて」

 「香港当局や(香港当局を支援する)中国は酷い!」「暴力デモには道徳的に問題がある?。先に暴力を振るったのは香港警察だ!」「展望があるのか?。やってみなきゃわからんだろうが!」として暴力デモすら美化するんだから「やれやれ」ですね。
 「日本での野党共闘」などある程度まともな話ならともかく、「やってみなきゃわからない」なんていい加減な話で「どう見ても展望のない運動(暴力デモ)を継続していいのか」と言ったら良くないでしょう。もはや暴力デモは「先に暴力を振るったのは香港警察だ!」で済む話じゃないでしょう。
 「日本人も香港デモから学ぶことがあるのではないか」て「条例案撤回」に追い込んだ時点ならともかく、少なくとも一部デモが先の展望もないまま暴力化したのはどう見ても「学ぶことなどない」でしょう。いろいろと違いがあるので単純比較できないとは言え「日本の新左翼運動」が過激化によって、かえって庶民の支持を失ったのと同じ状況が始まってるのではないか。

野原燐がリツィート
日本人が香港デモに無関心のままではいけない理由(JBpress) - Yahoo!ニュース福島香織
「私自身、親中派市民が香港市民に“リンチ”に遭い昏倒していたのに、救急車が駆け付けると、とたん立ち上がって警察車両に乗り込みそそくさと立ち去るのを目のあたりにし、友人から「あれが金で雇われた“プロ市民”だ。容赦する必要はない」と教えられてびっくりした事がある。

 福島と言いid:noharraといい、どこまでバカでクズなのか。
 「親中派市民」が本当に「暴力デモにリンチに遭っていた」のなら、そんな暴力行為を正当化できるわけがないでしょう。
 「軽い怪我なのにオーバーに騒いでいた」なんてことは仮に事実だとしても暴力行為を正当化する理由には全くならない(つうか香港デモ以外なら、暴力デモどころか、平和的な安倍批判デモでも敵視してるバカが福島のくせによくもこんなことがいえたもんです。反中国をこじらせるとここまで馬鹿になるわけです、その点はおそらく「反中国のウヨ」id:noharraも同じでしょうが)。
 「容赦する必要はない」とはどういうことなのか。
 「親中派はどんだけ痛めつけてもかまわない」という「暴力行為の正当化、美化」なら呆れて二の句が継げませんね。
 しかし香港デモも「もはや終わった運動」といっていいんじゃないですかね。
 中国批判派でも一定の常識があればとても容認できない暴力行為を平気で居直る。道徳心がなさすぎます。と同時にそこまで中国政府に追い詰められてるということでもあるでしょう。
 ただし俺は基本「暴力否定派」ですので、「中国政府に追い詰められてる」と言う理由でこうした暴力を容認する気はありません。そもそもこうした暴力はむしろ中国側に「治安維持のためには強硬路線もやむなし」と言い訳の材料を与えてるだけでしょう。

日本人が香港デモに無関心のままではいけない理由(JBpress) - Yahoo!ニュース
 ここで注意すべきは、来年春に予定されている習近平主席の国賓としての訪日の影響だ。今の予定では、習近平主席は天皇陛下との特別会見が設定される。中国共産党の歴代政権が、日本の天皇陛下との会見を国内に向けての権威強化に利用してきた経緯は今さら繰り返す必要はないだろう。だが、考えてほしい。香港情勢がこのまま悪化し、万が一、解放軍を出動するようなことになれば、天安門事件後の天皇陛下訪中と同様に、軍によって学生デモを鎮圧した専制政治に対して日本の天皇陛下が権威付けを行ったと、国際社会から受け取られるような場面も想定されるのではないか。

 まあ安倍はこうした福島の反中国主張は無視し習氏の訪日を受け入れるでしょうね。仮に小生のような安倍批判派にとって「幸いにも来年春前に安倍が退陣」し、石破や石原、岸田と言った自民党幹部がポスト安倍になろうが、枝野立民党代表といった野党幹部が政権奪還しようが「習氏の訪日受け入れ」に変化はないでしょう。

*1:2010年バンクーバー五輪女子団体パシュート銀メダル、2018年平昌オリンピックスピードスケート500m金メダル、1000m銀メダル。

*2:高世に寄れば「ガンジー云々」はデマ(つまりガンジー以外の言葉)のようです。