黒井文太郎に突っ込む(2020年1月1日分)

◆黒井のツイートに突っ込む

黒井文太郎
 「北朝鮮は経済的苦境から脱するために制裁解除を最優先しており、そのためなら非核化する」というファンタジー金正恩本人が否定。
ですけど、もともと彼は一貫して「制裁解除優先なんかしない」と言ってました。
北朝鮮の金委員長、新たな戦略兵器を世界は近く目にする - Bloomberg
 金委員長はまた、経済上の目に見える結果のためだけに将来の安全保障を断念することはないとし、米国が北朝鮮への敵視政策を続けるなら、朝鮮半島の非核化は決して起こらないとも言明。米国が敵視政策をやめ、永続的な和平メカニズムが設定されるまで、北朝鮮は国家の安全のために必要不可欠な戦略兵器を着実に開発していくと付け加えた。
 さらに、米国からの核の脅威を封じ込め、長期の国家安全を保証できる強力な核抑止力について、常に警告していくとも語り、北朝鮮の抑止力の規模や深さは米国の今後の態度次第で「調整」していくと説明した。

 常日頃「北朝鮮は非核化の意思があるかのように装ってるがウソだ」と言い募る男がなぜか今回は「北朝鮮も制裁解除だけでは非核化しないと言っている」だそうです。
 「お前自分に都合のいいとき(制裁解除では非核化しない)は北朝鮮を正直者扱いするのかよ?」と呆れます。
 まあ、それはともかく。
 この北朝鮮の発表は次の2パターンが考えられるかと思います。
1)実は虚勢を張ってる。経済制裁解除オンリーでも非核化してもいいと思ってる。しかし米国になめられないためにこう主張している。
2)北朝鮮の主張は概ね本心。経済制裁解除だけでは、いつ、米国が「政策変更して」軍事侵攻、政権転覆を仕掛けてる来るか分からない。「政権転覆を阻止出来る状況=永続的な和平メカニズムの設定」が必要だと思ってる。
 まあ俺個人は2)かなと思いますが。
 というのも「経済制裁解除だけでは、将来的な軍事侵攻の危険性が排除できない」つうのはその通りだと思うからです。
 そうしたリスクを無視して金正恩政権が目先の金に転ぶかなあと。
 とはいえ今のアメリカだとその「目先の金=制裁解除」ですらバーターで出すか怪しいですが。
 いずれにせよ、この北朝鮮発表を信じるような物言いを黒井がするのなら「北朝鮮には核廃棄の意思はない」なんて言うべきじゃないでしょう。北朝鮮は公式発表ではそんなこと(北朝鮮には核廃棄の意思はない)は一言も言ってないわけですから。