「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2月3日分:高英起の巻)

「国家存亡に関わる」金正恩、新型肺炎で“体制崩壊”の危機(高英起) - 個人 - Yahoo!ニュース
 高も本気ではないと思いますが、ばかばかしくて話になりませんね。
 「安保理制裁」などもあって医療体制が先進国ほど充分ではない北朝鮮が「新型コロナウイルス(あるいはウイルスによる新型肺炎)の蔓延を押さえ込むため」、中国人旅行客の受け入れを当面やめたからといってそれは
1)新型肺炎が蔓延したら体制が崩壊するだの
2)中国人観光客からの収入が減ったら体制崩壊するだの、つう話ではありません。
 まあ、それはともかく。「体制崩壊」つう事はないでしょうが、「中国人観光客減による経済的ダメージ」は何も「北朝鮮限定」ではありません。
 全世界の観光業がそうですし、日本の観光業もそうです。
 高のように「中国人観光客から外貨が得られなくてざまあ、北朝鮮」などとのんきなことが言える状況ではない。日本観光業だって大ダメージを受けてるわけです。
 また「中国に大規模工場などない北朝鮮」とは違い、「中国に工場が多数ある日本」は北朝鮮は受けてない別の「中国の工場が稼働しないでダメージ」つうダメージも受けており、なおさら「ざまあ北朝鮮」で済む話ではありません。

【参考:新型コロナウイルスの経済への影響】

新型肺炎「世界景気減速も」 IMFトップ会見 (写真=共同) :日本経済新聞
 国際通貨基金IMF)のゲオルギエバ*1専務理事は中国発の新型コロナウイルスによる肺炎について「世界景気に短期的な減速をもたらす可能性がある」との懸念を表明した。

新型コロナ肺炎、SARSの比でない日本経済への影響 :日本経済新聞
 中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大している。世界経済に影を落とす新型肺炎の日本経済への影響はどの程度か。金融・資本市場では2003年に流行した重症急性呼吸器症候群SARS)の影響を参考にするケースが多い。だが、現在の日本経済におけるインバウンド(訪日外国人)需要の大きさを考えると、当時とは比較にならないほどの影響が考えられる。

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3890754.html
 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐっては、中国政府が27日から海外への団体旅行を禁止したほか、今月30日までだった春節の大型連休を来月2日まで延長しています。さらに、上海市は一部を除き、市内の企業を来月9日まで休業させる措置を決めました。
 「事態の収拾が長引けば、中国国内での消費・生産といった活動が抑制されて、我が国の輸出や生産、企業収益への影響も懸念されるところであります」(西村康稔*2・経済再生担当相)
 閣議の後の会見で西村大臣はこのように述べ、中国経済の減速や日本を訪れる中国人観光客の減少に繋がるおそれがあるとして、日本経済への影響に懸念を示しました。そのうえで、「株式市場の変動も注視し、今後の経済運営に万全を期す」との考えを示しました。

東京新聞:新型肺炎、県東部観光に影響 浄蓮の滝など中国人客大幅減:静岡(TOKYO Web)
 天城を代表する観光地の浄蓮の滝では、中国が海外団体旅行を禁止した二十七日以降、団体バスのキャンセルが相次いでいる。浄蓮の滝観光センターの担当者は「中国人客は団体バスの八割近くを占めており、日本人客よりも多いくらいだから死活問題。早く肺炎が終息してもらわないと」と頭を抱える。

関西でも中国人観光減少、観光地に影…日本人客も出控え 業界への打撃懸念(1/2ページ) - 産経ニュース
 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染の広まりが、関西の観光地でも影を落としている。人から人への二次感染が確認された中、中国の団体旅行客が姿を消したばかりではなく、日本人客の出控えも目立ち始めており、さらなる感染拡大による観光業界への打撃が懸念されている。
(中略)
 大阪のランドマークとして観光客から人気の高い同天守閣。とりわけ春節旧正月)に当たるこの時期には例年多くの中国人客が訪れるが、新型コロナウイルスの流行後は1日当たりの入場者数が昨年同時期(7700人)と比べて2割近く減った。
 大阪観光局によると、来阪する中国人観光客数は近年増えており、1人当たりの消費額も他国からの訪日客と比べて多い。それだけに今回の新型コロナウイルスによる影響ははかり知れない。担当者は「さらに日本人客も減るとなると、打撃はかなり大きい。今は日々情報を収集しながら、対策を考えるしかない」と頭を抱える。
 京都を代表する伝統工芸、西陣織の制作体験などを楽しめる「西陣織会館」(京都市上京区)ではキャンセルが相次ぐ。中国から海外への団体旅行の禁止が発表された1月25日以降、2月7日までの中国人団体客の食事の予約が、7件計280人分取り消しに。うち5件は中国の小学生の修学旅行だった。大槻ゆづる館長(58)は「これから1年で最も多くの観光客を見込む桜のシーズンが到来するので、それまでになんとか事態が収束してほしい」と話した。

北海道)韓国に続いて中国も 客激減におびえる観光地:朝日新聞デジタル
 新型コロナウイルスによる肺炎拡大で、中国は27日から海外への団体旅行を禁止する措置を取った。中国から昨年度約70万人が訪れた北海道の観光地では、早くも宿泊予約のキャンセルが出始めた。この時期は中国の旧正月春節(1月25日)の休み期間にあたるかき入れ時。日韓関係の悪化に伴う韓国人観光客の激減に、中国人の減少が追い打ちをかけそうで、観光関係者は頭を抱えている。
 札幌市南区の定山渓ホテルには25日、中国の旅行会社から「団体旅行の予約を全てキャンセルする」とメールが届いた。26日までに少なくとも約250人分のキャンセルがあり、27日も朝から連絡が相次いでいるという。営業販売部の佐藤元昭次長は「我々がどうにかできるものではない」と頭を悩ませる。
 中国人団体客の定番コースとなっている札幌市東区サッポロビール園には、26日からの2日間で、中国の旅行会社を通じて2月末までの団体客計約200人分のキャンセル連絡があった。担当者は「早く沈静化してほしい」と願う。
 阿寒湖温泉で外国人の昼食の受け入れに力を入れている土産店「阿寒吉田屋」では、2月の中国人600人分の昼食の予約がキャンセルになった。3月も期待できない。中国人は昼食客全体の1割強にあたるという。吉田一寿店長は「阿寒湖は冬場がハイシーズンなのに」と肩を落とす。
 新千歳空港旅客ターミナルビルで営業する飲食や物販のテナント業者は、韓国便の運休や減便に加え、今回の中国からの団体客中止に「どれだけの影響が出てくるか心配だ」と戸惑いをみせる。
 土産物店の店主(82)は「韓国客に加え中国客も減少すれば飲食、物販にかかわらずどこの店も売り上げが減ってしまう。なんとか短期間で収束してほしい」と祈るように話した。
 「北海道の魅力をもっともPRできるこの時期に、大きな痛手だ」
 北海道観光局の担当者は、こうため息を漏らす。
 雪まつりを含む第4四半期(1~3月)は観光客が多い。特に、中国人はこの時期に好んで北海道を訪れる傾向にあるという。昨年度は年全体の4割以上がこの時期に集中していた。
 北海道観光振興機構は「過去データをもとに影響の分析を始めた」と話す。今後、中国以外の地域からの誘客に力を入れることも検討するという。

タイ、新型肺炎で観光業救済策 「人から人」初確認 :日本経済新聞
 タイ政府は31日、経済関係閣僚会議を開き、新型コロナウイルスによる肺炎で打撃を受ける観光業への救済策で合意した。政府系金融機関からの低利融資や、債務の返済猶予措置を柱とする。
 会議では観光庁から4月までに中国人観光客が80%減少し、950億バーツ(約3300億円)の収入減が見込まれると報告された。観光業はタイの国内総生産GDP)の2割弱を占める主要産業で、外国人旅行客のうち中国人は国・地域別で最多の3割に達する。

*1:ブルガリア出身。世界銀行副総裁などを経てIMF専務理事。ゲオルギエバブルガリアに多い姓で他にも「イリナ・ゲオルギエバ・ボコヴァ(ブルガリア外相、ユネスコ事務局長など歴任)」「ディリアナ・ゲオルギエバ(新体操選手)」というブルガリア出身の人物がいる(ウィキペディア『ゲオルギエヴァ』参照)

*2:自民党総裁特別補佐(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣官房副長官などを経て第四次安倍内閣経済財政担当相