粛清した側近「時間差で処刑」が金正恩の最新トレンド(高英起) - 個人 - Yahoo!ニュース
韓国紙・東亜日報の敏腕記者で、脱北者でもあるチュ・ソンハ氏が自身のブログで伝えたところでは、北朝鮮の金元弘(キム・ウォノン)前国家保衛相が昨年5~6月頃に処刑されたという。
問題は「チュがそのように判断した根拠」ですね。高は「脱北者の敏腕記者だ(だから信憑性がある)」と印象操作するだけで、「高がチュの主張を信用した根拠」を何一つ出さないのだからお話になりません。
金元弘氏と黄炳瑞氏の処刑は確認されたものではないが、事実であるなら何を意味するのか。
事実であるかわからないことについて「事実ならば」という仮定の議論をしても全く無意味でしょう。
恐怖だけで支えられた体制はもろい。権力が弱みを見せたとたん、国民は離反する。もしかしたら新型コロナウイルスが、その引き金を引くこともあり得なくはないのだ。
やれやれですね。
まず第一に北朝鮮体制において、政治警察などの「ムチ(高の言う恐怖)」という要素は当然大きいでしょうが、「アメが存在しない」と高が決めつける根拠は何なのか。
第二に「新型コロナウイルスが、その引き金を引くこと」はまずないでしょう。今のところ、北朝鮮においてコロナの蔓延など確認されていません。仮にそのような事態になったとしても中露が必死に支援するでしょうし、「変わる希望」がなければ単に「金正恩政権の失政でコロナ蔓延」だけではそれは政権打倒にはつながらないでしょう。というか実際にはそんなことは高も百も承知でデマを垂れ流してるだけでしょうが。
北朝鮮、感染者を処刑か…金正恩式「新型コロナ対策」の冷酷無比(高英起) - 個人 - Yahoo!ニュース
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は1月29日、新型コロナウイルス感染症への対策は「国家存亡に関わる重大な政治的問題」であるとする記事を掲載した。
そりゃ北朝鮮に比べれば医療体制が充実している中国、韓国、日本、イタリアですらコロナは大問題ですからね。北朝鮮ならなおさらです。
まさか、さすがにここまでやるとは思わなかった。韓国紙・東亜日報の敏腕記者で、脱北者でもあるチュ・ソンハ氏が自身のブログで伝えたところでは、北朝鮮当局はこれまでに少なくとも3人の新型コロナウイルス感染者を処刑しているというのだ。
むしろ「まさかここまでやるとは思わなかった」は今回の高の「デマの疑い濃厚な怪しい」記事でしょう。
1)そもそもコロナ感染は犯罪ではないし、「感染しない」と思えば感染が避けられる話でもない
2)コロナ感染者が発見された時点で「他にも感染者がいる」と見るべき
であり、コロナ感染隠蔽のためにぶっ殺す、というほど金正恩も無茶苦茶じゃないでしょう。
そもそも「韓国紙・東亜日報の敏腕記者」と高が言うならなぜ「東亜日報の記事ではなく自ブログの記事なのか?」と言う話でもあります。
そのうちの1人は、中朝国境近くの埠頭を管理する貿易会社の保衛指導員だという。
チュ・ソンハ氏によると、2月14日に彼を診断した医師は、新型コロナウイルスの感染者と判断した。しかし、当時は信頼できる診断キットが平壌にしかなかった。患者を平壌に送らなければならない。
しかし移送に先立ち、取り調べが行われた。北朝鮮はウイルスの侵入を防ぐため、1月22日に国境を閉鎖している。それから3週間後に症状が現れたことが解せなかったからだ。
取り調べの結果、保衛指導員は規則を破り、中国人と接触していたことが発覚した。
チュ・ソンハ氏によれば、金正恩氏は2月初、防疫規定の違反者には軍法を適用するよう指示。これを受け、保衛指導員は2月16日に銃殺されたという。新型コロナウイルスの感染が疑われたためではなく、金正恩氏の指示を軽く見たことが咎められたということだ。
おいおいですね。もちろん高の紹介するブログ記事「処刑」が事実かどうかは分かりませんが、仮に事実だとしても問題は「感染したこと」ではなく「国境を閉鎖したにもかかわらず、命令を無視したこと」が問題だったわけです。
もちろんこの程度で「銃殺していい」とは思いませんが、コロナ感染「それ自体」が理由で銃殺されたかのような高の印象操作(結局失敗していますが)も酷いもんです。