「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年7月7日分:高英起の巻)(追記あり)

【最初に追記】
 脱北者も、広義でいえば太陽政策を支持しているらしいというのは非常に興味深い - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)でこの拙記事をご紹介頂きました。ありがとうございます。
【追記終わり】

脱北者の42%「人権という言葉すら聞いたことなかった」(高英起) - 個人 - Yahoo!ニュース
 タイトルがアンチ北朝鮮の高らしいですが、面白い指摘もあります。

・韓国の大韓弁護士協会は、2006年から隔年で北朝鮮人権白書を発行している。2020年版(先月発表)の編纂にあたっては、北朝鮮における人権侵害の調査を行っている韓国のNGO北韓人権情報センターに依頼し、2017年1月1日以降に北朝鮮から脱北した50人を対象に意識調査を行った。
・国連が毎年、北朝鮮人権決議を採択していることについては54%が「知っている」と答えたが、そのような国際社会の動きが人権改善に役立つという問いに「そう思う」と答えた人は24%にとどまった。
・開城(ケソン)工業団地、金剛山(クムガンサン)観光などの「南北交流事業が北朝鮮国民の人権改善に役立つか」という問いに「とても役立つ」「若干役立つ」と答えた人は56%にのぼったが、食糧支援などの人道支援については34%にとどまった。

 ということで「意外にも」と言うべきか、「当然にも」というべきか、この調査を信じれば脱北者においては「太陽政策に好意的な意見」「制裁路線に否定的な意見」が結構あるわけです。
 賛成が「人道支援が34%で、南北交流事業が56%」というのは「逆じゃないの?(というのも建前では人道支援は乳幼児や妊婦などが対象で緊急性が高いのに対し交流事業はそうではないので)」とちょっと意外ですが「経済開放につながるであろう南北交流事業」の方が「必ずしもつながらない人道支援」より評価できる(経済開放への期待がそれだけ高い)と言うことでしょうか?
 大韓弁護士協会が「太陽政策を正当化するために調査結果を捏造してる」「そのような捏造は無いが、このような脱北者はむしろレアケースである」と言った事実でもない限り、これは「太陽政策の正当性」を示す一事実だろうと思います。
 なお、大韓弁護士協会の「北朝鮮人権白書」とは別途、韓国政府も「北朝鮮人権白書」を作成しているようです。