今日の中国ニュース(2021年4月21日分)

ビジネス特集 中国のファッションブランドがなぜ銀座に? | NHKニュース

 中国発のファッションブランドの店舗が銀座のデパートにオープンしました。聞き慣れない中国のブランドが、なぜ銀座に?
(経済部記者 茂木里美)
 中国南部の広州で2013年に創業したファッションブランド「DAN NONG(ダンノン・単農)」。シンプルなデザインが特徴で、柄はほとんど使わず、白や黒、グレーなど単色が基本です。
 中国では、(中略)現在は北京や上海など中国国内に100店舗以上を展開しています。
 去年、多くのブランドショップが集まる東京・南青山に海外初の店舗を出店。そしてこの2月には銀座の一等地とも言える松屋銀座5階の紳士服フロアに進出しました。

 「なぜ」というタイトルの方がむしろ「なぜ、そんな変な記事タイトル?」ですね。
 「中国のアパレル企業が日本進出をしたいと思いそれに成功した。将来はともかく、少なくとも現時点では赤字のために銀座からの撤退を考えるような苦境にない(それなりに日本で売れている?)」だけの話です。とはいえ記事内容自体は「まともな記事」ですが。

 日本の繊維産業は、このところ厳しい時代が続き、20年前に比べて出荷額は半分以下に減っています。その理由は、重要な取引先である国内のアパレルの売り上げが落ち込んでいるだけでなく、多くの企業がアジアなどコストの低い海外に縫製工場を設けるようになったことがあります。生産拠点の海外移転で原材料も現地で調達することになり、国産の生地の需要が落ち込んでいったのです。
 こうした状況にあって、ダンノンのような中国ブランドの進出を、大きなチャンスと捉える繊維メーカーもあります。
 ポリエステルの生地の製造を得意としている石川県の繊維メーカー「丸井織物」は、3年前、ダンノンとの取り引きを始めました。

 まあそりゃそうでしょう。ダンノンだろうが何だろうが商売になるなら付き合うのは当たり前のことです。こうした状況下において一部の反中国ウヨが主張する中国敵視は浅井基文氏などが批判するように非常識でしかありません。


あなたの隣の中国スパイ、マッサージ師も観光客も:日経ビジネス電子版
 タイトルから予想されるものはどう見ても「在日中国人や中国人観光客を根拠レスで中国政府のスパイ呼ばわりするヘイトスピーチ」ですが、本文もその予想通りなので絶句するしか有りません。
 「真珠湾攻撃以降、在米日系人を日本スパイ扱いして強制収容所に送った戦前米国みたいですね」「そんな考えでは中華料理屋にもうかつには入れないんでしょう。大変ですね」などと皮肉を言いたくなります。当たり前ですが百歩譲って「中国政府の命令で動く中国人工作員」が日本国内にいるとしても「中国人全てがそうであるかのようにいう」のは事実に反するヘイトスピーチでしかありません。
 こんな「月刊HANADAやウィル」と同レベルの阿呆ウヨ記事が「自称経済雑誌日経ビジネス」に掲載されるのだから呆れて二の句が継げません。内容が完全な偏見と差別ですが、それ以前にどこが「ビジネス」なのか?


【正論】「台湾有事」は日本の有事である 元内閣官房副長官補同志社大特別客員教授・兼原信克 - 産経ニュース
 馬鹿馬鹿しくて話になりませんね。台湾有事は日本に関係ない「対岸の火事」でしかない。
 まあ、それ以前に「台湾が独立宣言しない限り」中国が国際的批判を無視して侵攻することはあり得ず、一方、いかに蔡英文政権でも独立宣言することはあり得ないので「台湾有事(台湾侵攻)」の可能性自体が低いですが。侵攻などをやる前に中国は「いわゆる断交ドミノ」「経済的締め付け」などいくらでも取れる手はあります。
 

【主張】サイバー攻撃摘発 中国軍の電脳侵略許すな - 産経ニュース
 詳しい事情が分からないと何とも言えませんね(もちろん犯罪は追及されてしかるべきですが)
 いずれにせよこの時期の日本公安警察による逮捕発表は明らかに「菅訪米での中国に批判的な日米共同声明」にぶつけることによる「日本国内での反中国ムードの煽り」でしょう(もちろん産経などウヨメディアもそれに呼応している)。中国批判するなとは勿論言いませんが、そうした公安警察やウヨ政治勢力の思惑にのらない「冷静な態度」が必要でしょう。


【経済インサイド】「新幹線」車両調達 日台に隙間風 交渉破談、経済安保に懸念 欧州勢の横やりも - 産経ニュース
 「台湾は親日国」というフィクションから「隙間風」「経済安保」「欧州勢の横やり」という珍記事を書く産経ですが、単に「日本の提示した金額が性能に比べて高すぎる」と台湾国鉄が判断しただけの話です。
 当然ながら日本としては1)価格を下げるか、2)性能に比べて高くなど無いと説得するかと言う話です。別にこれで日台関係が悪化して、中国が漁夫の利を得るという話でもないでしょう。
 まあ、台湾国鉄が赤字体質というのも影響してるのかもしれない(追記:コメント欄でご指摘頂きましたが、小生の勘違いであって、国鉄、JRが在来線も新幹線も運営していた(運営している)日本と違い、新幹線は台湾国鉄とは別組織の運営だそうです)。