今日の産経ニュースほか(2021年9/19日分)

◆今の自民党は「ある意味、異常だと思う」
 ということを総裁選報道を見ていて思いました。
 というのは今回、総裁選候補者で「派閥ボスは岸田しかいない」からです。
 派閥というのは建前では「政治集団」であり、そのボスは「総裁を目指す」と言うことになってきた。
 しかし、結局、「石破」「石原」は派閥ボスでありながら、「勝算が乏しい」として出馬を断念した。石原派は自主投票ですが、石破は「麻生派の河野」を支持すると言い、一方、「河野の親分・麻生」は「河野の出馬」を容認したものの、盟友・安倍の支持する「高市」を一緒に支持し、「麻生派の甘利」は「岸田支持」というのだから「派閥って政治集団じゃねえのか?。何で同一派閥ってそんなに政治行動が違うんだよ?(呆)」と口あんぐりですね。
 一方「細田派」「麻生派」「二階派」「竹下派(竹下氏がなくなった今、新たな会長が今後出るのでしょうが)」は明らかに「派閥ボスが首相を目指してない」。あえて言えば「派閥ボスが総裁を目指す」という「派閥の建前に忠実な派閥」は今「岸田派」しかない。
 本来なら、細田派、麻生派などから「派閥ボスが首相を目指さないなんておかしい!」「派閥ボスは首相候補であるべきだ!」という若手、中堅の突き上げがあってしかるべき所、それがない。新陳代謝、世代交代がまるで進んでない。そのあたり「派閥ボスでない」「自民党的にはまだ若手*1(50代)」の河野に対する「河野人気」とやらの背景の一つでしょうが、「自民党全体」がそんな状況で誰が総裁になろうが「見た目が変わるだけ」で中身が変わるとはとても思えない。
 そもそも河野が「世代交代」云々と偉そうなこと抜かすのなら、

◆いわゆる「大平クーデター」で親分・前尾繁三郎*2を追い落とし、派閥会長になった大平正芳*3
◆いわゆる「創世会(後に経世会)騒動」で親分・田中角栄*4からの独立を強行した竹下登*5

のように「親分・麻生を追い落とせばいい」わけですが、それが河野にはできなかったわけです。
 そもそも河野には大臣時代目立った功績は何もない。むしろ「ワクチン担当相」として無能さが目立った。小泉*6元首相と違い「少なくとも現時点」では「郵政民営化」のような「売りの政策」もない。
 まさか「事実上封印した脱原発」を売りの政策とはいえないでしょう。「アンチ河野の俺の願望込み」ですが、河野が仮に総裁になったとしても果たして「改革イメージでの国民だまし」が小泉氏などのように成功するかどうか。


野田聖子氏インタビュー 民間登用で女性閣僚を半数に - 産経ニュース
 正直、「女性閣僚の大幅増加(後述する『史上最多の小泉政権での女性閣僚5人』を超える6人以上)」なんてことが「実現できたら勿論大きな意義はある」でしょうが、今の自民党で「できる」とはとても思えず「総裁選敗北」を前提に「景気のいいこと」を言ってるだけだろうとは思います。
 ちなみに現在は

菅内閣
・上川*7法相、丸川*8五輪担当相の2名

で女性閣僚史上最多は、

小泉内閣
・扇*9国交相、川口*10環境相、田中*11外相、遠山*12文科相(民間人大臣)、森山*13法相の5名

になります。
 とはいえ、一方で「ツイッターブロック河野や非常識極右・高市に比べれば」ずっと「野田の言ってることの方がまとも」とは思います。


【総裁選ドキュメント】自民・稲田氏が高市氏支持を表明 「国家観を共有」 - 産経ニュース
 昨今、夫婦別姓支持を表明するなどして、明らかに「右翼イメージからの脱却」を目指してる稲田なので

1)高市支持表明はしない。ただし高市以外を支持して、所属する細田派(所属議員の多くが高市支持とみられる)の反発を買いたくないため、誰を支持するかは明確にせずごまかす
2)高市支持を一応表明するが「細田派の幹部連の多くが高市支持」であることを前面に出して言い訳
3)「初の女性総裁(女性首相)の誕生を希望する」といって「野田でもOK」のような態度でごまかす

の「どれか」ではないかと思っていたのですが。


新横綱照富、8連勝で給金 正代3敗目、貴景五分に - 産経ニュース
 現時点では優勝は
◆本命
 横綱照ノ富士(8勝)
◆対抗
 関脇・御嶽海(6勝2敗)、大関・正代(5勝3敗)
ということになるんでしょうね。「相撲素人」なので「勝ち星」だけで判断していますが、とはいえ「今後、彼らが大崩れして、負けを負やすこともなさそう」ですからね。彼ら以外で優勝候補はまずいないのではないか。
 1敗力士とは言え、平幕・妙義龍(前頭10枚目)は優勝候補とは言えないでしょうが、今後の活躍によっては三賞候補ではあるでしょう。
 しかし大関だった栃ノ心が前頭12枚目まで落ち、現時点で「2勝6敗」。このままでは「今場所は何とか残留したとしても」いずれ十両陥落の可能性があるのが何ともかんとも。


N党、参院山口補選に「へずまりゅう」氏擁立 - 産経ニュース
 ユーチューバーを立てるといっても『窃盗や威力業務妨害で懲役1年6月、保護観察付き執行猶予4年』なんて人間しか立てられないのだから、N国党も完全に終わったというべきなんでしょう。

*1:民間企業では50代は若手と言える年齢ではありませんが。

*2:岸内閣通産相自民党幹事長(池田総裁時代)、総務会長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣法相、衆院議長など歴任。『政治家の歳時記』(1960年、誠文堂新光社)、『政治家のつれづれ草』(1967年、誠文堂新光社)、『私の履歴書・牛の歩み』(1974年、日本経済新聞社)、『政の心』(1974年、毎日新聞社)、『現代政治の課題』(1976年、毎日新聞社)、『政治家の方丈記』(1981年、理想社)などの著書があり『権力に固執しないインテリ政治家』として評価されたが「そのために派閥拡大戦略にあまり関心がなく(政治家として実績を残せば自然と派閥は拡大する、的な考えがあった)」、総裁選でも好成績を残せず、不満を抱える大平に実権を奪われることになる(前尾繁三郎 - Wikipedia参照)。

*3:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、蔵相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*4:岸内閣郵政相。、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*5:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*6:宇野内閣厚生相、宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*7:第一次安倍、福田内閣少子化等担当相、第三次、第四次安倍内閣法相などを経て菅内閣法相

*8:第三次安倍内閣環境相、五輪担当相などを経て菅内閣五輪担当相

*9:森、小泉内閣国交相参院議長など歴任

*10:小泉内閣環境相、外相を歴任

*11:村山内閣科学技術庁長官、小泉内閣外相、野田内閣文科相など歴任

*12:元・文科官僚。文化庁長官、トルコ大使、国立西洋美術館館長、独立行政法人国立美術館理事長、新国立劇場運営財団理事長など歴任

*13:海部内閣環境庁長官官房長官、宮沢内閣文相、小泉内閣法相など歴任。