珍右翼・高世仁に突っ込む(2021年11/4日分)

胡散臭い維新の躍進 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 タイトルから解るように内容は「改憲極右」「新自由主義(弱者切り捨て)」「不祥事常習」「反共デマ常習(『敵の出方論』ガーなど)」の維新への批判です。
 俺も大筋では異論はないのでそれについては特に詳しいコメントはしません。
 それにしても「新自由クラブ」「新党さきがけ」「みんなの党」「国民新党」など多くの右派ミニ政党が過去に「自民党との票争いに敗れ」消滅したところ、維新だけが今も健在というのは訳がわかりません。これらの政党の中で「維新が一番まとも」ならまだ理解もできるのですが、むしろ逆に「一番非常識で下劣」ですからね。

 よく晴れて暖かいので、弁当もって昭和記念公園へ。
 おや、すごい数の人だ。きょうは何だっけ?と考えたら文化の日、祝日だった。

 俺のように「サラリーマン」だと「平日は勤務」「祝日は休み(出勤は例外)」なので嫌でも「祝日」は忘れません。高世も「今もジンネットを経営していれば」あるいは「ジンネット倒産以降も新たに仕事をしていれば」、おそらく「平日は勤務」「祝日は休み(出勤は例外)」であり、「11/3が祝日だと言うことを忘れていた」ということはないでしょう。高世がジンネット倒産後「毎日が日曜日」ということがよくわかります。

 「維新」は、明治維新ではなく、むしろ、資本主義に対する底辺の人々の怨嗟の声を、北一輝*1石原莞爾*2国柱会*3などが代表したあの「昭和維新」の響きを感じる。

 いやいや大阪維新にそんな物は感じませんけどね。どう見ても「大阪維新=弱者切り捨て」でしょう。大阪維新の支持者はむしろ「経済的には上層に位置する人間」ではないか。
 また、「昭和維新=資本主義に対する底辺の人々の怨嗟の声」と果たして言えるのかどうか。
 昭和維新のうち「血盟団事件」では「三井財閥総帥・団琢磨」が暗殺されてるものの、

◆515事件
 犬養首相暗殺
226事件
 斎藤内大臣、高橋蔵相、渡辺陸軍教育総監暗殺

という、その他の事件では財閥関係者が襲撃されるようなことは別にない。「昭和維新=資本主義への怨嗟」なら「財閥幹部が襲撃対象にならない」のはおかしな話です。
 襲撃理由は

◆515事件
 満州国建国について犬養首相が否定的なため
226事件
・高橋蔵相
 陸軍の軍事予算拡大要求を「その余裕がない」として否定したため
・渡辺総監
 青年将校がリーダーと仰ぐ真崎甚三郎が陸軍教育総監を更迭された後の総監。青年将校に「真崎更迭に加担した事による論功行賞」で総監になったと見なされ恨まれた。また青年将校運動に好意的な真崎と違い、総監就任後に「軍人の政治不介入を定めた軍人勅諭に反する行為」と非難し、運動弾圧の方向で動いたため

などというもので「資本主義の怨嗟」ではない。
 なお、「明治維新」においても「士族の反乱やテロ(江藤新平萩の乱西郷隆盛西南戦争、石川県不平士族による大久保利通暗殺など)」「秩父事件」といった「政府への怨嗟」があったことを忘れてはならないでしょう。明治維新もそんなに「手放しで万歳できる話」ではない。

東京12区では
岡本三成*4  公前 101,020
阿部 司  維新  80,323
池内沙織*5  共元  71,948

 「今回限定のバブル的人気」にすぎないとしても、東京において「維新が一定の力を得ているらしいこと」が恐ろしいですね。
 なお、高世も書いていますが「維新(今回、比例復活で当選)の得票を阻めば」池内氏は「良くて小選挙区で1位当選、悪くても比例復活」で当選できたわけで、その点「今後どうしていくか」が野党共闘共産党の課題ではあるでしょう。
 なお、池内氏(1982年生まれ)はまだ「永田町的には若い」ので一日も早い国政復帰を望みたい。

*1:1883~1937年。右翼活動家。226事件の黒幕として死刑判決。著書『国体論及び純正社会主義(抄)』(中公クラシックス)、『日本改造法案大綱』(中公文庫)、『支那革命外史(抄)』(中公文庫BIBLIO20世紀)(北一輝 - Wikipedia参照)

*2:1889~1949年。関東軍作戦主任参謀として満州事変を実行。関東軍作戦課長、参謀本部作戦課長、戦争指導課長、第一部長、関東軍参謀副長、舞鶴要塞司令官など歴任(石原莞爾 - Wikipedia参照)

*3:田中智学が創始した日蓮宗系の新宗教石原莞爾宮沢賢治が信者だったことでも知られる。(国柱会 - Wikipedia参照)

*4:第四次安倍内閣外務大臣政務官

*5:共産党中央委員