「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年12/3日分:荒木和博の巻)

横田めぐみさん拉致について現場から考えてみる(新潟市水道町現地了解): 荒木和博BLOG
 4分58秒の動画です。見る価値のない馬鹿馬鹿しい代物です。
 何が馬鹿馬鹿しいか。まず第一に「事件発生から何10年もたってから現地調査」なんかしても「事件の5W1H」についてわかることがあるわけがない。
 これはめぐみ氏拉致に限りません。「三億円事件(1968年)」「国松警察庁長官狙撃事件(1995年)」の現場を今「調査して」事件解決(犯人断定)につながる情報が得られるのか。得られるわけがない(時効成立の問題はひとまず起きます)。
 「事件から何10年もたってからわかることがある(そして犯人が誰かわかる)」なんて僥倖は「ミステリ小説、ドラマ」という「フィクション、エンタテイメント」の中だけであり得る話です。
 第二に仮に、「事件の5W1H」がわかったところで「めぐみ氏の帰国」には全く関係ない。「めぐみ氏帰国」で重要なことはそんなことではなく1)めぐみ氏が生きているのか、2)生きているとしてどこにいるのか、3)生きているとして、どういう外交交渉をすれば北朝鮮が「蓮池夫妻帰国」のような「めぐみ氏帰国」に応じるのかという話です。「拉致の5W1H」なんか今更わかってもそういうことには何ら役立たない(そもそも今更「5W1H」がわかることは考えられませんが)。
 「5W1H」に意味があるのは「犯人の処罰」ですが、これまた「犯人が今も生きているかわからない(事件から40年たっていますので死亡の可能性もある)」「生きていたとしても北朝鮮がかくまっており身柄拘束できるとは思えない」と言う意味で「仮に5W1H」がわかってもあまり意味が無い(そもそも今更「5W1H」がわかることは考えられませんが)。


スパイ防止法について(R3.12.3): 荒木和博BLOG
 6分10秒の動画です。見る価値のない馬鹿馬鹿しい代物です。
 何が馬鹿馬鹿しいか。まず第一に「スパイ防止法」など拉致被害者帰国に関係ない。
 第二に「拉致」は「誘拐という犯罪行為」でありスパイ防止法がなくても処罰対象です。
 第三に現行法でも勿論スパイ取締法はあります。勿論「現行法で十分か」について議論の余地はあるでしょうが、何も取締法がないかのように言う荒木らウヨの主張はデマでしかない(是非はともかく安倍政権下での特定秘密保護法もそうした取締法の一種です)。
 それにしても「中曽根内閣でのいわゆるスパイ防止法案」に当時の野党各党(社会党公明党民社党社民連共産党など)が反対したことに「ソ連や中国、北朝鮮の側にたつのか」と悪口する荒木には心底呆れますね。何に呆れるか。
 第一にあの法案が反対されたのは「マスコミの取材活動」など正当な情報収集行為が違法行為として処罰される恐れがあったからです。
 第二に「中曽根内閣当時」の「もう終わった話」を今更云々して何の意味があるのか。
 第三に
国家秘密に係るスパイ行為等の防止に関する法律案 - Wikipediaにも書いてありますが、当時の反対派には「荒木の所属した民社党」もいるのに全く何を言っているのか。


山谷自民党拉致問題対策本部長に要請【調査会NEWS3535】(R3.12.2): 荒木和博BLOG

◆特定失踪者家族と岸田総理との早期面会
◆家族からは次のように訴えました。
 「総理は金正恩と会うと言っておられるが、その折は特定失踪者のリストを必ず提示してほしい」(竹下さん)

 国内で40人も発見されてる特定失踪者など「明らかに北朝鮮拉致ではない」ので「首相が特定失踪者家族に会う」「日朝交渉で持ち出す」以前の問題です。「政府がまともに相手すべき代物」ではない。

 拉致被害者救出のため自衛隊に任務を付与すること

 自衛隊に何をしろというのか。拉致被害者の居場所もわからないのに「自衛隊で救出しろ」という与太か?

 警察官・海上保安官自衛官ブルーリボンバッジを付けるように要望

 呆れて二の句が継げませんね。そんなことが拉致被害者の帰国と何の関係があるのか。

 山谷本部長は「スパイ防止法の制定、高姉弟の拉致認定、自衛隊への付与などは立法・法改正が必要になってくるが、それぞれ容易ではない。議員立法ではなく閣法として提案・審議すべきだ。」と述べました。

 「閣法」とは「内閣提出法案」のことですが、ここで山谷が「内閣が法案提出しなくても、議員立法を目指す」と言わなかった点が興味深いですね。
 山谷は「首相」「官房長官」などといった「内閣の一員ではない」以上「閣法」云々と言ったところで彼女にできることは「内閣への要望」以外には何もありません。その要望を無視されても彼女には何もできない。
 結局「内閣が法案提出しないようなもの」を「議員立法で提出する場合」は「内閣で法案提出したいが(重要閣僚に閣法での提出に反対する人間がいるなど)政治的諸事情でできないので、自民党(あるいは自民だけでなく一部野党も含む超党派)の議員立法で提出した(議員立法での提出ならその反対派の閣僚も渋々だがOKした)」という「特殊なケース」でも無い限り「余計なことするな」と首相が反発することは目に見えています。要するに、山谷は「首相が反発するような物を議院立法で出して干されたくない」というわけです。
 そもそも山谷は「党三役ほどの大物」でもなく、これらの法案に首相の反発を無視してまで、党三役(幹事長であれ、政調会長であれ、総務会長であれ)が賛成するとも思えないという問題もありますが。
 「岸田首相に要望はするが内閣が法案提出しなかったらそれまでだ」という山谷発言によくもまあ「議員立法して下さい」などと抗議しないもんです。まあ、抗議しても無意味だと諦めてるのでしょうが。