TBS日曜ドラマ「マイファミリー」の最終回だけ見てみる(ネタばらしが一部あります)

 話題のドラマだというので興味を持ったわけですが、それまで全く見てないので最終回だけ見ました(但し最終回だけでもある程度、事件の内容は分かる。俺みたいな「話題になってから最終回だけでも見ようとする人間」もある程度想定していた描写のような気はします)。
 まあ、不自然な部分を無視すれば「それなりに面白い」とは思います。
 俺的に一番不自然なのは「真犯人*1」が「自らの起こしたある犯罪事件(傷害致死)を隠蔽」しようとして、遺体をどこぞに隠した上で狂言誘拐するところですね(完全なネタばらしを避けるために「真犯人」の名前も書かず、「見た人間でないと分からない」表現になっていますがご容赦ください。割とネット上に「完全なネタばらし」も沢山あるようですが)。あれは、かえって隠蔽どころか「下手をすれば狂言誘拐で逮捕されて、隠そうとした犯罪が表に出る」んじゃないか(結果的には逮捕されず、確かに狂言誘拐で犯人の思惑が達成されますが)。
 というか「別に遺体を隠蔽する必要ねえだろ?(表に出たって被害者と犯人のつながりが発覚するとも思えないので)」「遺体を隠すだけで狂言誘拐する必要ねえだろ?」とは思いました。
 俺が真犯人の立場だったらあんな狂言誘拐をせずに「遺体を放置して」そのまま逃げ出します。
 また最後の「主人公が妻を救出するところ」も不自然さを感じました。
 勿論「ああいう落ちにしなければ主人公が不幸すぎる(そしてそんな落ちは多くの視聴者は望んでない)」のである意味当然ですが、真犯人が「主人公の妻」を「最終的には殺害目的」で拉致したのならば拉致直後に「速攻で殺すのが自然」ではないか。
 何せ、真犯人は主人公の「妻の声を聞かせろ」という要望を拒否してますからね(だからこそ視聴者も主人公も「既に殺されてるのでは?」という悲壮感を最後まで感じた)。
 「犯人の仕掛けたデマ話(妻を殺す理由についての虚偽の動機話)」に主人公が騙された(実は騙されたふりをしてただけですが)のを見届けてから「殺害に及ぼうとする」というのもこれまた変な話です。
 いや【1】主人公が「犯人の仕掛けたデマ話」に騙されず、あるいは【2】警察が犯人の正体に気づいたこと*2などに備えて「あえて主人公の妻を殺さず」、場合によっては解放した上で、「証拠隠滅で保身を図る」つうなら話は別ですが、そのような描写には思えなかったですね。

*1:なお、真犯人については「最終回で初めて分かる」といっていいでしょう。最終回以前は「思わせぶりな描写」はあっても「こいつが犯人だ」と断言できるような決定的な材料は何もありません。この辺り、人によってドラマへの評価が分かれるでしょう。

*2:実際に気づかれて逮捕されるわけですが