今日の産経ニュース(2023年3/5日分)

ガーシー氏本当に帰国? 与野党で懐疑論広がる - 産経ニュース
 帰国しなければ除名するだけの話ですが帰国しても「陳謝後に海外に出国したり、そこまで酷くなくても国内にいながら病気などを口実に国会欠席を続ける」のではないか?なんて疑いのある輩ですからね。「最初から除名すべきではなかったか」という気持ちには共感します。


【主張】高齢者の事故 運転免許「返納」の決断を - 産経ニュース
 何故返納を決断できないのかといえば「交通機関の充実した都内はともかく」田舎では「車がないと生活できないから」です。
 もはや駅前の商店街やスーパー、デパートは寂れていて、

函館「テーオーデパート」閉店へ 跡地利用は? | NHK北海道2023.2.7
 昭和37年に開店して以来、函館市で親しまれてきた「テーオーデパート」がことし8月末に閉店します。老舗デパートの「棒二森屋」や大型スーパーの「イトーヨーカドー函館店」など、函館市で商業施設の閉店が相次ぐ

甲府の岡島百貨店、現店舗が閉店 85年の歴史に幕 - 日本経済新聞2023.2.14
 甲府市中心街にある岡島百貨店が14日、現店舗での営業を終了した。3月3日に近隣の商業ビル「ココリ」に移転し、店舗面積7分の1の規模に縮小して再スタートを切る。

パルコ閉店の発表受け市民から惜しむ声や今後に期待の声|NHK 長野県のニュース2023.2.28
 松本市中心部のシンボルとして親しまれてきた大型商業施設の「松本パルコ」が売り上げの低迷を理由に2年後に閉店すると発表したことを受けて、市民からは惜しむ声が聞かれました。

津田沼パルコ閉店、JR津田沼駅は「つだぬまパルコ駅」に…一日限定で表示板変更 : 読売新聞2023.3.1
 JR津田沼駅前で45年にわたり街の顔として親しまれた津田沼パルコが28日午後9時、閉店した。

など、閉店も珍しくない。田舎では「大きな駐車場の完備した郊外型ショッピングセンター(イオンモールコストコ三井アウトレットパークなど)」こそが消費の主流です。
 そしてそうしたところには車でないと行けない。
 家族が同居して、いつでも車で送迎してくれる、あるいは「必要なこと(スーパーでの買い物など)」は全て家族がやってくれるので外出しなくてもいいという環境でない限り、例えば「一人暮らしの老人」は車がなければ生活できません。歩いたり、自転車や電車やバスで行ったりすることが可能な場所にはスーパーがない(そもそも電車路線やバス路線も経営不振から廃止や減便(30分に1本→1時間に1本など)が増えていますが)。
 「返納しろ」と言われても返納しないのは当然です。
 返納を進めるなら「移動スーパー」「巡回バス」「コンビニやスーパーの宅配サービス」といった「買い物弱者(買い物難民)対策」が必要です。
 「買い物弱者(買い物難民)」でググる

杉田聡*1『買物難民』(2008年、大月書店)、『「買い物難民」をなくせ! 消える商店街、孤立する高齢者』(2013年、中公新書ラクレ)
◆村上稔*2買い物難民を救え:移動スーパーとくし丸の挑戦』(2014年、緑風出版)、『買い物難民対策で田舎を残す』(2020年、岩波ブックレット

「買い物難民」の高齢者支援 「移動スーパー」費用の一部補助|NHK 青森県のニュース2022.9.30
 地域の商店の減少が進む中、「買い物難民」となっている高齢者を支援してもらおうと五所川原市は「移動スーパー」の費用の一部を補助することになり、30日、お披露目式が行われました。

等と言った本(比較的入手容易な新書もある)や記事がヒットする程度にはこの問題もかなり知られるようになってきた。
 ところがこの産経記事は「危険だから返納しろ」の一点張りだから呆れます。そんなんでは誰も返納しない。

*1:帯広畜産大学名誉教授(カント哲学)。著書『クルマが優しくなるために』(1996年、ちくま新書)、『男権主義的セクシュアリティ』(1999年、青木書店)、『クルマを捨てて歩く! 』(2001年、講談社+α新書)、『レイプの政治学』(2003年、明石書店)、『道路行政失敗の本質』(2003年、平凡社新書)、『「日本は先進国」のウソ』(2008年、平凡社新書)、『カント哲学と現代』(2012年、行路社)、『天は人の下に人を造る:「福沢諭吉神話」を超えて』(2014年、インパクト出版会)、『福沢諭吉帝国主義イデオロギー』(2016年、花伝社)など

*2:著書『希望を捨てない市民政治』(2013年、緑風出版)、『歩く民主主義』(2018年、緑風出版)など