シルピア(旧日本シルク)をネタにいろいろ書いてみる(2023年6月7日記載)

すたみな太郎 東松山シルピア店の跡地に動きが!!ハードオフ工具館がオープンするみたい|埼玉マガジン2023.6.2
 焼き肉店の方がハードオフ工具館より儲かりそうなもんですけどね。意外です。まあ立地条件にもよるのでしょうが。
 なお、シルピアですが

シルピア - Wikipediaシルピアショッピングスクエア|東松山参照
 埼玉県東松山市にある株式会社シルピア(旧:日本シルク株式会社)の運営するショッピングスクエア。
 テナントとしてダイソー(100円ショップ)、コナカ(紳士服)、ハードオフ、ホビーオフ、オフハウス 、ガレージオフ4店舗(ハードオフコーポレーションが経営する中古品の買い取り、販売)、まねきねこ(カラオケボックス)、安安(七輪焼き肉)、LAVA(ホットヨガ)、ヤオコー東松山シルピア店、焼き鳥屋(三金)、OAK GYM 24(フィットネスジム)、未来亭(ラーメン)、シルピアマイホームタウン東松山*1(総合住宅展示場)等が入っている。

ですね。日本シルクというのは勿論「絹糸工場」で、日本国内で絹糸など儲からない(海外の安い絹糸に負けた)から、工場が潰れて跡地にショッピングセンターを建てたわけです。結果、会社の業態も「ショッピングセンター」がメインになった。
 シルピアというのは小生が聞いた話だと「シルク+ユートピア」というネーミングらしい。
 これは何も「旧日本シルク」に限りません。
 もともとは絹糸メーカーだった片倉工業世界遺産となった富岡製糸場も廃業する直前までは片倉の工場として稼働していた)も

片倉工業 - Wikipedia参照
◆沼津カタクラパーク
 静岡県沼津市にあるショッピングセンター。主なテナントとして、マックスバリュ*2沼津カタクラパーク店、ウエルシア薬局*3コメダ珈琲店ダイソー。なお、過去には埼玉県加須市にも加須カタクラパークがあったが今は閉店し、跡地にはヤオコー加須店が出店
◆いわき片倉フィラチャー(核店舗:イオンいわき店)
◆熊谷片倉フィラチャー(核店舗:イオン熊谷店)
◆松江片倉フィラチャー(核店舗:イオンスタイル松江)
◆白石片倉ショッピングセンター(核店舗:ヨークベニマル白石店)
◆ライフガーデンにらさき
 山梨県韮崎市にあるショッピングセンター。テナントとして、オギノ韮崎駅前店(総合スーパー) 、ノジマ(家電量販店)、サンドラッグ(ドラッグストア)、シュープラザ(シューズ)、ダイソー(100円ショップ)、プラージュ(理容・美容)、西松屋(ベビー・子供・キッズ用品)、宮脇書店(書店)、ケーヨーD2(ホームセンター)、マルハン(パチンコ)、幸楽苑(ラーメン)、くら寿司、ココス(ファミリーレストラン)、松屋(牛丼)等が入っている。
コクーンシティ(旧・大宮カタクラパーク)
 さいたま市大宮区にあるショッピングモール。コクーン1、コクーン2、コクーン3およびパークサイドビルの4棟で構成。
 コクーン (COCOON) は英語で「繭」を意味し、片倉工業が製糸業として創業したことに由来する。
 なお、コメント欄での「映画」云々というコメントは映画「コクーン*4」のことでしょう。
 コクーン1:
 紀伊國屋書店シネマコンプレックスのMOVIXさいたまをキーテナントとして、100の専門店とレストランが入居
 コクーン2 :
 「イトーヨーカドー大宮店」をキーテナントとして164の専門店とレストランが入居
 コクーン3 :
 「ヨドバシカメラマルチメディアさいたま新都心駅前店」をキーテナントとして、スポーツ用品店石井スポーツ、インテリア、生活雑貨を販売するニトリデコホーム、大手100円ショップのダイソー、植物とペット専門店のMULBERRY GARDEN、本格自転車専門店のCOGGEY等が入居

ということで業態がシルピア同様「ショッピングモール等の経営」にシフトしています。
 しかし工場跡地にショッピングモールができるんだからどれほど工場が大きかったか。富岡製糸場なんかも相当広い敷地だと思いますが。

【参考:日本の絹糸産業】

養蚕の現状 | しるくるとみおか 富岡市観光ホームページ
 日本の繭生産量は、今から約80年前、1930年(昭和5年)の40万トンをピークに減少し、昭和40年代に持ち直しの傾向が見られたものの、2016年(平成28年)には約130トンまで落ち込んでしまいました。富岡市においても昭和43年に3010戸の養蚕農家で1441トンあった繭生産量が、平成26年には12戸の養蚕農家で約4.2トンと激減しています。
 また、繭生産量の減少に伴う製糸業の衰退も著しく、平成元年に53あった国内製糸工場数は、平成20年にはわずか4工場を残すのみとなってしまいました。そのうちのひとつが富岡市の隣、安中市にある碓氷製糸株式会社です。
 これら衰退の原因は、安い労働力に支えられた海外の低価格繭の流入、後継者不足など社会的構造の変化、また、日本人の生活様式が和装から洋装へ変化したことにより絹の消費量が減ったことなどがあり、その難しい対応に迫られています。

日本の価値を見直そう!純国産シルク(絹)のいまとこれから | 最高級素材純絹(シルク)100%使用の下着通販店【Mayui】
 ピーク時には日本中に1800社以上もあった製糸工場でしたが、現在ではわずか7社しか操業していません。原料である繭を作る養蚕農家も昭和4年には約220万戸でしたが、現在は東日本を中心に500戸ほどにまで減少。日本人の和装離れが進み、シルク(絹)そのものの需要が減ってしまったこと、中国からの安くて良質な輸入品に押されていることなどが原因だと考えられています。
 養蚕農家の高齢化も進み、70歳以上の農家が大半だとされ、新規参入や復活農家も極めて少なく、日本のシルク(絹)業界は危機に瀕していると言えます。

【参考:フジテレビやTBSの現状】

決算資料が教える「まるで不動産屋のTBS」「老人ホーム運営フジ」(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)週刊現代」2018年2月10日号
 商業施設『ブリーゼブリーゼ』は、「リストランテ・ヒロ」などのグルメ店や人気アパレルショップでテナントが埋め尽くされ、ショッピング客で賑わう。
 昨年には『よしもと西梅田劇場』ができて盛り上がりを見せる西梅田エリアのランドマーク的存在といえるが、この『ブリーゼタワー』があのフジテレビを抱えるフジ・メディア・ホールディングス(HD)の貴重な「収益源」であることを知る人は少ない。
 フジテレビといえば、いまや視聴率で民放4位が定位置の「負け組」テレビ局。'17年4-9月期決算では民放5局で唯一の営業赤字に転落し、かつて12年連続で視聴率トップに立った面影はもはやない。
 にもかかわらず、この会社がいまだ年収1000万円を超える高給社員をたくさん抱えていられるのはなぜか。そんな素朴な疑問に答えてくれるのが、この「ビル」なのである。
 フジ・メディアHDの決算書を見るとそのことがよくわかるので、順を追って説明しよう。
 '17年3月期を例に取れば、まずフジ・メディアHDが1年間で稼ぎ出した営業利益は223億1900万円。そのうち、テレビCMなど広告収入を柱とする「放送事業」で稼いだ分は68億3000万円だ。
 テレビ局の経営といえばCMこそが一番の稼ぎ頭だと思っている人は多いだろうが、フジ・メディアHDの場合は全体の3割ほどということになる。
 しかも、この「放送事業」の利益には、フジテレビだけではなく、BSのビーエスフジ、ラジオのニッポン放送が稼いだ広告収入なども含まれているので、純粋にフジテレビの利益分だけを抜き出すと40億2700万円。
 つまり、テレビ事業は全社の18%分しか稼いでいない。
「5年前の'12年3月期には、会社全体332億円の営業利益のうちフジテレビだけで250億円(全体の約75%分)を稼いでいて、フジ・メディアHDは文字通り『テレビの会社』だった。
 それが視聴率の低迷に合わせるようにフジテレビ本体の利益減が始まり、'15年3月期には会社全体の利益のうちフジテレビが稼ぐ分は41%と『5割切り』をした。
 フジテレビの不調は年々深刻化し、'16年3月期には全体の利益の『4分の1』も稼げなくなり、業界関係者に衝撃が走った」(経済ジャーナリストの鷲尾香一氏)
 それが'17年3月期には2割を下回るまでになっているわけだが、そんな絶不調のテレビ事業に代わって、いま会社の利益を支えているのが「都市開発事業」なるもの。
 '17年3月期には約110億円の営業利益を上げ、会社全体の利益の約半分を支えている文字通りの「稼ぎ頭」である。
 その「都市開発事業」の中核を担っているのがサンケイビル。まさしく冒頭の『ブリーゼタワー』を手掛ける会社である。
サンケイビルは『S-GATE』ブランドを中心とした賃貸オフィスビルから、『ルフォン』ブランドのマンション、『ウェルケア』ブランドの老人ホームまで手掛ける総合中堅デベロッパー。
 都市開発事業の営業利益約110億円のうちサンケイビル分は86億2500万円。比較するとフジテレビの2倍超を稼いでいる計算になる。昨年度は売上高、営業利益ともに過去最高を更新するほど、経営も絶好調です」(元日本総研メディア研究センター所長でオフィスN代表の西正氏)
 もはやフジ・メディアHDはこの会社なくしては成り立たないほどの存在になっているわけだが、そんなサンケイビルと並んで、「都市開発事業」を支えているグランビスタホテル&リゾートなる会社もある。
 昨年度の営業利益約20億円はビーエスフジとほぼ同水準と言えば、その存在感の大きさがわかるだろう。
 グランビスタホテル&リゾートは全国の名門ホテルや観光施設を保有・運営しており、千葉県の水族館『鴨川シーワールド』もその一つ。
 ゴルフ場や高速道路のサービスエリア内のレストランなども幅広く手掛けていて、訪日観光客需要をうまく取り入れて稼いでいる。
 テレビではなくて不動産が「本業」。これがフジ・メディアHDの偽らざる姿なのである。
 そんなフジ・メディアHDと同じく、「テレビ以外」で稼ぐのがTBSHDだ。
 TBSHDの営業利益('17年3月期)198億7800万円の内訳を見ると、最も多く稼いでいるのがフジ・メディアHDと同じく「不動産事業」。営業利益77億3600万円は全体の4割ほどを占めている計算になる。
 TBSHDでは、不動産事業の「次」に稼ぐのもテレビ事業ではなく、営業利益61億6800万円で利益全体の3割超を占める「映像・文化事業」。
 映画や展覧会、演劇などを手掛ける部門だが、じつはその利益の多くを稼いでいるのはそうしたイベントビジネスではなく、スタイリングライフHDとグランマルシェという2社だ。
「スタイリングライフHDはあの輸入生活雑貨店『PLAZA』などを運営している会社で、業績は絶好調。化粧品などの製造・販売も手掛けていて、昨年はオリジナル化粧品『サボリーノ目ざまシート』が累積販売で1億枚を超えるほど大ヒットしています。
 グランマルシェは通販会社で、TBSで放送されている『買い運!おびマルシェ』『キニナル金曜日』などでのテレビ通販が好調。メーカーと組んで開発している美容機器なども売れていて、今年度上期の営業利益は前年比で約275%増と大躍進中です」(前出・鈴木氏)
 対照的に、いまも「テレビ一本足」の経営を続けているのが日本テレビHDとテレビ朝日HDである。
 日本テレビHDの場合、会社全体の営業利益525億2600万円('17年3月期)のうち、テレビCMを主な収益源とする「メディア・コンテンツ事業」が9割以上の482億円ほどを稼ぐ。
 テレビ朝日HDも、会社全体の営業利益172億7800万円に対して「テレビ放送事業」が85%超の149億2900万円を稼ぐテレビ依存型の収益構造になっている。
 そのため、両社ともに「テレビ以外」にもビジネスを拡大しようとしているが、いまだ道半ば。
 たとえば、日本テレビHDは'14年にスポーツクラブ大手ティップネスを買収して事業の柱にしようとしているが、その「生活・健康関連事業」の営業利益はいまだ全体の5%も稼げていない。
 テレビ朝日HDは'17年度中間決算で、大幅減益となったが、これはひとえにテレビのCM収入が減少したのが原因。前年度は「リオ五輪効果」があったが、それもなくなったことで、テレビ放送事業の営業利益が前年同期比で15億円以上も減少してしまった。

 フジの不振については赤字の会社がそのような資金援助を行うのってのは、完全な背任じゃないのという気がする - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2016.1.2)を紹介しておきます。

*1:昔はTBSハウジング東松山だったのですがTBSが他の会社に手放したようです。なお、今はTBSは新越谷(埼玉県越谷市)、草加(埼玉県草加市)、伊勢崎(群馬県伊勢崎市)、太田(群馬県太田市)、宇都宮ベルモール(栃木県宇都宮市)、宇都宮インターパーク(栃木県河内郡上三川町)の6会場があります(TBSハウジング - Wikipedia参照)。TBSの不動産事業についてはググってヒットした決算資料が教える「まるで不動産屋のTBS」「老人ホーム運営フジ」(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)を紹介しておきます。

*2:前身はヤオハンジャパンだが今はイオン系列

*3:イオン系列のドラッグストア

*4:1985年公開。アカデミー賞助演男優賞ドン・アメチー)を受賞(コクーン (映画) - Wikipedia参照)