今日の朝鮮・韓国ニュース(2023年1月8日分)(副題:蓮池薫のアホさに呆れる)

テレビ朝日【独自】蓮池薫さん初証言 横田めぐみさん“死亡”の嘘「北朝鮮はごまかしきれない」1月7日『サンデーステーション』より
【完全版】蓮池薫さん初証言 拉致被害者の生活と横田めぐみさんら「8人死亡」の嘘(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュースでも紹介があります。【独自】蓮池薫さん初証言 横田めぐみさん“死亡”の嘘「北朝鮮はごまかしきれない」はコピペ禁止設定なので【完全版】蓮池薫さん初証言 拉致被害者の生活と横田めぐみさんら「8人死亡」の嘘(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュースからコピペしました)

 1977年、バドミントンの部活の帰り道に13歳で拉致された横田めぐみさん。北朝鮮は「うつ病で入院中に自殺」したと主張していますが
拉致被害者 蓮池薫さん)
「北の言ってること、自分で命を絶った、あれは考えられないですね。だって日本に帰らなきゃって強い思いを持っていらっしゃる。そういう方が簡単に諦めて*1、嘘ですよ」

 やれやれですね。
 北朝鮮の自殺主張が正しいかどうかはともかく、「あの人は日本に帰りたがっていた、自殺するわけがない!」てそんなのは生存説のまともな根拠とは言えません。
 人間はふとしたことで衝動的に自殺することはあり得るわけです。
 世の中、絶対に自殺しない「そんな意志の強い人間」ばかりではない。俺も「今自殺の意思など勿論全くない」ですがそれは「生活苦、重病(末期ガン等)など自殺を考えるほどの深い絶望が幸いにして現在ないから」にすぎないと思っています。
 蓮池氏は「俺たち夫婦は自殺しなかった」というのでしょうが「蓮池夫婦」と「めぐみさん」は別人格です。
 「俺たち夫婦が絶望して自殺しなかったからめぐみさんも自殺なんかしない」という論理関係にない。
 しかも
1)1978年の拉致当時、蓮池氏も妻も成人していた(蓮池氏は1957年生まれ、妻は1955年生まれ)のに対し、1977年の拉致当時、めぐみ氏(1964年生まれ)は13歳(中学1年生)
2)「お互い日本にいたときから蓮池氏と妻は恋人同士で、北朝鮮に来てからも励まし合って生きてきた」のに対し、めぐみ氏はたった一人で拉致された(めぐみ氏に夫はいたが、拉致された韓国人であって見ず知らずの人間)
と言う意味ではめぐみ氏の方が「精神的にきつかった」でしょうに。

 1987年から暮らしたという平壌市内の大陽里(テヤンリ)招待所。めぐみさんはこの頃、韓国人拉致被害者の金英男(キムヨンナム)氏と結婚し、娘のウンギョンさんを産みました。蓮池さんや地村さんはめぐみさんと家族ぐるみの交流をしていたといいます。
 北朝鮮がめぐみさん「死亡」の根拠として日本側に提出した「死亡確認書」。死亡日は1993年3月となっていましたが…
拉致被害者 蓮池薫さん)「いつまで一緒に暮らしたかというと1994年の3月なんですね。だから1993年(に死亡)は嘘だと」

 なお、この蓮池発言が非常に問題があることは以下の事実で明らかです。

横田めぐみ - Wikipedia参照
 北朝鮮側は当初、「1993年1月にノイローゼになって入院し、3月、精神病で入院していた平壌市内の病院で自殺した」と説明した。しかし、後に帰国した拉致被害者*2の発言により1993年以降も生存していたことが確認されると「1994年4月に自殺した」という説明に訂正された。

 蓮池氏とテレ朝が「1994年4月に自殺」と北朝鮮が説明を変更したことに触れないのは不適切(そして不誠実)でしょう。
 そして、理屈上は「1994年4月に自殺と言う事実を何故か認めたくなかったので、1993年3月と当初、虚偽発表したが、蓮池証言で本当の死亡時期(1994年4月)に修正した」と言う可能性が否定できない。
 当然ながら、この蓮池発言は新証言ではなく新味はない。話題にならないのは当然ですし、テレ朝が「新事実」であるかのように報じるのは「おいおい(呆)」です。

 めぐみさんのものとして提出した遺骨について北朝鮮は「夫の金英男氏が1997年から保管していた」と説明していますが…
蓮池薫さん
「1997年というと少なくても1997から1999年くらいまでは、我々はその部屋にしょっちゅう行っているのに遺骨がなんでないのって話ですよ、見たこともないし。めぐみさんがもし亡くなったということを知ったら我々に言うわけじゃないですか。それから遺骨の相談もするでしょうし、一切ない。」

 第一に「相談がなかった」「遺骨らしい物を見たことがなかった」が「事実」としても、それは
1)「夫の金英男氏」が遺骨を保管しながら「蓮池氏に相談しなかった、遺骨を見せなかった」あるいは
2)今はともかく1997~1999年は「金英男氏ではなく別の人間(例えば彼女が死亡した病院)が保管していた(しかし何故かそれを隠している)」にすぎない可能性があります。
 第二に「1997年から保管が嘘→その時点では存命」だとしても、それは「現在でも存命」を意味しません。
 いずれにせよこの発言も過去に既にあったと思います。新事実では全くない。話題にならないのは当然ですし、テレ朝が「新事実」であるかのように(以下略)。

 蓮池さんは、北朝鮮が従順だとみた5人*3だけが日本に帰され、思い通りにならず、不都合なことをしゃべるかもしれない8人*4が「死亡」とされた可能性があるとみています。

 蓮池氏だけでなく家族会や救う会も言っている話ですが「不都合なことて何よ?」ですね。生存説を正当化するための「後付けの理屈」ではないのか。

 北朝鮮に向けて、拉致された可能性が排除できない特定失踪者*5拉致被害者の家族のメッセージを届けている短波ラジオ「しおかぜ」。
 横田滋さんが生前収録した音声が今も放送されています。
(声:横田滋さん(2015年収録):省略)
(声:横田早紀江さん(2005年収録):省略)

 「だから何?」ですね。ただのお涙頂戴でしかない。
 テレビ朝日もこんなくだらない放送をしないで欲しい。
 まあ、「能登震災(1/1以降)」「池田議員の逮捕(1/7)」などビッグニュースがあるとはいえ、蓮池発言がほとんど話題にならないのは「拉致の風化」もあるでしょうが、「内容に乏しいこと」も大きいでしょう。

*1:拉致直後に自殺ならともかく「1993年3月(北朝鮮当初発表)」「1994年4月(北朝鮮修正発表)」は1977年の拉致から15年以上経っており「簡単に諦めて」どころか「絶望のあげく、自殺してもおかしくない年数」でしょう。

*2:勿論、その一人は蓮池薫

*3:地村夫妻、蓮池夫妻、曽我ひとみ

*4:横田めぐみ氏(自殺)の他は、北朝鮮の発表では「有本恵子氏、石岡亨氏(ガス事故死)」「市川修一氏、増元るみ子氏(心不全で死亡)」「田口八重子氏、松木薫氏(交通事故死)」「原敕晁氏(肝硬変で死亡)」(政府認定の拉致被害者|外務省参照)

*5:国内で40人以上発見され全て北朝鮮と関係なかった特定失踪者(ほとんどが自殺的失踪だが、一部に足立区女性教諭殺害事件 - Wikipedia等の犯罪被害(勿論犯人は北朝鮮と無関係)や事故死がある)など拉致ではない。