今日のロシアニュース(2024年1月14日分)

ロシア外相、米国との水面下での接触認める 「昨年、考えを伝えた」 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル
 発言が事実ならば、問題は「どんな水面下協議をしていたのか」です。「ウクライナを無視して」であれ、「ウクライナの同意を得て」であれ米国が「停戦(あるいは終戦)の水面下交渉」をしていたのなら衝撃です。


中国首相、ゼレンスキー大統領と会談拒否か ダボス会議閉幕へ 戦争終結見通せず - 産経ニュース
 報道が事実として「うかつに手を出すと後が厄介。変な期待をされても困る」と中国が気後れしたのか?
 「ゼレンスキーと李が会う前に事務方でいろいろ調整しないと。それ無しで会うのはリスキーすぎる」「李首相は地方政治*1しか経験がないので、外交問題は基本的に王毅外相の担当」「『国家元首』ゼレンスキーと会談するなら李首相ではなく『国家元首』習主席」など今回の件について「中国の考えが何か」わからないと評価は困難です。


ウクライナ提唱の和平案 スイス外相“実現に向けた議論にはロシア参加が必要” | NHK | ウクライナ情勢

 協議のあとの記者会見で、ウクライナとともに共同議長を務めたスイスのカシス外相は、「何らかの形でロシアをこのプロセスに参加させる必要がある。ロシアの関与なしでの平和はありえない」と述べ、今後の議論にはロシアを参加させる必要があるという認識を示しました。

 ロシアが当事者なんだから当たり前の話です。
 「ロシアが飲めない和平案」など「飲まないロシアが悪い」とウクライナがロシア批判するための「政治的道具」でしかないでしょう。そんな和平案を出すなど「交渉で和平する気がない(例えば、長期戦でロシアに厭戦気分を生み、ウクライナの言い分を飲ませる)」と宣伝してるようなモンでしょう。

 ウクライナのイエルマク大統領府長官は、「単なる停戦は平和への道ではない。選択は簡単であり、負けて消滅するか勝って生き続けるかだ」と述べ、徹底抗戦を続けてロシア軍を完全に撤退させたうえでの停戦でなければ本当の平和とは言えないとの認識を示しました。
 ウクライナとしては、去年12月にサウジアラビアで開かれた非公式協議で、複数のグローバル・サウスの国々の高官から、ロシアと停戦するよう説得する発言が相次いだことから、改めてそうした説得に抵抗した形です。

 「徹底抗戦を続けてロシア軍を完全に撤退」は現実問題として到底無理だと思います。仮に「実現可能」だとしても何年かかることやら。既に2022年2月の開戦から1年以上が経過し、そろそろ2年目に突入します。
 「即時一括全員帰国」にこだわり、時間を空費する「拉致被害者家族会みたい」というと「俺を嫌う」id:kojitaken辺りが「北朝鮮やロシアのシンパ」扱いしてくれるのでしょう。でも家族会もウクライナも「現実を無視する」わけにもいかないでしょう。


ロシア プーチン大統領の長女マリヤ氏がメディアに ウクライナ侵攻には言及せず | NHK | プーチン大統領
 「ロシア政府による何らかの政治的思惑」があり「彼女個人が独断で出演」ではないでしょうが、インタビューにおいて

 マリヤ氏がプーチン大統領の娘であることについて触れられていません。

というのは謎です。そもそも彼女について「説明無しでプーチンの娘とわかるほどロシア国民に彼女は知られてる」のか、それとも「むしろプーチンの娘と知られたくないから隠した(にもかかわらず何らかの思惑でテレビ出演した?)」のか。


米、ウクライナに供与した軍事物資を追跡できず 1450億円相当 | 毎日新聞

 米国防総省は12日までに、米国などがウクライナに供与した約10億ドル(約1450億円)相当の軍事支援物資に関し、米当局が適切に追跡できていないとする監察総監による報告書を公表した。
 米国や友好国がウクライナに供与し、保管や使用状況の把握が義務付けられている約17億ドル相当の武器などのうち、約10億ドル分がポーランドの補給拠点やウクライナの前線へ送られた後、追跡できていなかった。

 つまりは軍事支援の一部について1)「横領など汚職の疑い」や、2)不正ではないがウクライナ側の官僚主義などによって「適切に使用されてない疑い(事実上、塩漬け状態?)」が否定できないと言うことでしょう。
 「支援消極派(トランプ派など)」は「支援が全て適切に使用されていても」、支援反対ですが、これでは余計「支援反対」でしょう。
 米国政府がこうした発表に踏み切ったのは「こうした事実を隠せない」「発表した上で『ウクライナに適切な対応を求める』から『支援に賛成してくれ』と支援消極派を説得する」と言う思惑でしょうが果たして上手くいくか。
 米国的には「ウクライナの体たらく」は「頭が痛い」でしょう。

*1:永康市党委員会書記、温州市党委員会書記、浙江省長、江蘇省党委員会書記、上海市党委員会書記を経て首相