「前衛」8月号について「興味のある内容」のうち「俺なりに何とか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れています。「俺の無能」のため「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
◆核兵器禁止条約3年の到達:戦後・被爆80年にむけて(川田忠明*1)
(内容紹介)
赤旗等の記事紹介で代替。
「核禁条約」6年連続採択/国連決議 加盟国の6割が賛成/日本は具体的な行動迫らず2024.1.4
決議「核兵器禁止条約」は6年連続で採択されました。国連加盟国の約6割が賛成しました。
決議は核兵器禁止条約に未参加の国に「可能な限り早く」参加するよう求めています。
主張/核兵器のない世界/禁止条約が新時代切り開いた2024.1.6
知事 日本が「核兵器禁止条約」の批准求める用紙に署名|NHK 岩手県のニュース2024.7.8
(ボーガス注:岩手県の)達増知事は8日、核兵器の開発や保有、使用などを禁止する「核兵器禁止条約」への日本の参加を求める県内の団体*2と県庁で面会し、日本の条約の批准を求める用紙に署名を行いました*3。
達増岩手県知事、知事で初めて日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名に賛同 | 原水協通信 on the web
達増拓也県知事が7月8日、全国の知事で初めて「禁止条約参加署名」に署名しました。
核禁条約に参加を 国連会議採択7年/683地方議会が意見書2024.7.8
岩手県は県議会と全33市町村議会で可決*4。県・市町村議会を合わせて7割を超えたのは秋田、新潟、長野、鳥取、岡山、広島、徳島の7県*5です。
◆迷走する自公の悪政からどう脱却をはかるか:あらためて市民と野党の共闘の意義を問いかける(中野晃一*6)
(内容紹介)
何故岸田政権が続くのかについて
1)大阪万博の体たらくで失速しているとは言え、未だ一定の支持率を保有する『エセ野党』維新の存在
2)(立民との関係に配慮し言葉を選んではいる物の)泉の代表就任以降、立民が維新にすり寄る姿勢であること(この点は村野瀬玲奈の秘書課広報室など多くの『泉に批判的な左派、リベラル』が指摘していますが)
を指摘する中野氏です。
しかし「だからといって野党共闘は終わったとか無駄だとか思わない」「悔しいが、我々の運動は立憲野党(立民、共産、社民、れいわ)に代わる政党を立ち上げるだけの力も無い」「野党共闘以外に選択肢が無い」としている点は好感が持てます。
特に中野氏が「悔しいが、我々の運動は立憲野党(立民、共産、社民、れいわ)に代わる政党を立ち上げるだけの力も無い」としている点は大変良い。kojitakenや松竹などそうですが「偉そうなこと言ってるけど、あんたに何ができるの?」と言いたくなる輩に比べて謙虚な中野氏です。
◆ 「政治改革」30年の負の遺算:目を覆うばかりの自民党の凋落[下](小松公生*7)
(内容紹介)
新刊紹介:「前衛」2024年7月号 - bogus-simotukareのブログで紹介した「上」の続き。
上では「安倍のモリカケ桜疑惑、岸田政権下で発覚した裏金疑惑」が「負の遺産」「凋落」とされていましたが、今回は
◆秋本真利*8の風力発電汚職
◆柿沢未途*9(議員辞職、有罪判決が確定)の公選法違反
◆吉川赳*10(自民離党*11)や宮沢博行*12(議員辞職し、森由起子が繰り上げ当選)のパパ活問題
◆長谷川岳のパワハラ問題*13
「ぶち切れるよ」長谷川岳議員 なぜ道職員は面談をやめなかったのか | 毎日新聞2024.5.31
「僕はぶち切れるよ」。
そんな「威圧的言動」を札幌市はじめ地元自治体職員に繰り返し、非難を浴びた自民党の長谷川岳参院議員(北海道選挙区)が参議院特別委員会の委員長辞任に追い込まれた。
等「それ以外の最近の自民党国会議員の醜聞」が取り上げられてます。まさに「不祥事(秋本の収賄、柿沢の公選法違反、宮沢、吉川のパパ活、長谷川のパワハラ)のデパート=自民」と言うべきでしょう。そして「一番の打撃は裏金疑惑」でしょうがこれらの不祥事もそれなりに「自民への打撃」ではあるでしょう。
そういえば「元自民衆院議員(現役では無い:犯行は政界引退後)」であり、前衛記事も取り上げていませんが、
今野智博 - Wikipedia
無資格者に名義を貸し法律事務をさせた(非弁提携)として、弁護士法違反容疑で2024年6月13日に警視庁に逮捕された。警視庁によると、今野は2023年9月から2024年3月、弁護士資格のない男女を使って、ニセ電話詐欺や国際ロマンス詐欺などの被害を受けた全国の約900人の法律事務を請け負い、計5億円の着手金報酬を得ていた。被害金の返還に至ったケースはほとんどないとみられる。7月2日に弁護士法違反で起訴された。
今野智博容疑者の「共同受任先」弁護士も名義貸し行為か 元衆院議員の関係する弁護士法違反事件:東京新聞 TOKYO Web2024.7.2
「まさか(ボーガス注:元自民党代議士の)弁護士が依頼者を裏切るなんて」。
予期せぬ二次被害に遭った男性は「もう何を信じたらいいか分からない」とつぶやいた。
という「今野智博*14の弁護士法違反」も最近話題になりましたね。「政界引退後の犯行」とはいえ、今野のような男を一時は国会議員にした自民の罪も重いでしょう。
【追記】
すっかり忘れてましたが、自民不祥事についてはそういえば「魔の2回生、3回生、4回生(安倍チルドレンとも言う)と言う言葉がありましたね。それについても以下の通り触れておきます。「魔の2回生、3回生、4回生」の製造者という意味でも安倍の罪は重い。
なお、こうした「魔の2回生」の誕生原因の一つとして「自民党に有利な小選挙区制のため、選挙の苦労が中選挙区制に比べ小さいこと」「政党助成金導入によって金の苦労が減ったこと(執行部に忠誠を尽くす限り、執行部がそれなりの金をくれる)」を前衛記事は指摘しています。やはり「小選挙区制と政党助成金は廃止すべき」と思いますね。
参考
二階氏「政治ひっくり返る」 不倫、失言、金銭トラブル…「魔の2回生」に自民重鎮が激怒 - 政治・社会 - ZAKZAK2017.4.21
自民党の当選2回の衆院議員がまた不祥事を起こし、政府・与党幹部から19日、激怒の声が相次いだ。
怒りの対象は女性問題が発覚して(ボーガス注:第3次安倍第2次改造内閣)経済産業政務官を辞任した中川俊直衆院議員だ。20日発売の週刊新潮によると、妻子がいる中川氏は女性と不倫関係になって海外で「挙式」し、別れ話がこじれて女性宅のドアをたたき、警視庁にストーカーとして登録されたという。
自民魔の2回生失言 「がん患者働かなくていい」の大西英男衆院議員 「マスコミ懲らしめる」「巫女さんのくせに」に次いで3度目の謝罪(1/2ページ) - 産経ニュース2017.5.22
自民党の「魔の2回生」が、またも失態を演じた。大西英男*15衆院議員=衆院東京16区、当選2回=が22日、がん患者について「働かなくていい」とした自身の発言について「患者の気持ちを深く傷つけた。おわびする」と謝罪した。
発端は、受動喫煙防止対策を盛り込む健康増進法改正案を議論した15日の自民党厚生労働部会だった。がん患者に寄り添うよう求めた三原じゅん子*16参院議員の発言中、大西氏は「働かなくていい」とやじを飛ばした。三原氏は同日のブログで、大西氏の名を出さず「心底怒りで震えた」と記した。
法案は飲食店の扱いが焦点となっており、原則として全店禁煙を目指す厚生労働省案と、小規模飲食店には例外を認めるべきだとの自民党案が対立している。
大西氏の失言は初めてではない。平成27年6月に「マスコミを懲らしめる(ボーガス注:例えば、赤旗自民議員、暴言止まらず/「マスコミ懲らしめる」(2015.7.1)参照)」、昨年3月には「巫女さんのくせに何だ(ボーガス注:例えば、「巫女のくせに何だ」自民・大西氏がまた失言 「誘って札幌の夜に説得をしようと…」とも - 産経ニュース(2016.3.24)参照)」と発言し、その度に「心より反省する」と謝罪してきた。
下村博文*17幹事長代行は大西氏に口頭で厳重注意したが、民進党の野田佳彦*18幹事長は記者会見で「人間失格だ」と痛烈に批判した。
魔の2回生 - Wikipedia
第46回衆院選(2012年)で安倍晋三率いる自民党が大勝し、政権交代した際に初当選した多数の議員が、2014年の第47回衆院選にも当選し「2回生」となった後、第3次安倍内閣において不祥事で離党や議員辞職に追い込まれる事件が続出したことから使われるようになった語である。安倍チルドレンとも言う。この言葉を考案したのは産経新聞編集局整理部の森山志乃芙(しのぶ)記者。2017年4月20日付の産経新聞朝刊の記事に「不倫、失言、金銭トラブル、自民『魔の2回生』に重鎮激怒」との見出しをつけた。「魔の2回生」は、2017年の新語・流行語大賞のトップテンに選ばれ、森山記者が賞を受賞した(例えば流行語大賞、「魔の2回生」で産経新聞記者が受賞 「笑い話にできる立派な政治家に」 - 産経ニュース(2017.12.2)参照)。
【「魔の2回生」の具体例】
◆武藤貴也(滋賀4区)
2015年8月18日、武藤が知人に「値上がり確実な新規公開株を国会議員枠で買える」などと持ちかけたとして、金銭トラブルとなっていたことを『週刊文春』が報道し、8月19日に離党。また、8月26日、『週刊文春』で、未成年の男性を買春していたことが報じられた。2017年の第48回衆院選には立候補せず、2019年4月の滋賀県議選に立候補するも落選。この際の公職選挙法違反により在宅起訴され2021年7月に有罪判決を受けた。
2023年4月23日、東京都千代田区の路上で知人男性を自身が運転するレンタカーの車内に押し込み、数百メートルほど走らせたとして監禁の現行犯で逮捕された。東京地検は9月12日付で不起訴処分とした。
2024年2月27日、免停期間中に乗用車を運転し、対向車に衝突し相手側にけがをさせた。28日、自動車運転処罰法違反(無免許過失傷害)の疑いで逮捕された。
→ここまで酷い人間を「自民党はその人間性を見抜けなかったのかよ」感は否定できませんね。ここまで酷いのも相当ですが
◆中川俊直(広島4区)
・森内閣官房長官、自民党政調会長(小泉総裁時代)、幹事長(安倍総裁時代)を務めた中川秀直の次男。 2017年3月9日発売の『FRIDAY』が、前川恵・自民党衆院議員(当時、現在は政治家引退)との不倫(中川は既婚者)を報道。続いて、4月20日発売の『週刊新潮』に、「前川とは別の女性」との海外での挙式と、この女性が中川との別れを決意すると、中川がストーカー行為を行い、警察にストーカー登録されたという記事が掲載されることを知らされた中川は、4月18日に第3次安倍第2次改造内閣経産大臣政務官を辞任。4月21日には離党した。さらに4月28日発売の『FRIDAY』が、中川が父親・秀直の秘書を務めていた時代に「集団レイプ」行為をして事件になりそうになったのを、父親がもみ消していた疑いを報じた。2017年10月の第48回衆院選には不出馬で自民党からは当選同期で前回まで比例単独当選だった新谷正義*19が公認され当選。2021年の第49回衆院選では無所属で出馬したが、新谷らに敗れ落選。
・『週刊文春』2018年7月26日号によると、中川は2016年から2年8カ月以上にわたり、前川恵衆議院議員(当時、現在は政治家引退)に嫌がらせメールを送り続けていたという。前川が農林部会に所属していた2016年10月、関連イベントに、当時、自民党農林部会会長であった小泉進次郎*20と一緒に参加した際には、中川は「くたばれ。進次郎狂いのきちがい。死ね」と送ったという。
・2022年、自身のFacebookの自己紹介に舞台俳優(芸名は中川サンタ朗)の肩書を加えた
→一般的には親が築いた三バン(カバン(資金力)、看板(知名度)、地盤(後援会))で「選挙安泰な自民党の2世議員」でありながら「レイプもみ消し疑惑」等、醜聞の酷さから、自民に見捨てられ政界引退に追い込まれた中川俊直です。父親が官房長官、幹事長等を歴任した大物であることを考えれば「小泉元首相(小泉純也元防衛庁長官の子)」「安倍元首相(岸元首相の孫、安倍晋太郎*21元外相の子)」「福田康夫元首相(福田赳夫元首相の子)」「河野*22デジタル相(河野一郎*23元建設相の孫、河野洋平*24元衆院議長の子)」等のように、当人がまともならそれなりの要職に就いたでしょうに。まあ、このうち「安倍(モリカケ桜疑惑など)や河野」はまともではありませんが。河野については澤藤統一郎の憲法日記 » 河野太郎 「『桜を見る会・前夜祭』に関する公開質問状」を受領拒否、こんな文字通りの前世紀の遺物の反共演説を今時聞くとは思わなかった - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を紹介しておきます。
なお、中選挙区時代に比べ世襲議員が増え、その質も酷いことについても前衛記事は「自民党に有利な小選挙区制のため、選挙の苦労が中選挙区制に比べ小さいこと」を指摘しています。やはり「小選挙区制は廃止すべき」と思いますね。
◆豊田真由子*25(埼玉4区)
2017年6月、『週刊新潮』によって秘書へのパワハラが報じられ、同年8月10日に離党。同年10月の第48回衆院選は無所属で立候補したが落選。
◆橋本英教(岩手3区、比例復活)
公務時でも朝から飲酒すること*26、議員宿舎に愛人を住まわせたことが『週刊新潮』2017年7月6日号に報じられた。その結果、選挙区各市町村の支部長など8名から自民党本部宛てに連名で、橋本の更迭を求める「嘆願書」を提出され、橋本は自民党岩手県連副会長を辞任。2017年の第48回衆院選では、比例東北ブロック25位で立候補し落選。2018年9月7日に病死。
また、「マスコミを懲らしめる」発言で物議を醸した文化芸術懇話会*27が問題となった際、その出席者の多くが2回生であった。
【魔の3回生】
第46回総選挙当選組の多くが2017年の第48回衆議院議員総選挙でも再選を果たし、魔の3回生と呼ばれるようになる。
◆田畑毅(愛知2区、比例復活)
2019年2月、知人女性への準強制性交、盗撮が発覚。離党した後、3月1日に議員辞職。その後、被害女性との間に示談が成立し、女性側が刑事告訴を取り下げたことで不起訴処分となった。
◆石崎徹(新潟1区、比例復活)
2019年7月、秘書へのパワハラ、英語のレッスンで知り合った外国人女性に買春をもちかけたことなどが週刊誌で報じられ、同年8月3日、新潟1区支部長を辞任。2020年10月22日、離党。衆議院の任期満了を間近に控えた2021年9月、次期衆院選に日本維新の会から出馬することを理由に議員辞職。2021年の第49回総選挙では維新から出馬するが、選挙区で落選、得票率が10%に満たず供託金を没収され比例復活の資格も失った。
2022年2月11日、維新の県組織にあたる「新潟維新の会」の設立を発表し、幹事長に就任。12月28日、党本部が定数10増10減による新区割りに対応した支部長を発表し、石崎は新潟1区の支部長に選任された。
→不祥事を起こして知事を辞任した人物を参議院選挙の比例代表に出馬させる維新というところもひどい政党だといまさらながら思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)もそうですが「不祥事(買春や秘書へのパワハラ)で自民を離党した石崎」を擁立する維新も全く酷いもんです。
◆武井俊輔*28(宮崎1区)
2021年6月8日夕方、武井の60代男性公設秘書が運転する自動車が、東京都港区六本木の交差点付近で自転車にぶつかった。秘書は車を運転したまま現場を立ち去る(要するにいわゆる当て逃げ行為)が、赤信号で止まっているところを、追いかけた自転車の男性によってふさがれた。後部座席に武井が乗っていたこと、車が車検が切れていて自賠責保険を更新していない状態であったこと、武井も秘書も男性を救護しなかったことなど、様々な問題が発覚。自民党県連は同年6月24日に役員会を、6月27日に選挙対策委員会を開き、次の第48回衆院選で武井を党本部に公認申請しないことをそれぞれ決めた。第49回衆院選では公認は得たものの保守分裂を招き選挙区では落選、比例復活当選となった。
◆加藤寛治*29(長崎2区)
2018年5月10日に行われた、加藤が所属する細田派(現安倍派)の定例会合で、「結婚披露宴に出席した際には『必ず3人以上の子供を産み育てていただきたい』『世の中には、いくら努力しても子どもに恵まれない方々もいます。無理を言うのは酷でありますから、そういう方々のために3人以上が必要なんですよ』『結婚しなければ、子供が生まれず、人様の子供の税金で老人ホームに行くことになる』と呼び掛けている」と述べ、出席者からセクハラで失言ではないかと非難された。加藤はその後「誤解を与えたことに対し、おわびします」として発言を撤回した。加藤は第49回総選挙に出馬せず、長男の加藤竜祥が地盤を引き継いで初当選を果たした。
【魔の4回生】
◆神田憲次(愛知5区)
第2次岸田第2次改造内閣で財務副大臣に就任した神田だが、過去の税金未納により4度の建物と土地の差押を受けていた事が発覚。あわせて、神田が税理士資格を持っているのにもかかわらず、日本税理士会連合会の会則が定める研修を受講していないことも週刊誌により報じられた。同日、地方税滞納による差押と税理士法違反容疑をめぐり、神田は財務省内で報道陣に囲まれるが、「これから精査する」と述べるのみで詳細は説明しなかった。その後複数回にわたり国会答弁の虚偽答弁の疑いと資産公開法違反の疑いを報じられ、これらの事から神田は財務副大臣の辞表を提出し、受理された。
◆池田佳隆(愛知3区、比例復活)
2024年1月7日、自民党5派閥の政治資金パーティーの裏金問題をめぐり、2018年以降の5年間で計4826万円の還流を受けたにもかかわらず、政治資金収支報告書に記載しなかったとして政治資金規正法違反容疑で、政策秘書1人と共に東京地検特捜部に逮捕された。同日付で自民党は池田を除名した。
この他、「2019年にIR汚職事件で逮捕・起訴された秋元司*30」「第2次岸田第1次改造内閣で総務大臣政務官に就任したが、過去のアイヌ、在日朝鮮・韓国人、LGBTに関する差別発言を批判され政務官辞任に追い込まれた杉田水脈」「統一教会の韓鶴子総裁と5回会った工藤彰三*31」等も「魔の4回生」とされることがある。
こういうろくでもない連中でも「逮捕起訴(収賄の秋元司、秋本真利や、公選法違反の柿沢)」「議員辞職や離党で自民から切って捨てられる(パワハラの豊田や石崎など)」ことなく自民公認をもらえば当選できるのかと思うと日本政治の劣化にげんなりしますね。
◆自衛隊員が「戦死」するとき:自公政権下の新たな靖国問題(柿田睦夫*32)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
赤旗“自衛官戦死に備えよ”/元陸幕長 靖国神社「復活」唱える2023.7.31
火箱芳文(ひばこ・よしふみ)*33元陸上幕僚長は日本会議機関誌『日本の息吹』8月号の「国家の慰霊追悼施設としての靖国神社の復活を願う」と題する記事で、(中略)「国家の慰霊顕彰施設」がない現状を嘆き、自衛官が「戦死」した場合、「筆者ならば靖国神社に祀ってほしい」として、「国家の慰霊顕彰施設」としての靖国神社を復活させ、「一命を捧げた(戦死した)」自衛官を「祀れるようにする制度の構築が急がれる」などと主張しています。
「戦争準備」の流れと無縁ではない 自衛隊靖国参拝で高橋哲哉さん:朝日新聞デジタル2024.3.20
◆「靖国問題*34」などの著書がある哲学者の高橋哲哉*35東京大学名誉教授
陸上自衛隊の火箱芳文元幕僚長が昨年(2023年)、「日本会議」の機関紙に「国家の慰霊追悼施設としての靖國神社の復活を願う」という文章を発表しました。「近い将来国を守るため戦死する自衛官が生起する可能性は否定できない。我が国は一命を捧げる覚悟のある自衛官たちの処遇にどう応えるつもりなのか」と問い、靖国神社を国の施設にするように訴えたのです。
【江崎道朗 国家の流儀】有事で亡くなった自衛官は靖国神社に祀られる? 「息子は戦死をすることになるかも…」自衛官の父親は嘆き、議論が始まっていない課題(1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト2024.4.6
昨年4月には、沖縄・宮古島海域において陸上自衛隊のヘリコプターが墜落、(ボーガス注:第8師団長・坂本雄一*36陸将ら)自衛官10人が殉職している。この事故に関連して私は先日、南西諸島に赴任している自衛官の父親が「台湾有事になれば真っ先に息子は戦死をすることになるかもしれない*37。そのとき息子は靖国神社に祀ってもらえるのだろうか」と嘆いているという話を聞いた。
折しも、4月1日付で元海将の大塚海夫氏*38が靖国神社の宮司に就任した。
国は戦死者の発生に備えよ 太田文雄(元防衛庁情報本部長) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所2024.6.17
台湾有事により日本で存立危機事態や武力攻撃事態が認定され、自衛隊に防衛出動が命じられれば、好むと好まざるとにかかわらず、自衛官に戦死者が出る可能性が高まる。戦後、自衛官に訓練による殉職者が出たことはあるが、戦死者が発生したことはなく、その備えができているとは言い難い。明治以降、国防に殉じた人達を祀る施設としては靖国神社がある。
でわかるように勿論ウヨは「集団的自衛権行使→自衛官の戦死」を想定した上でその場合に「靖国合祀」を画策しているわけです(明らかに政教分離に反しますが)。
但し一方で
戦死自衛官「合祀ない」 靖国神社が見解 - 琉球新報デジタル2015.8.13
靖国神社(東京都千代田区)は13日までに、今後戦死した隊員が出た場合でも合祀はしないとの見解を明らかにした。共同通信の質問に文書で回答。靖国神社が1976年に示した合祀基準は、第2次大戦で死亡した軍人軍属らを念頭に置いた内容になっており「現在も基準に変わりはない」「自衛官合祀はない」と答えた。
自衛隊は1954年の創設以来、戦死者を出していない。訓練中の事故などで死亡した隊員の追悼の場としては、東京・市谷の防衛省内に殉職者慰霊碑がある。
と言う事実もあります。勿論靖国が、ウヨの働きかけで「方針が変わった(戦死した自衛官も合祀対象)」と言い出す可能性は十分ありますが。
それにしても今回紹介した「国家基本問題研究所理事、日本会議代表委員」火箱芳文の他にも
国家基本問題研究所企画委員、評議員「岩田清文*39」
国家基本問題研究所企画委員「武居智久*40」
退官後は「頑張れ日本!全国行動委員会」会長など右翼団体の役職を歴任した「田母神俊雄*41」
日本会議代表委員、国家基本問題研究所理事「番匠幸一郎*42」
英霊にこたえる会会長、日本会議代表委員、国家基本問題研究所理事「古庄幸一*43」と言った「自衛隊幹部連中(既に退官しているが陸自トップの陸上幕僚長(岩田、火箱)、海自トップの海上幕僚長(武居、古庄)、空自トップの航空幕僚長(田母神)など)」を見る*44に「田母神だけでも勘弁して欲しいのに(呆)。防衛省、自衛隊は右翼の巣窟か」と呆れます。勿論(?)「自衛隊がまともであっても」ハト派の俺は九条改憲反対ですが「こんな右翼の巣窟状態」の自衛隊で「九条改憲できるほど、俺は自信家じゃない」(元ネタは「利き腕を人に預けるほど、俺は自信家じゃない。だから、握手という習慣も俺にはない(ゴルゴ13)」)。
◆教員の長時間勤務・多忙化解決への責任ある行動を:中教審特別部会の「審議まとめ」における誤魔化しと責任転嫁(中嶋哲彦*45)
(内容紹介)
中教審特別部会の「審議まとめ」が「現在月給の4%を一律に支給している教職調整額の10%への引き上げ」を主張するに留まり「教職調整額の廃止(正規の残業代の支払い)」を主張しなかったことを「10%に引き上げても正規の残業代よりずっと安いから残業の抑制効果など無い(というか今後も今まで通りの残業をさせると主張してるような物)」と批判。
「教員の長時間勤務・多忙化解決」のためには「教員数の増加」が必要と主張。予算を理由に教員増加に否定的な財務省や与党を批判。
◆学費値上げではなくだれもが学べる無償化をめざす(宮本岳志*46)
(内容紹介)
東大などで起こっている「学費値上げ」の動きを批判。
むしろ大学教育無償化を最終目標としたうえで当面は「学費値下げ(そのための国立大学交付金や私学助成の増加)」「学費減免制度の充実」「奨学金制度(できる限り、返済不要な給付型が望ましい、また貸与型の場合も低利子であるべき)の充実」を進めるべきと主張。
◆通学困難解消の名の教育からの「排除」ではなく通学と生活の「権利の保障」を:インクルーシブ教育と特別支援学校寄宿舎を考える(小野川文子*47)
栃木での特別支援学校寄宿舎廃止の動きについて「通学困難」の為、進学が困難になる生徒が発生するとして批判。
存続をベストとした上で、仮に存続が困難としても「通学バスの運行*48」などの代替策を求めている。
参考
特別支援学校寄宿舎 廃止に反対する保護者が懇談会開催を要望|NHK 栃木県のニュース2024.4.17
県立の特別支援学校の寄宿舎について、有識者による検討会が先月報告書の中で「発展的に解消することが適当」と表現したことに対し、寄宿舎の廃止に反対する保護者たちが、説明が不足しているとして、県教育委員会の教育長に懇談会を開くよう書面で要望しました。
栃木県教委 特別支援学校の寄宿舎を今年度いっぱいで廃止方針|NHK 栃木県のニュース2024.7.10
廃止か存続かが議論されてきた那須塩原市と栃木市にある特別支援学校の2つの寄宿舎について、栃木県教育委員会は今年度いっぱいで廃止する方針であることがわかりました。
知的障害児の寄宿舎「今年度末で全廃」 栃木県教委が方針 [栃木県]:朝日新聞デジタル(小野智美)2024.7.14
栃木県教育委員会は、栃木、那須の両特別支援学校の寄宿舎について、2025年3月で廃止する方針を決めた。10日に始めた保護者ら向けの説明会で明らかにした。県内の知的障害児のための寄宿舎はこの2カ所だったため、全廃となる。
両寄宿舎をめぐっては、県教委が21年11月、23年3月での廃止を保護者に通知。保護者が存続を求めて署名活動を始めたこともあり、22年12月に延期を表明。23年8月に有識者らによる「特別支援教育の在り方に関する検討会」を立ち上げ、今年3月に「発展的解消」という提言を受けていた。
県教委は有識者の検討会による提言のほか、アンケートの結果を踏まえ、病弱児が通う岡本特別支援学校(宇都宮市)に知的障害教育部門を新設▽小中学校や高校の空き教室に特別支援学校の分教室を設置▽特別支援学校の食堂や生活訓練施設を改修▽長期休業中の宿泊学習の実施――などを検討することを決めた。アンケートで12位だった「医療的ケア児への支援体制」の強化も検討するという。実施時期については、現時点でいずれも明言していない。
一方で、廃止の方針を決めていた寄宿舎については、時期を「今年度末」と明示した。
24年度の両校の寄宿舎利用者は計41人。県教委によると、来年度以降はスクールバスで対応する。寄宿舎で子どもたちと生活しながら能力を伸ばしてきた両校の指導員27人については、盲学校や聾(ろう)学校(いずれも宇都宮市)など3校の寄宿舎のほか、知的障害児が通う特別支援学校10校に異動させる方針。寄宿舎の指導員として採用された人が寄宿舎のない学校で勤務する場合、別の職に替える「任用替え」とするかは検討中という。
有識者の検討会は「個に応じたきめ細かな指導」を検討項目の一つとした。廃止となる寄宿舎の保護者らは、まさに寄宿舎でこうした指導を受けられると訴えていた。
保護者らが存続を望む寄宿舎を廃止するのはなぜか。記者の取材に県教委の長裕之*49教育次長はこう語った。
「放課後も学校の同じ仲間といるより、地域で体験できるようにしていくのが方向性としてある。親と買い物に出かけるとか、家族の中で日常的な何げない体験は大事だ。通常の学校の子どもであれば、放課後は地域なり家庭なりで過ごしているわけですから」
「寄宿舎から帰宅する週末に親と買い物に外出するのでは不十分なのか」と記者が問うと、長教育次長は「将来そういう方向をめざさなければならない部分があるがゆえに、40年経った寄宿舎を造り直すと、40年先まで寄宿舎が維持される話になる*50」と答えた。
◆リニア中央新幹線の開業はどうなるのか:全線で大幅に遅れる工事(樫田秀樹*51)
(内容紹介)
「樫田氏のツイート」「ネット上の記事(樫田氏へのインタビュー記事、樫田氏の執筆記事)」の紹介で代替。
開業は早くても10年遅れの2037年!? リニア新幹線建設の悲惨な現状!! - 社会 - ニュース|週プレNEWS*52(樫田秀樹)
【樫田秀樹氏のツイート】
恥ずかしながら本日(5/27)、文化放送「大竹まこと*53のゴールデンラジオ*54」に生出演してリニアのことを話した。大竹さんはリニアをきちんと事前学習していてタブーなき言論の場を用意してくれたことに感謝です
リニアは急ぐ必要なし!中止すべき!が有権者の7割? 静岡県知事選の実態を聞く | 文化放送*55
【樫田秀樹氏のツイート】
6月27日の日刊ゲンダイに私へのインタビュー記事開業までさらに60年…リニア計画は「日本のサグラダ・ファミリアです」取材歴20年のジャーナリストが看破(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュースが載った。JR東海は3月にリニアの品川・名古屋開業が(ボーガス注:当初予定の2027年は無理で)2034年以降に(ボーガス注:延期に)なると公表したが、(ボーガス注:大阪万博の体たらくで分かるように建設資材の高騰や人手不足で)2034年でも無理でしょ。
それにしても、日刊ゲンダイで私のような力のないジャーナリストが「注目の人」って違和感を覚える。とはいえ、リニアに関して日常的に取材するのは、(ボーガス注:長野の)信濃毎日新聞と静岡新聞を除けば、フリーの5人ほどしかいない。力はなくても、さぼらずに取材しているとの自負はあるので、今後も情報発信に努めたい。
樫田氏が批判するように調査報道や批判報道をまるでしない昨今のマスコミ(例えば都知事選でも小池批判をまるでしない)には呆れますね。リニアについて言えば「大企業JR、国交省官僚、各地の自治体首長(知事、市町村長)や国会議員などリニア推進政治家」等といった権力者を敵にしたくないのでしょうが(川勝前静岡県知事のようなリニアに懐疑的、批判的な政治家*56は少数派であり、だからこそ川勝は叩かれた)。とはいえ、「まだこうしたリニア批判記事は数が少ない」とは言え、工事の遅れなど(ついにJRも当初予定の2027年開業が無理で、最速でも2034年開業と認めた)もあって、俺が気づいただけでも「日刊ゲンダイ、週刊プレイボーイ(集英社)、東京新聞、文化放送(大竹まことのゴールデンラジオ)」が「樫田氏のJR東海批判」を掲載、放送したことは「リニア批判派」としての「願望込み」ですが、「リニア批判の方向に世間の流れが変わってきたのでは?(同様のことを樫田氏も前衛記事で書いていますが)」と思いたいところです。
【樫田秀樹氏のツイート】
岐阜県大湫(おおくて)町での広範囲な水枯れ事件以降、多くのマスコミからインタビューを受けたが、この記事をもって一段落です。中日新聞からの取材だったが、弟分の東京新聞にも掲載されていた。中日新聞はこれまではどちらかというとJR東海寄りの「夢の超特急」的な報道が多かったが、今回、ここまでの報道をするのは「転機」を意識したから?。報道の原点に返り「検証」を続ける取材を期待したい。そのためには、私へのインタビューよりも、今後は是非、いろいろな現場に直接行って、多くの人から直接話を聞いてほしい。現場を知れば見えてくるものがある。
<考える広場>減速リニアの行方は?:東京新聞 TOKYO Web2024.7.3
◆住民説明 もっと丁寧に ジャーナリスト・樫田秀樹さん
JR東海の住民への対応は非常に問題があると考えています。反対の声が圧倒的だった説明会の後でも、JRは「住民の理解を得ました」と言います。説明会に住民が来るのは、この事業に関心があるからで「理解が進んでいる」という解釈です。「説明会イコール理解が進んだ」とするJRの姿勢はあってはならないと思っています。
今年になってやっとJRは開業は2034年以降になると認めましたが、2027年開業は無理だということはとうの昔に分かっていたことで、リニア駅建設に伴う住民の立ち退きについても、もっと時間をかけて話し合うことができたはずです。長野県飯田市の駅開発で実際立ち退いた方々に話を聴こうとしても、「2027年にできると信じて出て行ったのに、(ボーガス注:その後、JRが2034年以降開業に延期を発表したので)後悔が強すぎて今は話したくない」という住民が多くて取材に苦労しています。
例えば、神奈川県に建設される車両基地は、JRの資料に工期が11年と明記されています。(ボーガス注:まだ工事未着工なので)仮に今年着工できても完成は2035年、電気調整試験と走行試験に必要な期間を2年とすると、開業は2037年になります。
(ボーガス注:静岡県以外も住民の反対などで工事が予定通り進んでいないのに)「静岡県が着工許可を出さない」という開業遅れに対するJRの主張を無批判に伝えてきたメディアにも責任があると思います。
ウクライナ戦争による資材の高騰などで、(ボーガス注:国からJRに)3兆円の財政投融資があっても、JR東海に品川-名古屋間と名古屋-大阪間の工事を同時に進める体力はないでしょう。むしろ、自社の経済基盤が強固になるまで、名古屋-大阪間の工事は遅れても仕方ないと考えているのではないかと推察します。これから完成に何十年もかかるであろう鉄道事業の意義を突き詰めて考えるときだと思います。
開業までさらに60年…リニア計画は「日本のサグラダ・ファミリアです」取材歴20年のジャーナリストが看破(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース2024.6.27
◆記者
着工を頑として認めない静岡に対し、ネットやテレビでは「静岡悪者論」がはびこっています。
◆樫田
川勝さんはリニア賛成派でしたが、「工事をやるんだったら、まず水や生態系を守ってくれ」とまっとうな主張を繰り返してただけなのです。
川勝さんが「なぜ静岡だけが2027年開業の足を引っ張っていると言われるのか」と、他県の工事遅れに関して具体例を交えて反論したにもかかわらず、この発言を拾い上げた大メディアは皆無。それ以降、今日に至る静岡バッシングが始まったのです。
(ボーガス注:川勝氏が指摘したように、静岡以外ではリニア工事が進捗してるわけでも無く)山梨のリニア駅はいまだ工事未契約で、仮に今年中に着工したとしても(ボーガス注:JRが公表した予定工期では)完成は2031年、試運転などに2年かかるので開業は2033年と見込まれます。神奈川のリニア車両基地は昨年に工事契約しましたが、今年着工でも(ボーガス注:JRが公表した予定工期では)完成は2035年。開業は2037年です。神奈川では他にも、約3.6キロの第2首都圏トンネルが未着工です。用地買収の対象者が850人いるのですが、まだ2割の住民が応じていません。
各地のリニア工区の工事進捗率は、私の試算*57では15%程度。2014年の事業認可から10年経過しているので、いまのペースのままなら単純計算で開業までには(ボーガス注:2014年の認可から)約60年かかる。まるで「日本のサグラダ・ファミリア」ですよ。
◆記者
そもそも、リニアは必要なのでしょうか。
◆樫田
「東京から大阪まで新幹線で行く場合」と「東京から名古屋までリニアで行き、名古屋から新幹線に乗り換えて大阪まで向かう場合*58」とを比較すると、「リニア+新幹線」の方が新幹線だけで行くよりも20分早いだけです。「20分早く着く」ために、わざわざ地下深いリニアに乗り換えますか?
【樫田秀樹氏のツイート】
第2の大湫(おおくて)町?。昨日(7/7)、名古屋市でリニアについての講演をした。愛知県では「春日井リニアを考える会」の川本正彦さんが活発に活動している。その川本さんが講演前に挨拶に来て、「3日前に入手した情報ですが」と教えてくれたのが、春日井市でもリニアによると思われる減渇水が起きていること。
岐阜県大湫(おおくて)町での広範囲な水枯れ事件については以下の記事を紹介しておきます。
進むリニア工事、枯れた300年の井戸 トンネルに「湧水」?対策は [岐阜県]:朝日新聞デジタル2024.5.16
リニア中央新幹線のトンネル工事が地下で進む、岐阜県瑞浪(みずなみ)市の大湫(おおくて)地区。同地区で3月ごろから、飲み水や洗濯に使っていた井戸などの水位低下が相次ぐようになった。トンネルの掘削が影響しているとみられ、さらに広がらないか地元では不安の声も上がる。大半がトンネル工区となっているリニアの工事は水問題と隣りあわせで進んでいる。
JR東海は5月13日夜、住民向けの説明会で、水源の代替地を確保するため、新たに2カ所で井戸を掘るほか、給水槽も新設するなどと説明。同社はリニア工事と水位低下の因果関係は確認できていないものの、「他に工事をやっていないので、(水位低下は)リニアの工事によるものと考えている」(広報部)として、住民らへの補償交渉も進めている。
水位低下について、岐阜県は「詳細と原因、対策を報告するようJR側に求めている」と説明した。瑞浪市もJRに対応するよう申し入れをする考えだ。
リニア工事で水位低下 国交相、JR東海に「原因究明と住民説明を」:朝日新聞デジタル2024.5.17
リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が進む、岐阜県瑞浪(みずなみ)市内で井戸やため池の水位低下が確認された問題で、斉藤鉄夫*59国土交通相は17日、JR東海に対し、速やかな原因究明と住民などへの丁寧な説明を求めた。閣議後の記者会見で述べた。
(社説)リニア工事 住民の不安にこたえよ:朝日新聞デジタル2024.5.23*60
岐阜県瑞浪(みずなみ)市の山あいで、水枯れ現象が起きている。リニア中央新幹線工事の影響とみられる。JR東海は工事をしばらく続けようとしたが、自治体に批判されて即時中断を表明した。ちぐはぐな対応を改め、住民の不安に正面からこたえなければいけない。
品川~名古屋間は86%がトンネルだ。地下の水脈にあたることは至るところで想定される。入念な事前調査はもちろん、問題はすぐ公表し、工事中断を含め、対策を講じるのは最低限の務めだろう。
京都市で水枯渇「あり得る」北陸新幹線小浜ルート問題でジャーナリスト リニア新幹線では水枯れ頻発「警鐘を」|社会|地域のニュース|京都新聞2024.6.18
北陸新幹線の新大阪延伸計画では、地下工事が予定され、京都市内の地下水が枯渇する懸念が出ている。5月に岐阜県瑞浪(みずなみ)市大湫(おおくて)町での水枯れが報道されるなど、各地で被害が頻発しているリニア中央新幹線について長年取材し、「リニア新幹線が不可能な7つの理由*61」などの著書があるフリージャーナリスト樫田秀樹さん(65)=神奈川県=が京都新聞社のインタビューに応じ、「(ボーガス注:岐阜県のような水枯れ問題が)問題が起きてからでは遅い。起きる前に自治体が動かないといけない」と指摘し、(ボーガス注:北陸新幹線の新大阪延伸)工事にまつわる状況を厳しく監視する重要性を説いた。
さてリニア以外(北海道新幹線、北陸新幹線)についても樫田氏の批判を見つけたので紹介しておきます。
【樫田秀樹氏のツイート】
週刊金曜日6月28日号に(ボーガス注:樫田『中基準値超えセレンの検出が止まらない、北海道新幹線に汚染される「北の大地」』という)記事を書いたが、北海道新幹線で膨大に発生する要対策土(汚染残土)の盛土が重金属セレンによる地下水汚染を起こし、周辺家屋は井戸使用が禁止され、同処分場への盛土搬入はもう2年も止まっている。広い北海道では杜撰な処分が可能だが、それに目を光らせ、4年前、盛土からの浸出水を採取して、検査機関に持ち込んで、その汚染を白日の下に晒した市民団体の活動がなかったら、おそらく、事業者の「鉄道建設・運輸施設整備支援機構(ボーガス注:国交省所管の独法、2003年に鉄建公団と運輸事業団が統合して誕生)」は今回の地下水汚染も隠蔽していたかもしれない。同じ鉄道機構が建設予定の北陸新幹線でも、現在の「小浜・京都」ルートが本決まりになると、膨大な要対策土が排出されることが予想されている。
北海道で起きていることを教訓に北陸新幹線計画は見直されるだろうか。市民運動の力が問われている。
リニアだけではありません。この北海道新幹線の取材もお金がかかります。100円カンパだけでもお寄せいただければ助かります。
【樫田秀樹氏のツイート】
北海道新幹線のことは企画に出せどなかなか一般誌に通らない。基本的に日本のメディアは「事故待ちジャーナリズム」とはいえ、住宅の近くの要対策土(汚染土)の盛土という愚行も取材しないのか。具体的な被害が起きるまで何もしないのか。
→「樫田氏のマスコミ批判」はまさにけっきょく誰かが(死因はともかく)死なないと事態は改善しないようだ(夏の甲子園もそうではないか) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2023.11.26:この記事で取り上げられたのは、自殺者が出た「宝塚歌劇団のパワハラ問題」)ですね。
事故待ちジャーナリズムという非難については以下も紹介しておきます。
田中あいこ
#事故待ちジャーナリズム
リニアも、選挙特番も、共同親権も本当にそう、ずっとそう
◆樫田秀樹
岐阜県でのリニア水枯れ報道。それ自体はいい。だがやはり日本のジャーナリズムは「#事故待ちジャーナリズム」だ。人が死に、事故が起きて、環境汚染されて初めて報道する。でもそれを未然に防ぐための警鐘を鳴らさなかった。今回の件も、JR東海の環境アセスの予測では「地下水位に影響を及ぼす」。しかし、巨大イベントであれ巨大インフラであれ、その実像にマスコミが迫らないのが問題。マスコミは人が死んでから、事故が起きてから初めて動く。(ボーガス注:東京外環道工事での)調布市の陥没事故や(ボーガス注:杜撰な盛り土による)熱海の土石流事故がその事例だ。「#事故待ちジャーナリズム」は要らない。
道産子ナオ
共同親権やセキュリティクリアランス法の時もそうだった。マスメディアは危険性についてもっと早い段階から警鐘を鳴らすべきなのに、それをやろうともしない。政治が悪くなるのは政治家だけでなく、#事故待ちジャーナリズムに陥っている日本のマスメディアの姿勢にも原因がある。
◆混迷する定額減税、見え透いた下心、評判最悪(村髙芳樹)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。
財務相「給付金で対応」/定額減税 田村貴昭氏追及に答弁/衆院財金委2024.4.13
給与明細不記載 罰則なし/定額減税で小池氏に答弁/参院財金委2024.5.30
主張/定額減税の問題点/選挙目当てで複雑・不公平に2024.6.5
◆映画「オッペンハイマー」と原爆投下の実相(坂口明*62)
(内容紹介)
赤旗等の記事紹介で代替。
オーラル・ヒストリーの重要性と「やっぱり時間が経たないと証言がでてこないな」ということを痛感する - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2024.6.23
きょうの潮流 2024年4月11日(木)
1942年、米国で極秘の計画が動きだします。当時の額面でおよそ20億ドル、5万人にのぼる科学者や技術者が投入されました
▼原爆をつくるための「マンハッタン計画」です。ロスアラモスの研究所を拠点とし、ナチス降伏の2カ月後に史上初の原爆実験に成功。そのわずか20日後、広島・長崎に投下しました
▼核の時代の幕開けとなった計画。研究所の所長として主導したのがオッペンハイマーです。彼の半生を描き、アカデミー賞の作品賞をうけた映画が日本でも公開されています
▼悪魔の兵器を世に送り出し、血塗られた破壊者となった科学者の苦悩。戦後、水爆の開発に反対の姿勢をとったことで、戦争を終わらせた「英雄」から一転。赤狩りのなかでスパイの汚名をきせられます
◆論点「薬の保険外しは撤回を:選定療養による混合診療拡大」(島田雄一)
(内容紹介)
赤旗等の記事紹介で代替。
新薬とジェネリック「差がある」問題が再燃!国民皆保険が揺らぐ新制度の大問題とは? | DOL特別レポート | ダイヤモンド・オンライン
問題の一つの例として挙げられるのが、点眼薬だ。
日本眼科学会が全国の眼科教授72人にアンケートを取ると、新薬とジェネリックの有効性が「同等」と回答したのは39%にすぎず、「同等ではない」と「どちらとも言えない」が61%を占めた。安全性については「同等」が29%にすぎず、「同等ではない」と「どちらとも言えない」が71%を占めた。
多くの専門医が、新薬とジェネリックに差があると考えているのだ。
新薬の場合、発売後も、そして特許が切れた後もコストをかけて改良が続けられるため、点眼回数を1日6回から3回に減らすなど負担を軽減した製品が出てきた。しかしジェネリックの場合、低価格に抑えるために改良は行われず、煩雑なままなのだ。
特許切れ薬など負担増/来年度の予算編成 医療・介護改悪固める2023.12.21
医療では、2024年10月から、特許が切れるなどした先発医薬品の窓口負担について、より安価な後発医薬品との差額の25%を保険適用外とし、患者負担に上乗せします。厚労省は先発医薬品を使う患者の負担が2・76倍になる試算も例示しています。後発薬では作用に違いが出る場合があり、負担増による受診控えや後発薬の供給不足が悪化する恐れもあります。
◆暮らしの焦点「地域と共生する再エネ導入の課題:再エネ導入に伴うトラブルと規制強化」(安部由美子)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。勿論「再生エネルギー自体は推進すべき」なのは当然です。
住民合意の要件化を/再エネ地域トラブルに岩渕氏/参院経産委
日本共産党の岩渕友*63参院議員は、経産省が把握する再エネに関わる地域トラブルのうち9割以上が太陽光発電で、直近の11年間で林地開発の許可は1900件以上、約1万7千ヘクタールにのぼり、無許可の林地開発が2022年度に17件も確認されていると指摘。
岩渕氏は、宮城県丸森町で計画中のメガソーラー事業をめぐり、2021年5月の国会質問で「贈賄で逮捕者を出すような事業はFIT(固定価格買取制度)認定を取り消すべきだ」と追及して以降、事業者への処分は行われておらず、地元住民が「厳格な処分がなければ住民の生命や生活環境が侵害されかねない」と訴えていると追及。
岩渕氏は「住民合意をFIT認定要件とし義務化すべきだ」と強く求めました。
メディア時評
◆テレビ「「セクシー田中さん」問題の報告書」(沢木啓三)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
セクシー田中さん、日テレの調査報告書に「書かれていないことがある」、テレビマンが指摘する問題の核心 - 弁護士ドットコム(テレビプロデューサー・鎮目博道*64)
テレビ局のプロデューサーという立場で言えるのは、日テレの報告書には書かれていないことがあるということだ。
報告書に登場する日テレ側の人物は、局のプロデューサーとその上司と思しき人物と脚本家、ほぼそれだけ。
実際には現場で大きな権限を持つはずの監督やディレクターたち、制作を受注していて実質的に現場を仕切っていたはずの制作会社のプロデューサー。演出に相当影響力を及ぼすこともあるカメラマンなどは登場しない。
彼らが何を考え、どう発言し、どう動いたのかは、報告書からはまったくわからない。
こうした人たちの言動が明らかになっていない報告書では、どのような力学が働いて原作の世界観が変えられていったのかは見えてこない。
「セクシー田中さん」問題 日テレと小学館が報告書 里中満智子さん、鈴木貴博さんに聞く:東京新聞 TOKYO Web2024.6.23
◆「日テレ不十分、再調査を」漫画家・里中満智子さん
日テレの報告書は、足りない部分が多いとの印象だ。知りたいのは関係者の間でどんなやりとりがあって、芦原さんが亡くなったのかということだ。日テレの報告書では、日テレ側が「原作に忠実に」という芦原さんの要望を、どんな流れで制作現場に伝えたのかがよく分からない。
調査はまだ途中だと感じている。日テレに今後もドラマを作る気持ちがあるなら、さらなる調査報告を待ちたい。
驚いたのが、原作者が要望した時、まだ撮影していないのに日テレ側が「もう撮影済みだから、できません」と嘘をついたことだ。そんな誠意のない姿勢では、原作を生かすより、原作を利用したいだけとしか思えない。言語道断だ。
そもそも漫画家はドラマ化を目的に描いていない。小学館にも申し入れたが、出版社はドラマ化を進める場合も丁寧に作者の意向をくみとってほしい。
また、作者にも契約について考えてほしい。出版社が作品の二次利用まで編集部の判断に任せるような契約書を持ってきて、よく分からないまま契約してしまう若い人が大変多い。二次利用の扱いをどうするのかは話し合うべきだ。編集部から作品のドラマ化を打診されると「断れない」と思っている人もいる。決してそうではないと知ってほしい。
◆経済評論家・鈴木貴博さん 脚本家蔑ろで事態深刻に
後ろ暗いところのある企業は、報告書に肝心な部分を書かない。その経験から今回の報告書を見ると、芦原さんの要望を日テレに伝える時、小学館は芦原さんの強いトーンをかなり弱めていたことが分かる。なぜか。ドラマ化はテレビ局以上に、出版社にとって大切な利益拡大の機会。小学館は何とかして進めたかったはずだ。
そう考えれば、芦原さんの要望がなかなか日テレ側に伝わらなかったのも合点がいく。
日テレの報告書には、コアメンバーによる話し合いをもとに、脚本家がプロットや脚本を書いたと明記されているが、小学館の報告書には触れられていない。それは小学館側が芦原さんの顔色をうかがいながら進めたため、脚本家一人で脚本を仕立てたのではないことをきちんと伝えていなかった可能性を示す。結局、ドラマ化を進めたい小学館と日テレの対応に、芦原さんと脚本家が翻弄されたといえる。
◆ジェンダー覚書:The personal is political『男女格差を温存する「間接差別」の是正を』(米沢玲子)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。
主張/「間接差別」判決/是正への道大きく切り開いた2024.5.19
間接差別をなくすために、労働基準法や均等法に「すべての間接差別の禁止」を明記し、企業に男女格差の実態把握、格差是正計画の策定・公表を義務付け、国が、公表拒否や是正計画の未策定、不履行を指導・監督する罰則付きの制度を設けることが必要です。
文化の話題
◆映画「九十歳。何がめでたい」(児玉由紀恵)
佐藤愛子*65のエッセー『九十歳。何がめでたい』(2016年、小学館→増補版、2021年、小学館文庫)、『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』(2021年、小学館)をドラマ化した映画の紹介。後述しますが「90歳の佐藤(1923年11月生まれで今年で101歳)」を演じた「草笛光子(1933年10月生まれ)」の「公開当時の実年齢」も90歳であること(今年で91歳)、これが恐らく「草笛の初主演映画」であることから話題になっています。
参考
「何もしないでください」と言われた草笛光子、自然体で毒を吐く…映画の単独主演は初 : 読売新聞2024.6.22
高齢を理由に断筆宣言した愛子先生(草笛)は、中年編集者の吉川(唐沢寿明)の強引な説得に負けて連載エッセーをしぶしぶ引き受ける。切れ味鋭く含蓄がある言葉は世代を超えて反響を呼び、ブームが巻き起こる。退屈を持てあましていた愛子先生の日常も再び活気づく。同居する娘(真矢ミキ)や孫娘(藤間爽子*66)に憎まれ口をたたくシーンも品と愛嬌がある。
喜劇映画「社長」シリーズの出演でも知られ、コメディーセンスは天性のものだろう。浪費癖のある(ボーガス注:主人公である中年主婦・後藤篤子(演:天海祐希)の)姑*67を演じた映画「老後の資金がありません!*68」でも組んだ前田哲監督から「そのままで面白いから、何もしないでください」と言われるほど。アドリブも多く、現場は笑いが絶えなかったようで、「私はそんなにおかしくやっているつもりはないんだけれど、周りが勝手に笑っているの。何が面白いんだろう」と不思議がる。
【参考:老後の資金がありません!】
赤旗「老後2000万円」の衝撃/参院選争点に急浮上 貧しい年金政府が証明/共産党“減らない年金 財源は大企業・富裕層優遇是正”2019.6.13
老後の不安・低年金問題が参院選を前に政治の焦点に急浮上しています。発端となったのは「老後の資金は年金だけでは足りず、夫婦で2000万円が必要」と投資などによる自助を促した金融庁審議会の報告書。批判が広がる中、麻生太郎*69金融相(副総理・財務相兼務)は11日、「世間に著しい不安や誤解を与えている」と受け取り拒否を宣言しました。しかし、破たんした政府の年金政策や老後の生活の現実は何一つ変わっていません。
老後の資金がありません - Wikipedia
◆あらすじ
後藤篤子(天海祐希)は、夫と二人の子どもを持つ一般的な主婦。節約をモットーとしており、コツコツと老後の生活資金を貯めてきた。
そんなある日、舅が他界し、葬儀費用400万円近くを負担することになる。一気に貯金が目減りして気落ちしている最中、パートの契約が更新されずクビを言い渡されて愕然とする。追い打ちをかけるように、派手婚を望む娘(新川優愛)の結婚式の費用もやり繰りせねばならなくなり、さらには夫(松重豊)の勤務先が倒産し失業という事態に陥る。茫然自失のなか、浪費癖のある高級志向の姑(草笛光子)と同居することになった。
◆音楽「ジェンダー平等とモーツァルト」(宮沢昭男)
(内容紹介)
勘の鋭い人は「フィガロの結婚?」と気づいたかもしれません。それで正しい(なお、フィガロ以外の同様の作品も取り上げられています)のですが、果たしてあれは
『フィガロの結婚』指揮者・演出家からのコメント|オペラを楽しむ - 東京二期会
伯爵もフィガロも結局スザンナには徹底的にしてやられます。女性陣(スザンナ、伯爵夫人)が男性陣(フィガロ、伯爵)を負かす話だとも言えます。
という「女性による男性やり込め」の点が痛快な作品とは言え「ジェンダー平等」と言うほどの話なのか?
◆演劇『劇団青年座「ケエツブロウよ:伊藤野枝ただいま帰省中」』(水村武)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
【演劇(感想)】ケエツブロウよ−伊藤野枝ただいま帰省中−|杜若(かきつばた)
本作は、伊藤野枝(1895〜1923年)の半生を描いた作品で、副題に「帰省中」という言葉があるように、郷里の親戚・親兄弟との関係にも焦点を当てています。
題名にある「ケエツブロウ」は、(ボーガス注:一般にはカイツブリ*70と呼ばれる)海鳥のことです。福岡の俚言・俗語なのでしょうか。伊藤野枝は海鳥に訴えかけるような詩を書いています。『東の渚』(青鞜1912年11月号)という詩のようです。
「新しい女」の生きざま。劇団青年座『ケエツブロウよ-伊藤野枝ただいま帰省中』(ぴあ) - Yahoo!ニュース
マキノノゾミ*71脚本、宮田慶子演出による劇団青年座第256回公演『ケエツブロウよ:伊藤野枝ただいま帰省中』が5月24日(金)~6月2日(日)、東京・紀伊國屋ホールにて上演される。
マキノノゾミと宮田慶子の「MMコンビ」は、これまでも明治~昭和の文人たちを描いた作品で高い評価を獲得してきた。与謝野晶子と明治の若き文学者たちの交流を描いた『MOTHER』、物理学者・寺田寅彦とその家族を描いた『フユヒコ*72』、「坊っちゃん」の赤シャツと夏目漱石とを重ね合わせた『赤シャツ』の三作品は、いずれもおよそ20~30年の長きに渡ってたびたび再演を繰り返している。
劇団青年座70周年および紀伊國屋ホール60周年を記念した今作でマキノと宮田が取り上げるのは、昨年、没後100年を迎えた伊藤野枝。
平塚らいてう*73による『青鞜』に関わるようになった17歳から、1923年(大正12年)の甘粕事件で殺害されるまでの12年間を描く。
「ケエツブロウ」とは、伊藤が『青鞜』に寄せた詩の一節にある言葉だ。今作では、伊藤野枝がたびたび帰省していたという福岡県今宿の実家が舞台。女学校卒業後、決められていた地元の男との結婚。それが嫌で飛び出したのち、東京で平塚らいてうらと出会い、正式に離婚するために戻ってきた実家。再びの出奔。出産のための里帰り。実家に戻るたびに変化していく彼女と、その変化を受け止め始める周囲の人々。
主人公・野枝を演じるのは、青年座入団10年目を迎える那須凜*74。2022年には第29回読売演劇大賞・杉村春子賞(新人賞に当たる)を受賞し、ますます注目を集める俳優だ。2017年、やはり同じくマキノ脚本、宮田演出でチェーホフを描いた『わが兄の弟』にも出演していた。7年の経験を重ねた那須が野枝として短く濃い人生をどう生きるのか、楽しみだ。
ケエツブロウよー伊藤野枝ただいま帰省中によればキャストは「伊藤野枝(那須凜)」以外は「父・与吉(綱島郷太郎)」「母・ウメ(松熊つる松)」「妹・ツタ(松平春香)」「祖母サト(土屋美穂子)」「叔父・代準介(横堀悦夫)」「叔母キチ(遠藤好)」「従姉キミ(角田萌果)」「辻潤*75(伊東潤)」「大杉栄*76(松川真也)」「村木源次郎*77(古谷陸)」のこと。
◆スポーツ最前線「プロボクシング バンタム級チャンピオンベルトがすべて日本に」(小林秀一)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
井上尚弥の離れたバンタム級、日本人4人で「4団体独占」が話題 手放した全てが「また日本に集まった」 | THE ANSWER
ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦が6日、東京ドームで行われ、世界初挑戦の同級5位・武居由樹(大橋)が王者ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に判定勝ちした。井上尚弥(大橋)が4団体統一し、(ボーガス注:その後、井上尚弥が上の階級に移行したために)手放したベルトは4本とも日本人選手が手にすることに。ネット上でも「また日本に集まった」などと話題になっていた。
井上尚弥がバンタム級4団体統一を果たしたのは2022年の12月。スーパーバンタム級転向に伴い、4本のベルトは2023年1月に返上された。それから1年4か月。この日、井上尚弥の弟のWBA世界バンタム級王者・井上拓真(大橋)が判定勝ちで防衛に成功。WBC王座には中谷潤人(M.T)が君臨し、4日には西田凌佑(六島)がエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に判定勝ちでIBF王座を奪取した。武居の勝利で、全4つのベルトを日本人が独占する快挙となった。
*1:日本共産党平和運動局長(党中央委員兼務)。著書『名作の戦争論』(2008年、新日本出版社)、『市民とジェンダーの核軍縮』(2020年、新日本出版社)、『アート×ジェンダー×世界』(2022年、新日本出版社)
*2:岩手県原水協、岩手県被団協等で構成される「日本政府に核兵器禁止条約の批准を求める岩手県民の会」のこと
*3:達増氏は「野党共闘知事」であり、共産、社民の支援も受けてるとは言え、「被爆地(広島、長崎)の知事」「共産(京都や沖縄)や社民(大分)が比較的に強い自治体の知事」ではないので意外です。いずれにせよ達増氏を高く評価したい。
*4:達増氏の署名の背景かもしれませんが意外です。
*5:被爆地広島が入ってるのは意外ではないですが、他は意外です。また「被爆地・長崎」「共産が比較的強い京都や沖縄」が入ってないのが意外です。
*6:上智大学教授。『市民連合』呼びかけ人。『立憲デモクラシーの会』呼びかけ人。著書『戦後日本の国家保守主義』(2013年、岩波書店)、『右傾化する日本政治』(2015年、岩波新書)、『私物化される国家』(2018年、角川新書)等
*7:著書『原発にしがみつく人びとの群れ』(2012年、新日本出版社)、『カジノ狂騒曲』(共著、2014年、新日本出版社)、『政党助成金に群がる政治家たち』(2015年、新日本出版社)
*8:第4次安倍内閣国交大臣政務官、第2次岸田第1次改造内閣外務大臣政務官等を歴任。疑惑発覚後、自民離党。いわゆる魔の4回生の一人
*10:菅義偉内閣で復興大臣政務官。いわゆる魔の4回生の一人
*11:選挙に弱く、前回選挙では「細野豪志に負け比例当選」の上、前回選挙当時は無所属だった細野が「自民党二階派入り」したため、「パパ活離党」によって、次の選挙では引退に追い込まれるのでは無いかとみられている。
*12:第三次安倍第二次改造内閣防衛大臣政務官、第二次岸田第二次改造内閣防衛副大臣等を歴任。いわゆる魔の4回生の一人
*13:こういう「ガチのパワハラ」をろくに批判しない連中(例としてid:kojitaken、松竹、中央大教授の中北など)が「田村氏の大山神奈川県議批判」を「田村のパワハラ」呼ばわりしてることにはマジで呆れます。ただの反共右翼(自民応援団とも言う)だろ、お前ら。
*14:郵政離党組・小泉龍司(埼玉11区(秩父市、深谷市など)選出、現在、岸田内閣法相)の対立候補として2014年衆院選挙で自民公認候補として、当選するが、2017年衆院選挙では小泉に敗れ落選。選挙後、小泉が自民に復党し、埼玉11区支部長になったため衆院選出馬の目がなくなり政界引退
*15:第四次安倍第一次改造内閣総務大臣政務官、菅内閣国交副大臣等を歴任
*17:第二次、第三次安倍内閣文科相、自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)、政調会長(菅総裁時代)等を歴任
*18:鳩山内閣財務副大臣、菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)等を経て現在、立民党最高顧問
*21:三木内閣農林相、福田内閣官房長官、自民党政調会長、幹事長等を歴任
*22:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相等を経て、現在、岸田内閣デジタル相
*23:自由党幹事長(鳩山総裁時代)、鳩山内閣農林相、岸内閣経企庁長官、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣農林相、建設相、副総理、佐藤内閣副総理等を歴任
*24:宮沢内閣官房長官、自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長等を歴任
*25:第3次安倍第1次改造内閣で文科大臣政務官(復興大臣政務官兼務)
*27:これについては例えば、赤旗自民会合で言論弾圧大合唱/議員“広告減らせ” 百田氏「沖縄2紙つぶせ」、主張/報道への逆恨み/この暴言は見過ごしにできぬ(2015.6.27)参照
*28:第3次安倍第2次改造内閣外務大臣政務官、第2次岸田第1次改造内閣外務副大臣等を歴任
*29:第3次安倍第1次改造内閣農水大臣政務官、第4次安倍再改造内閣農水副大臣等を歴任
*30:第一次安倍改造、福田内閣防衛大臣政務官、第四次安倍内閣国交副大臣(復興副大臣兼務)、第四次安倍改造内閣環境副大臣等を歴任
*31:第四次安倍改造内閣国交大臣政務官等を経て、現在、第2次岸田第2次改造内閣内閣府副大臣(少子化対策等担当)
*32:著書『統一協会』(1992年、かもがわブックレット)、『現代こころ模様:エホバの証人、ヤマギシ会に見る』(1995年、新日本新書)、『霊・因縁・たたり』(1995年、かもがわ出版)、『自己啓発セミナー』(1999年、新日本新書)、『現代葬儀考』(2006年、新日本出版社)、『悩み解決!これからの「お墓」選び』(2013年、新日本出版社)、『創価学会の「変貌」』(2018年、新日本出版社)等
*33:陸上自衛隊習志野駐屯地司令、札幌駐屯地司令、中部方面総監、陸上幕僚長等を歴任。現在、大日本帝国陸軍、陸上自衛隊のOB組織「偕行社」理事長。国家基本問題研究所理事。日本会議代表委員
*35:著書『教育と国家』(2004年、講談社現代新書)、『戦後責任論』(2005年、講談社学術文庫)、『デリダ:脱構築と正義』(2015年、講談社学術文庫)、『犠牲のシステム福島・沖縄』(2012年、集英社新書)、『日米安保と沖縄基地論争』(2021年、朝日新聞出版)、『沖縄の米軍基地「県外移設」を考える』(2015年、集英社新書)、『沖縄について私たちが知っておきたいこと』(2024年、ちくまプリマー新書)等
*36:陸上幕僚監部監理部広報室長、中部方面総監部幕僚副長、陸上総隊司令部運用部長、第12旅団長(群馬)等を経て第8師団長(熊本)
*37:「おいおい(呆)」ですね。やはり最前線の金門島の住民は、さほど中台関係に危機感を持っているわけではないらしい(予想の範疇である)(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が指摘するとおり、台湾有事の可能性は低いですが、仮にあったとして何で自衛官の戦死(台湾有事への自衛隊の介入)が当然視されてるのか(呆)。
*38:海上自衛隊幹部学校長、情報本部長等を歴任。元自衛官の宮司としては、過去に、宮司在任中「A級戦犯合祀」を行った松平永芳(戦後、1等陸佐で退官。なお、戦前は海軍少佐。福井藩主・松平春嶽の孫。最後の宮内大臣で初代宮内府長官(今の宮内庁長官)を務めた松平慶民の子)がいるが、将官級の元自衛官が宮司になるのは、大塚が初めて
*39:陸上幕僚監部人事部長、第7師団長(北海道)、統合幕僚副長、北部方面総監、陸上幕僚長等を歴任。著書『中国、日本侵攻のリアル』(2019年、飛鳥新社)、『中国を封じ込めよ!』(2023年、飛鳥新社)
*40:呉地方総監部幕僚長、海上幕僚監部防衛部長、大湊地方総監(青森県)、海上幕僚副長、横須賀地方総監(神奈川県)、海上幕僚長等を歴任。著書『自衛隊最高幹部が語る令和の国防』 (岩田清文らとの共著、2021年、新潮新書)、『自衛隊最高幹部が語る台湾有事』(岩田清文らとの共著、2022年、新潮新書)、『君たち、中国に勝てるのか:自衛隊最高幹部が語る日米同盟VS.中国』(岩田清文らとの共著、2023年、産経新聞出版)
*41:航空総隊司令官、航空幕僚長等を歴任。著書『日本核武装計画』(2013年、祥伝社)、『なぜ朝日新聞はかくも安倍晋三を憎むのか』(2014年、飛鳥新社)等
*42:名寄駐屯地司令(北海道)、前川原駐屯地司令(福岡県)、陸上幕僚監部防衛部長、第3師団長(兵庫県)、陸上幕僚副長、西部方面総監等を歴任。著書『核兵器について、本音で話そう』(共著、2022年、新潮新書)
*43:練習艦隊司令官、阪神基地隊司令、護衛艦隊司令官、海上幕僚副長、海上幕僚長を歴任
*44:肩書きは日本会議、国家基本問題研究所のホームページを参照
*45:名古屋大学名誉教授。著書『教育委員会は不要なのか:あるべき改革を考える』(2014年、岩波ブックレット)、『国家と教育』(2020年、青土社)等
*48:但し、軽度障害では無い、重度障害の場合「バスに乗せること」自体が親にとって負担であり寄宿舎が望ましいとはしています。
*49:ググったところ「長勇 - Wikipedia(第32軍参謀長)」のように「ちょう」と読むようですね。
*50:結局「寄宿舎を継続使用し費用負担するほどの価値を県教委が認めてない(利用する生徒、保護者の存続希望意見には耳を貸さない)」ということでしかないでしょう。
*51:著書『自爆営業』(2014年、ポプラ新書)、『増補・『悪夢の超特急』リニア中央新幹線』(2016年、旬報社)、『リニア新幹線が不可能な7つの理由』(2017年、岩波ブックレット)
*52:週プレの記事も引用紹介したかったのですが、コピー禁止設定なので紹介できません。勿論内容の大筋は「前衛や日刊ゲンダイ、東京新聞の記事」と同じですが。
*53:1949年生まれ。俳優。大竹、斉木しげる(1949年生まれ)、きたろう(1948年生まれ)の3人で構成するコントユニット「シティボーイズ(1979年結成)」の一員(大竹まこと - Wikipedia参照)
*54:2007年5月から放送
*55:コピー禁止設定なので詳しい内容はリンク先を参照下さい。
*56:「川勝の暴言癖」はともかくリニア批判それ自体は樫田氏が言うように「正論」でしょう。そして「川勝の暴言は批判されて当然」とはいえ「イソジン吉村(大阪府知事)」「ナチス暴言・麻生(元首相、現副総裁)」等がその暴言を川勝ほどには批判されないことと比べればやはり「リニア批判派だから川勝は叩かれた」と言う面は否定できないでしょう。
*57:「私の試算」ということはつまり国やJRが公表してないのでしょう。
*58:最終的には「大阪までリニア開業」だが樫田氏は「大阪まで一気に開業する経営体力が、JRに無いので、当面は東京ー名古屋で開業するだろう(場合によっては「大阪まで」を断念する可能性もある)」と見ている。
*59:福田、麻生内閣環境相、公明党政調会長、幹事長、副代表等を経て現在、岸田内閣国交相
*60:「リニア中止を求めない」「水枯れ問題しか取り上げてない」という限界はありますが、ついに全国紙・朝日がここまで社説に書いたことはそれなりに評価したい。
*62:著書『国連・その原点と現実』(1995年、新日本出版社)
*64:著書『腐ったテレビに誰がした?:「中の人」による検証と考察』(2023年、光文社)
*65:1923年生まれ。1969年、『戦いすんで日が暮れて』で直木賞を受賞。小説家・佐藤紅緑の次女。詩人・サトウハチローは異母兄
*66:1994年生まれ。三代目・藤間紫として日本舞踊紫派藤間流の家元も務める。祖母は日本舞踊の紫派藤間流・初代家元藤間紫。祖父は藤間流宗家の舞踊家で人間国宝の二世・藤間勘祖(六世・藤間勘十郎)(藤間爽子 - Wikipedia参照)
*67:三千万円孫へ贈与しておいて、金がないと寝ぼけたことをほざかれてもしょうがない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)等のような話なんでしょうか?
*68:垣谷美雨の同名小説(2018年、中公文庫)の映画化(2021年公開)。主演は天海祐希
*69:橋本内閣経企庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)、首相、第二~四次安倍、菅内閣財務相等を経て現在、自民党副総裁
*70:琵琶湖は古くからカイツブリが多かったことから、「鳰海(におのうみ)」の別名がある(鳰はカイツブリの異名)。その由縁から、カイツブリは滋賀県の県鳥に制定されている。また、埼玉県三郷市の鳥になっており、市のマスコットキャラクター「かいちゃん」「つぶちゃん」はカイツブリをモチーフとしている(カイツブリ - Wikipedia参照)
*71:1984年、劇団M.O.Pを結成。2002年後期のNHK連続テレビ小説『まんてん』の脚本を担当したことで広くその名を知られるようになった。
*73:1886~1971年。戦前、女性参政権実現を目指す新婦人協会で活動。戦後も日本婦人団体連合会(婦団連)初代会長、世界平和アピール七人委員会委員等を歴任
*74:1994年生まれ。劇団青年座所属。女優の那須佐代子(1965年生まれ、1989~2013年まで青年座所属)は母(那須凜 - Wikipedia参照)
*75:1884~1944年。伊藤野枝(1895~1923年)の最初の夫。詩人。画家の辻まこと(1913~1975年)は辻潤と伊藤野枝の息子(辻潤 - Wikipedia参照)
*76:1885~1923年。伊藤野枝の二人目の夫。アナキスト。甘粕事件で伊藤と共に暗殺される。
*77:1890~1925年。大杉の同志。甘粕事件の報復として震災当時の戒厳司令官・福田雅太郎陸軍大将の自宅に爆発物を送付。刑事裁判中に病死(村木源次郎 - Wikipedia参照)