島田洋一
冷戦時代、ソ連のプロパガンダに対して、「こちらの体制について嘘ばかり言うなら、そちらの体制について本当のことを言うぞ」という言葉*1があった。中共の報道官が日本を露骨に誹謗中傷*2する以上、日本政府も「中共の真実」を堂々と国際発信していかねばならない。
島田の場合
◆南京事件否定論や河野談話否定論はデマ。南京事件資料のユネスコ世界遺産登録には日本ウヨが誹謗するような問題など無い。
◆靖国神社が東条英機*3元首相(死刑)、小磯国昭*4元首相(終身刑で服役中に病死)、松岡洋右*5元外相(裁判中に病死)らA級戦犯を「昭和殉難者」として英雄視し東京裁判の意義を全否定する限り、首相や閣僚の靖国参拝(あるいは真榊などの奉納)は不適切
◆福島汚染水の海洋放出は、1)本当にアルプスでトリチウム以外が完全除去出来ているか怪しい、2)トリチウムが日本政府が言うほど安全か怪しい、3)福島県民の同意が無ければ放出しないという過去の政府言明に反している(世論調査では多くの県民が反対)などで問題
という「中国以外もしている正当な日本批判」も「日本誹謗のデマ」呼ばわりですから話になりません。そしてそうした批判について島田の言う「中国の真実(チベット、ウイグル問題?)」なんか持ち出しても何の意味も無い。そもそも「中国以外からも批判がある」わけですから。
【参考:慰安婦問題】
中国外務省、歴史歪曲と非難 日本政府「慰安婦」答弁書:時事ドットコム2021.4.29
中国外務省の汪文斌*6副報道局長は29日の記者会見で、日本政府が「従軍慰安婦」という用語は不適切との認識を示したことについて「侵略の歴史を否認・歪曲する否定的な動きだ」と非難した。「国際社会は(日本を)正していく必要がある」とも述べた。
汪氏は「日本政府は言葉遊びをして歴史の責任から逃げようとしている」と主張。さらに「日本が侵略の歴史を誠実に直視し反省するよう促す」と強調した。
【参考:靖国批判】
日本の首相が靖国神社に真榊奉納 中国、「日本の間違ったやり方に一貫して反対」--人民網日本語版--人民日報2021.4.22
菅義偉首相は21日、靖国神社に「真榊」と呼ばれる供え物を奉納した。外交部(外務省)の汪文斌報道官は同日の記者会見で、「靖国神社は日本の対外侵略戦争に対して直接的責任を負う第2次大戦のA級戦犯を祀っており、我々は日本政界要人の間違ったやり方に一貫して反対している。中国は日本に対して、侵略の歴史を正視し、深く反省し、軍国主義と明確に一線を画し、実際の行動によってアジア近隣諸国と国際社会の信頼を得るよう促す」とした。
【参考:福島汚染水海洋放出への批判】
王毅外交部長、「日本は福島原発汚染水の問題を慎重に扱うべき」--人民網日本語版--人民日報2021.4.22
王毅*7国務委員兼外交部長(外相)は21日、ドイツのマース*8外相とテレビ会談した際、日本の福島原発汚染水の問題に言及した。
王部長は、「日本政府は安全な処分方法を研究し尽くすことなく、全面的な情報公開をせず、周辺諸国や国際社会との協議もせぬまま、福島原発の原発汚染水の海洋放出によって処理することを軽率に決定した。これは中国をはじめとする周辺諸国の人々の切実な利益を直接危険にさらし、世界の海洋環境及び世界健康安全保障も脅かすものであり、最終的に日本を含む国際社会の共通利益を損なう。日本は国際社会、周辺諸国、及び自国民の重大な懸念に真剣に応え、国際的な公共の利益に対してきちんと責任を負う姿勢で、しかるべき国際的義務をしっかりと履行し、現在の計画を考え直し、各利害関係者及び国際原子力機関(IAEA)と十分に協議し、かつ一致にいたった上で慎重に対処すべきだ」とした。
国連特別報告者、原発汚染水の処分で日本に国際協議を促す--人民網日本語版--人民日報2021.4.26
国連特別報告者(有害物質及び人権問題)のMarcos Orellana氏はこのほど、「日本政府が海洋放出という方法で福島原発事故の汚染水を処理すると決定したことは地球の生態及び衛生上に災禍をもたらし得る。日本政府が関係する国際法上の義務を担い、今後取る措置について国際的協議を行うことを望む」とした。
中国報道官 処理水の海洋放出 やゆするイラストを投稿 | 福島第一原発 処理水 | NHKニュース2021.4.28
日本政府の決定をめぐって、中国外務省の趙立堅報道官は、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」の「神奈川沖浪裏」を模倣し、これをやゆするイラストをツイッターに投稿しました。
イラストでは、原画の富士山が原発に置き替えられ、船に乗った人が、バケツから緑色の液体を海に流す様子が描かれています。
趙報道官は、中国のイラストレーターが描いたものだとして「もし北斎が生きていたら、彼も非常に心配しているだろう」などと英語で書き込んでいます。
これに対し、日本政府は外交ルートを通じて中国側に厳重に抗議し、削除を求めています。
中国政府は、今回の日本政府の決定を繰り返し批判していて、趙報道官も今月14日の記者会見で「太平洋は日本の下水道ではない」などと述べていました。
原発汚染水イラストに日本側が抗議、投稿した外交部報道官がコメント--人民網日本語版--人民日報2021.4.29
外交部(外務省)の趙立堅報道官が先日ツイッターの個人アカウントで日本の原発汚染水の海洋放出に関するイラストを投稿したことに、日本側は厳重に抗議して削除を要求した。趙報道官は28日の定例記者会見で、この件についてコメントした。
趙報道官は、「これは中国の青年イラストレーターの作品だ。まずこれは葛飾北斎の浮世絵が中国で一定の知名度があり、中国の民衆が日本文化に対してかなり理解しているということを物語っている。このパロディー作品は福島原発汚染水の海洋放出による処分という日本政府の一方的な決定への中国の民衆の憂慮と不満を反映している。実際には日本側の行為は中国のみならず各国政府、国際組織、世界300余りの環境保護団体、そして日本国民を含む各国民の強い反対と深刻な懸念を招いている」と述べた。
また、「福島原発汚染水は有害物質が多く、危害が極めて大きい。米誌サイエンス、ドイツ海洋科学研究機構、ロシア、韓国など各国の学者は、日本が放出する予定の原発汚染水はたとえ入念に浄化したとしても、なお大量の放射性同位元素を含むと考えている。日本側は原発汚染水の海洋放出に対する世界の人々の抗議の声にもっと耳を傾けるべきだ。自らの責任を明確に認識し、国際的義務を履行し、間違った決定を撤回すべきだ」とした。
イラストを削除するかどうかについて、趙報道官は、「イラストは正当な民意と正義の声を反映しているのであり、すでにこのツイートをトップに固定した」と表明した。
島田洋一
先進7か国(G7*9)でタッグを組み(ボーガス注:北京冬季五輪をボイコットし)「自由冬季五輪」を分散・代替開催すべきだ。日本も「男は黙ってサッポロ(ボーガス注:での五輪開催)準備*10」と行きたい。
吹き出しました。
「分散開催」するにしても札幌で開催するなんてことが可能だと本気で思ってるんですかねえ(呆)
【参考:『男は黙ってサッポロビール』】
日本のテレビCM史の流れを変えた異才 ― 今村昭物語(5) | ウェブ電通報
冒頭、舞台はアメリカ、モニュメント・バレー。赤い岩山と砂漠の荒野を、疾駆してくる1台のジープ。カメラが切り替わり、運転者をクローズアップ。それは、三船敏郎である。
ジープは故障、ストップ。フロントを軽く蹴とばす三船敏郎、バッグからビール瓶を取り出す。王冠を外す、小気味よいシズル音、画面フルサイズのビール液体に堂々とスーパー「男は黙ってサッポロビール」。灼熱の太陽の下、アリゾナの岩山を眺め、三船は旨そうにビールを飲む。
この60秒CMが、1970年に始まり以後3年以上続く、サッポロビール「男は黙って」キャンペーンの始まりであった。
当時のサッポロビールのマーケティング事情では、不思議にも女性顧客のシェアが高かったらしい。サッポロは男性顧客のシェアをも伸ばしたいと考えた。つまりブランドの男性化を強めたいというのだ。そこで、当時の日本映画界のトップ男優 、三船敏郎を起用しよう、という英断に出た。
この時代、三船敏郎は50歳。1951年、「羅生門」でベネチア国際映画祭の金獅子賞、に始まり、黒澤明監督映画の名作のほぼすべてに主演、または準主演し、既に日本のスターというより、「世界のミフネ」と呼ばれていた。
「七人の侍」「生き物の記録」「蜘蛛巣城」「隠し砦の三悪人」「悪い奴ほどよく眠る」「用心棒」「天国と地獄」「赤ひげ」など(黒澤映画のみ例に挙げている)、すべてが海外の映画賞受賞、またはノミネートである。
*1:言葉というかジョーク、皮肉、嫌みですね。「野党について嘘ばかり言うなら安倍晋三について本当のこと(安晋会疑惑、工藤会疑惑(安倍晋三宅火炎瓶投擲事件 - Wikipedia参照)、NHK慰安婦番組への不当な政治圧力、統一教会への祝電、モリカケ疑惑、「桜を見る会」疑惑、河井夫妻公選法違反・共犯疑惑、電通給付金疑惑、アベノマスク疑惑、「安倍友・レイプもみ消し疑惑」など)を言うぞ」と似たような話です。
*2:後述しますが島田の場合、この誹謗中傷とは「南京事件否定論批判」「靖国神社批判」「福島汚染水海洋放出批判(最近話題になりましたが)」等を意味するので誹謗どころか全て正論でしょう。
*3:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、陸軍航空総監、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣、首相など歴任
*4:陸軍次官、関東軍参謀長、朝鮮軍司令官、平沼、米内内閣拓務相、朝鮮総督、首相など歴任
*5:第二次近衛内閣で外相
*6:ブラジル・マナウス総領事、チュニジア大使などを経て外務省副報道局長(汪文斌 - Wikipedia参照)
*7:駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)などを経て国務委員(外交担当)兼外相
*8:第三次メルケル内閣法相を経て現在、第四次メルケル内閣外相
*9:米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本