「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート26(追記・訂正あり)

 パート25の続き。

■音楽の価値と政治的思想は別だが・・・「尹伊桑平和財団」発起人に李明博大統領、へのコメントその1
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00688
 ろくな根拠もないのに尹氏を北朝鮮工作員呼ばわりする三浦。

「尹伊桑平和財団」(理事長申渓輪)の役員や代表発起人には洪錫荽中央日報会長をはじめ、李明博大統領が含まれている。

とか
発起人や役員のなかに

玄貞恩現代グループ会長

がいるというなら誰が考えても尹氏はせいぜい「北朝鮮に甘い左派文化人」であって工作員の訳がない(百歩譲って工作員だとしてもそんな証拠は今のところない)。
李大統領は保守だし、中央日報も日本で言えば読売や日経、産経に当たる保守の新聞だ。現代グループは韓国の大財閥の一つで保守だから、当然親北朝鮮ではあるまい(現代グループ北朝鮮に経済進出しているとは言えそのためだけに「北朝鮮工作員」を顕彰する団体の発起人や役員にはならないだろう)。
常識で考えてそういう保守派の人間が「北朝鮮工作員」を顕彰する団体の発起人や役員を務めるわけがない。故人に対しデマ中傷するなど、恥知らずにも程がある。
我ながらしつこいがこんな男が代表の「守る会」に入っていてid:noharraは恥ずかしくないのだろうか?。しかも三浦はこの文章を個人ブログではなく「守る会」公式サイトに書いてるのだから、もちろんid:noharraを含む「守る会」会員も三浦の「尹氏への誹謗中傷」に対し同罪だ。

1967年の「東ベルリン事件」と1992年の「呉吉男スパイ事件」でその実体が確認された。

・1967年の事件はKCIAが違法に尹氏をベルリンから韓国へ拉致したため西ドイツの抗議によって、尹氏を釈放し西ドイツに戻さざるを得なかったのだが、それで尹氏の何がわかったというのか?。わかったことはKCIAが犯罪組織と言うことと、西ドイツが人権意識が高いと言うこと、合法な手段では尹氏を逮捕できなかったらしいということだけだろう。
・「呉吉男スパイ事件」では尹氏のことを呉氏が工作員だと言ってるようだがこれまた韓国公安当局が公式に「尹氏を工作員と認めたという話」では全くない。

パルチザンの息子・権永吉民主労働党議員

パルチザンの息子だから、何だというのか?。親のことで息子を非難するなどゲスにも程がある。

この財団代表発起人の中で金槿泰、兪弘濬、孫鶴圭、鄭東泳は朴元淳ソウル市長の当選のため(中略)活動した。

朴氏を北朝鮮の手先とでも誹謗中傷したいらしい。ゲスにも程がある。ただし保守でも、まともな保守は選挙において朴氏に対しそんな批判はしなかったようだし、どっちにしろ朴氏嫌いの日韓珍右翼の希望に反し、朴氏は見事に当選したのだが(毒)


■オレ流北朝鮮・韓国最新情報(2011.11/2分その1)
西日本新聞『「尹伊桑の名前を外せ」 韓国の音楽コンクールで物議』
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/271372
 くだらないとしか言いようがない。尹氏が工作員だという話はウヨサイドが流してるだけで何ら根拠のある話ではない。
主催者だって困惑するでしょう。名前を外したら何故統営市でやるのか訳が分からなくなりますから。
まあ、コンクールをやめろと言わないだけ少しマシですが。


■オレ流北朝鮮・韓国最新情報(2011.11/1分)
聯合ニュース『1〜9月の中朝貿易 初めて40億ドル突破』
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2011/11/01/0300000000AJP20111101001000882.HTML
日本の経済制裁が無意味であることがよく分かるナイスニュース。これとは別にロシアとの貿易もあるしね。経済制裁は自己満足だろ、どう見ても。


朝日新聞北朝鮮で栄養失調が深刻=国際援助を緊急要請―ユニセフ
http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201111010140.html
北朝鮮国民に罪はないのであり何とかしなきゃいかんと思う。


読売新聞「北朝鮮、日本サポーター枠を150人に設定」
http://www.yomiuri.co.jp/sports/soccer/representative/news/20111101-OYT1T01063.htm

 平壌で15日に行われるサッカーW杯アジア3次予選、北朝鮮―日本について、日本サッカー協会田嶋幸三・副会長兼専務理事は1日、日本サポーターの受け入れ枠として北朝鮮が設定しているのは約150人であることを明かした。
 日本協会は200〜300人を希望して交渉を続けている。
 当初、日本協会は数千人規模の受け入れを要望したが、平壌での宿泊室数やチャーター機の収容能力などを考慮し、大幅に人数を絞ったという。

すごい人気だ。てっきり「開催地は『仮想敵国(?)』北朝鮮なので日本側希望人数はせいぜい100〜200名程度で、北朝鮮の設定枠は100人以下」と思ってたんですが「日本は最初、数千人規模の受け入れ要請したが、無理だと断られ大幅に人数を絞りそれでも200〜300名」ですか。
 これを機に「訪朝した人が北朝鮮にいい意味での興味関心を持ってくれる」といいと思いますな。


産経新聞朝鮮学校、有名無実の理事会「総連が議事録偽造」 認可基準に抵触も」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111101/crm11110107100001-n1.htm
また産経かとしか。ブクマもしましたが

「事実か怪しいし、事実でも無償化除外は差別だ」無償化ってのは立派な学校に与えられるご褒美じゃない。すべての学校(つうか学生ですが)が当然に与えられる権利だ。そしてお前らは無償化された他の学校の理事会を全部調べたのか?

ですよ。それが事実だとして学校の状況を改善しようならともかく、こいつらの主張はただの朝鮮学校潰しですからね。
しかし記者会見にでたと言う「元理事」や「李英和」は本当に恥さらしですね。在日の癖して産経の民族差別行為に荷担して恥ずかしくないんでしょうか?。産経も内心では「在日など仲間ではない、後で俺たちはこいつらも切り捨てるつもりだ」「在日の癖に在日を裏切るとは卑怯者よのう(嘲)」と思ってるでしょうに。

【追記】
この件についてのid:motorunder氏のツィート。

motogaoしかしまあ、ここ最近の産経新聞朝鮮学校について書き立てる誹謗中傷の凄まじさはドンドンと異常になってきてるな。ついに西岡を引っ張り出して学校認定の見直しにまで踏み込んだか。まあ連中の危機意識の裏返しだろうから、ここはしっかり踏ん張って、何としても無償化を実現させなきゃだな。

id:mujige氏のツィート。

mujigedari yonezu tokuya
人権とはそもそも民族や出自、性別ごとに分割できるものではありません。朝鮮人の人権の危機は、すなわち日本社会の人権の危機であると私はとらえています。

朝鮮人の人権を差別する奴らが「大阪市役所はシロアリ」(橋下)だの「フランス語は数が数えられない」(石原)だの平気で、「朝鮮人」以外にも暴言を吐くことだけでもid:mujige氏の指摘はわかりきったことだと思うのですがね。分からないバカがいるらしい。

mujigedari yonezu tokuya
朝鮮人と日本人の人権は、相互に排他的なものではありませんよね。

おっしゃる通り。しかし世の中にはこのほかにも「男性と女性の人権」「公務員と民間企業サラリーマンの人権」「健常者と障害者の人権」「若者と高齢者の人権」「非正規労働者と正社員の人権」などが排他的であるかのようなデマ飛ばすバカがいるから困ります。まあ、柳橋未詩緒とか言う輩がばからしいことはよく分かりました。id:motorunder氏は話せば分かると思ってるようですがどうかな。id:noharraと似たり寄ったりじゃないか?。まともな人間は柳橋と違って「朝鮮人と日本人の人権は、相互に排他的なものではありませんよね」なんてid:mujige氏に言われなくてもそんなことはわかります。難しい勉強をしなければ分からないような種類の問題じゃない。

柳橋なるバカのアホツィッター

在日朝鮮子弟に対する教育権の侵害も児童養護施設の子供たちの教育権侵害もどちらもきちんと考えていただければいいんですよ。どちらも同じ期間をかけて日本人自身が放置し差別していることには変わりはありませんよね?

・世の中の全ての差別について「きちんと考えないと」如何なる形でも差別について語ってはならないという類の低レベルの珍発言。「児童養護施設の子供たちの教育権侵害」についてきちんと考えてこなかった人間(俺もその一人ですが)だって「在日朝鮮子弟に対する教育権の侵害」について声を上げていいに決まってるじゃないですか?。そして今後「児童養護施設の子供たちの教育権侵害」についてきちんと考えればいいだけの話です。
 じゃあ、あんたは反原発デモ参加者に「お前は反原発デモ以外どんな環境運動に参加してるんだ、反原発しか参加してないならばインチキだ」と非難するのか、柳橋、という話ですよ。
・なお、積極的なレイシズム朝鮮学校)と「政治力がないから結果的に差別されてる(児童養護施設)」のとでは全然違うと俺は思っています。後者(児童養護施設)に余り関心や知識がない人間(俺もその一人ですが)が前者(朝鮮学校)に批判の声を上げるのはそう言う意味で別に変なことじゃないでしょう。
・日本で差別されてる子どもは「在日朝鮮子弟や児童養護施設の子ども」の他にも沢山いますし、差別されてるのは子どもだけではありません。それら全てについて柳橋大先生は日夜考えてらっしゃるんですか、すばらしいですね(毒)。
朝鮮学校差別の正当化言説に使われては児童養護施設の子どもたちも迷惑でしょう。そんな事を言われても朝鮮学校の子どもはもちろん、児童養護施設の子どもたちにも何のメリットもありませんから。


■オレ流北朝鮮・韓国最新情報(2011.10/31分)
産経新聞「無償化反対で決議文 民主有志、文科相に提出」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111031/edc11103121280005-n1.htm
 産経にとっての勇者たちの名前がないのはどうしてでしょうか?。無理筋だって自覚してる?

一方で、「(朝鮮学校の)教育の中身について国が関与することはなかったが、無償化によって是正を求めるきっかけにもなる」と理解を求めた。

それやったら教育への不当な政治介入ですけどね。全く「おまえは何を言っているんだ


産経新聞「提出教科書「保存用」 神奈川分もダミーか」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111031/edc11103121240004-n1.htm
 使ってない教科書(産経の言う保存用)出すのは当たり前だろとしか言いようがない。使ってる教科書を出したら、使ってる人間は困るし、書き込みとかある教科書でいいんですか?

無償化審査で文部科学省に提出された教科書が「ダミー版」だったと指摘されている

産経「だけ」が指摘してるだけで真偽不明です。産経以外も指摘した客観的事実であるかのように書くとはどれだけ面の皮が厚いのか。


毎日新聞高句麗古墳:75年ぶり再発掘…日朝で共同調査」
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111031k0000m040093000c.html
共同通信「再発掘で高句麗壁画彩り復活 75年ぶり、日朝共同調査」
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011103001000336.html
増元辺りだとこういう学術調査すら「北朝鮮に協力するな」と非難しそう。ま、純粋な学術調査まで禁止したら狂気の沙汰ですし、現状だっていい加減気が狂ってますが。


日本経済新聞北朝鮮、スポーツ選手向け栄養食品工場が操業開始」
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819685E1E3E2E2E78DE1E3E3E2E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
 一応「明るいニュース」なんでしょう。どんな物を創ってるのか興味はありますが、俺のような日本人は訪朝でもしない限り入手は難しいんだろう。


東亜日報親北朝鮮サイト、運営者8人に1人が小中学生」
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=040000&biid=2011103142148
 要するに興味半分で政治的背景はないと言うことでしょう。ある種の子どもは、大人が「ダメだ」というとかえって「ダメな物」に興味を持ったりします。「共産主義が、北朝鮮が好きなら自由にすればいい」となればこういう子どものほとんどは何の興味も持たなくなるでしょう。好きだからでなく大人への反感、権威への挑戦、そういうことでやってるわけですから。なかには「アクセス数が増えると思った」と完全に釣り目的だと言った子どももいるようです。
 にも関わらず、「教員がサヨだからじゃね」「愛国教育を強化しなくちゃ」と言う東亜日報のアホさに呆れます。


■11月11日 ワシントン・北朝鮮人権委員会報告書−出版記念シンポジウムのご案内(救う会ニュース) 
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00687
 出版記念というならどういう本かとか、版元はどこかとか、一般書店でも買えるのか、それとも政治団体まで購入申し込みかとかある程度詳しく説明すればいい。三浦のお仲間が北朝鮮拉致についての本を出しましたってだけじゃ(苦笑)

参加費無料ですが、先着300名様のみとなっていますので、下記志士経営者倶楽部事務局までお申し込みください。

平日の午後2時という時間帯で300名も来るんでしょうか。どうせなら土日にやればいい(苦笑)
そして「志士経営者倶楽部」って名前だけ聞くと「経営者の集まりみたい」ですがどんな団体でしょうか?

協力・事務局 加瀬英明事務所

加瀬英明っていうのは所謂産経文化人の一人。完全に家族会はウヨに取り込まれてるわけです。

この報告書では、北朝鮮帰国者を広い意味での拉致問題としてとらえてくださっているというニュースが以前ありました。

この話には以前俺は突っ込んだし、俺のエントリを何度も好意的に紹介してくださっているid:Bill_McCrearyさんの
ライプツィヒの夏「無茶いうな」(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/1dc5dbe32ce6ff4b757f77e9e0254080)も突っ込んでいますが改めて突っ込みます。
 北朝鮮帰国者でも、朝鮮戦争捕虜でも何でもかんでも拉致呼ばわりすれば、横田めぐみさんのようないわゆる「ガチの拉致」が埋没する、スポットが当たりにくくなるという問題があると思うのだがね。大体何でもかんでも拉致呼ばわりしてるのってウヨだけでしょ?
北朝鮮帰国者、朝鮮戦争捕虜、「ガチの拉致」は分けて議論すべきでしょう。
連中にとっては問題解決より「拉致被害者数を出来る限り増やして」、「こんなに拉致をしたなんて酷いと叫んで北朝鮮非難できればそれで満足」だからそうなるんでしょう。でもそんなことしても北朝鮮シンパじゃなくても支持する人は少ないと思います。

特定失踪者の記述が弱いなどの問題点はあるようですが

弱いも何も「特定失踪者」は拉致かどうか怪しい上に、そんな概念を採用してるのは日本のウヨだけですから取り上げないのが当たり前です。

ダウンズ氏、また同じく北専門家のエバーシュタット氏らの北朝鮮に対する厳しい批判には深く共感できる

今時あの国を全く非難しない人間は左翼でもいませんが。在日でもいないんじゃないか?。三浦の批判とは「ネオコン路線」とイコールですから、たとえ北朝鮮批判派でも俺のようなハト派外交支持者は北朝鮮批判派とは認めないわけです。
なお、「エバーシュタット」でググって見つけた「報道ステーション」によればエバーシュタットは「北朝鮮への先制軍事攻撃もあり得るオプションの一つ」と主張するネオコンのようです。エバーシュタットは三浦たちのダチ公ですから予想の範囲内ですが。

http://www.tv-asahi.co.jp/hst_2006/contents/special2/061108.html
報道ステーション
特集『米中が「共同工作」!? 北朝鮮〝政府転覆〟シナリオ』(2006年11月8日放送)
 2004年に成立したアメリカの北朝鮮人権法。脱北者受け入れを推進したこの法律の生みの親と言われるマイケル・ホロヴィッツ氏はこう語る。
「誰もがポスト金正日政権を考えなければなりません。北朝鮮人権法は金正日総書記を権力から外すための第一歩です」。
 (注:北朝鮮人権法の)真の狙いは、(注:脱北者の人権保護ではなく)金正日体制の転覆にあった。
 東欧の共産主義政権を次々と崩壊に追い込んだのは、人と情報の流出。アメリカは今、脱北者受け入れで、北朝鮮に揺さぶりをかけようとしている。ミサイル、核兵器大量破壊兵器の開発情報を持っている者にアメリカ永住権を与えるという趣旨のSビザ法案。立案者が議会に提出した文書には、「イラン」「北朝鮮」の文字が…。ブッシュ大統領の言う〝悪の枢軸〟を明らかに狙い撃ちした内容だ。
 ブッシュ政権のブレーンを務める北朝鮮問題の強硬派、ニコラス・エバーシュタット氏が2年前に執筆した論文には、金正日政権崩壊を描く2つのシナリオが提示されていた。ひとつは、アメリカによる先制攻撃。もうひとつのシナリオが内部からの崩壊。いずれのシナリオも金正日体制が崩壊する一方、周辺の国々が甚大な犠牲を払う。
 北朝鮮核実験の2日後、ワシントンを訪れた「インサイドライン」編集長、歳川隆雄氏に、元米政府高官が、驚くべき構想を語った。
「近い将来、ブッシュ・胡錦涛会談が開催されて、このトップ会談で北朝鮮金正日総書記排除のシナリオについて合意を見る」と元高官が私見だと断った上で語ったという。そのシナリオは、中国が人民解放軍に留学経験のある朝鮮人民軍幹部を勧誘。そこで彼らに財政支援など体制転換後の支援を約束。その幹部が中心となり金総書記を排除、つまりクーデターを起こすという。一方、アメリカは体制崩壊による核兵器の流出に備え、化学部隊を在韓米軍に待機させる。そしてXデーが来れば、その部隊を北朝鮮に侵攻させる、というもの。「金総書記排除を実行する可能性が来年秋の共産党大会が終わった後、胡錦涛氏が権力を完全に掌握した後、行われるのではないか」と、元高官は語ったという。
 来年秋というタイムスケジュールは、2年後に任期を終えるブッシュ大統領にとっても重要な意味を持つ。去年まで、チェイニー副大統領副補佐官を務め、胡錦涛主席とは面識もあり、今もブッシュ政権に強い影響力を持つイェーツ氏は「事が急を要しているのは、北朝鮮がすでに危険な核技術を持っていることです。ブッシュ大統領北朝鮮、イラン、イラクの問題を次の政権に引き渡す前に対処したいと考えていると思います」と語っている。

報道ステーションの「米中による北朝鮮政権転覆クーデター計画」は陰謀論、ガセ臭いけど、事実ならブッシュ政権は正気の沙汰じゃない。大体、中国がそんな話に乗るとは思えませんが。
こう言うのでも三浦小太郎や巣くう会の面子(荒木や西岡)は支持するんでしょうけど。


北朝鮮民主化のための3大条件(朝鮮日報・姜哲煥コラム)
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00686
 言ってることが反北朝鮮右翼らしい。
姜が主張し、三浦が支持する3条件とは何かというと
強制収容所の廃止」「情報の自由化(なら何故太陽政策に反対する?)」「脱北者北朝鮮難民)の人権保障(具体的には中国が行ってる脱北者北朝鮮への強制送還を止めさせること)」だそうです。
北朝鮮国民の人権擁護のため、北朝鮮強制収容所をなくさせよう、脱北者の強制送還を止めさせよう」というならまだしも「民主化運動(姜や三浦のようなウヨにとっては北朝鮮の政権転覆と同義)を促進するため北朝鮮強制収容所をなくさせよう、脱北者の強制送還をやめさせよう」ってそう言う問題じゃないでしょ?。それとも「そう主張することによって政権崩壊を恐れる北朝鮮に収容所をなくさせないようにしよう、中国に強制送還を止めさせないようにしよう、その方がウヨの俺が北朝鮮や中国を叩きやすい」とでも思ってるんですか?
本当に「強制収容所の廃止」「情報の自由化」「脱北者北朝鮮難民)の人権保障(具体的には中国が行ってる脱北者北朝鮮への強制送還を止めさせること)」を実現したかったら、「北朝鮮人民の人権保障」を前面に出すべきで、「民主化という名の政権転覆論」を前面に出すべきじゃないでしょう。
そして「政権転覆する気などない」と口先だけでいっても説得力がないから、「国家保安法を廃止し、単に北朝鮮を賛美しただけでは処罰しない」とか「北朝鮮と正式に国交を結ぶ」とか「太陽政策で経済支援する」とか「北朝鮮軍縮するとの条件つきで在韓米軍を削減する(最終的には全面撤退する)」とかすればよろしい。その方が北朝鮮から強制収容所がなくなる可能性は高まると思います(絶対になくなるなどと無責任なことは言いませんが)。
 政権転覆が目的だと公言し、国家保安法を維持し続ければ、北朝鮮強制収容所を維持する格好の口実を与えるだけでしょう。
 「北風と太陽」です。「日米韓がタカ派外交という北風を吹かせれば」、寒くなくても「寒いからコートを脱がない(核開発や強制収容所など、従来のタカ派政策を止めない)」と言う言い訳を北朝鮮はするでしょう。そう言う言い訳をなくすための策が太陽政策だったわけです。
 カンや三浦の具体的文章にも突っ込んでみましょう。

チュニジアやエジプトで独裁者が追放されたとき、北朝鮮はこれといった反応を示さなかったが、リビアで内戦が激化するや、自分たちのことのように事態の成り行きを見守ってきた。

そりゃチュニジアやエジプトが親米国家なのに対し、リビアは反米国家で一時核開発も計画してたから
チュニジアやエジプトでは欧米の軍事介入はなかったが、リビアでは露骨に介入してたから、でしょう。
北朝鮮は「反米国家で核開発を計画する我々にも同様の軍事介入がなされるのではないか」と思ってるでしょうから、そりゃ注目するでしょうね。で、それが何か?

韓国政府や国際社会はこれまで、北朝鮮民主化を可能にするための最も重要な条件となる、上記の三つの問題から目を背けてきた。

背けてきたと言うより現実問題として「強制収容所をなくすことは困難だし、自国の国益に直結する問題でもないから後回しになった」ってだけですよ。カンは簡単に強制収容所がなくせるとでも思ってるのか。

憤った住民や軍人たちが立ち上がれば、金正日政権の暴政を終わらせることができる

何でそう言う物騒な路線を選択したがるのか。

横田めぐみさんの救出と、今収容所にいる呉吉男氏の妻と娘の救出を国境を越えて連帯しようという議員の流れが日韓で生まれた

根拠もないのに「めぐみさんが生きてる」と放言するのも大概にしてほしい。
蓮池薫さんや曽我ひとみさんを帰国させたのに何故めぐみさんを帰さないのか」
「めぐみさんが生きていたら『死んだという嘘』のぼろが出る危険性があるのに、何故めぐみさんの夫や娘の存在を明らかにしたのか」
「何故経済制裁を受けてもかたくなにめぐみさんの死を主張し続けるのか」
そう言ったことを冷静に考えれば出てくる答えは横田さんご夫妻にはお気の毒ですが、「死んだから」以外にないでしょう。
巣くう会が主張するように事情があって帰せないというのなら「寺越武志さんとそのお母さん」のような形(めぐみさんは北朝鮮にいて、ご両親に北朝鮮まで来てもらう)を取ればいいんですし、生きてる可能性なんかないと思います(注:寺越さんが拉致被害者だと俺は言ってるわけではないです、念のため)。
そして根拠もないのに生きてると言っても「仮に彼女が生きてるとしても」北朝鮮が帰すわけがない。無理難題を北朝鮮にふっかけて日朝国交正常化を妨害する三浦のような屑野郎には本当にうんざりです。とにかく体が元気なウチにお孫さんと会いなさいと横田さんご夫妻には改めて言いたい。

かってカンチョルファンがある講演で、もし北朝鮮の今の体制が倒れ、自由な活動ができる国になったら、自分はできれば帰って復興のために尽くしたい、韓国で学んだことを生かしたいと語りましたが、これは本音だと思う。彼は、やっぱり自分の故郷は北朝鮮だし、そこには少年時代からの友達もいる、そこで何か役に立ちたいという。カンチョルファンなんて韓国に来て、結婚もして、本も書いて、新聞記者にもなって、運動もしている成功者ですよ。でも、やはり韓国ではなく、未来の自由な北朝鮮のために尽くしたい。ちょっと感動しました。

 三浦が感動したと言うのも眉唾ですが、カンの発言も眉唾です。大体「北朝鮮の現体制が倒れていない」「自由な北朝鮮が誕生していない今でも」、食糧支援とか「現在の」北朝鮮の民衆のために出来ることはいくらでもあるでしょう(もちろん体制打倒が最優先の極右のカンはそういうことはしないのですが)。
 そして「勝ち組」になって豊かな暮らしをしているカンが「仮に体制が崩壊したとして」北朝鮮に戻りますかね。今のドイツで旧東ドイツの経済が旧西ドイツに比べて悪いように、「平和的統一するにせよ何にせよ」統一韓国における朝鮮北部(今の北朝鮮)の経済は悪いでしょう。戻れば当然生活はランクダウンせざるを得ないでしょう。まだ北朝鮮は崩壊していませんし、口先だけなら何とでも言えます。後でカンが「韓国にいて仕事した方が北朝鮮のためになると分かった」だのと言って前言撤回する事だってあり得るわけです。


見沢知廉ドキュメンタリー映画天皇ごっこ」公開(三浦の個人ブログ)
http://miura.trycomp.net/?p=580
三浦の文章や、ウィキペ「見沢知廉」を読む限り、見沢氏は小説の〆切りを破るなど社会適応能力に欠けており、そのことを当人も自覚し、悩んでいたが、ある意味誠実な人なんだろうと思った。単にいい加減な人ならそうしたことを悩んだりはすまい。
見沢氏に比べ社会適応能力には長けているのだろうが、文章に誠実さのかけらも感じられない三浦よりはある意味「立派な人」かもしれない(毒)。誠実な人ほど自殺しやすいのかも知れない。

大浦監督は、昭和天皇を主題としたシリーズ「遠近を抱えて」で、天皇制とタブー、検閲について、社会・美術・言論界に問題を提起して話題を呼んだ人物。
(中略)
「ぼくは天皇作品問題などがあったので、誰から見ても左翼っぽく思われていると思うんです。」

「遠近を抱えて」については以下の文章を紹介する。三浦や、大浦監督の映画に出演したウヨの面子が所謂菊タブーについてどう考えているのか、大浦氏の起こした訴訟や富山県立美術館、沖縄県立美術館の措置についてどう考えているのか気になるところだ。

ウィキペ「菊タブー」より一部引用
1982年から1985年にかけて製作された連作版画「遠近を抱えて」全14点(大浦信行・作)の一部に、昭和天皇の写真がコラージュとして用いられていた為、右翼団体から“不敬である”として抗議が行われ、所蔵していた富山県立美術館は全点を非公開化・売却し、図録も焼却処分した。大浦は“作品を提供させながら不当”と美術館を提訴し最高裁まで争うも敗訴する。 


共同通信天皇コラージュ展示を自粛 沖縄県教委「教育的見地」』
http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041701000050.html


■オレ流北朝鮮・韓国最新情報(2011.10/30分)
読売新聞『韓国統一相、来月訪米…米政府高官と会談』
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111031-OYT1T01063.htm
聯合ニュース『韓国の6カ国協議首席代表 来月1日に中国訪問』
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/10/30/0200000000AJP20111030001300882.HTML
産経新聞6カ国協議再開で意見交換 露朝高官、モスクワで会談』
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111028/kor11102823370002-n1.htm
 六カ国協議再開に向けて各国が水面下で色々やっているようですがどういう結論が出るか、気になるところです。


聯合ニュース『韓国外にサーバー置く北朝鮮賞賛サイト急増 摘発困難』
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/10/30/0200000000AJP20111030000700882.HTML
 違法薬物の売買サイトとかエロサイトならともかく、そもそもそんな事を未だに犯罪扱いしてること自体、韓国が今だ遅れた民主主義であることの象徴で処罰法令を廃止しなきゃいけませんよ。


■河信基氏のエントリを読む

http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/43492720.html
データー的には日本人拉致被害者はゼロ(上)
 西岡力、荒木和博グループは「北朝鮮に日本人拉致被害者が数百人いる」と吹聴しているが、大嘘であることが北内部のデーターから明らかになった。
(中略)
 韓国の保守誌「週刊朝鮮」は最新号で、北朝鮮の国家安全保衛部が極秘に作成したピョンヤン市民210万8032人(17歳以上)の生年月日、住所、職業、血液型、出身地、結婚相手など18項目にわたる個人情報が細かく記載されている電子データを「朝中国境で対北朝鮮情報筋から入手した」とし、内容を報じた。データーベースの98%は身分証発給日が04年9月9日で、最新は10年。
 日本の立場から注目されるのは、日本出身者6500人、日本国籍保持者86人が記録されていることである。ほとんどは1959年からの在日朝鮮人帰国事業で帰った元在日とその子孫であるが、1963年に石川県沖で出漁中に行方不明となった寺越武志(63)の名も確認された。
 日本人拉致被害者は確認されていない。
 データー的にはピョンヤンには西岡グループが主張してきた「数百人の日本人拉致被害者」がいないということになる。西岡グループは「地方の政治犯収容所に監禁されている」と反論するであろうが、無論、根拠があるわけではなく、単なる憶測に過ぎない。
 データー上は、北朝鮮に生存する日本人拉致被害者北朝鮮当局が日本側に正式に通告したとおりにゼロと考えた方が合理的である。週刊朝鮮側は日本人の拉致被害者がいるかどうか分析を進めるとしているが、情報提供筋の韓国国家情報院はすでに分析済みである。
 データー漏れが数人地方に居る可能性は否定できないが、現時点では確認する術はない。
 西岡力救う会」会長らが安倍晋三官房副長官をたぶらかして「5人帰国の約束はなかった」と嘘をつかせ、拉致問題をこじらせたことは『証言 北ビジネス裏外交』(08年講談社)で明確に指摘しておいた。
 内憂外患山積する日本は感情論に煽られた無駄な対北朝鮮外交にいつまでも国力を浪費している場合ではない。事実に基づいて交渉に臨む理性的な立場を取り戻すべきである。
 そのためには、安明進・元北朝鮮工作員、実は韓国情報部員の捏造情報に踊らされ、家族会を世論操作に悪用し、拉致問題解決に障害を作ってきた西岡力、荒木和博グループの嘘を徹底検証することが不可欠である。


■河信基氏のツイッターを読む
 河氏が俺同様巣くう会一派に批判的で嬉しい。河氏のようなまともなウオッチャーを呼ばない日本のテレビ局は狂ってるとしか言いようがない。
しかし河氏のツイッターの真偽は俺には確かめようがないし、河氏は巣くう会と対立する方なのでその巣くう会非難発言は「話半分に聞く」*1べきだろうが、事実なら巣くう会界隈は完全に頭が狂ってる(蓮池透さん除名だけでもいい加減狂気の沙汰だが)。
「ジャンボジェットが満杯になるほど拉致被害者がいる」(李英和)だの「安倍さん、俺を外相にしてくれ」(西岡力)だの笑うほかない。河氏が指摘するようにこんなバカ共が家族会を抱き込み、デカイ面をしているようじゃ問題が解決しないのも当然、まさに「外交敗戦」だろう。
 なお、重村氏が影武者説を一時唱えたという指摘だけは間違いなく事実である(俺も週刊現代か何かで読んだ)。さすがに今では重村氏も恥ずかしくて卑怯にもだんまりのご様子だが。

拉致被害者家族会が言うことを聞いてくれないと座り込みをすると野田首相を脅しているそうだ。救う会とかいう右翼の背後団体が操っている。民主主義の根幹を揺るがす由々しい事態。甘やかすから付け上がる。
ニュージャージー州で朝鮮高校無償化差別に反発して日本人学校の教科書(注:竹島を日本領と教えている)が問題視されてることを「一部の韓国人」云々する人は想像力や子供への思いやりが欠けている。
・教育現場に反日性といった政治的選別を持ち込むのが誤りの元。そういう悪例を作ると、海外の日本人学校反韓、反中と選別されかねない。
・そうした極端な排外的風潮(注:朝鮮学校無償化除外論のこと)が高じると悪の連鎖が始まり、国内では創価高校など宗教系学校が次なる標的になる。海外では南京大虐殺従軍慰安婦真珠湾攻撃を教えない日本人学校が標的にされる。悪の連鎖を断とう。
・朝鮮高校無償化差別に加わっている心無い人たちにはある共通点がある。南京大虐殺従軍慰安婦真珠湾奇襲攻撃などを認めることを自虐的と否定する歪んだ歴史観である。いずれも産経が吹聴した誤った歴史観である。無償化差別の根は深い。
西岡力氏が安倍晋三官房副長官をそそのかして大嘘をつかせ、拉致問題をこじらせたことは『証言「北」ビジネス裏外交--金正日と稲山嘉寛、小泉、金丸をつなぐもの』(講談社)で明らか。
拉致被害者北朝鮮に生存しているとしたら、北が日本に戻さないのはけしからん。自衛隊でも何でも派遣して助けろという話になる。しかし、それが原発安全神話同様の意図的な創作だとしたら、さて、どうする。
・「横田めぐみさんら八人は生きている」派は同情、願望といった感情と冷厳な事実を混同しているため、北が小泉訪朝団のリストになかった曽我ひとみさんを何故送り返したのか、肝心なことが理解できない。
原発推進派でもある西岡力が「最近、脱北者が『めぐみは秘密を知りすぎているから帰せないから偽遺骨を出した』と証言した」とさも最新ニュースのように産経正論に書いているが、安明進が昔喧伝したフルイネタ。安は金目当ての嘘だったと自供したが、西岡は嘘の上塗りをしている。
西岡力氏には強気の裏に「めぐみさんを殺すはずがない」といった北朝鮮への幻想もしくは甘えがある。「秘密を知りすぎているから」云々は安の入智恵か後付の創作だ。
・元「救う会」幹部の話によると、安倍が首相になると(注:西岡は自分を)外相にしてくれと売り込んだという。さすがに安倍も呆れたらしいが、本人は大真面目。自分なら北朝鮮はまともに相手にしてくれると言い張ったらしい
西岡力が「めぐみさんが生きている」と言い張るのは、根拠があるわけではなく、生きていてもらわなければ恩師筋の佐藤前会長に代わって「救う会」会長になった自分の立場が無くなるから。嘘つきと言われるのが怖いからであろう
・東電が5年前に電源連結を見送った事実が隠されたように、私の告発を原発推進派の西岡力グループは「北の工作員」「謀略宣伝」と対マスコミ工作を必死になって行い、封殺した。不愉快で不都合な真実にも目を向ける勇気がないと前には進めない。
地震大国に五十余の原発を造った「原発安全神話」なる狂気と、「横田めぐみら八人全員生存・奪還」を多くの国民が信じ込まされたことには、この国の(注:論理軽視という)文化的共通性がある。西岡力とその仲間たちはそこに付けこみ、家族会を抱き込んで涙を演出し、神的な情念に訴えたのであろう。
西岡力とその仲間たちが日本軍国主義の過去の侵略を反省することを自虐的と拒否し、南京大虐殺は捏造、従軍慰安婦は売春婦と居直る「つくる会」系なのは偶然ではない。
・誤解されているが、西岡力、荒木和博グループは人権に関心があって拉致問題に関り、「救う会」を立ち上げたのではない。現代コリア研究所からたまたま拉致問題に飛び込んだ。国家主義志向から主権侵害と報復に重点を置く。拉致問題がこじれ、日朝対立が長引く方が得になると考えている。
西岡力グループに「めぐみさんを生かしてくれている」といった北朝鮮への幻想もしくは甘えがあることは指摘した。蓮池薫氏は「めぐみさんは精神を患い、入院した」と証言し、北は小泉首相に「精神病院で自殺」と公式に伝えた。「秘密を知りすぎているから」ストーリーは子供じみている。
西岡力、荒木和博氏らは「蓮池薫工作員だから嘘をついている」と陰口を叩くが、不都合な真実は「工作員」「謀略宣伝」と情報を遮断するのが彼らの常套手段。原発安全神話と同じ狂気の類。
・北が日本側リストになかった曽我ひとみさんを出したのは金正日国防委員長が「拉致した日本人を全て出せ!」と命令したから。金委員長は小泉首相が非公式に示した1兆円規模の賠償金(経済協力)の見返りに拉致問題清算しようとした。それが日朝首脳会談で通告された「8人死亡5人生存」の真相。
北朝鮮に行ったことも見たこともない西岡力グループの反論は半分又聞き、半分妄想。又聞きも安明進・元北朝鮮工作員の捏造話の焼きなおし。安は麻薬密輸使用で有罪判決を受けるまで韓国の現役情報要員であったから、西岡グループは情報操作されていたことになる。
安明進にぞっこんであった櫻井よし子氏、その他、安のいわゆる情報を著書やコメントで垂れ流した面々も同類。拉致問題はこの手のいかがわしい連中が事態を複雑にし、解決を妨げてきた。良心があるなら、自虐的などと反省を拒絶している場合ではない。
・安のお友達の一人が重村智計氏(注:北朝鮮ウオッチャーの一人)。「金正日は死んだ。今いるのは影武者。間違いない」と大言壮語。金委員長が脳卒中で倒れると、今度は「影武者も死んだ」。はったりが綻びると苦し紛れの辻褄合わせ。さすがに笑えた。
・この手の出鱈目がテレビ、新聞、週刊誌に氾濫し、集団ヒステリーのような拉致妄想がこの国を支配した。今はいくらか落ち着いてきたが、熱病の後遺症は深刻だ。
・重村氏は金委員長次男の「金正哲は植物人間になった。間違いない」とどこかの週刊誌に書いていた。実は同じ情報を私に売り込んできた人物がいた。断ると、「重村さんに持っていくか」と。件の週刊誌記事はそれから二、三週間後のことであった。
・又聞き暴露で飯を食うのが癖になった李(英和)が、某局で「安明進の言うどころじゃない。拉致された日本人はジャンボジェット機に乗り切れない」と得意気に語るのをたまたま見たが、「北に行った朝鮮人(注:李英和のこと)が言っているから」と単純に信じる風潮に乗って、嘘の言い放題。
・(注:疑う理由がなければ、横田めぐみさんの)元夫や娘の証言を信じるのは当たり前ではないか。西岡力一派は「北に言わせられている」と妄想を逞しくし、横田滋氏が孫に会うのを妨害し、祖父と孫を引き裂き、家族に深い苦悩を残した。人間として許されることではなかろう。
・(注:どんな運動をしようと拉致被害者)家族の自由です。が、周囲までが感情化しては解決するものも解決しなくなる。西岡一派のように、同情するふりして潜り込み、こじれさせて一儲け企む連中が必ず出てくるのです。
野田首相が「横田めぐみさん」生存情報をガセと切り捨てたと週刊新潮今週号。安明進の二番煎じ。信じる方がおかしい。ましてや一国の総理のおつむがその程度だとしたらこの国の未来はない。幸い、野田さんは普通であった。
・データー的には「数十、数百の拉致被害者が助けを待っている」と吹聴する西岡力、荒木和博らは嘘を言っているということになる。拉致問題解決のためには西岡一派の嘘を検証することが不可欠となる。
・内憂外患山積する日本は感情論に煽られた無駄な対北朝鮮外交に国力を浪費している場合ではない。事実に基づいて交渉に臨む理性的な立場を取り戻すべきである。民主党が決めた議員外交、大いに結構。いくらでも協力する。
・「放射能は無害」と公言する荒木和博の脳内は常識では測れない。
・(注:流出した平壌に住む日本人のデータは)国家安全保衛部の内部データーなので、その種の人々がいたら必ず分類してマークする。それがないということは、いないという事。ある程度の北朝鮮知識があれば、理解出来る。北朝鮮寄りとか寄らないとかの問題ではなく、事実認識の問題です。
西岡力グループの狙いは最初から日朝友好妨害にあったようです。拉致問題は格好の口実。朝鮮高校無償化差別など全く無関係のことと結び付けるのはそのためです。
安明進らと組んだ嘘と捏造で拉致問題解決を妨げてきた西岡力一派の責任は厳しく問われなければならないでしょうね。
・北に行ったことも見たこともない西岡一派の言う北朝鮮は彼らの脳内妄想。死亡診断書の不備を指摘していますが、日本の死亡診断書を想定しながらあら捜ししただけのことです。
・西岡さん、「北の死亡診断書はでたらめ。だからめぐみさんらは生きている」と断じていますが、思い違いも甚だしい。北には日本的な死亡診断書の習慣はない、紙一枚同然と、『金正日の後継者は在日』(04年講談社)で書いたことがあります。
・『証言北ビジネス裏外交』(08年講談社)で日朝ピョンヤン宣言破壊を目論んだ西岡力一派の謀略を暴いています。『金正日・・・』とあわせて読めば拉致騒動の本質がわかるはずです。
・はっきり言って、日本には韓国のように民主主義を闘い取った経験も伝統もない。戦前は軍国主義一色。敗戦で与えられた民主主義はまだ借り物でひ弱い。限りなく1%に富が独占されていく経済の民主化、そのための政治の民主化は、これからの若者が作り上げていく。
北朝鮮に行ったことも見たこともない西岡力、荒木和博グループが見てきたような嘘をつき、家族会をたぶらかし、世論を誘導して拉致問題を迷走させたのも日本の民主主義の底の浅さを物語る。彼らが戦前を正当化し、北への植民地賠償を否定するのは偶然ではない。
西岡力、荒木和博さんが滑稽なのは、北がめぐみさんら八人死亡と通告したのに、死んでいないと北を庇っていることだ。自殺ではない、殺したと言い張るならそれなりにスジが通っているが、殺してないと甘えたことを(笑い。北を庇っているわけでもあるまい。死なれては拉致ビジネスに都合が悪いから。
野田首相が「横田めぐみさん」生存情報をガセと切り捨てたと聞いて、西岡力さん、家族会を総動員して発言撤回の座り込みをすると息巻いていると某知人から通報。特定団体に一国の首相が恫喝されるとは、野田首相も人が良い。韓国ではありえない現象だ。

救う会新潟の初代会長は暴力団に自宅を襲撃されて会長の座を追われた。警察に告発しても音沙汰なし。佐藤勝巳(注:当時会長)、西岡力さん(注:当時副会長)は家族会への支援寄付金1千万円*2を横領した容疑で元救う会幹部らから告発されたが、これもうやむやに。果てしなく黒い面々なのである。

ああ、そう言えば「横領がどうとか」そんな週刊誌報道がありましたね。佐藤と喧嘩になって巣くう会を離れた兵本達吉だか元新潟巣くう会会長だかが訴えたんでしたっけ。醜い内ゲバというか何というか。佐藤が会長辞めた理由もそれでしたっけ?


■オレ流北朝鮮・韓国最新情報(2011.10/29分)
朝日新聞「ウラン濃縮「対価あれば停止」 北朝鮮、米に見返り要求」
http://www.asahi.com/special/08001/TKY201110290552.html
 要するにウラン濃縮とは、「米韓連合軍に先制攻撃される恐れがゼロではない」「生活が厳しい」北朝鮮にとっての取引材料にすぎないということです。何が何でもウラン濃縮がしたいわけではない。「先制攻撃するな」「経済支援してくれ」、そういうことでしょう。
 これに対し「先制攻撃しないことを態度で示す」とともに「北朝鮮が自力で食えるようにし」、核を使ったチキンゲームをやらせないことを目的としたのが太陽政策の訳で、何ら「北朝鮮シンパ」ではないわけです。
 これに対し「甘い」と言う批判がもちろんあるわけですが、北朝鮮に暴走されるよりはマシでしょう。「甘い」論者は「甘くない態度を取りながら、北朝鮮にチキンゲームをやらせない策」を何ら提示できないわけですから。まさかチキンゲームのエスカレートで最悪戦争になっても構わない、どうせ勝つからとは言わないでしょうね。


産経新聞「ソウル・黒田勝弘 「江南左派」の全盛時代」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111029/kor11102907530002-n1.htm
 平たく言えば対北朝鮮ハト派外交論が韓国世論の支持を得てきたようで嫌だというウヨ・黒田氏のぼやきです。黒田氏がぼやくと言うことは大変いいことだと思う。具体的な黒田氏の文章にも簡単に突っ込んでみましょう。

一つの例が歴史教科書における韓国版・自虐史観

外国の歴史論争は日本人に関係ない。それとも「朴正煕政権や全斗煥政権を支援した自民党清和会の子分・産経」としては「朴や全への批判は許さない」ということですか?。軍事独裁者が批判されるのは当然と思うのですが産経はお仲間認定した人間だと独裁者でも平気で擁護するからな。

最近も教科書で国のあり方についてはっきり「自由民主主義」と教えるべきだとの方針を出したところ、大騒ぎになった。

そりゃ「自由民主主義」ってのが「社会民主主義(例:ドイツの社民党とか)」なんかを含まない右翼的な代物(ないし、その疑いがある代物)だからでしょ?。
批判派を勝手に北朝鮮の「人民民主主義」支持者扱いするな。今時アレが民主主義だと思ってる韓国人はほとんどいないだろ。

“江南左派”は最近、格差社会是正−福祉国家論で政権奪還を狙い、来年12月の大統領選に向け攻勢を強めている。

裏返せば韓国右派は「格差社会是正」「福祉充実」をやる気がないと選挙民に理解されてると言うことでしょ。韓国左派が悪いという話じゃ全然ない。


産経新聞「日韓議員が拉致被害者救出で連帯組織 11月6日に発足」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111029/kor11102900510000-n1.htm
拉致問題解決に役立つ組織なら何でも創ればいいんじゃないの。日本側が中井ハマグリ(北朝鮮女子サッカーチームを入国させるなと言ったバカ)、韓国側が自由先進党議員の朴宣映(めぐみさんが生きてるという怪しいネタを発表した男)じゃ役立ちそうに思えないが。


■オレ流北朝鮮・韓国最新情報(2011.10/28分)
聯合ニュース「金総書記死亡時に体制混乱の蓋然性低い 世宗研究所」
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2011/10/28/0300000000AJP20111028002600882.HTML

民間シンクタンク世宗研究所の鄭成長上級研究委員は28日、ソウル市内で南北統一をテーマに行われたフォーラムで「北朝鮮金正日総書記が突然死亡しても、深刻な混乱が発生する蓋然性が非常に低い」と主張した。

そりゃ常識で考えてそうでしょう。金日成死去の時も混乱はなかったんだし。


聯合ニュース北朝鮮の満月台発掘事業 南北が迅速再開に合意」
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2011/10/28/0300000000AJP20111028003400882.HTML

 開城の満月台(高麗の王宮跡)発掘事業を推進してきた韓国と北朝鮮の実務者らは28日、開城で実務協議を行い、韓国海哨戒艦「天安」沈没事件を受けての北朝鮮制裁措置で中断した同事業を早急に再開することで合意した。
 南北歴史学者協議会は今回の実務協議を土台に発掘時期を確定する予定で、早ければ来月中に再開されるとみられる。

南北融和の明るいニュース。


朝鮮日報北朝鮮の鉱物資源、韓国で1万8000年間使用できるマグネサイトも…(1)(2)(3)」
http://japanese.joins.com/article/079/145079.html?servcode=500§code=500
http://japanese.joins.com/article/080/145080.html?servcode=500§code=500
http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=145081&servcode=500§code=500

昨年12月に統計庁が発表した「北朝鮮主要統計指標」によると、北朝鮮の主要鉱物埋蔵量は金2000トン(61兆3274億ウォン)、鉄5000億トン(304兆5300億ウォン)、マグネサイト60億トン(2679兆7320億ウォン)、無煙炭45億トン(519兆4350億ウォン)、銅290万トン(9兆2791億ウォン)など、韓国を圧倒する。 韓国内の金埋蔵量は42.7トンにすぎない。 産業の根幹である鉄の埋蔵量も韓国は37億3000万トンだが、北朝鮮の鉄鉱石埋蔵量は韓国の134倍にのぼる。 韓国鉱物公社は08年、北朝鮮内の主要鉱物の潜在価値を6983兆5936億ウォンと推定した。 韓国の鉱物潜在価値(289兆1349億ウォン)の24倍だ。

統計がどこまで信用できるかという問題がありますが、この統計が事実ならば、北朝鮮は資源大国であり、きちんとした経済政策をとれば経済発展が期待できるわけです。それは反北朝鮮極右以外にとっては大変望ましいことだと思います。
日本も早く北朝鮮に経済進出して大いに儲けるべきではないでしょうか。


読売新聞「北の軍事挑発に在日米軍投入も…米韓が方針」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111028-OYT1T00650.htm
 在韓米軍だけで対応可能だろうし、即座の反撃なら在日米軍投入してる時間的余裕はないだろ?。在日米軍の投入もあり得るって全面戦争で北朝鮮打倒とか考えてるんじゃないだろうな?。それとも本当はやる気はなくて、在日米軍を予算面等で厚遇してもらうための口実か?
 しかし、これ事前に日本政府に相談はあったのか?。相談がないなら、どれだけ日本がアメリカになめられてるかという事だよな(アンチ民主党ネトウヨはなめられる民主党が悪いと言いそうだが、もちろんなめてるアメリカがふざけてる)。まあ、相談があったのなら日本政府が反論しなかったという意味でそれもそれで問題だが。
 道義的・政治的に妥当かという問題や憲法上の問題もあるが、それ以前にそんな代物につきあわされてもメリットないんだから日本政府ははっきりと断ってくれよ。つうか、在日米軍が日本防衛と全然関係ない、むしろその存在が戦争の危険性を高めてるとしか言いようのないニュースだな。
 しかし読売は「アメリカポチ」だからこのニュースについて「アメリカは日本をなめるな」とか何とも思わないんだろうな。


朝鮮戦争:英国に欧州初の博物館建設へ
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00685
・記事を読む限り、韓国とともに「侵略者」北朝鮮と戦った英国の栄光の歴史を振り返るという代物らしい(計画者がウヨだと言うこと)。そんな右翼的な代物ならない方がましだ(しかも映画「ハリーポッター」のロケが行われたグロスター大聖堂とセットで観光の目玉にしたいと言ってる)。大体そう言う方針ではその方針に反する資料の収集、公開などしないのだろうから、一方的な「英国万歳」の洗脳にしかならないだろう。
・ちなみに英国には多分「日本との戦争(アジア・太平洋戦争)の博物館」も当然あると思うがそう言うのを三浦がどう思うのか、気になるところだ。

こういう記事を見ると、日本でも、朝鮮戦争についてのきちんとした記録などを整理して、だれでも見れるようにしておいたほうがいいように思います。

ああ、そうだな。別に資料保存の重要性は朝鮮戦争に限らない*3し、日本の加害(南京事件とか)の博物館展示に言いがかりつけるウヨの一員・三浦が言うと説得力のないことこの上ないが。

この戦争時の在日義勇兵を扱った興味深い著作があります。ぜひご一読をお勧めします。


在日義勇兵帰還せず  朝鮮戦争秘史 金賛汀著 岩波書店
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/2/0230180.html

スーパーゲームズワークショップエンタテイメント(http://sgwse.dou-jin.com)の中の人が「在日二世転向者3馬鹿」の一人(他の二人は辺真一と朴斗鎮)と酷評する金先生ですか。三浦ごとき珍右翼がほめるんじゃ金先生ってのはやはり「在日二世転向者の馬鹿」なんでしょうね。

参考

http://sgwse.dou-jin.com/Entry/198/
金賛汀の脳味噌は1990年代でストップモーション
韓国併合百年と「在日」 金賛汀 新潮選書2010年5月25日発行

 筆者が度々「元総連出身在日二世転向者の3馬鹿」と呼んで来た中の一人(他の二人は辺真一と朴斗鎮)であらせられる金先生の新刊でございます。
 そういう著者の本なので、内容についてはそれこそお話にも何にもなってないトンデモ本でしかありません。
 (中略)
 金賛汀という男は元総連の活動家だった在日朝鮮人二世であり、まあ総連組織が非民主的な組織に堕落していった過程で追われたり、あるいはそれに悲観して離れたという典型的な元活動家でした。その後組織を離れてフリーのジャーナリストとして活動し、良い著作もいくつか残してはいます。
(中略)
 金賛汀は総連や北朝鮮本国の問題点を批判する事も少なくなかったのですが、氏のかつてのそれは飽くまで「総連や北朝鮮は民族・同胞の為に再生せよ」といった視点からのものであり、南北朝鮮の分断や軍事的緊張を高めたり在日への差別・偏見を煽る目的で総連・北朝鮮を攻撃する右翼のそれとは明確に一線を画していました。飽くまでもかつては、ね。
 が、現在の金賛汀の言っている事にかつてのような「良心・良識」は見られなくなりました。それどころか日本の右翼が喜びそうな総連・北朝鮮批判本ばかりを最近は連発(主に新潮社から)しています*4。一番典型的なのは以前にも書いた通り、この男の書いた本が例の特定失踪者問題調査会の「信者」になった弁護士・川人博によって、朝鮮学校無償化除外について日弁連に噛み付いた時の要望書で参考資料にされた事(http://sgwse.dou-jin.com/Entry/111/)でしょう。いわば日本人の右翼が在日朝鮮人を差別・抑圧する為の攻撃材料をわざわざ提供している訳で、金賛汀自身は川人の要望書に対する抗議も拒否反応も公的に示していないのですから、明らかに下劣な確信犯的利敵行為そのものです。自分の書いた本のせいで他の同胞達がどれだけ迷惑をこうむったか、朝鮮高校の生徒である同胞子弟達がどれだけ苦汁を飲まされたか、もうこの愚かな不良老人には全く理解出来ないのでしょうね。この男の頭の中は総連や北朝鮮に対する個人的な復讐心しか残っていないという事です。
 今回の「韓国併合百年と『在日』」という本の内容のうち、大部分は植民地時代や戦後の在日朝鮮人史であり、それらは金賛汀の過去の著書で何度となく繰り返されてきた内容なので目新しい部分はありません。同じ著者の既刊を読んだ事のある読者なら飛ばしてもほとんど差し支えないでしょう。問題はこの本の結論として、「韓国併合百年」の節目に何を言っているかという事です。
 この本に対して突っ込みたい所はいくつもあるのですが、一つ一つ列挙していては長くなり過ぎるし、実際にそれほど執拗に相手してもしょうがないクズ本なので(中略)、ここでは同書が触れずにスルーした三つの重要事項を指摘するに留めておきましょう。この本では過去の在日朝鮮人史から近年の在日朝鮮人を取り巻く環境までを述べているのですが、ある三つの重要事項を完全に無視して一切言及していません。
 同書が黙殺した重要事項の第一は2000年の(注:金大中・韓国大統領と金正日北朝鮮国防委員長、朝鮮労働党総書記の)南北首脳会談。
 第二は在特会や現在の民主党政権に代表される日本社会の民族差別・排外主義的風潮の問題。
 第三が朝鮮半島本国における南北対立の高まりと、それに伴う日本や韓国の軍拡化並びに周辺諸国も巻き込んだ軍事的緊張関係の激化が(在日に限らない)朝鮮民族社会にもたらす影響に他なりません。
 第一に、2000年の南北首脳会談は本国のみならず、在日社会にも多くの恩恵をもたらしました。朝鮮籍の在日がそのまま南へ行く事も可能になったのはその代表的な一つです。総連と民団の和解ももちろんそうですし、2000年の南北首脳会談から2002年の小泉訪朝による拉致フィーバーが荒れ狂うまでの約2年ほどの期間はまさに、つかの間の小春日和のごとき民族の和解と平和の時期でした。「在日版プラハの春」と言えるかもしれません。小泉訪朝以降は一転して「在日版プラハの冬」となり、それが現在に至るまで続いています。それでも2000年南北首脳会談に始まる平和が一時とはいえど在日社会に与えたものは大きく、いかに現状が一時的に悪化しようともその理想的精神を忘れてはなりません。ところが金賛汀はこの「在日版プラハの春」ともいうべき時期を完全に黙殺、(中略)書こうとしませんでした。総連と民団の和解とその破局についても同書では一切語られていません。金賛汀にとって南北首脳会談というのは「黒歴史」にしなければならないほど都合が悪かったのか。だとしたらその理由は何なのでしょうか。
 第二に、未読の方にこういう事を言ってもちょっと信じられないかもしれませんが、この本には日本の民主党政権による朝鮮高校無償化除外といった民族差別政策や、臨検特措法をはじめとする北朝鮮制裁強化といった問題が一切述べられていません。さらにここ最近各地で繰り広げられている在特会をはじめとする極右集団の暴力行為も全く触れられていません。
(中略)
 それどころかこの本では「民族差別の希薄化」とまで書いており、挙げ句の果てには「共生社会に向けて」ですからお話になりません。しかも日本で「民族差別の希薄化」しているという論拠が、94年に民団青年会が行ったという古いカビの生えたようなアンケート結果というのがまた凄い(同書241頁)。さらに加えて金賛汀自身の体験談として自分の子供達が90年代に就職先や取引先からで差別された事がないとも(同書242頁)。一体いつの話をしているのですか。一応それでも「民族差別意識が完全に一掃されたということではない」と言ってはいますが、10数年も前の話をわざわざ持ち出して「民族差別の希薄化」の論拠にするとはどういう事でしょうか。
 「韓国併合百年」にあたる2010年という今現在直近の状況において在日社会が直面しているのは「民族差別の希薄化」どころか、植民地時代や戦後間もない頃が再来したかのような民族差別・排外主義の横行です。政権を取ってから自民党と同等かそれ以上にひどい民族差別政策を実行している民主党政権です。在特会の働いている悪逆な乱暴狼藉です。
 そうした直近の様々な問題を一切無視して、何が「民族差別の希薄化」ですか。「共生社会」ですか。
(中略)
 さらに同書では在日の「本名で活躍する著名人」を例に挙げて「彼らが本名で活躍したことで、在日の民族的自尊心の拠り所にもなった」(244頁)としています。確かにそうした本名活躍の在日が一定の功績を及ぼした事は確かであり、認められます。が、現在の彼らはどうなのでしょう。現在のこうした著名人達(金賛汀自身も含む)は在日同胞の民族的自尊心の拠り所になるどころか、むしろ他の同胞達を食い物にしているような有り様ではありませんか。後に韓国の右翼保守派と内通・結託した李恢成。2002年の「北朝鮮報道のありかたを考える会見」に協力して石丸次郎や石高健次のような差別主義者・対北朝鮮好戦論者を結果的に擁護・正当化する醜態を晒した金石範(http://sgwse.dou-jin.com/Entry/159/)など。こんな人間達をどうしたら誇りに出来るというのでしょう。今の「在日著名人」の多くは金賛汀自身も含めて、総連や北朝鮮を一方的に悪者に仕立て上げて日本人に媚び、自分だけええ格好して生き延びようとしているだけではありませんか。現在の総連の変質や堕落を批判するなら、こうした「在日著名人」達の腐敗した現状も同時に厳しく批判しなければ説得力がありません。金賛汀の言っている事はことごとく時代遅れでピントが大ボケなのです。確かに一人のスターの存在が在日朝鮮人達に誇りを与える事もあるのは否定しません。ですが力道山の時代と違って、単に一人の同胞芸能人が売れて活躍している、だけで通用する時代でも現状でもない事を知らねばなりません。問題は彼らが真に民族的覚醒を抱かせるに足るだけの振る舞いをしているかどうかでしょう。和田アキ子のように在日である事を公言する一方、プロスポーツの開会式で君が代を平然と歌うような人間をどうして誇れますか。今や在日の著名人というのは同胞の誇りというよりも、民族の恥でしかない人間があまりにも増えすぎました。それによる悪影響の方がはるかに問題です。
(中略)
 この男の脳味噌は90年代で本当にストップモーションしているようです。
(中略)
 第三に朝鮮半島本国の軍事的緊張の高まりと、それに伴う日本の軍拡化の問題です。哨戒艦沈没や延坪島砲撃事件は同書刊行後の出来事なので触れられなかったのは仕方がありませんが、この本が出た頃にはすでに李明博政権下による太陽政策の転覆で南北対立が激化していました。日本など、太陽政策の時代に南北朝鮮双方が軍事衝突を避けようと懸命の努力と会談・共同事業などをしている最中に、わざわざテロ対策特措法(2001年10月)だの有事法制関連三法案(2003年5月)だのといった危険で攻撃的な軍事法案を成立させ、ジョン・ボルトン*5のようなアメリカのネオコン議員らの口車に乗って北朝鮮脅威論を煽り立て、朝鮮半島の平和と和解を破壊しようと骨折ってきたのは周知の通りです。その延長線上に度重なる北朝鮮制裁の延長(これまた「党首=首相や幹事長が賛成しているほど外国人参政権に理解のある民主党」政権下で社民党共産党まで巻き込んで全会一致で成立した!)があり、本当に北朝鮮との戦争を引き起こしかねない臨検特措法がありました。南北が戦争回避の為に必死に努力している最中に、植民地支配の賠償すらせず在日への差別的政策を続けて来た日本が、前述のように南北の和解を破壊するような行動を取るなど最も道義に反する腹立たしい出来事です。日本と北朝鮮の関係が悪化すればするほど在日の立場も厳しくなるのは自明の理であり、ここ最近の日本における排外主義の高まりと合わさって現在の差別政策が強化されてきたと言えるでしょう。
 ところが同書ではこうした話は一切登場しません。同書は基本的に朝鮮半島をめぐる国際情勢の変化というものを徹底無視しており、せいぜい拉致事件で総連が日本社会に対して答えに窮した程度の記述くらいしか見当たらないのです。南北朝鮮でまた戦争が起こったら…北朝鮮アメリカの間で戦争が起こったら…北朝鮮と日本の間で戦争が起こったら…。こうした危機が高まって、その結果日本での在日抑圧政策が強化されてきたというのに! そうした軍事的緊張をなくす為に在日はいかにあるべきか、日本政府の差別・抑圧にいかに立ち向かうべきかというのが求められている事でしょう。そうした諸問題に一切触れない事でこの本は成り立っているのです。
(中略)
 金賛汀は同書で結局何を言いたかったのでしょう。同書において金賛汀は、在日朝鮮人の置かれている現状について重要なポイント三つ、
1 南北首脳会談(民族の和解と一時的な平和の時代)
2 現在における日本社会の民族差別・排外主義(民主党政権の問題、在特会問題)
3 朝鮮半島とその周辺の軍事的緊張(南北対立激化、日本の軍拡化)
をわざと黙殺してきました。そして文中の随所で「北朝鮮の凋落」「韓国の躍進」(245頁)「(民団の)反共反民主主義的体質は徐々に影を潜めている」(247頁)「さしずめ総連の会員は、まさにカルト宗教信者のようなもの」(249頁)といった総連・北朝鮮への誹謗中傷と韓国・民団美化を書き連ねています。金賛汀の本を読んでいると、現在の李明博政権で横行しているひどい反民主的・抑圧的な政策や、民団の「反共反民主主義的体質」が改められるどころか今やむしろ悪化して、日本の右翼と一緒になって総連攻撃や朝鮮高校無償化除外支持デモまでやっているという現実はどこへ行ったのかと首をかしげたくなります。総連の事を悪し様に罵ってきた著者にとって、まさに南北朝鮮本国の和解、総連と民団の和解などもっての外という事になるのでしょう。本国の南北が、あるいは総連と民団が和解して平和な関係を築く。これは在日に限らず民族同胞全体にとって良き事であり、一般的に拒否する理由のない歓迎すべき事柄です。しかし、それを望まない者も一部にはいます。総連や北朝鮮に対して憎悪し、同胞全体の利益よりも自分自身の意趣返ししか頭にないような人間であったり、朝鮮半島の分断と対立によって得をする外国勢力に身を委ねる者であれば。まさに金賛汀はそういう人間に他なりません。
(中略)
 金賛汀は同書で、1970年代に親戚が集まった席で、政治問題の議論が激しくなった時に帰化した者が意見を言うと、座にいた一世達から「黙れ! 新日本人。君にこの問題を論ずる資格はない」と一喝された事があったと述べています(255頁)。「在日二世の私から見て、酷にすぎる罵声のように感じた」と言っていますが、確かに筆者もそうだと思います。しかしながらこのような罵声は今の金賛汀にこそ投げ付けなければならないでしょう。
「黙れ! 新親日派。君にこの問題を論ずる資格はない」

http://sgwse.dou-jin.com/Entry/111/
朝鮮学校の無償化排除を喜ぶ者の心理
 世界的に見れば今時信じられないほどの民族差別・レイシズムを丸出しにした朝鮮学校の無償化排除ですが、例えば弁護士の川人博日弁連の声明に食って掛かった要請書はかなり凄まじいものがあります。以下リンク先参照。
http://list.jca.apc.org/public/cml/2010-March/003491.html


 「民族差別や教育を受ける権利の侵害は、あってはならない」と言いますが、実際に川人がこの要請書で言っているのはあらゆる屁理屈をこねて「民族差別や教育を受ける権利の侵害」を正当化しているだけです。要約すると、この要請書では朝鮮学校北朝鮮の手先でよからぬ事を行っているとひたすら述べ、だからそれを改善しなければ無償化の対象にすべきでないと言っています。しかしながら川人の言うような「教育の自由や子どもの思想の自由が保障されているのか」などという問題はどこの国のどんな民族の学校にもある事であり、それをあたかも朝鮮学校だけの問題であるかのように述べるのはどう考えてもおかしいでしょう。それとも川人が本業で法廷に立つ時はそういう理論の立て方で弁護をするのでしょうか。法廷の論争の仕方について筆者はあまり詳しくないのですが、そんなんで本当に裁判に勝てるの? あるいは日本の裁判所は落ちる所まで落ちているので、ひょっとしてら本当に川人レベルの稚拙な論理でも裁判に勝てるのかもしれません(笑)。弁護士ってボロいシノギでうらやましいですね。「民族差別や教育を受ける権利」を侵害してるのはあんただろ。
 それと日本政府による無償化排除自体が重大な民族差別にして人権侵害という認識がまるでない所に川人の弁護士として終わってるぶりがよく表れています。自国の人権にはまるで興味ないくせに、北朝鮮の人権がどうこういう資格がある訳ないでしょう。
 まあそれはともかく、ネット右翼というのは十中八九「自分はネットで世の中の真実に目覚めた」と言う(中略)のですが、さしずめ川人は「自分は拉致問題に関わって世の中の真実に目覚めた」タイプの人なのでしょう。川人はかつては過労死したサラリーマン遺族の訴訟などを手がけて一応「人権派弁護士」とみなされてきたのですが、ここに来て完全にメッキが剥がれて本性を露わにしました。拉致問題に関心を持つのは百歩譲るとしても、特定失踪者問題調査会に「入信」した挙句、それに絡めて朝鮮学校を排除する差別主義に便乗・正当化した事で氏はただの右翼弁護士に過ぎない事を公言した訳ですから。氏が拉致問題や無償化排除の問題で日帝による朝鮮植民地支配の問題を全く言及しようとせず、「北朝鮮の人権問題」をやたらと言う割には日本における在日朝鮮人の人権問題を徹頭徹尾無視する辺り、この弁護士の人権感覚がいかに狂っているかがよく分かります。この人は自身の過去の活動や功績を自ら汚したと言って良いでしょう。ところがこの手の老害転向者というのは困ったもので…。
 例えば少し前にゼニカネの醜聞を巡る内ゲバ救う会を追放された佐藤勝巳(共産党転向者)もそうですが、昔は人権や反差別・反戦・弱者救済などの活動をしていながら後に180度考えを転向した連中と言うのは卑劣なもので、今と考えが全然違う若い頃の活動歴を転向後も「勲章」としてやたらと自慢したがる傾向があります。転向して権力の走狗になったり右翼になったからには、かつて左翼・人権派だった頃の活動歴は「恥ずべき過去」になるのでそんな事は隠しこそすれさすがに自慢などしないだろうと傍目には思えますが、現実には全く違うようです。佐藤勝巳が内輪の席で自分は共産党時代に「いかに在日朝鮮人の人権擁護活動を熱心にやった『闘士』だったか」という自慢話を口癖のようにしていたのはその筋では有名な話でしょう。今は在日朝鮮人の人権を蹂躙する立場になった奴がそんな事をどのツラ下げて自慢するのかと思いますが、とにかくこの手の連中は転向後も昔の手柄話だけはやたらと自慢したがります。
 同じく共産党転向者の拉致問題バカというジャンルで佐藤の後輩筋にあたる有田芳生赤旗の記者だった若い頃に統一協会追及記事で名を上げたのですが、後年に安倍晋三統一協会関連団体に祝電を送った例の件では何と安倍を全面擁護しました。安倍晋三の家は祖父である岸信介の頃から統一協会と関係が深かったのは有名な話であり、それに便宜を図ってきた典型的な「勝共議員」であるのにも関わらず有田はそれを批判するどころか全面擁護ですよ。かつて統一協会追及で名を上げた元赤旗記者が今はこのザマですからねえ。多分有田が安倍を擁護したのは、安倍が拉致問題に熱心だったから(その割には何の外交的成果も上げられませんでしたが)だと思います。今の有田にとっては統一協会よりも北朝鮮の方が主敵のようで、安倍のように統一協会とベッタリの政治家も全面擁護どころか「マブダチ」なのですから。もはや今の有田に統一協会を語ったり批判する資格がないのは明白でしょう。にも関わらず、有田はその後もテレビ番組などで統一協会に関する事でコメントを求められると「我こそ統一協会問題の権威」と言わんばかりの顔で登場するのですから恥知らずも良い所です。兄貴分の佐藤勝巳と同じで転向した後も過去の栄光・自慢話を誇らしげに開陳する点が全く変わりません。
 川人も同じように、今は差別主義丸出しの右翼・反人権派の汚れた弁護士と化しながらも、昔の「人権派・労働問題弁護士」という綺麗な過去の「勲章」を今後やたらと自慢し続けるのではないでしょうか。それしか自慢できるものがなく、そうでないと商売にならないというのが最大の理由なのでしょうけど。
 さて、その川人博が書いた要請書で参考資料として列挙している本を見てみると、そのうち3冊も在日の書いた書籍が入っている事が分かります。金賛汀であるとか、辛淑玉、朴斗鎮…。はっきり言ってこの連中の名を見ただけで筆者含む多くの在日同胞達は頭痛がしてくるのではないでしょうか。知らない人達の為に説明すると、この人間達は今や在日朝鮮・韓国人社会では「倭奴(ウェノム:朝鮮・韓国語で日本人を悪く言う呼び方ですが、基本的には朝鮮半島を侵略したりそれを支持する帝国主義・侵略主義・民族差別主義的な日本人に対する罵詈と考えて下さい。そうでない日本人にはこんなひどい言い方はしません。先程例に挙げた川人、佐藤、有田らは典型的な倭奴と呼ぶべき連中ですが)に媚びを売る裏切り者」とみなされている連中だからです。この3者に共通しているのは北朝鮮や総連を敵視している事。連中が出している北朝鮮や総連を批判する本がいずれも在日同胞の生活や人権を擁護・追及するといった立場からではなく、飽くまで自分の個人的怨恨を動機に書かれている事。その為にそれら著作がしばしば日本の右翼や排外主義者・差別主義者に好んで悪用されるという事。そうした結果の為に同胞社会へどんな迷惑が掛かろうともアウトオブ眼中であり、口では北朝鮮や総連の改革・民主化、在日の権利などの美辞麗句を口にしながら実は自分個人の売名と金儲け、北朝鮮と総連組織に対する個人的な意趣返ししか頭にないという事が挙げられましょう。典型的な「同胞を食い物にしている在日」です。
 金賛汀という男は元は総連にいたのですが、組織を出てからもある時期までは評価出来る本を出していました。在日朝鮮人運動を略史にまとめたり日本以外の国に住む在外朝鮮民族の現況や歴史をレポートした本は良書であったと言えるでしょう。その頃から金日成や総連組織に対する批判めいた事も言ったり書いたりしてはいましたがそれほど悪質なものではなく、むしろ同胞の生活や権利の為という原点に立ち返って総連は活動すべきというトーンであり、飽くまでも同胞大衆の視点から総連は再生せよというスタンスだったのです。そうした「同胞の為の総連・北朝鮮批判」が急激に「自分の憂さ晴らしの為の総連・北朝鮮批判」に変わり、日本の右翼が喜びそうな本ばかり出すようになったのは2004年前後からでしょうか。新潮社から出た「朝鮮総連」はその皮切りですが、2009年の「将軍様錬金術」になるとそれがよりあからさまになります。
 朴斗鎮という男も金賛汀と同様に昔は総連で働いていた人間ですが、以下のリンク先にある朝鮮学校無償化除外問題に関する彼自身の見解を読めばこの男の今のスタンスが分かる…いや、分からないでしょう。
http://www.koreaii.com/nknews/nk20100308.html


 はっきり言って川人が日弁連に出した要請書と内容的に大差がありません。違うのは日本人レイシストである川人のように除外して当然とまではさすがに言っていないものの、北朝鮮式の金正日崇拝教育をしている事をあげつらって朝鮮学校と総連・北朝鮮をこき下ろし、あたかも朝鮮学校が無償化から外されて仕方ないかのように論を展開したと思いきや、ラストでは唐突に国連の人権規約や子どもの権利条約を引用し、結局朴斗鎮自身は無償化除外に反対なのか賛成なのかこれを読んでもさっぱり分からないという点です。いや、朴斗鎮という男の本音は朝鮮学校を無償化から除外するかどうかという点にあるのでは多分ないでしょう。むすびの所に書かれている以下のくだりにこそこの男の本音がよく表れています。


「一方日本政府も今回の問題を契機にして、もう少し朝鮮学校の実態を正確に把握する必要がある。そうしてこそ正しい在日朝鮮人政策が出てくる。
また一部のマスコミや人権派弁護士も、朝鮮学校内部の詳細な状況調査は困難だとしても、教科書ぐらい精査して議論する必要がある。カリキュラムや教科書の中身も精査しないで朝鮮学校側の主張を鵜呑みにしているようでは、偏った「人権擁護」となるだろう。
「調査なくして発言なし」とよく言われるが、朝鮮学校問題に対しては、きちっとした調査もしないで発言している人があまりにも多い。」


 要するに朝鮮学校の事を調査しろ、調べ上げろと日本政府当局やマスコミに言ってる訳です。で、朝鮮学校の事を日本政府やマスコミが調べ上げて「正確に把握」してからどうなるの? それで無償化が適用されるのですか? そんな保証がどこにありますか? それどころか朝鮮学校に限ってそんなガサ入れのような「カリキュラムや教科書の中身」を当局に精査されて、連日マスコミが面白おかしくはやしてるような事になれば、無償化がどうなるか以前に民族教育そのものが滅茶苦茶に破壊されるでしょう。朴斗鎮が言っている事はまさに日本政府当局による干渉・介入を招き入れ、それによって民族教育を潰せというに等しいでしょう。「在日朝鮮人も子女の「学ぶ権利」を守り国際的に認知された「民族教育」を実現するためには、朝鮮学校金正日政権から切り離し、自主的民族教育に変えていかねばならない」と尤もらしくこの男は言いますが、日本政府当局によるガサ入れ的介入を受けてマスコミに連日総攻撃されるような事になれば朝鮮学校がそのような姿に変化するどころか壊滅しかねません。元朝鮮大学の教員でもあった朴斗鎮は実際に戦後間もない頃の当局による朝鮮学校弾圧を目の当たりにした世代のはずです。それに抵抗してどれだけ多くの同胞が犠牲になりながらも戦ってきたか知らぬはずがないでしょう。それが今やかつての大弾圧を自ら招き入れるような事を言い出すのですから、この男の悪質さは金賛汀以上です。読んでお分かりの通り、この男の主張の中には日本の植民地支配や解放後の激烈な在日朝鮮人運動といった歴史的経過や、現在の日本政府による人権侵害は一言も言及されていません。飽くまでも在日側だけに非があって、それを差別・抑圧する側の責任はアウトオブ眼中。これが日帝植民地時代であれば、彼はさぞかし立派な「天皇の赤子」として振舞う忠良な模範的朝鮮人として朝鮮総督府のお眼鏡に適い大出世なすった事でしょう。
(中略)


「現在の朝鮮学校教育は、朝鮮総連北朝鮮)に支配された北朝鮮国民養成教育である。この教育が維持される限り、今回の「高校無償化問題」のような日本社会との摩擦は今後も絶えないであろう」


 逆だろ。摩擦を起こしたのは最初に朝鮮学校を除外するよう言い出した中井洽はじめとする日本政府側です。例え政権が変わろうともあのような民族差別政策が「維持される限り、今回の「高校無償化問題」のような日本社会との摩擦は今後も絶えないで」しょう。朴斗鎮はなまじ民族学校教員だっただけに、数ある今風の「親日派」の中でもとりわけ悪質で罪深い人間です。
そう言えば朴斗鎮の「調査しろ」という言い草ですが、どこかで似たような事を聞いた事があるなと思ったら案の定「週刊金曜日」でした。韓東賢という女が2010年4月2日号で「この騒動を振り返ってみると、決して悪いことばかりではなかったように思う。まずは知る、それが何よりも大切だからだ。マスメディアには、そのためのきっかけ作りという重要な役割がある(はずだ)」と書いていたのです。この記事については以下のリンク先にある金光翔氏のブログでも指摘されていますが、この手の連中は誰も彼も同じような事を言うものですね。あたかも判で押したように。


「まずは知ること」なる言説の犯罪性
http://watashinim.exblog.jp/10927221/

*1:id:noharraは「脱北者の発言だがあまりにもトンデモな内容なので話半分に聞く」と俺が書いたら北朝鮮支持かと非難したが基本的に裏の取れない怪しげな話は俺は何でも話半分に聞くだけです。

*2:確か使途不明金が1000万円あることが判明したが、佐藤が「秘密情報の収集など表に出せないことに使った、今は詳しいことを言えない、私を信じてくれ」と説明を拒否、大方は納得したが、佐藤批判派は納得しなかったという話

*3:金儲けになる話ではないのでこの種の資料保存はすすまないのが実情らしいが

*4:朝鮮総連』(2004年、新潮新書)、 『将軍様錬金術朝銀破綻と総連ダークマネー』(2009年、新潮新書) 。錬金術云々ってのは題名からしてゲスだな

*5:ブッシュjr政権で国務次官、国連大使