「【安藤慶太が斬る】NHKこそ「人間動物園」ではないのか」(追記・訂正あり)

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100523/trl1005231808000-n1.htm

 「【安藤慶太が斬る】かくて国家や日本人の名誉は貶められる」に以前突っ込んだ(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20100412/1271065876)が今回も突っ込む。

 迷走を続ける鳩山内閣の新たな火種が「口蹄疫」への対応である。地元、宮崎県で奔走を続ける東国原英夫知事の血相を変えた真剣な表情とは対照的に、赤松広隆農水相はじめ関係者の表情からは、こうした農家の痛恨を正面から受け止めた厳粛さが伝わってこないのである。
 殺処分を進めて被害の拡大を抑える判断に今は合理性があるといわざるを得ないが、果たして不要不急の外遊に出かけたうえに、選挙応援の街頭で赤松農水相は「口蹄疫ってのはね、人には害がないんです」などと発言したそうである(週刊文春5月27日号)。今に至ってもどこがおかしいのか、といいたげにしか見えない赤松農水相の対応は誰が見ても「?」である。
 さて、今日の本題はこれではない。

・前回取り上げた記事も前振りは「北教組叩き」で、本論は「戦争補償裁判批判」と言う支離滅裂なものだったが、今回も同じ。一つのテーマで書ききることが出来ない人なのだろうか?
 中途半端に口蹄疫を取り上げるなど、それこそ畜産農家に失礼だろう。
・「不要不急の外遊」
 そう書く根拠は何ですか?。「政府は不要不急と認めていないが私はこういう理由で不要不急と思う」と本論に書いたらどうですか?
・それに以前も書きましたが外遊云々より政府の対策が妥当だったかどうかを批判する方がより建設的です。そう言う能力は産経にはないから、楽な外遊叩きに走るのかもしれませんが。

 先週の金曜日の14日、東京地裁で開かれたNHKスペシャル「シリーズ・JAPANデビュー・アジアの“一等国”」をめぐる訴訟についてである。
 昨年4月5日に放送された同番組をめぐっては、取材を受けた台湾少数民族パイワン族や視聴者ら計約1万300人が、番組内容に偏向・歪曲があったとしてNHKに計約1億1千万円の損害賠償を求めている。
 その第二回の口頭弁論でパイワン族男性が「パイワン族の名誉を徹底的に傷つける放送で、決して許すことはできない」と意見陳述したのである。
 1万300人もの原告数というのはどうやら、日本の裁判史上最大の規模とされている。米軍基地をめぐる騒音や公害など過去様々な事案で原告数がふくらんだ訴訟はあったが、それを上回る規模である。

・数が多けりゃ正しいってわけじゃないでしょう。
・そもそも当事者であるパイワン族はともかく、ただの一視聴者が損害賠償請求して認められるものなんでしょうか?。放送が間違ってるから損害賠償請求というなら、「ユリ・ゲラー」だの「エハラー」だのでもエセ科学やオカルトという理由で損害賠償請求できそうですがそれはおかしいですよね?。エセ科学やオカルトで自分の権利を侵害された当事者ならともかく。
「一視聴者」については当事者として訴訟する資格無しとしておそらく門前払いでしょう。
・もちろん、放送が誤っているかどうか自体疑問ですが。この番組を見ていないので何とも言えませんが、記事を読む限り、裁判で勝敗が争えるような問題ではなく、価値観の違いでしかないように思います。
・1万300人の内訳がどうなってるのかも気になるところです。パイワン族はほんの少し、ほとんどは「一視聴者」だったら笑えます。
なかには
NHKの報道に問題などない」
「問題はあるけど裁判は筋違いだよ。法律で勝てる問題じゃない。価値観の問題だから」
「どうでも良いよ、俺の今の生活に関係ないし」など、いろんなパイワン族がいると思うのですが、どうでしょう?

■日本は台湾と戦争はしていない
 俎上にのぼっている番組の問題点を簡単におさらいしておく。番組全体に日本を貶める意図があったのではないか、取材した関係者のコメントのうち、自分たちの番組の企画に沿った部分のみが取り上げられ、恣意的な番組づくりが行われたのではないか−という包括的な疑義があったうえで、「日台戦争」「人間動物園」といった番組で使用された言葉が問題視されている。
 このうち、「日台戦争」という言葉は以下のように使われた。


 《日本軍に対し、台湾人の抵抗は激しさを増していきます。戦いは全土に広がり、のちに「日台戦争」と呼ばれる規模へと拡大していきます》


 台湾と日本の間に戦争をした事実はない。出演した台湾人からも「先住民族の抵抗なら治安の悪化だ」「戦争は言い過ぎ。NHKの誤り」などと抗議があがっている。

・軍隊がドンパチやれば立派に戦争だと思いますけどね。
 「先住民族の抵抗なら戦争ではなく治安の悪化」。
 意味が分かりません。
 そもそもウィキペディア乙未戦争」(「乙未戦争」とは「日台戦争」のことです。「日台戦争」ではありませんがウィキペディアも「戦争」と呼んでいますね)には次のように書いてあり、その記述を信じれば「日台戦争」(あるいは台湾での日本の軍事行動を戦争と理解する考え)は別にNHKが言い出しっぺではありません。しかも「日台戦争」と言う言葉が使われ出したのはどうやら15年以上も前のこと。これではおそらく裁判では勝てないでしょうね。
・いやあ、産経さんのおかげで良い歴史の勉強になりました(皮肉)

ウィキペディア乙未戦争」から一部引用
 台湾人研究者は、抗日運動の狙いが近代西洋的な意味における独立でなく清への復帰を目指したものであったとしても、郷土防衛としての側面は高く評価する傾向にある。一方で中国人研究者は三国干渉の再現をねらった清側の防衛戦争として台湾防衛戦争という呼称を用いている。
 大江志乃夫は日本最初の植民地戦争であることを強調し、台湾植民地戦争のうち、1895年3月までを台湾征服戦争とした。現在多くの研究者(例:原田敬一『日清・日露戦争』(岩波新書))はこの呼称を用いている。
 (中略)
 この語(注:「日台戦争」と言う語のこと)は1995年の「日清戦争百年国際シンポジウム」において檜山幸夫が最初に使用した。檜山の著書『日清戦争・秘蔵写真が明かす真実』(講談社)によれば、日清戦争全体における日本軍の死者の半数を出したという規模の大きさと、大本営の関与の仕方、戦闘の主体が清国軍ではなく台湾民主国及び自主的に組織された義勇兵に移ったことなどが主な理由としている。他に「日台戦争」の採用者には駒込武がいる。

 NHKは「日台戦争」という言葉について、日本の大学教授らが使っていると根拠を挙げた。

 ウィキペディアもそう指摘していますね。じゃあ問題ないじゃない。

 しかし、「平成に入って用いられた造語。確かに『日台戦争』という言葉を一部の大学教授が使っているが原典は戦争の定義もしておらず、治安回復のための掃討戦に過ぎない」(日本李登輝友の会関係者)という。

・「平成に入って用いられた造語」
 はあ?。だから何だと言うんですか?。まさか当時の用語以外は使うなと?。そんなことを言ったら例えば「鎖国」と言う言葉は使えなくなります。「鎖国」という言葉は確か徳川家光時代に生まれた言葉じゃありませんから。
・「治安回復のための掃討戦に過ぎない」
 はあ?。掃討戦というのは戦争じゃないんですか?。
 そもそもこの「戦争」が「治安回復のための掃討戦」(正義の戦争?。産経の立場?)か「外国による侵略からの防衛戦」(中国の立場?)かは裁判で決着つけるようなものじゃないでしょう。
・しかしこんな談話を出すなんて、やはり「日本李登輝友の会」は単なる李登輝氏のファンクラブではなくそう言う団体なのでしょう、予想はしていましたが。李登輝氏もこういう団体とは手を切った方が良いと思うのですが?(さすがに同意見ではなく李氏なりの政治的計算があるのでしょうが)

 ■なぜ問題視されるのか
 学者の造語を番組で使っていけないのか、という人もいるかもしれない。これは若干、説明を要する。

 説明じゃなくて屁理屈でしょ(苦笑)。

 近現代史をめぐって戦後主要な論点となった「南京事件」「慰安婦」「戦時徴用」などの歴史用語は、いずれも「南京大虐殺」「従軍慰安婦」「強制連行」など、日本を誇大に貶める用語が作り出され、それが喧伝されてきた歴史がある。

・別に誇大に貶めているわけではないのですが?。それと誇大に貶めているというならどこが問題か書いて欲しいものです。
・まあ、大体予想は付きますが。
・「南京大虐殺
虐殺はなかったし、あったとしても「大」虐殺じゃない
・「従軍慰安婦
軍が連れていた訳じゃない、向こうが勝手に付いてきただけとでも言いたいのでしょうか?。「従軍」が付くか付かないかにこれほどこだわるのは産経だけでしょう(苦笑)
・「朝鮮人強制連行」
戦時徴用だから合法だ
朝鮮人強制連行についてどう反論したらいいか不勉強で分かりませんので保留。形式的には合法だが実質的には違法とでも言えばいいんでしょうか?
・他の二つについては反論してみましょう。笠原十九司先生や吉見義明先生の本(笠原「南京事件」(岩波新書)、「南京事件論争史」(平凡社新書)、吉見「従軍慰安婦」(岩波新書)など)でも読めとしか言いようがありません。
・「南京大虐殺
 当時の日本政府も国内報道は規制していましたが、虐殺の存在は認めていました。虐殺はないなどと国際社会相手に言っていなかったと言うことです。便衣兵狩りとか公然とやっていたので国際社会に隠せるわけもなかったわけです(隠す気もなかった?)。「大」じゃないという人間は「大」と「それ以外」の判断基準(東京大空襲とか関東大震災とか)を教えて欲しいですな。なお、現在の日本政府はもちろん「南京大虐殺」の存在は認めています。
 なお、明らかに否定論者でない笠原氏や秦郁彦氏(「南京事件」(中公新書))が「南京事件」という言葉を使っているのから分かるように「南京事件という呼び方をする人」=「否定派」ではありません。

・「従軍慰安婦
 軍は慰安婦制度の計画や実行に密接に関わっており、単に利用しただけの立場ではありません。また面倒なので説明は省略しますが、慰安婦の違法性・反道徳性については国も認めています。有名な「河野談話」ですね。
 それと一部で使われる「日本軍性奴隷制」(←私は問題ない用語と思っています)の方がもっと「強烈」だと思いますが?
・むしろ一部バカウヨの「在日特権」とかの方がよほど悪質だと思います。デマですからね。

 これらの言葉の源流は、はじめはメディアの報道だったり、小説に始まったものだったりする。学者の造語などをメディアが無造作に使い、教科書に掲載され、入学試験を通じて浸透していくなかでやがて疑うことの許されない事実と化し、取り返しのつかない外交問題にされた。

・「疑うことの許されない事実」
 寝言も大概にしてほしいものです。だったら産経新聞週刊文春といった「大手マスコミ」があれほど歴史修正主義南京事件否定論など)に公然と好意的な形でコミットできるわけがありません。
・「取り返しのつかない外交問題
 産経とかがデマで否定しようとするからです(南京事件従軍慰安婦も強制連行も政府が非を認めているというのに)。
 彼らのやろうとしていることは「日朝平壌宣言があるのに拉致を否定しようとする北朝鮮」のようなものです。あの北ですら「拉致」それ自体はもはや否定していないというのに(末端の暴走という言い訳付きですが)。
 デマで否定しない限り中国・韓国政府は批判などしません。なお、私の理解では被害者の損害賠償請求については必ずしも両国政府は好意的なわけではありません(積極的に応援してるわけではない)。

 学者の造語をすべて否定しているわけではないが、とりわけ近現代史をめぐってわが国を貶める歴史造語が生まれていることも事実である。

 産経さんたち極右が「貶めるな」と吹き上がってるだけです。

 こうした造語にどれだけわが国が振り回され、すさまじい税金がつぎ込まれ、私たち日本人の名誉が貶められ、国益が棄損されたか。

 「すさまじい税金がつぎ込まれ」
慰安婦対象の「アジア女性基金」以外金など使われていないと思いますが。なお、産経の言ってることは「水俣病患者にはエセも要るから金がムダ」などと言う一部バカウヨと同レベルの暴言で吐き気がします。
 「国益が毀損」
・毀損してるのはデマで中国、韓国を中傷する産経の方です。

 こうした虚構の構図にメディアが加担していることに多くの国民がすでに気づき始めているという自覚もメディアにはあってしかるべきである。

 ブーメラン。産経の言う虚構の構図とやらこそが「産経のでっち上げた虚構の構図」で、それに「多くの国民がすでに気づき始めているという自覚も産経にはあってしかるべき」である。

 日本人や日本国が貶められれば、そのツケは結局私たちが負うのである。

・そうですな。だからデマで日本を貶めるのはやめましょう、産経さん。

 戦争ならば賠償が発生しうる問題となることを忘れてはならない。なぜ戦争もしていない台湾で起こった「掃討戦」「武力衝突」をあえて「日台戦争」などと表現する必然性があったのか。まさかNHKは日本に戦争による賠償金を台湾に払うべきだとか考えているのだろうか。

・「戦争ならば賠償が必要だが、掃討戦や武力衝突なら必要ないと考えてるらしいところ」
「掃討戦や武力衝突と戦争の区別など普通の人間はしないのに産経はわざわざ区別してるところ」
「掃討戦(掃討目的の戦争)を戦争じゃないというのは言葉的に矛盾だと考えてないらしいところ」
NHKが台湾人の賠償要求(そんなものがあるのか知りませんが)をアシストしているとこじつけたいところ」
等突っ込みどころが一杯。
・これだと産経は未だに「日中戦争じゃないシナ事変だ」とか言いそうで怖いです。それと「戊辰戦争」とか「西南戦争」とかは産経的にはいいんでしょうか?。掃討戦でしょ、どちらも(苦笑)

■冒涜されたパイワン人の怒り


 《イギリスやフランスは博覧会などで植民地の人々を盛んに見せ物にしていました。人を展示する「人間動物園」と呼ばれました》


 そして問題点のもうひとつが、この「人間動物園」という表現である。意見陳述したパイワン族の長老、バジェルク・タリグ(華阿財)さん(71)の怒りもここに向けられる。
 NHKは、1910年の日英博覧会パイワン族の写真に、「人間動物園」の文字をかぶせた。フランスの学者、ブランシャール氏らの共著「人間動物園」などを参考にしたという。

・「フランスの学者、ブランシャール氏らの共著「人間動物園」などを参考にしたという。」
 じゃあ、問題ないんじゃないですか?。ブランシャール氏を訴えないんですか?

 番組では当時イギリスやフランスでそうした言葉が使われていたのかどうかも明らかにしていない。

・「使われていた」と明らかにすれば納得するんですか?。ふーん(棒読み)
・「使われていた」と明らかにしても、多分、「イギリスやフランスが勝手に使っていただけ」「日本政府やパイワン族とは関係ない」とか言い出すんでしょうが。

 また日英博覧会には、パイワン族だけでなく、日本の村やアイヌの村、力士も参加していた。

・だったら何だと言うんですか?
 パイワン族の扱いとアイヌや力士の扱いが全く同じだったとでも?(日本でアイヌ差別があったことを考えるとアイヌについては人間動物園だった疑いもありますし)
・ちなみに無知なので今回初めて知ったのですがこれによく似た「人類館事件」と言う事件があったそうです(詳しくはウィキペディアでも参照してください)。「人類館事件」について安藤氏や原告がどう考えているのか気になるところです。「人類館事件も問題ない」のか「人類館事件とこれは違う」のか。

 これを今も栄誉としている村もあり、「日本政府がパイワン族の実演を『人間動物園』と呼んだことはない」(訴状)、「パイワン族に対する人権問題」(出演者)というわけである。

 これについては、id:rnaさんが

 パイワン族の問題は微妙かな。きわどいイメージビデオに出演したジュニアアイドルから、あくまで健康的なお色気を目指したもので児童ポルノ呼ばわりは心外、とか言われたらどうするか、みたいな話か。

と言うブコメをつけています。当時の当事者がそれをどう受け止めたかと、後世の我々がどう評価すべきかは別問題です。そうでないと、id:rnaさんが挙げているような例では「当事者であるジュニアアイドルは喜んでいるんだ、批判するな」と批判が一切出来なくなります。それでいいんでしょうか?

NHKの傲慢

 《NHKは放送後、ホームページで『当時のパイワン族の人たちがどう感じたかは事実を左右しない』などと開き直っています。これは二重三重にパイワン族の名誉を傷つけるものです。

 別に「開き直り」でも「傲慢」でもないでしょう。繰り返しになりますが「当時のパイワン族の人たちがどう感じたか」と「現代の我々がどう評価すべきか」は別問題です。

 『パイワン族は見せ物として動物扱いされながら、そのことを理解できずかえって喜んだ。NHKが客観的な事実を教えてやった今でも理解できず、今でも屈辱的な事実を良い思い出として喜んでいる』というのがNHKのホームページの見解です。

 id:rnaさんが挙げた例では「「ジュニアアイドルは見せ物としてズリネタ扱いされながら、そのことを理解できずかえって喜んだ。客観的な事実を教えてやった今でも理解できず、今でも屈辱的な事実を良い思い出として喜んでいる」というのが批判派の見解です」等、と「きわどいイメージビデオ批判派」をdisり、ジュニアアイドルが喜んでいれば批判するなと言うのが産経の立場なんでしょうか?

■「人間動物園」と当時言ったのか
 NHKのいう「客観的事実」というのも、どうにも怪しく、客観的事実だと主観的(独断的)に言っているのではないだろうか。

 記者なら「だろうか」などと「主観的(独断的)に言って」終わらせないでください。取材しろ。

 日英博覧会でのパイワン人の展示について当時から人道上の問題が指摘されていたとNHKのホームページには書いてある。帝国議会で、博覧会への参加が「人道上の大失態」だと取り上げられていたというのだが、そこでのやりとりにも「人間動物園」という表現は出てこない。

・「人間動物園」という表現が出てこなくても「人道上の大失態」(NHKが紹介する蔵原議員の言葉)というのはNHKと同じ問題意識でしょう。戦前からそう言う指摘があるのならNHKの報道には問題などないでしょう。
・既に故人ですが、パイワン族に失礼だとその議員(蔵原惟郭議員)と所属政党(立憲国民党)を叩いたらどうですか?。ちなみに、蔵原氏の次男・蔵原惟人氏は後に日本共産党の幹部として活躍します。立憲国民党革新倶楽部を経て、後に立憲政友会に合同)はもちろん保守政党ですが蔵原氏はリベラルな方だったのかも知れませんね。
・ちなみにNHKの説明のリンクを貼っておきましょう。
http://www.nhk.or.jp/japan/asia/090722.html
http://www.nhk.or.jp/japan/asia/090617.html

 また「人道上の大失態」だったとしても、まず問われるべきは英国側であって話は英国側が日本人とパイワン人の名誉を貶めたということを意味しているのではないのだろうか?なぜ日本だけを悪者に描くのか?

 日本が出展したのに何故そうなる?

 最後にもう一言。こうした歴史を遡っての断罪が許されるなら、TV自体が将来「人権侵害装置」のごとく不当な断罪を受ける恐れは十二分にあるということだ。

・はあ?。TVに限らず、現在は正当な方法と認められている表現方法が将来は問題だとされることは当然あるでしょう。そのこと自体は必ずしも不思議なことでも、不当なことでもありません(そもそも当時ですら蔵原議員のような批判があったので「歴史を遡っての断罪」といえるか自体疑問ですが)。
・例えば「秋田書店」刊行の「ブラック・ジャック」には「手塚治虫氏のマンガには現在では黒人等の差別と受け取られる部分があるが、云々」という但し書きがついています。
・また、現在は犯人扱いを避けるという意味で、いわゆる容疑者、被告人をマスコミが呼び捨てにすることは昔と違ってしません(例:「鈴木宗男」と呼び捨てではなく、「鈴木宗男被告」)。こうした例は他にもいくらでもあるでしょう。
・なお、産経の場合、「歴史を遡っての断罪」をしなくても現在進行形の「人権侵害装置」ですね(皮肉)

 人を盛んに見せ物にする、それが「人間動物園」という後講釈が成り立つのであれば、NHKこそ「人間動物園」ではないのか。例えば毎週日曜日に全国各地で行われているのど自慢。(以下「あまりにもくだらないイチャモンなので」略)

 バカバカしくて話にもなりません。産経には「悪い意味での見せ物」と「バラエティーショー」の区別も付かないようです。
 しかし産経はこういう低レベルなNHK批判が意味のあることだと思ってるんでしょうか?
 これでは産経に叩かれるNHKは正義と言うことになりかねないと思うんですが?。もしかしてそれが目的?(苦笑)
 まあ、はてなキーワードに寄れば「日本ハングル協会」(はあ?。別に韓国寄りじゃないだろ?)とか言ってる産経以下のネトウヨさんもいるようですが。

【6/8追記】
・産経は当事者云々って言いますが、だったら、「ジェンダーフリー叩き」「過激性教育叩き」なんかは何だと言いたいですね(今思いついた)
あれなんか、現場から抗議の声が出たわけじゃなくて、部外者の産経がバカみたいに騒いでいただけですから。ドンだけご都合主義なんだと。