「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(12/31分)(追記・訂正あり)

【その1:珍右翼が巣くう会福岡】
「今年を振り返って」
http://sukuukai.jugem.jp/?eid=550
 自分の今年を振り返ると「あれができなかった」「ああすべきだった」等、いやなことばかりだなあ。まあ、来年は頑張ろう(いつもこればっか)

本年も会員や支援者の皆様と力併せ、被害者救出の為に邁進してまいりましたが、残念ながら一人の被害者も救出する事が出来ませんでした。

 どう救出するプランをたててるのか言ってみろよ。「経済制裁すれば北朝鮮は屈服して拉致被害者救出が出来る」を小泉訪朝後、何年続ければ気が済むんだ。今年で9年がたち、来年で10年目突入だ。救出する気なんかねえだろ?
いっそのこと「いついつまでに奪還できなかったら巣くう会福岡を解散する」とか「会は解散しないが自分は役員を辞める」とか公約したらどうよ(毒)
そして今年の成果として「朝鮮学校無償化阻止」とやらを上げるゲス右翼。本当に殺意がわいてくるな。

今年最後の最後に気分を害する記事をご紹介いたします。
北朝鮮はもちろんの事、日本の政界やあの「よど号グループ」にもパイプをもっている怪僧・池口恵観氏の記事です。今後も彼の動きを注視していかねばなりません。
「日朝友好見守って」、真言宗の池口恵観氏が朝鮮会館で読経
http://jp.korea-np.co.jp/article.php?action=detail&pid=52743


 別に気分なんか害さないけどな。池口というおっさんがどういう人間かは知らないが、朝鮮新報記事に描かれた言動に限れば何らおかしなことは言っていない。また、日朝間の諸問題解決に役立つのなら大いに彼を活用すれば良かろう。「怪僧」という「ラスプーチン」「道鏡」「天海」みたいな非難は、誹謗中傷・デマ常習の珍右翼なので話半分に聞いておく。仮に池口氏が怪僧(児玉誉士夫笹川良一などのような所謂フィクサー的人物)だとしても、そうした人間が登場するのは、日朝交渉が巧くいってないからで、うまくいっていればそんな人間の出る幕はない。つまり池口氏を非難してすむ話ではない。まあ、珍右翼には交渉する気持ちなどなくただ「経済制裁で潰す」と言う考えしかなく、当然「拉致被害者救出」など心の片隅にもないだろうが。


【その2:島田洋一
島田洋一ブログ「月刊ボイス*1の軽薄きわまりない、作家による政治コラム」
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/2555166/

 軽薄かどうかはともかくこの文章への島田の応答が興味深い。ちなみに批判されてる作家も偶然ながら「島田」姓だ。
 以下、島田洋一はいつものように島田と呼び捨て、作家・島田雅彦氏の方はボイスの連載『彦にゃん*2憂国ついーと:140字でつぶやく1カ月の世相』にちなみ、「彦にゃん氏」とでも呼ぶことにしよう。

従軍慰安婦問題
……第二、第三の少女像は何処に建つのだろうか?ロッテ・デパート前か、秋葉原か?
日本人蔑視の中国語「日本鬼子」が可愛い系キャラにアレンジされたような事態が起きるかも。

 少女像のみに触れるとは問題のポイントを完全に外してるが、まあ掲載媒体がボイスでは仕方がないか。島田のような「違法性否定論」を噛まさなかったことは評価する。

皇室問題
 ……女性皇室*3を認めるのは賛成だ。天皇、皇后の公務負担軽減のためにも*4。でも、その前に彼らに憲法が定める基本的人権を授けるべきだ*5
 戦前は神、戦後は人間宣言をしたものの、人権はなし。……
 人権を剥奪された状態で長く暮らせば、誰だって病気になる。

特に異論無し。良くボイスが掲載したと思うが「天皇制廃止論*6」でなければ、「天皇制存続論」でありさえすればいいのだろうか?
病気になるってのは勿論雅子妃の健康状態のことだろう。それプラス愛子さんか?

イラク駐留米軍撤退
……出口のない戦争だったが、よく脱出できた、と誉めてやろう。

まあ、脱出できたと言えるかは疑問だし、脱出できればOKってものでもないが「恥辱の殿堂」古森みたいに戦争を公然と正当化しなかったことは彦にゃん氏を「誉めてやろう」(何様だ、俺?)

このあいだ貸した円借款、ODAだけどさ。そろそろ返してくんね?結構、不況が深刻でさ、このままじゃ格付け下がっちゃうんだよね。

まあ、俺もアメリカに対してはいろいろと不快感を感じるね。
そして「日米地位協定は改定すべきだ」「沖縄基地は県外移設すべきだ」「思いやり予算など廃止すべきだ」と思ってる。

引き写しながら、時間を無駄にした、ブログ画面上を汚した、という思いに苛まれた。

いや普段の島田の文章の方がよほど汚らわしいと思うが。

保守系雑誌に分類されるボイス、ウィル*7が選び出した「作家」が田中康夫島田雅彦レベルというのは、あまりに情けない話だ。

 いやだって「政治的にまとも」な作家はボイスだのウィルだのに登場しませんから(というと田中と彦にゃん氏に失礼ではあるが、あれらの雑誌に書く人間はとうてい政治的にまともとは言えないだろう)
 書いてくれそうな人で「若手、中堅」と言ったら彼らしかいないのだろう。いつも石原慎太郎とか常連の古株を出してたら先細り、新規開拓しなくちゃという判断だろう。
 なお、島田的には「自分と同意見でないと許せない」のだろうが右翼の世界でも「島田ほどの珍右翼」は珍しいだろう。
 ちなみに「政治的まともさ」はともかく、いくつかの賞を受賞し、作家として飯を食ってる人間に対し随分と文学素人の島田が失礼なことが言える物だ。島田の右翼雑誌に出してほしい保守作家とは具体的に誰なのだろうか?
(田中は小説『なんとなく、クリスタル』(現在、新潮文庫)で河出書房新社文学賞文藝賞」を1980年に受賞。ちなみに田中の受賞に賛成したか反対したか知らないが、この時の選考委員の一人は保守文化人の大物・江藤淳。彦にゃん氏は1984年に野間文芸新人賞 (『夢遊王国のための音楽』(現在、講談社文芸文庫))、 1992年に泉鏡花文学賞 (『彼岸先生』(現在、新潮文庫))、 2006年に伊藤整文学賞 (『退廃姉妹』(現在、文春文庫))、 2008年に芸術選奨文部科学大臣賞 (『カオスの娘』(集英社))をそれぞれ受賞)

*1:Voiceと書くのが厳密には正しいだろうが

*2:元ネタは滋賀県彦根市ひこにゃんだろう

*3:女性宮家とか女性天皇とか書くのが厳密には正しいのだろうが

*4:それだけでなく悠仁君だけしか天皇候補がいないのでは天皇制維持派としてまずいという判断も当然あるだろう

*5:とはいえ天皇制の性質上、「憲法4条(天皇は政治的権能を持たない)に抵触するので選挙権、被選挙権はない」「外国に定住されると国事行為の上で不都合が生じるので移住の自由もない」などとするのが政府見解や通説なのですべての権利が与えられるわけではないが。ま、この『皇族の人権問題』は「悠仁君が将来マルクス経済学を学ぶこともOKか(学問の自由)」とか「愛子さんがどんな職業についてもいいのか(道徳観によって評価が異なるいわゆる風俗産業とか、あるいは生命の危険がある警官とか。職業選択の自由の問題)」とか考えると結構悩むな(あの方々がそうすることは現実性はないだろうが)。えっ、そう言うことを書くこと自体が不真面目だ、ですか?

*6:「人権を剥奪された状態」を云々するならいっそのこと廃止した方が筋は通ってると思う

*7:WiLLと書くのが厳密には正しいだろうが