今日のしんぶん赤旗紹介(1/27分) (追記・訂正あり)

【日曜版】
■「山の奉行ものがたり」の4回目 
『今日のしんぶん赤旗紹介(1/14分) (追記・訂正あり)』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20130114/2504978316)で紹介した「山の奉行ものがたり」の4回目。
 3回目は読み忘れたので「前回(3回目)のあらすじ」をまず紹介。なお、連載終了時には一冊にまとめてほしい。既に「なかなか面白そうなので連載終了時に本が出るのであれば購入しようか」と思い始めている。

利兵衛・小兵衛の兄弟は谷の大杉を仲間達と切ろうとする。弟・小兵衛は「切ればたたりがあるだろう」と言う夢を見て反対するが、斧を入れる木こり達。利兵衛以外は神のたたりか事故で命を落とす。それから10年が経った。

1)材木の伐採で長者に成り上がった利兵衛。しかしそんな彼の元に、山が留山(伐採禁止)になるらしいこと、その前段階として山奉行の視察があるらしいことが伝えられる。
2)山奉行の視察当日。奉行の配下から「小兵衛の幽霊を見た。伝えたいことがあるそうだ」と言われ、弟の死に後ろめたさを感じていることもあって利兵衛は「この配下は何を考えてるのだろうか?」と仰天する。
で次号に続く。


■徹底討論「日本経済をどうする!」ケインズ派日本共産党:大瀧雅之*1東京大学教授「物価目標2%は12%増税だ」、小池晃党政策委員長「所得増やす経済政策が必要」
 俺も経済素人で何とも評価のしようがないので一応記事のリード文だけ紹介しておく。

ケインズ派日本共産党」という異色の対談(17日、日本民主青年同盟東大駒場班主催)が東大キャンパスで実現しました。テーマは「徹底討論 日本経済をどうする!」。登場したのは、ケインズ経済学者の大瀧雅之東京大学教授と小池晃日本共産党政策委員長。立場の違いを超え一致したのは「安倍内閣の経済政策、アベノミクスはとても危うい」

 なお、俺は全く無知だったのだが、hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)「大瀧雅之『平成不況の本質』」(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-9209.html)によれば以前から大瀧氏がいわゆるリフレ論に批判的であること*2はわりと有名な話らしい。


原発推進資格なし:安倍首相、甘利経財担当相 消せない罪
 安倍、甘利の罪というのは以下の赤旗記事を読めばわかるだろう。改めて日曜版で取りあげたという話。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-01-13/2013011301_04_1.html
赤旗安倍内閣、反省なき原発推進、事故を招いた「A級戦犯」』
 「地震津波等の自然災害への対策を含めて原子炉の安全性については…(中略)…経済産業省が審査し、その審査の妥当性について原子力安全委員会が確認しているものであり、御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期している」


 これは、日本共産党の吉井英勝衆院議員(当時)の質問主意書(2006年12月13日提出)に対する第1次安倍晋三内閣による答弁書(同月22日付)の一節です。津波地震によって原発の炉心冷却機能が失われ、メルトダウン炉心溶融)をもたらす危険性を警告した吉井氏に、答弁書はことごとく「安全神話」にもとづいて回答したのです。
 質問主意書は、地震による送電鉄塔の倒壊などで外部電源が失われたさいに、内部電源=ディーゼル発電機やバッテリーなどの非常用電源も働かなくなった場合には「機器冷却系は動かないことになる」と警告。スウェーデンのフォルスマルク原発で2系列の非常用電源が同時に故障した例も示し、全国の全原発についての検討状況をただしました。
 これに対し答弁書は、過去にも落雷や鉄塔倒壊で送電が止まり、原子炉が非常停止した実例が日本にあることを認めながら、日本の原発はフォルスマルク原発と「異なる設計になっている」から「同様の事態が発生するとは考えられない」と断言し、警告を一切無視しました。
 メルトダウンをもたらす燃料焼損の可能性についても、「経済産業省としては、お尋ねの評価は行っておらず、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期している」と自信たっぷりに宣言していたのです。
 第1次安倍内閣が誕生する2年も前に、高さ10メートルを超える津波をもたらしたスマトラ沖地震(04年)が発生。三陸沿岸で869年に発生した「貞観地震」による大津波の研究も進むなど、日本の原発を今回の東日本大震災のような地震津波が襲うことはすでに「想定内」の事態となっていました。
 当時、第1次安倍内閣経産相として原発の推進と規制の両方に責任を負っていた甘利明氏(現・経済再生担当相)は、原発事故後の11年6月18日放映のテレビ東京番組の収録のさい、吉井氏の質問主意書の写しを示され、黙りこくってインタビューを途中退席。警告を無視した責任を真摯に反省する姿勢はいまだ見せていません。
事故隠しには甘く
 当時の安倍政権は、事故予防対策を怠っただけでなく、実際に起きた事故への対応でも、電力会社によるデータのねつ造や事故隠しへの甘い対応を繰り返していました。
 06年11月には東電による検査データ改ざんが発覚。07年3月には、東電と北陸電力が長期にわたって臨界事故を隠していたことが明らかになります。
 市民団体からは原発の設置許可取り消しや運転停止など原子炉等規制法に基づく厳正処分を求める声が上がりましたが、当時の原子力安全・保安院は、電力会社側の報告書を鵜呑みにしただけの事故原因“究明”でお茶を濁し、電力側に厳しい処分を下すこともなく問題を“収束”させてしまいました。
 データ改ざん問題でも、実態についての調査・報告を求める吉井氏の質問主意書に、安倍首相は「調査、整理等の作業が膨大なものになることから、お答えすることは困難」だなどと回答したのです。
 そんな甘い対応をあざ笑うように発生したのが、07年7月の新潟県中越沖地震にともなう東電柏崎刈羽原発放射能汚染水漏えい・火災事故でした。耐震設計を超える揺れで使用済み燃料プールの水などが漏えいしたほか、変圧機の火災では消防当局の応援を得て出火から約2時間もかかってようやく鎮火。しかも、東電から自治体への報告が、火災発生から約1時間、放射能漏れについては約2時間も遅れるなど、事故隠蔽体質をあらためて露呈しました。
 しかし、安倍政権は事故の原因究明に消極的で、新潟県国際原子力機関IAEA)による調査の受け入れを要請したのを受けて、ようやく立ち入り調査を認めたのです。

 甘利のテレビ東京取材拒否については以下の記事も参照。記事内容が事実なら甘利は恥知らずとしか言いようがない。こんな人間にまた大臣を任せる安倍も安倍なら引き受ける甘利も甘利だ。

http://www.labornetjp.org/news/2012/1347255028080mu07
甘利明氏が原発スラップ裁判テレビ東京名誉毀損で起訴
 2012年8月28日午後二時103号法廷で名誉毀損裁判が行われた。 原告は元経産大臣の甘利明氏。
 損害賠償と謝罪放送を求めた相手はテレビ東京とその記者三名。
 傍聴したところでは、テレビ東京が取材中、津波被害は当事者として意識していなかったと話した原告に対して、津波被害を予測した共産党の「質問主意書」を出し、地震の他に津波被害で電源を喪失する可能性を既に指摘してあると伝えると、甘利氏が無言で席を外し、“取材は中断となりました”とナレーションとテロップを入れた事に対しての提訴だ。
 原告の甘利氏側は「悪意を持って報道された」「嵌められたと思った」「後半部分のやり取りはカットすると言ったのにしなかった」 番組内容は「ワイドショー的な人を貶めようとするもの」と主張した。
 一方のテレビ東京側は「インタビューから逃げたのは事実です」取材中に甘利氏が「あんな物が放送されたらたまらない、俺の政治家生命は終わりだ!」と記者に詰め寄った事や「日本なんかどうなったっていい!と話しました」ほか「視聴者に甘利氏の無責任な姿を伝えたかった」などと反論し、報道の正当性を裁判官に訴えた。
 政治家が放送局と記者を訴えるとは余程の捏造報道かと思ったが、「取材事実をありのままに放送した」事への名誉毀損の裁判というのも珍しい。

*1:著書『景気循環の読み方―バブルと不良債権の経済学』(2001年、ちくま新書)、『平成不況の本質――雇用と金融から考える』(2011年、岩波新書

*2:ただしリフレ論を支持する立場でも左派ならば再分配に冷淡なアベノミクスはとても手放しでは支持できないだろう。左派的には景気が良ければそれでいいというものではないし、リフレ論と再分配軽視は必然的につながる物でもない。kojitakenの日記「安倍晋三クルーグマンを見習って再分配も重視しろよな」(http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130123/1358952430)もそうした指摘をしている。また、再分配を軽視し、貧困を放置することは景気にも決して好影響を与えないとも思う。