「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2023年8/5日分:島田洋一の巻)(副題:秋本真利の風力発電疑惑)

島田洋一
 河野太郎の最側近、秋本真利はあくまで「再エネ利権氷山」の一角。他にも傲慢不見識を絵に描いたような松川エッフェるい氏*1(自民)*2など、党が責任を持って辞職を迫るべき議員は多い
秋本議員 議員会館で現金約1000万円受け渡しか 風力発電めぐる事件 | NHK | 事件
 秋本議員は、「馬を買いたい*3ので金を出して欲しい」などと携帯電話のショートメールで社長に連絡し、その求めに応じて事務所に現金が届けられ、ほとんどは数日のうちに馬の購入費などに充てられたということです。
 2人が設立した馬主組合に関する費用支払いの手続きや口座の管理などのマネージメントは、すべて秋本議員が行っていたということで、特捜部は、社長が提供した資金は組合を実質的に管理する秋本議員個人への賄賂だった可能性があるとみて調べているものとみられます。
 関係者によりますと、秋本議員側に提供されたとされるおよそ3000万円のうち1000万円は、議員会館にある秋本議員の事務所で現金で受け渡されました。
 1000万円のうち700万円あまりは、秋本議員が馬3頭の購入代金や種付け料に使っていたということです。
 また、およそ200万円は、2人が設立した馬主組合「パープルパッチレーシング」の口座に入金され、馬の種付け料や組合の経費に使われたということです。
 残りのおよそ2000万円は、(ボーガス注:日本風力開発の)塚脇社長が組合の口座や取引先の牧場などの口座に送金し、馬の購入代金や餌代、それにきゅう舎代などに充てられていたということです。
 提供された資金の趣旨について、秋本議員は、これまでのところ見解やコメントなどを示していません*4
 一方、塚脇社長の弁護士は、「提供した資金はいずれも秋本議員個人に提供したものではなく、2人が設立した馬主組合の運営費だ。賄賂にはあたらない」と主張しています。

 秋本が「河野の側近」と言う事実はないでしょうから、島田は河野に「名誉毀損」で刑事告発や民事提訴されても文句は言えないと思います。それはともかく風力発電について「秋本以外に疑惑の議員はいないのかどうか」を野党各党やマスコミ、検察には徹底追及して欲しい。

島田洋一
 中国共産党も絡んだ「再エネ疑獄」の根は深い。
自民・秋本氏に不透明資金か 「日本風力開発」社長を聴取 東京地検特捜部 - 産経ニュース

1)外国企業が絡んでるかどうかと汚職の問題は全く関係ない
→なお、実際に外国企業が絡んでいた疑惑としては戦前のジーメンス・ビッカース事件*5や戦後のロッキード事件(田中*6元首相、橋本*7元運輸相、佐藤*8元運輸次官らに有罪判決)、ダグラス・グラマン事件
2)今回の秋本*9の疑惑で名前が上がってるのは今のところ中国企業ではなく、日本企業「日本風力開発
3)日本共産党脱原発派で風力発電にも好意的だが、中国には批判的(脱原発=親中国ではない)だし、今のところ共産党について「秋本のような疑惑は浮上してない(共産党日本風力開発などから多額の献金があった事実は認められてない)」
と言う意味で馬鹿げた島田ツイートです。勿論「秋本疑惑」が徹底追及されるのは当然でありマスコミ(自民寄りの読売、産経、日経等は除く)や野党(自民補完勢力のエセ野党「維新」「国民民主」は除く)の奮起を期待したい。まずは秋本本人が釈明すべきです。
 それにしても

【主張】風力発電疑惑 政治家は説明責任果たせ - 産経ニュース
 政治家たるものが信を失えば、その仕事を全うすることはできない。疑念を晴らすべきはまず政治家本人であり、所属政党や、閣内なら政府もその説明責任を負う。
 自民党秋本真利衆院議員が風力発電事業を手がける日本風力開発側から約3千万円の不透明な資金を受領したとされる問題で、東京地検特捜部が秋本氏の自宅や議員会館事務所などを家宅捜索した。秋本氏は何ら説明することなく、外務政務官を辞任した。
 秋本氏は自民党内で、脱原発を掲げて再生可能エネルギー普及を推進する活動をしてきた。平成29年から30年にかけて国土交通省政務官として洋上風力開発を推進し、海域利用ルールを定めた再エネ海域利用法の制定に関わってきた。
 退任後も、自民党の再エネ普及拡大議連の事務局長として国会質問などで事業者選定のルール変更を推し進めた。
 日本風力開発社長の弁護士は不透明資金について、秋本氏や同社社長らによる競走馬の組合の資金で馬の購入に充てられた(ボーガス注:ので国交大臣政務官や国会議員として、秋本氏が日本風力開発に便宜を図ることを期待した賄賂ではないと)と説明した。
 贈収賄事件の構成要件には賄賂の授受や趣旨、請託や職務権限の有無などがあり、事件の行方は特捜部の今後の捜査を待たなければならない。
 だが、(ボーガス注:風力発電会社社長と、風力発電をプッシュする自民党再生可能エネルギー普及拡大議連事務局長(秋本)という)明確に利害関係がある会社社長と政治家が、巨額の資金を必要とする競走馬仲間であるという事実だけで、国民が(ボーガス注:贈収賄の)疑念を抱くには十分である。
 岸田文雄首相は4日の会見で「現時点では捜査機関が捜査中で、政府としてのコメントは控えるが、国民の疑念を招いたことは遺憾だ」と述べるにとどめた。秋本氏の政務官辞任で政府としては幕引きと高をくくるなら、大いなる間違いだろう。
 まず(ボーガス注:岸田首相は内閣として、日本風力開発との関係について)秋本氏に詳細な報告を求め、政府としての真摯な見解を披瀝すべきである。自民党も同様だ。
 風力発電を次世代の基幹エネルギーとして期待するなら、こうした足元の不祥事が普及を妨げること*10を銘記すべきだ。

は正論ではあるものの随分岸田に冷たいモンです。
 岸田に冷たいのは、1)「原発推進派」産経が「推進する立場にない」風力発電絡みの疑惑だから、2)岸田に不満があるから(岸田に首相を辞めてもらって後継首相を萩生田*11政調会長(安倍派)、高市*12経済安保相など産経好みのウヨにしたいなど)、3)秋本(岸田内閣外務大臣政務官だったが今回の疑惑で辞任)が安倍派でなくまた「UR疑惑の甘利*13経済財政担当相(当時)」のような「自民党幹部議員」でもないからか、この疑惑が「安倍政権で浮上」しても「同様に安倍批判したのか?(恐らく「秋本の個人的犯行」として安倍をかばう)」と疑いたくなります。何せ「安倍時代の甘利UR疑惑(当時の甘利経済財政担当相が引責辞任)」ではろくに甘利も安倍も批判しなかったのが産経ですし。
 しかし、これで岸田も「秋の衆院解散」がいっそう難しくなってきました。「秋の解散」があるにしても「岸田おろし→岸田退陣→ポスト岸田(前回総裁選に出馬した高市経済安保相、河野*14デジタル相や自民党三役である茂木*15幹事長、萩生田政調会長など)の解散」の可能性も出てきました(岸田が過去にやった解散は「菅おろし→菅退陣→ポスト菅としての解散」でした)。
 一方で今回の事件をネタに

島田洋一
 中国共産党とつるんで日本を壊す「脱炭素・反原発*16利権」人士たち。
 河野グレタ郎も併せて議員辞職すべきだろう

島田洋一
 反原発利権・秋本真利議員を(ボーガス注:秋本の著書の推薦帯で)激賞した河野グレタ郎(秋本『自民党発! 「原発のない国へ」宣言:2050年カーボンニュートラル実現に向けて』東京新聞刊、2020 年)。

とする島田のように「風力発電(あるいは再生可能エネルギー)それ自体」を利権漁りであるかのように誹謗するのは論外です。
 その島田の理屈なら「防衛汚職(ダグラス・グラマン疑惑(疑惑の政治家の一人として名前が挙がった岸元首相が議員引退に追い込まれる)、山田洋行疑惑(守屋*17元防衛事務次官収賄で有罪判決)など)」を理由に軍縮を主張できますが島田のような軍拡ウヨはそうした主張に反対するでしょう(但し、赤旗自然環境への配慮を/本村氏 洋上風力発電に懸念(2016.4.29)、巨大風力発電に懸念/宮城 高橋・ふなやま氏が調査(2021.6.15)、「古道」への影響 懸念/高橋氏ら巨大風力発電計画調査/青森・十和田(2021.12.20)、風力発電業者の不適切契約/党鳥取県委 政府と交渉/経産省は指導約束(2022.10.13)が指摘するように個々の風力発電には問題がある物も勿論あります)。
 また、過去に「秋本の本を刊行した東京新聞」「その本の推薦帯を書いた河野」を「秋本の利権仲間」であるかのように島田が描写するのも全くふざけています。大体「安倍のモリカケ桜疑惑」を「野党の言いがかり」と強弁したクズが良くも言ったもんです。
 なお、河野を「グレタ郎」と呼び、河野がグレタ・トゥーンベリのような「脱原発派」であるように描く島田ですが、少なくとも「原発推進政権(安倍、菅、岸田内閣)」の閣僚(第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相、岸田内閣デジタル相)を歴任した時点で、既に河野は「原発推進の側」です。

【参考:秋本疑惑】

秋本議員の資金提供疑惑 岸田政権・自民は解明責任を/小池書記局長が会見
 日本共産党小池晃書記局長は4日、国会内で記者会見し、自民党秋本真利衆院議員が洋上風力発電をめぐり業者から資金提供を受けていた疑いで東京地検特捜部から家宅捜索を受け、外務政務官を辞任した事態について問われ、「報道されていることが事実であれば、極めて重大だ」「秋本氏自身が国民に対して説明をすること、そして岸田政権と自民党が真相解明の責任を果たすことを強く求める。外務政務官の辞任ですまされるものではない」と述べました。

風力発電「基準見直せ」と国会質問/自民・秋本議員/真相究明求められる
 報道によると、日本風力開発秋田県沖のプロジェクトへの参入を目指していました。政府が最初に事業者を公募した秋田県沖を含む促進区域3カ所のプロジェクトは21年12月、いずれも三菱商事を中心とする企業連合が落札しました。
 その後、秋本議員は「スタートラインが公平じゃない」「2回目から見直していただきたい。政治判断をしていただきたい」(22年2月17日、衆院予算委分科会)と述べ、次回から入札の評価基準を「運転開始時期」重視に見直すよう求めました。
 経済産業省国土交通省は同年10月、多数の事業者に参入機会を与えるとして評価基準を見直しました。新たな評価基準には、秋本議員が求めた通りに「事業計画の迅速性(運転開始時期)」などが盛り込まれました。
 西村康稔経済産業相は4日、見直しの経緯について「秋本議員が事務局長を務めている再エネ議連から提言をもらったことはある」と認めました。
 事業者側から資金の提供を受けた秋本議員や議連の提言によって、企業に便宜が図られたことはなかったか、徹底的な真相究明が求められています。

収賄疑惑の秋本氏、国会で業者寄りの質問繰り返す 資金提供見返りか - 産経ニュース
 自民党秋本真利衆院議員(47)=比例南関東=が洋上風力発電の開発を手掛ける電力関連会社「日本風力開発」(東京)側から計約3千万円の不透明資金を受領した疑惑で、秋本氏が国会で同社が有利になるような質問を繰り返していたことが分かった。
 東京地検特捜部は、秋本氏が資金提供の見返りに日本風力開発を利するような国会質問をした可能性もあるとみて、詳しい経緯を調べている。
 国会議事録によると、秋本氏は令和4年2月17日の衆院予算委員会で洋上風力発電について質問。3年12月に大手総合商社(ボーガス注:三菱商事)を中心とした共同事業体が事業者に選ばれた、秋田・千葉沖の3海域を対象とした公募に関し、選定では価格が重視され、発電の運転開始時期が考慮されていなかったと指摘した。
 また、このままでは政府が掲げる再生可能エネルギーの活用目標を達成できないとし、既に募集が始まっていた次の公募から「評価の仕方を見直していただきたい」と萩生田光一経済産業相(当時、現・自民党政調会長)に迫っていた。8カ月後の4年10月、洋上風力発電事業の公募を巡る運用指針は、発電の運転開始時期の迅速性を考慮する形に改訂された。

*1:エッフェル塔観光旅行とかけてると思われる。

*2:例の視察には松川以外にも今井絵理子など自民議員が参加してるのに島田が非難しないのが興味深い。

*3:馬の購入目的に賄賂要求とは事実なら「どんだけ馬が好きなのか」と呆れます。

*4:予想の範囲内ですが秋本の無責任さには心底呆れます。

*5:海軍艦政本部第四部長・藤井光五郎海軍少将がドイツのジーメンス社から収賄していた事件の捜査が拡大し、元海軍艦政本部長・松本和海軍中将(事件発覚当時は呉鎮守府司令長官)が巡洋戦艦「金剛」の建造に際し、艦政本部長時代に英国ヴィッカースから代理店・三井物産を経由して約40万円の賄賂を受けていたことが判明。三井物産社長・三井高弘は社長を引責辞任し第一次山本内閣も総辞職。第一次山本内閣海軍大臣を務めた斎藤実(海軍大将)が引責として予備役編入された。藤井や松本も軍法会議で有罪判決が下り免官された。なお、水交社(海軍OBの親睦団体)の名簿からも抹消され松本の後半生は不明である(シーメンス事件 - Wikipedia松本和 - Wikipedia参照)

*6:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*7:池田内閣建設相、佐藤内閣官房長官、建設相、運輸相、自民党総務会長(佐藤総裁時代)、幹事長(田中総裁時代)等を歴任

*8:佐藤内閣運輸政務次官自民党総務会長(宮沢総裁時代)、橋本内閣総務庁長官等を歴任

*9:自民党再生可能エネルギー普及拡大議連事務局長、第四次安倍内閣国交大臣政務官等を経て岸田内閣外務大臣政務官になるが今回の疑惑で外務大臣政務官を辞任し、自民党を離党した(例えば秋本氏、外務政務官を辞任 - 産経ニュース秋本衆院議員が自民離党 茂木氏「説明責任果たせ」 - 産経ニュース参照)

*10:なお「不祥事が妨げた」というなら「安倍の不祥事(モリカケ桜疑惑など)」が「あんな不正をして恥じない人間に改憲されたくない、どんな無茶苦茶な改憲をするか分からない」として「九条改憲」を妨げたことは明白でしょう。但し産経ら「安倍シンパ右翼」は安倍を無理にかばいましたが。

*11:第四次安倍、菅内閣文科相、岸田内閣経産相を経て自民党政調会長

*12:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、第三次安倍内閣総務相自民党政調会長(第二次安倍、岸田総裁時代)等を経て岸田内閣経済安保相

*13:第一次安倍内閣経産相、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相、自民党政調会長、選対委員長(第二次安倍総裁時代)を歴任した安倍の側近

*14:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相等を経て岸田内閣デジタル相

*15:小泉内閣沖縄・北方等担当相、福田内閣金融担当相、自民党政調会長(谷垣、第二次安倍総裁時代)、第二次安倍内閣経産相、第四次安倍内閣経済財政担当相、第四次安倍、菅、岸田内閣外相等を経て自民党幹事長

*16:原発の方が利権は巨大でしょうに良くも言ったもんです。

*17:防衛庁防衛局運用課長、装備局航空機課長、長官官房広報課長、防衛局防衛政策課長、防衛施設庁施設部長、防衛庁長官官房長、防衛局長、防衛事務次官等を歴任