【新帝国時代】プロパガンダ戦争(1)土地所有の台湾人が殺された…「沖縄」に不気味な影
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130401/plc13040107160018-n3.htm
タイトルが最悪ですね。「沖縄に土地を所有する台湾人男性が台湾で(財産横領目当てで?)殺された」ってだけの「政治的背景があるとは思えない事件」を「中国のプロパガンダ」云々という文章の冒頭に持ってくるのは「沖縄の土地がらみで中国人スパイに殺された政治テロ」とでも印象操作する気なんでしょうか?。既に犯人が逮捕されてるのに「これは政治的背景がある」などと産経が書かない以上、「通常の刑事犯罪に過ぎない」でしょうけど。
まあ、いつもの産経ですけど。でもこんな馬鹿なことは勿論産経以外やらない。
中国人による沖縄県の土地買収話はこれだけではない。沖縄県が一昨年11月に上海で開いた投資セミナーでは、リゾート開発のほか米軍人向けの賃貸住宅も対象に含まれていた。
別に中国人が沖縄の土地購入しても犯罪じゃないし。何が問題なんでしょうか?
平成23年7月から日本政府は沖縄県を訪問する中国の個人観光客を対象に、3年間有効な数次ビザ(1回の滞在期間は90日以内)の発給を開始。これで中国の航空会社の沖縄便参入が相次ぎ、観光客も急増した。
観光客が増えたんだからいいことじゃないですか?。何か問題でも?
観光とは別の目的で沖縄を訪れる人たちもいるようだ。沖縄には4つのAMラジオ局があるが、夜になると一気に30以上受信が可能になる。主に中国語の放送だが、公安関係者によると番組の中で沖縄にいる中国人や中国と関係のある沖縄県民へのメッセージが含まれることもある。「○○さんお元気ですか」「○○さん、連絡をするように」といった具合だ。
正体不明の「公安関係者」の発言が「誤報常習」産経に掲載されたからってそれを信じるほどこちらもお人好しではない。まあ、それが事実だとしても「日中経済交流を否定する」のは馬鹿げています。
なお、『沖縄には4つのAMラジオ局がある』てのはNHK沖縄、『TBS系列のRBC(琉球放送)』、『文化放送・ニッポン放送系列のラジオ沖縄』の3つはググってわかりましたがあと1つはよくわかりません。
【新帝国時代】プロパガンダ戦争(1)ソフトパワーの「先兵」CCTV
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130401/chn13040111200001-n1.htm
【新帝国時代】プロパガンダ戦争(2)南太平洋でも中国語浸透
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130402/asi13040208560001-n1.htm
ぶっちゃけこの種の文化交流に何の問題があるんだろうとしか思いませんけど。韓流ブームとかと何が違うんだろう、日本だって似たようなことやってるんじゃないの?としか思いませんけどね。
【新帝国時代】第3部 プロパガンダ戦争(3)「田中上奏文」の悪夢再び
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130403/chn13040310000003-n1.htm
タイトルが酷い。中国の主張が不当だとしてそれと田中上奏文と何の関係があるんでしょうか?。何の関係もない。
中国は日本政府による尖閣諸島国有化を「戦後秩序に対する著しい挑戦」と位置づけ、「戦勝国」米中露が手をくみ倒した「ファシスト」が再侵略に動き始めたと国際社会に訴えているのだ。
ま、中国が問題してるのは尖閣問題だけじゃなくて『安倍の改憲論』『安倍の河野談話非難』『「東京裁判を勝者の裁判」呼ばわりする安倍の暴言』『インド訪問時にパル判事の子孫に会いたがった安倍の態度』などを総合評価してると思いますが。
いやあ、安倍とか橋下とか石原とか充分、ファシストの名に値すると思いますけどね。
ジャーナリストの富坂聡氏
産経を舞台に活躍する札付きの極右ですからね、この人。櫻井よしこや島田洋一みたいな代物なんでまともに相手するだけ時間の無駄です。
・産経は何考えてるんだ、アホかとしか言いようがないですね。
・産経の主張の何がおかしいか。
まず第一に、田中上奏文は今の中国共産党とは関係ないでしょう。誰が作ったかは不明ですが、まあ、国民党関係者じゃないですかね。
第二に今の中国の言い分は「価値観の問題」ですからね。別にデマ文書を元にしてるから明らかに間違いというような話じゃない。
第三に偽書『田中上奏文』が一定の信頼性を持ってしまったのは、上奏文自体は偽書ですが日本が中国への侵略政策を実行したこと自体は事実だからです。上奏文作成者とされている田中義一*1について言えば首相時代に山東出兵をやっている。
日本が侵略などしなければ説得力など出なかった。日本が実際に中国侵略政策を実施したためにウィキペ「田中上奏文」に指摘がありますが、「田中上奏文は全くのデマではなく日本人の誰か(官僚、政治家、軍人、民間右翼など)が書いた政治文書を改変したものではないか」という見方もあるわけです。
第四に当時の日本批判というのは田中上奏文を元にしているわけでは必ずしもない。田中上奏文なんか関係なく満州事変だの南京事件だのは日本の無法として非難されたわけです。まるで田中上奏文のせいで国際聯盟脱退や欧米との対立に追い込まれたかのような産経の書き方には呆れますね。
・田中上奏文が偽書と見なされる理由として俺が知ってるのは「上奏文成立時には死去してるはずの山県有朋*2が何故か上奏文においては生きてる」というのですね。他はよく知りません。
手嶋龍一慶応義塾大学大学院教授(インテリジェンス論)は「田中上奏文は中国側の贋作だが、日本側の機密文書も織り込んだ実に巧みな工作だった」と指摘。その上で「いま反ファシズム戦争を戦った国々を糾合しようと尖閣カードを使って宣伝戦を仕掛けている。これに対抗するには、戦後の日本が光り輝く民主主義国であることを示し、同じ価値観を分かち合う米豪印と結束を固める新たな外交戦略を打ち出すべきだ」と強調する。
要するに「安倍の価値観外交万歳」ですね。手嶋氏(元NHK記者)は相当の右翼なんだろうなと思います。そんなのに米豪印は乗らないと思いますよ?。それにしても「同じ価値観を分かち合う国」として手嶋氏の発言中に「韓国が出てこない」のは「単に名前が出なかっただけで深い意味はない」のか、それとも「領土問題や慰安婦問題を理由に敵視しているのか」、気になるところです。
【新帝国時代】第3部 プロパガンダ戦争(4)「Abeを信用できますか?」慰安婦問題、執拗に追及
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130404/amr13040410560008-n1.htm
慰安婦は違法じゃないといういつもの寝言です。河野談話で日本政府も違法性を認めているというのにどこがプロパガンダなんでしょうか?。
いずれの団体も取材を拒否した
産経がまともな記事を書かないことはわかりきっていますからね。取材に応じるのは時間の無駄というものです。
慰安婦問題に詳しい専門家はこれらの団体が慰安婦問題に熱心な理由について「日本統治時代に苦しんだ親を持つ世代が中心だ。祖国と自分を切り離さないためにも(日本批判をすることで)気持ちのバランスを取ろうとしている」と説明する。同時に「祖国から“戦士”として尊敬してほしいとの気持ちもあるようだ」との指摘もある。
だから「慰安婦問題に詳しい専門家」でごまかさないで、名前を出せよ。名前を出せないところが本当にせこい。ま、こういう無礼千万なことを言うのは産経文化人(たとえばこの記事に名前が出てくる西岡力)以外の何物でもないでしょうが。「慰安婦は公娼なのに韓国はデマ流してる」などと「自民族が日本ウヨにデマ中傷されて怒ること」「そんな嘘は許さないと運動すること」がそんなに不可解ですか?
慰安婦問題におけるウソを指摘し続けてきた東京基督教大の西岡力教授はこう強調する。
「日本政府には世界の国々に権力による強制連行はなかったと堂々と主張し、誤解を解くための官民挙げての広報戦の取り組みが必要だ」
・ばかばかしいですね。西岡みたいな極右活動家しかそんな馬鹿なことは言ってないわけです。
・しかし「東京基督教大学」ってのは西岡を教授にするなんてよほど程度が低いんでしょうね。ちなみにウィキペディア『東京基督教大学』曰く
受験資格には「洗礼を受け、キリストへの献身を明確にしたキリスト教信者」と謳っており、加えてキリスト教徒3名の推薦状(うち1人は受験者の所属教会の牧師)が必要となっている。そのため学生・教職員は全員が教徒で占められている。
ねえ。じゃあ、「非クリスチャン」の俺はここには受験も就職もできないな*3。西岡みたいな低能が教授になれるこんなところは受験したい、就職したいとも思わないが。しかし西岡みたいなのが「キリスト教徒」なの?。まあ俺が軽蔑する曾野綾子もブッシュもクリスチャンだけどな。
・何故西岡は「巣くう会会長」の肩書きを出さないんでしょうか?。さすがに西岡や産経も『巣くう会会長の肩書きを出すと巣くう会の評判が落ちる』程度の自覚はあるんでしょうか?
【新帝国時代】第3部 プロパガンダ戦争(5)沖縄の新聞、中国大使に同調
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130405/chn13040508360002-n1.htm
同調した内容ってのは「日中友好は重要ですね」という反中国極右以外は同意するであろう内容なのに因縁つける産経には呆れます。
外務省中国・モンゴル第1課の石川浩司課長。流暢な中国語で詰め寄った。
「中国側は自らの立場に自信があるのなら、国際司法裁判所になぜ提訴しないのか!」
こういう事は言わない方がいいと思いますけどね。提訴に応じるって事は「相手の言い分に一理あると認めた」と国内外に認定される可能性があるわけです。であるなら「日本の言い分なんか認めるな!」という非難が国内から出るかもしれない。であるなら応じないってのも一つの考えではあるでしょう。
それと『韓国の困ったさん*4』が「日本は対馬の領有権を主張するならICJに提訴しろ」と言ったらどう思うかって事も考えた方がいい。本当に自信があるからこそかえって訴訟に応じる気にならないって事だってあるわけです。
中国側の香港・嶺南大学アジア太平洋研究センター長の張泊匯(ちょうはくかい)氏は、「中国の主権問題は歴史的に第三者の手に委ねられたことなどない」といつもの中国の公式見解を述べるにとどまった。
まあ、中国の方が大人だなって感じですね。産経の書き方がそう思わせるだけかもしれませんが。石川課長の文章には何故か「!」がついてますからね。中国側のセリフにも「!」ってつければ「売り言葉に買い言葉」みたいに見えるかもしれない。