元旦ですがいつものように今日も産経をネタにします。
■【走り出す日本力】「リーダーに女性いないと方向誤る」「母親視点を事業に」…“眠れる人材”「女性力」が社会を活気づけるには
http://www.sankei.com/premium/news/150101/prm1501010023-n1.html
男性にはない視点で、社会の活力を取り戻す女性力
だそうです。
まあ、いろんな意味で「もやもや」する記事です。
何がもやもやするか。「女性の社会進出」てのは少なくとも建前では「男性にない女性の視点で金儲けしましょう」て話じゃない(産経の言う「社会の活力」とは平たく言うと「企業の金儲け」です)。これは何も「女性の社会進出」に限らないでしょう。
「外国人の社会進出」「障害者の社会進出」なんかだって別に「日本国民や健常者にない視点で金儲け」てのが主眼じゃないでしょう。本来は「制約の少ない自己実現できる社会って素晴らしい」て話です。
もちろん結果的に金儲けにつながることはあるでしょう。それは別に悪くない。また「日本で一番うける物言い」はたぶん「○○するとカネが儲かりまっせ」みたいな実利話なんでしょう。
「チベット人の人権がどうのこうの」「安倍政権の特定秘密保護法で表現の自由に危機が」とか言ったってあまりうけない。「今、中国ビジネスが熱い、中国に工場進出しよう」「アベノミクスで景気がよくなる(なってないですけど)」とかが受けるわけです。「女性の社会進出」だって「女性の人権」というより「そうした方がカネが儲かる」といった方が受けるんでしょう。
とはいえ「カネ、カネ、カネ」て「現実主義者のつもりの小生」「もちろんカネは大好きな小生」ですら、「カネがそんなに大事か?」て気がしてきますね。
いやカネ儲けは大事なんですけどね。「女性の社会進出」「外国人の社会進出」「障害者の社会進出」全て「カネが常に儲かる」つう話ではおそらくないわけでどーしても、もやもや感があります。
■“原発再稼働元年” 川内、高浜…続々と 経済疲弊の地元に大きい期待
http://www.sankei.com/life/news/150101/lif1501010014-n1.html
まあ再稼働を目指すと言う事ですね。実際に再稼働したわけではない。これから再稼働賛成派(安倍政権や財界主流)と反対派の綱引きが始まるわけです。
■【メガプレミアム】韓国は米国に「媚び」てもよいが、中国に「損」をさせるな…中国から属国扱いで“恫喝”される韓国のジレンマ
http://www.sankei.com/west/news/141003/wst1410030009-n1.html
本当に産経らしいなと思いますね。産経が「属国扱いされてると小馬鹿にする」のはいつも韓国限定です。何故か「中国の抗議に応じダライ入国を認めなかった南アフリカ」「中国の反対に応じ首相がダライと面会しなかったノルウェー」「チベット人の江沢民・元国家主席訴追を中国の抗議に応じ法改正で潰したスペイン」などは属国呼ばわりされません。そもそも今や経済大国となった中国と事を構えようという国は普通いません。
■【産経抄】貝と羊 1月1日
http://www.sankei.com/column/news/150101/clm1501010001-n1.html
抗日戦争(注:終戦)70年の今年、中国政府は日本に対して「歴史戦」を猛烈に仕掛けてくるだろう。その一方で、中国人観光客は相変わらず日本で土産物を買いあさっていく*1のかもしれない。いかに「貝と羊」に向き合うか、今年も最大の課題である。
仕掛けるも何も「南京事件否定論」「靖国首相参拝」などの安倍、産経らウヨの暴挙に反撃してるだけですが。ウヨが何もしなければ中国も何もしません。
まあ、それはともかく。産経曰く、貝というのが「貝=昔は通貨だった」ということで「経済的実利」のたとえで、羊というのが「羊=キリスト教、ユダヤ教、イスラム教など少なくない宗教で神への生け贄に使われる」ということで「理念、イデオロギー」のたとえだそうです。「かえってたとえが話をわかりにくくしてないか?」という気がしますがそれはさておき。もちろん「中国人観光客=貝」「歴史戦=羊」ですね。ウヨの中には「中国の貝なんかいらねえ」という人間(例:島田洋一)もいますが「貝といかに向き合うか」という産経抄筆者は「貝はやはり欲しい」のでしょう。
当たり前です。しかし、貝入手の支障になる「戦前日本美化という時代錯誤の羊」を捨てられない辺り、所詮産経抄筆者です。
*1:単に「買う」といえばいいのに「買いあさる」とネガティブに書くところが産経です。