今日の産経ニュース(3/13分)(追記・訂正あり)

■14日から国連防災会議 「安倍イニシアチブ」提唱へ
http://www.sankei.com/politics/news/150313/plt1503130038-n1.html
 とにかく「何でもかんでも政権浮揚に結びつきそうなもの」には飛びつく状況になってるのでしょう。アベノミクスが駄目になってきたから「安倍イニシアチブ」とぶち上げてみるかと。
 まあ、安倍に防災についての知識や関心があるとも思えず内容は「官僚に丸投げ(要するに可もなく不可もなく)」で「名前だけ安倍てつけさせてもらいました」でしょうが。

中国の閣僚としては約3年ぶりに来日する李立国・民政相も参加する見通しだ。

 これがどう転ぶかが問題でしょう。日中友好進展につながるかどうか。


■中国主導のアジアインフラ銀「英国が参加申請」
http://www.sankei.com/economy/news/150313/ecn1503130011-n1.html
■【アジアインフラ銀】英、露骨な現実志向 中国投資に期待
http://www.sankei.com/world/news/150314/wor1503140006-n1.html
■【アジアインフラ銀】中国がG7に「風穴」 英独は参加へ 日米は慎重 3月末に駆け込み申請も
http://www.sankei.com/world/news/150314/wor1503140005-n1.html

 いや中国の経済力の強さには改めて感嘆しますね。英独が参加予定では、「成功するかどうかはともかく」とりあえず「アジアインフラ銀行のスタート」は間違いないのでしょうね。


メルケル「和解」発言 民主・岡田氏*1は「紛れもない事実」と反論
http://www.sankei.com/politics/news/150313/plt1503130033-n1.html
 まあ常識で考えてこんな事で岡田代表が嘘をつくわけもないでしょう。大体この話の「発端」はドイツ政府が岡田氏に抗議したとかいう話ではなく「メルケル氏はそんな事を言ってないと我々に言った」と菅官房長官が言ったという訳のわからない話です。結局、安倍が「岡田の言うメルケル発言はなかったことにしてくれ」とメルケルに泣きつき、「安倍は嘘つきだ」とも言えず、メルケルが安倍を適当にあしらってるという話でしょう。
 まあ、産経やウヨ連中は「岡田は嘘つきだ」とワーワー騒ぐのでしょうけどね(ただしさすがの彼らも「安倍をかばうために強弁してるだけ」で岡田氏がメルケル相手にそんな事をやるとは本心では思ってないでしょう)
 まあ、そんな事をやる安倍や菅は正気じゃないですよね。岡田氏も安倍一派には「そこまでやるか」と心底呆れてるでしょう。メルケルに対しても「変な弱み」をつくってしまったわけです。


■【拉致再調査】首相、月内にも拉致被害者家族と面会
http://www.sankei.com/politics/news/150313/plt1503130004-n1.html

 政府内には「日朝協議の具体的な成果が見えない段階での面会は、首相が家族会から突き上げられるだけの場になりかねない」(官邸筋)との懸念がある。
 ただ、家族会は首相に拉致問題の全面解決を訴え、再調査の進展状況などについて説明を求める方針で、「『首相対家族会』の構図にするつもりはない」(家族会関係者)としている。

前半は当然の懸念でしょう。後半は「さあ、どうだか」てところですね。「説明を求めるだけ」て家族会が諸手を挙げて賛同するような内容なら頼まれなくても安倍から説明するでしょう。


■アキとカズ・第284回 
http://www.sankei.com/life/news/150310/lif1503100009-n1.html
■アキとカズ・第286回
http://www.sankei.com/life/news/150312/lif1503120004-n1.html
■アキとカズ・第287回
http://www.sankei.com/life/news/150313/lif1503130003-n1.html
■アキとカズ・第288回
http://www.sankei.com/life/news/150314/lif1503140018-n1.html

 拙エントリ(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20150309/5632178906)で以前取り上げた「アキとカズ」の続編です。「この小説で自衛隊による救出論を盛り上げたい」と語っていた産経記者・喜多氏ですが皮肉にも小説は喜多氏の「自衛隊救出論」が非現実的であることを証明しています。

http://www.sankei.com/life/news/150310/lif1503100009-n1.html
 自衛隊の現役部隊の支援がない、とはっきり分かってから、「作戦」を大幅に練り直した。
 敵地に深く侵入できない以上、(注:北朝鮮に潜入している)石山には拉致被害者を連れて海岸線近くまで来てもらうしかない。

やれやれですね。自衛隊だってそう簡単に「敵地に潜入」できるわけがないでしょう。いや「単に北朝鮮政権を攻撃するだけ」「単に北朝鮮政権を転覆するだけ」なら「簡単」かもしれません(そういう行為を支持はしませんが)。しかしこの任務の目的は「拉致被害者救出」なんですから、「北朝鮮軍と交戦し、相手に大きな打撃を与えました、しかし拉致被害者は救出できませんでした」ではお話にならないわけです。仮に自衛隊を出すにしても「海岸線まで被害者になんとか来てもらってそこで自衛隊艦船に乗り込んでもらって急いで日本に戻る」という方法しかないでしょう。それだって可能か疑問ですが(憲法上の問題はひとまずおきます)。

http://www.sankei.com/life/news/150312/lif1503120004-n1.html
 羅(ラ)の専用車である「ベンツSL500」は平壌から東の海岸へと向かっていた。

 ということで羅なる北朝鮮高官が協力してくれる設定のようです。そういう設定にしなければとても「救出作戦に現実性がでない」のでしょう。
 ただ
1)北朝鮮の厳重な監視体制のもとで、「また発覚した場合当人だけでなく家族や部下まで連座処罰されかねない」状況でそんな高官がいるかは疑問でしょう。
また仮にそういう「拉致被害者に好意的な」高官がいたとしても
2)こんな危ない路線*2を目指すより「拉致被害者を解放した方が日朝国交正常化が進む、と説得する」などの穏和な路線を目指すんじゃないですかね。

http://www.sankei.com/life/news/150314/lif1503140018-n1.html
北の警備艇は、尾藤(びとう)らの攻撃によって、あっという間に動きを止められた。
 急いで3人の拉致被害者を尾藤の「漁船」に移す。
「約束したんだ…次はあの女性を助けてやってくれないか。必ずだ。頼む……」
 苦しい息で石山は尾藤の胸に縋(すが)りつく。
(−−分かった。約束する…)
 心にそう刻みつけ、尾藤は石山の頭に向け、拳銃の引き金を引く。
 彼らはプロである。非情なようでも、これ以上、助からない石山に関わっている時間はない。

「迫真さにとんだ面白い小説」とでも勘違いしてるのでしょうが、「尾藤のお仲間・石山が被弾して死亡するような危険な作戦」では「拉致被害者の命も危険にさらされる(全員死亡の可能性もある)」わけでばくち的作戦ですよね(呆)。

 時を待たず、とてつもない大きな衝撃が日本中を駆け巡っていた。
 日朝協議が動かないなか、業を煮やしたかのように拉致被害者が自力で日本へ帰ってきたのだから。
 3人はいずれも、政府認定の拉致被害者ではない。名前さえ知られていなかった人たちなのである。
「まだ、たくさんの拉致被害者が囚(とら)われたままになっているんです。どうか政府の、国民の皆さんの力で助けてくださいっ」
 記者会見での訴えがさらに世論を沸騰させた。
《即刻、自衛隊を出せ!》
《政府は「腰抜け」だっ》
 怒濤(どとう)のようなネットへの書き込み。
 10万人もの抗議デモが大波となって国会と官邸を取り巻いた。

 妄想がすさまじすぎて呆れますね。しかし「自衛隊を出せ」て。いつもながら「どこに出すんだ?」て言いたいですよね。
 そして安保闘争時のデモや原発デモならまだしもこんなことで「10万人のデモ」て(呆)。小泉訪朝直後だってそんなデモはありませんが?

*1:民主党幹事長(鳩山代表時代)、鳩山、菅内閣外相、野田内閣副総理・行政刷新担当相などを経て現在民主党代表

*2:拉致被害者救出に失敗しかねないという意味でも、自分の命が危ないという意味でも。実際、この小説では羅は自殺しますし、拉致被害者の身も危険にさらされます。