ペマ・ギャルポのトンデモぶりが笑える・パート10(追記・訂正あり)

 新たにエントリを書くのが厄介なので、ペマ以外のチベットネタ、中国ネタ及び「リベラル21&ちきゅう座批判」も書いています。
■ちきゅう座『トランプの次期国務長官?。ジョン・ボルトン元米国連大使
http://chikyuza.net/archives/67917
 一部のトランプ支持者がボルトン国務長官を主張してるそうですが、さすがにそれはないでしょう。ただしこの話、トランプ支持層がいかに危ない連中かを示しています。


■産経【ダライ・ラマ14世講演詳報】毛沢東は私に「赤い旗の隣に国旗を維持せよ」と言った
http://www.sankei.com/politics/news/161116/plt1611160036-n1.html

私は決して中国からのチベット独立を求めるものではありません。

 もちろんこうなるまでには「CIAの支援でゲリラ戦」など紆余曲折があったわけです。当初から自治権充実と言って独立主張はしていなかったプンワンをダライ一味が裏切り者扱いしたこともありました。ただ今のダライは独立主張してないわけです。にもかかわらず「一部の日本ウヨのように」部外者が独立主張するなど馬鹿げています。

異なる宗教観の調和を図るという意味で、インドをよき模範とします。

 前も突っ込みましたがインドにはヒンズー過激派がいるのだから全く模範にはなりません。
 ダライもいくらインドに世話になってるとは言えこれはないでしょう。

裏表のない人間で正直であることが大切です。

 日本ウヨと野合して恥じない「裏表があって不正直な人間・ダライ」がよく言います(苦笑)。

 現在、習近平国家主席汚職をなくそうとしています。
(中略)
 どのような方向に向かうかは分からないが、困難に直面しようという勇気はたたえるべきものです。

 もちろんこれをダライの本心と思うほど俺も単純ではありません。しかし、その思惑が何であれ、ダライが「習氏ら中国政府首脳」をただただ罵倒しかしていない「わけではない」と言う点は注目すべきかと思います。


■産経『ダライ・ラマ14世が国会で講演 「文化が消えてしまう危機」 チベット議連も発足』
http://www.sankei.com/politics/news/161116/plt1611160034-n1.html

「日本チベット国会議員連盟」(代表世話人下村博文自民党幹事長代行ら)を設立*1

 予想の範囲内ですが下村が代表世話人だそうです。ただの反中国右翼団体チベット議連)とダライ一味の醜い野合でしかありません。
 そして「安倍の子分」下村が代表世話人でも安倍がこの議連に自ら関わることはないでしょう。
 安倍は中国には「下村は俺とは別人格」といい、ダライ一味やウヨ支持層には「下村は俺の名代だと思っていい」とでもいうのでしょう。全く詐欺師です。
 そして下村も「第二次安倍内閣文科相」ではたぶんこんなもんの世話人にはならなかったでしょうが、大臣を辞めた今、公然と就任するわけです。とはいえ「幹事長代行」だからなるのであって、これが「党三役や閣僚」なら下村も「多忙になるから」と言い訳して代表世話人を辞任して恥じないでしょうが。


ダライラマ法王日本代表部事務所『ダライ・ラマ法王、トランプ次期大統領を祝福』
http://www.tibethouse.jp/news_release/2016/161110_CongratulatesPresident-electTrump_161109.html
 無論社交辞令だと言う事はよく分かります。だからこそ当たり障りのないことしかダライも言ってない。従って、この件で実は「無茶苦茶にダライを罵倒する気もない」のですが、それにしてもクリントン当選ならまだしもトランプ当選で祝辞ですか。
 まあ、日本政府首相とか「国の首脳」なら祝電もやむを得ないでしょうが、「建前ではチベット亡命政府の政治指導者ではない」&「宗教指導者の看板背負ってる」ダライがこういう事やって良かったのかどうなのか。まあ、チベット盲従分子の皆さんは「ダライがトランプを批判すれば」さすが猊下と褒めて、こういう事をダライがやれば「社交辞令だから問題ない」で済ます方たちばかりなんでしょうけど(苦笑)。


■リベラル21『モンゴル語チベット語の滅びかた』(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3753.html
 もちろん「モンゴル国外モンゴル)」ではモンゴル語は滅びない。ダライのいる「ダラムサラチベット人社会」でもチベット語は滅びないでしょう。
 要するにご想像通り「内モンゴル自治区チベット自治区漢民族同化政策が行われてる」云々つう話です。まあ、実際、中国の民族教育がどんな物か知りませんが、もちろん民族語教育はきちんとやるべきだとは思います。
 なお、日本だって「公立校では民族語教育なんぞやってない」「だから朝鮮学校韓国学校が在日朝鮮・韓国人によってつくられた」「アイヌに至っては一時言語が滅亡の危機にあった(今はそこまで危機的状況ではないでしょうがアイヌ語が日常言語という人はほとんどいないでしょう)」のだから民族語教育について「他の国の国民はともかく」日本人は中国に対し偉そうな事は全く言えません。まあぶっちゃけ、阿部氏には「中国のことなんかある意味どうでもいいから日本に目を向けろよ、アイヌとか在日朝鮮・韓国人とか!」て気はします。

・将来進学や就職を考えると「とにかく漢語だ。チベット語などやっていられるか!」という心理があるらしい。
チベット語文は書き言葉と話し言葉の距離が大きい。「チョウチョ」を「てふてふ」と書くようなものだ。これはモンゴル語も同じである。言文一致のチベット語が存在しないために子供向けの絵本や読物もない。チベット語では辞書なしには作文ができないが、漢語はあるレベルに達したら、低レベルの会話や作文はできる。これが成績に反映しているかもしれない。

 つまりは「同化政策が仮にあるとしても」話はそれオンリーじゃないと言う事です。
 しかしチベット語モンゴル語って本当にそんなに不便なんですかね?。そして新疆ウイグルウイグル語はどうなんでしょうか?
 と思ってググって見ます。チベット語については分かりませんがモンゴル語ウイグル語については関連のありそうなウィキペの記述を紹介しておきます。

モンゴル語(ウィキペ参照)
モンゴル語の表記は歴史的に、縦書きのモンゴル文字が専ら使用されてきた。しかしソ連の全面的な支援によって中国からの独立を果たしたモンゴル(外モンゴル)では、1941年2月1日に一旦ラテン文字表記が公式に採用されたが、その2か月後には撤回された。結局、ロシアのキリル文字を元に一定の修正を加えた表記体系をソ連の指示で1941年に採用し、言文一致の表記が可能となった。他方、中国内モンゴル自治区のモンゴル人はモンゴル文字による表記体系を現在まで維持し、外モンゴルモンゴル語とは、文字により分断されてきた。なお、内モンゴル自治区では、文字こそ伝統的なものではあるものの、かつての文語ではなく、言文一致を指向してきたことには注意を要する。
 外モンゴルソ連の崩壊に伴い脱社会主義を果たしたが、その際に、民族意識の高揚と共に、伝統的なモンゴル文字を復活させようという動きが一時高まった。しかし、内モンゴル自治区モンゴル文字表記との接触がほとんどなかった一般国民の間では、「モンゴル文字」イコール「口語(話しことば)とは無関係な古めかしい文語」というイメージが定着しており、一時は正式に計画されていたモンゴル文字への全面的な切り替えは結局中止された。現在、モンゴルの一般教育では週1時間のモンゴル文字の時間が設置されているが、社会的にはすっかり国民の多くがモンゴル文字に無関心になっていることもあり、生徒達も自分の名前をモンゴル文字で書ける程度だという。

ウイグル語(ウィキペ参照)
 文字は、旧ソ連ではキリル文字が使われた。中国では、いったんラテン文字が公式に採用されたものの、1982年に改良アラビア文字が採用されている。これをウイグル文字と呼ぶことがあるが、古ウイグル語で使われていたウイグル文字とはまったく別種の文字である。


世界日報『日本人の想像を越える理不尽な暴力が当然の社会とは』(小名木善行)
https://vpoint.jp/column/76612.html

 歴史年表で、「元・明・清」などとあるのは、日本の「平安・鎌倉・室町」などの時代区分と似ていますが、その内実はまったく違います。日本では、単に政権の所在地が変わった*2だけですが、支那*3では革命によって王朝が倒され、別の氏族や民族が支配者となり、別の国が興ったことを意味するからです。

 平安から鎌倉に移行するときには「源平合戦」が起きて「平氏政権が源氏政権に武力で打倒されて」います。
 鎌倉から室町に移行するときはまず「鎌倉幕府(北条氏)が後醍醐天皇に武力で倒され」ついで後醍醐天皇南朝)と足利氏(北朝室町幕府)との間に戦乱が起きています(有名な南北朝動乱)。
 もちろん織田、豊臣、徳川政権誕生においても「織田氏による武田勝頼打倒」「豊臣氏による柴田勝家打倒」「徳川氏による豊臣氏打倒」などといった戦乱が起きています。
 「前近代において権力打倒時に戦乱が起きる」という意味では「中国の歴史」と「日本の歴史」に何一つ違いはありません。小名木のようなウヨは「天皇家は打倒されてないで今も続いてる」と言い出すのでしょうがそれは天皇家が「権力の中心から外され権威になった」からにすぎません。
 権力から権力の移行期においては日本においても中国同様に旧権力は新権力によって武力で打倒されたわけです。当然そのときの暴力は少なくとも打倒される側にとっては日本でも中国でも「理不尽な暴力」です。
 また「日本における政権交代」が同一民族なのは単に「日本の周囲が海で囲まれていたため異民族の侵入が困難だった」からにすぎません。
 まあ、そもそも選挙のような平和的な政権交代がない「前近代」において「武力で権力が打倒される」のは何も日本や中国だけではなく他の国でも同じであり、そんな事は何ら中国非難の理由になりません。何で日本ウヨってこうバカなんですかね?
 

■読売『科学と宗教、方法論同じ…京都でダライ・ラマ
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161109-OYT1T50124.html
 大人げないツッコミですが「全然違います」よねえ。科学の観点からすれば「チベット仏教の転生霊童」なんて世迷い言でお話にならないわけです(科学以前の気もしますが)。
 まあダライの名誉のため、断っておけばダライも「時代錯誤な」転生制度は止めたいようですが、とにかく宗教と科学は全然違います。


■I濱先生のツイッターに突っ込む

 佐野研二郎の葬式問題、何となくイジメという視点でとらえられているが、中国の文化大革命を思い出した。あれは知識人・実務者に対する壮大なイジメ(ある場合はリンチも伴う)であった。それが今は問題視されているところに「善い世の中になったなあ」と思う。

 思わず吹き出しました。いや、「今は問題視」て「日本でこんな行為が正当な行為として世間一般に扱われたこと」なんていつあったんですかね。日本の話で「中国の文革持ち出した」あげく「いい時代になった」って言ってる意味がさっぱりわからないんですが。I濱先生のような変人とおつきあいできる御仁、特にもともとは赤の他人だったのに、今は同じ屋根の下で住み、セックスまでできる御仁(つまりペットのオットセイ、もとい夫)は一寸理解ができませんね。言葉を選ばず言えばI濱先生のペットのオットセイ、もとい夫はバカだと思いますね。
 つうか、こういう佐野氏に対する行為を「個人的には」支持する気は小生もないです。一寸、正当な批判とは言いがたいでしょうが、別に佐野氏に対し嫌みを放った学生は「文革時の紅衛兵」と違って、大学当局や政治家がバックにいるわけでもなく、佐野氏を抹殺する力を持ってるわけでもありませんけどね。
 またこうした「葬式ごっこ(?)」をしていいとは言いませんが、佐野氏の場合「盗作疑惑」と言う非があるわけですから、そう言う意味でも「言いがかりでしかない」文革とは全然違う。
 何で女史が文革を想像するんだかわけがわかりません。

参考

http://www.yomiuri.co.jp/national/20161108-OYT1T50072.html
讀賣新聞『学園祭で佐野研二郎氏の「葬儀」?、多摩美大調査』
 多摩美術大学(東京都)の学園祭で、同大教授を務めるアートディレクター佐野研二郎氏の葬儀をイメージさせるパフォーマンスが行われていたことがわかった。
 2020年東京五輪パラリンピックのエンブレムへの採用がいったん決まり、その後の類似問題などで白紙撤回された佐野氏の作品のようなものも掲げられていた。実行委員会に事前の届け出はなく、同大は、誰がどのような意図で行ったのか調査している。
 同大によると、東京都八王子市のキャンパスで開かれた学園祭最終日の6日午後、佐野氏の写真や、ひつぎを模した白い箱を抱えた十数人のグループが現れ、葬儀をするような行動を見せた。中には僧侶の格好をした男性もいたという。実行委のメンバーが気づき、中止させたが、その様子を撮影したとみられる写真がインターネット上に公開され、「悪質だ」といった批判も書き込まれた。
 実行委から連絡を受けた同大の担当者は、「このようなことが起きて残念。学生が関わっているか調べ、対応を考えたい」と話している。佐野氏は同大卒業生で、14年度から同大教授を務める。佐野氏の事務所は取材に対し、「事実関係を把握しておらず、コメントできない」としている。


■リベラル21『中印国境は緊張する』(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3742.html
 「まーた、中国への悪口かよ(呆)」ですね。大体国境紛争なんて「インドは何一つ悪くなく、全て中国が悪い」つうもんでもないでしょう。
 また
■日経『中国、インドに200億ドル投資』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM18H1S_Y4A910C1FF2000/
■人民日報『習近平主席がインドのムカジー*4大統領と会談』
http://j.people.com.cn/n3/2016/0527/c94474-9064226.html
■産経『中国・習近平国家主席、インドなど3カ国歴訪へ BRICS会議に出席』
http://www.sankei.com/world/news/161010/wor1610100011-n1.html
ですから「国境紛争があるとはいえ」中国とインドの関係は対立一辺倒でもないわけです。少なくとも「1960年代の国境紛争並みの大規模な戦闘が中印間に起こる」と考えることはあり得ない非常識な想定でしょう。
 まあメインのツッコミはこれで終わりますがサブにもツッコミを。

 1914年イギリス・インド政府の外交官マクマホンはチベット政府に(ボーガス注:チベットと英国領インドとの)国境協定を押付けた。このときの境界線はアッサム・ヒマラヤの山頂をたどるもので、これがマクマホン・ラインである。
 だが、ヒマラヤ南麓(中略)に住むチベット系のモンパ(人)はダライ・ラマの権威を認めラサに納税していた。ダライ・ラマの支配地域を自国領だとする中国の論理からすれば、間違いなく(ボーガス注:インドが自国領とする)ヒマラヤ南麓は中国領である。

 マクマホンラインを理由に「チベット南麓はインド領だよ」とするインドに頭が痛い阿部氏です。なぜならその言い分を認めると「チベット南麓はダライラマ統治下のチベットの領土ではない」ことになるからです。
 とはいえ、「チベット南麓は中国の領土だ」というと「はいはい、つまりチベットは中国の不可分の領土なんですな」つうことになりかねない。どちらも阿部氏が認めたくない話です。
 結局こうなるのは中国もインドも「自国の国益最優先でダライのことなんぞあまり考えてないから(勿論チベット独立など論外)」でしょう。

 中国は内政の矛盾をそらすために、国境に緊張を作り出すのを躊躇しない国家である。たとえば中国が1979年の中越戦争を始めた理由*5のうち最も説得力のあるものは、当時の指導者トウ小平が中国解放軍の主導権を握るためだったという。

 1979年の中越戦争なんか持ち出して「中国は国境紛争を辞さない国だ」て、気でも狂ってるんですかね。
 当時と今じゃ中国も中国周辺国も政治状況は違うわけです。今、「また中越戦争が起こるか」といったらありえないでしょう。


■産経『スー・チー氏、良好な対中関係「さらに良くしたい」/「真の民主化ではない」と憲法改正にも意欲』
http://www.sankei.com/world/news/161104/wor1611040031-n1.html

 来日中のミャンマーアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は4日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見し、中国との関係について「(現状は)極めて良好で、さらに良くなってほしい」と述べ、今後も関係改善を進める考えを示した。
(中略)
 スー・チー氏は8月、東南アジア諸国連合ASEAN*6)域外で初の外遊先として中国を訪問。会見では「敵対的な国を作りたくない。日本とも他の国々とも友好関係を持ちたい」と言及しつつ、対中関係強化への意欲もにじませた。

 まあ普通に考えてスーチーも中国をいたずらに敵視したりはしないでしょうし、中国もスーチーをいたずらに敵視したりはしないでしょう。


■人民日報『日本の記者団がチベット訪問 イメージとの差に驚く』
 日本人記者のコメントも出てきますが「団長・川原田氏の好意的コメント(経済的発展が評価できる)が■西日本新聞チベット 進む「中国化」 大規模開発 陰で統制 宗教問題 口重く「関心ない」』(川原田健雄)(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/article/282390、経済的発展は評価できるがダライラマ氏の批判がある宗教問題の点はいかがな物か?)と大分ニュアンスが違う」など「信憑性に少々疑義がある」ので日本人記者コメントは除いて紹介しましょう。

http://j.people.com.cn/n3/2016/1014/c94473-9127111.html
 中華全国新聞工作者協会の招きで、日本のメディア代表団は胸を膨らませてミステリアスな西蔵チベット自治区の地に足を踏み入れた。産業構造の転換や志の高い発展コンセプト、民族文化の効果的な継承、漢族とチベット族の平和な共存など、これら新たな変化は日本の記者の考え方を一新させた。
 中国記協網が伝えた。
 同自治区では、本場のおいしい四川料理*7を食べることができるほか、中国各地の名産品を買うこともできる。運送会社のドライバーは漢族で、社長はチベット族、ホテルの社長はチベット族で、スタッフは漢族、こういうパターンも多い。
(中略)
 代表団は、拉薩(ラサ)市当雄県寧中郷曲才村に住むチベット族の巴魯さんと仁青旺姆さん*8の家に泊まり、その生活を体験したり、チベット族文化の継承や漢族とチベット族の平和な共存などについて話をしたりした。
(中略)
 同自治区は都市の規模が変化しただけではない。青海省と西藏を結ぶ青藏鉄道が開通し、空港の建設が加速しているのを背景に、同自治区の交通や運送の条件も大幅に改善し、産業構造の調整やグレードアップを牽引した。これにより、貧困脱出や住宅地の建設、就職・社会保障などの発展にもつながった。


西日本新聞チベット 進む「中国化」 大規模開発 陰で統制 宗教問題 口重く「関心ない」』(川原田健雄)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/article/282390
 オチが

 帰国後取材した亡命政府日本代表部のルントック代表は訴えた。
「確かに物質的には豊かになったが、チベット独自の文化や民族のアイデンティティーは踏みにじられ、中国化が進んでいる。ダライ・ラマの写真を自宅に飾ることも許されず、宗教や文化について(ボーガス注:政府に対し批判的な)発言すれば逮捕される、そんな暮らしが幸せでしょうか」

つうオチで完全な「ダライラマ一味寄りの記事」ですが、そんな記事でも

 海外メディアの入境が厳しく制限されている中国チベット自治区を9月下旬、日本新聞協会主催の記者ツアーに参加して訪れた。中心都市ラサは大規模開発が進み、観光客も大幅増。
(中略)
 ラサ郊外の空港からバスで約40分。市街地に入ると建設中のビル群が現れた。商業施設や観覧車も見える。市中心部には高級ホテルが相次いで開業。
(中略)
 ツアーは原則、中国側が取材対象を設定し、自治区内では当局者が同行した。訪問先で強調されたのは、中国政府がチベットに繁栄をもたらしたという点だ。
 中国チベット学研究センター(北京)の幹部は、鉄道の開通などで昨年自治区内を訪れた観光客が2005年の約10倍となる約2千万人に達したと紹介。15年の域内総生産は10年前の4倍に当たる1026億元(約1兆5390億円)に膨らみ、都市部住民の可処分所得は7割増、農村部は倍増したと力説した。
 当局者立ち会いの下、ラサ郊外のダムシュン県に家族5人で暮らすバルさん(43)を取材した。毛皮や精肉を販売していた当時は年収1、2万元(約15万〜30万円)だったが、03年にレンガ工場を開業。住宅開発などで需要が伸び、昨年は12万元(約180万円)を稼いだという。「国のおかげで豊かになった。もっと工場を大きくしたい」。バルさんは大型テレビのあるリビングで胸を張った。
 近くのチベット族女性レンチンワンモーさん(33)もバター販売や飲食店経営が好調で「年収は毎年増えている」と笑顔を見せた。

と「豊かになるチベットを否定できないこと」が興味深いですね。
 まあ亡命政府日本代表部のルントック代表も

確かに物質的には豊かになった

と認めていますしね(苦笑)。


■ちきゅう座「上村達男*9NHKガバナンス論の真贋〜赤旗編集局への書簡」
http://chikyuza.net/archives/67145
 NHK経営委員長だった上村・早稲田大学教授が赤旗で籾井批判してることに対し「あんた、経営委員長時代は籾井批判なんかろくにしない籾井の茶坊主だったヤン、ふざけんのも大概にしろ」と醍醐氏は批判してる訳ですが、それは上村インタビューした赤旗より上村氏ご本人に書簡でもおくるべきことじゃないですかね。
 それはともかく正直「第三次安倍内閣国家公安委員長だったときはおとなしかったくせに、辞めた途端、原発批判始める河野太郎」とか、この種の人間(河野や上村氏に限らない)を見てると「何この偽善野郎」的反感は俺も感じます。


■リベラル21『毛沢東は暴君で、習近平はまね坊主』阿部治平
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3713.html

 中国人研究者・馮崇義は、論評「毛沢東思想の劇毒」でレーニン毛沢東の事業を批判し、中国の現体制をぼろくそに糾弾した(2016年9月12日)。著者は歴史学博士。中山大学・南開大学で教鞭をとったことがあり、現在オーストラリア・シドニー科学技術大学中国学教授である。私は必ずしも彼の見解に賛成するわけではないが、大変面白かったのでここに概略を紹介したい。

でその馮の見解。

 毛沢東とその一党がやったことは、中国数千年来の暴民とルンペンが山賊になり、山を占領して王様になり、悪事をやったことのくりかえしであって、それにマルクス主義共産主義ユートピアのレッテルを貼り付けたものに過ぎない。

確かに「ある意味面白い」つうか吹き出しましたがさすがの阿部氏もこんなただの悪口雑言には

私は必ずしも彼の見解に賛成するわけではないが

と言い訳するわけです。つうかこんなただの悪口に「言い訳をつけたところで」紹介する意味が何かあるんでしょうか。阿部氏といいリベラル21と言い本当にバカです。


■リベラル21『日本共産党習近平政権と戦う?』阿部治平
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3709.html

日本共産党(日共)の赤旗日曜版(2016・09・11)を見て驚いた。
 「アジア政党会議総会宣言、核兵器禁止条約を削除」「日本共産党が抗議、部分的保留表明」という大見出しが躍っている。1面と4〜6面にわたる中国共産党中共)非難である。
先日までマレーシアで開かれていたアジア政党国際会議(ICAPP)第9回大会について、中共代表団のとった態度を詳しく伝えている。このICAPPの最終宣言には、当初、「核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始を呼びかける」という文言があった。中共代表団が宣言採決の直前になってこの部分の削除を強硬に求めた。このため「クアラルンプール*10宣言」にはこの文言が入らず、日共代表団は「部分的留保」を表明したというのである

 阿部氏の紹介する記事はネットでも読めますので紹介しておきます。
赤旗日曜版9月11日号*11『アジア政党会議 総会宣言:「核兵器禁止条約」を削除、日本共産党が抗議「部分的保留」表明、志位委員長に聞く』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-09-08/2016090801_01_0.html
 しかし「日共」「中共」とか平気で書ける辺り阿部氏は正気じゃないですね。つうかこんなんリベラル21も掲載拒否したらどうなんでしょうか。こういう文章を「リベラルだ」と思える低能の集まりがリベラル21のようです。
 さて、これに「驚く人」て「日本共産党中国共産党を批判出来ない」という「阿部氏のような」偏見の持ち主*12以外にいるんでしょうか?。
 「日本共産党核兵器禁止条約の交渉を強く主張していること」を知っていれば何ら驚くことではない。
 それとも阿部氏は今時「日本共産党中国共産党批判ができない」とでも思ってるんでしょうか(思ってるらしいですが)。そんなわけないでしょう。無論、日本共産党も『反中国で頭が湧いてる』『街宣右翼と同レベルの阿部氏』とちがって「それなりに常識がある」ので「爆買いなどで日本経済を支える中国と必要以上に対立する気もない*13」でしょう。だからこそ文革を契機に断絶していた党関係も「中国が謝罪*14した上でのことですが」復活させた。しかし、だからといって一切非難しないなんてコトはあるわけがない。
 俺がリベラル21の関係者なら「日本共産党に対する不当な偏見しかなく無価値」「反共ウヨサイトとか他のところで掲載希望出して下さい。ウチはあなたの駄文に価値を認めない」として掲載しませんがそういう常識はリベラル21にはないようです。こんなリベラル21には「リベラルを名乗るな」と心底呆れます。ああ、でもリベラル21が「阿部氏の駄文」を掲載してくれるからこの拙文も書けたんだからむしろ喜ぶべきなのか?(勿論皮肉のつもり)

 この人物*15が2006年5月に日共の社会科学研究所所長*16の肩書で北京の中国社会科学院において「マルクス主義と二十一世紀の世界」と題する「学術講演*17」をおこなったことがある。
 私は中国でその内容を読んだが、締めくくりのことばは「あなたがたが、壮大な未来をもった国づくりで、社会主義をめざす国ならではの優位性を発揮して、大きな成功をおさめ、そのことが二十一世紀の世界的な発展の力となることを願って……」というものであった。あのときはあきれた。

 「共産非難のネタ探しのためだけに不破氏本とか読んでるのか、建設性のない性格だな」「そういう態度だと確実に共産党員、支持者の反感買うけど(つうか俺も支持者の一人として反感覚えてるけど)。あんた野党共闘支持とか抜かしてるけど何処まで本気なの?」と呆れますがそれはさておき。
 この程度の社交辞令で「呆れる」という阿部氏の方にこっちは呆れます。
 なお、http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-05-30/2006053004_01_0.htmlによれば不破氏はこの発言の前に

 私たちは、中国がいま、急速な経済発展の過程でうまれた一連の矛盾――社会的格差の是正の問題、環境保護の問題、都市と農村の矛盾の問題など――を解決するために、大きな努力をそそいでいることをよく知っています。

と指摘しており、彼はただただ単純に中国を美化、賛美しているわけではありません。

このところの赤旗ネットと日曜版の一連の記事からすれば、日共中央は不破哲三氏の影響力を絶ったようだ。そうでなければ不破氏がその宗旨を変えたのだ。

と思いたいならそう思えばいいんじゃないですかね。まあ普通に考えて「書記局長、委員長、議長を歴任し」

『私の戦後六〇年:日本共産党議長の証言』(2005年、新潮社)
マルクスは生きている』(2009年、平凡社新書)
不破哲三 時代の証言』(2011年、中央公論新社
『「資本論」はどのようにして形成されたか:マルクスによる経済学変革の道程をたどる』(2012年、新日本出版社
『歴史から学ぶ:日本共産党史を中心に』(2013年、新日本出版社
マルクス資本論」 発掘・追跡・探究』(2015年、新日本出版社
『文化と政治を結んで』(2016年、新日本出版社

などといった多数の著書があり「現在も常任幹部会委員、党社会研究所所長という職務*18に就いている」不破氏の影響がない、つうこともないでしょう。もちろん宗旨替えなんて主張にもろくな根拠はない。
 この程度で宗旨替え認定とは阿部氏も愉快な方です。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-09-08/2016090801_01_0.html
 緒方さん*19が「過去2回のICAPP総会で、中国も賛成し、全会一致で賛成しているものだ。何の問題があるのか」とただしたのに対し、中国側は、「過去のことは知らない。こういう文章を入れることは、侵略国の日本がまるで被害国のように宣伝されてしまう」と言いました。

つうのだから、宗旨替えしたのはむしろ中国じゃないか。

 注目すべきは、志位氏が「覇権主義的なふるまい*20そのもの」と中国を非難したことだ。日共の定義では、覇権主義とはもともと帝国主義の対外政策である覇権、侵略の政策のことであり、社会主義を名乗る国がこれをおこなうことは、社会帝国主義への堕落にほかならないという。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-09-08/2016090801_01_0.htmlによれば

志位 
 緒方さんは「中国は核兵器禁止条約をこれまで主張してきたのに、なぜそれに反する態度をとるのか」とただしました。中国側はそれには答えず、最後には「あなたは覇権主義だ。自分たちの意見を押し付けている」と非難してきました。緒方さんは「それは当たらない。議論しているのだ。これが押しつけなら議論ができないではないか」と批判しました。

 つまりは先に中国が日本共産党覇権主義呼ばわりしてきたので「売り言葉に買い言葉」程度の話でしょう。
 中国の言う覇権主義にしても「日本共産党帝国主義、侵略主義呼ばわりしたわけでは勿論なく」、やり方が「乱暴で無法で横暴で自分勝手で(独善的という悪い意味で)唯我独尊だ」程度の意味でしょう。少なくともこの件においては日本共産党も話は同じでしょう。
 阿部氏が曲解するようなことはどこにもない。
 まあ、阿部氏が言うような「覇権主義」に最も該当するのは勿論中国ではなく米国でしょう。


ダライラマ法王日本代表部事務所『第7回チベット支援団体国際会議報告』小林秀英(スーパーサンガ*21幹事、チベット問題を考える会代表)
http://www.tibethouse.jp/news_release/2016/160926_Report_160910.html

 ホテル・ロビーで受付を済ませると歓迎会も終盤を迎えていたが、とにかく先に食事をしてくれということなので宴会場に入ると、前衆議院議員牧野聖修*22と現衆議院議員の長尾敬氏*23が食事をしておられたのでそこのテーブルに加わった。韓国から参加のチベット研究家もそのテーブルにおられ、牧野先生が紹介して下さった。長尾先生*24は、以前立川で(ボーガス注:小林が事務局長を務める日本会議立川支部が?)行った田母神閣下の講演会に来て頂いたことがあり、顔見知りであったが改めてご挨拶をした。

 すごいですね。日本での「ダライ一味の自称支持者」って何でこうバカ極右しかいないんでしょうか。
 まあid:MukkeさんやI濱女史、阿部治平氏ら「チベットキチガイ」「ダライ盲従分子」は「日本では極右以外はサヨも中道も穏健保守も、皆チベットに冷たいのが悪いんだ」と逆ギレして終わりでしょうけど。
 田母神「元航空幕僚長」「元頑張れ日本代表」「元都知事選挙候補」や「田母神氏」ならまだしも「田母神閣下」ですよ。あの田母神を閣下呼ばわり。
 閣下ってのはまあ普通に考えて「陛下(天皇、国王など)」「殿下(皇太子など)」「猊下(高僧)」とかと同じで敬称のわけです。前後の文脈から見て皮肉ではなくマジで田母神に敬意を示してるんでしょう。「立川で行った講演会」てのはおそらく「スーパーサンガが」行ったんでしょうし*25
【追記】
 http://www.nippon-bunmei.jp/gyouji/kouenn-8.htmlによれば小林は「日本会議立川支部事務局長」なので「田母神講演会」とは「スーパーサンガ」ではなく「日本会議立川支部」が行ったようです。
 どっちにしろ「チベットと関係ない日本会議の会合についてチベット関係記事で書く小林」は非常識ですし「極右・小林を役員とするスーパーサンガやチベット問題を考える会」も「極右・小林とつきあうダライ一味」も非常識ですが。なおhttp://www.nippon-bunmei.jp/gyouji/kouenn-8.htmlによれば小林は「大正大学真言修士課程を修了。真言宗智山派雪蔵山十善院を建立し、住職」だそうです。ウヨの神社関係者は珍しくありませんが、ウヨの仏教関係者は珍しい気がします。
【追記終わり】

 既に政治資金規正法違反で逮捕起訴された後なのに「政治資金規正法違反で逮捕起訴された人だが全否定はできないと思う、もちろん逮捕起訴容疑を冤罪だなどと言うつもりはなくこの点では田母神氏を批判するが」などといったエクスキューズ無しで、田母神を賛美するなんて全くバカです(苦笑)。
 役職「元航空幕僚長」などならまだしも「閣下という敬称つけて田母神を呼ぶこと」が世間にどう見られるか理解できないバカの集まりが日本の「自称ダライ支持者」のわけです。しかもそんな小林の駄文を「ダライラマ法王日本代表部事務所」という「ダライの公式広報機関」がサイト掲載するという「まともなチベット支持者なら」嘆き悲しむ他はない惨状。いや俺は後で述べるように支持者じゃないんでダライ一味がバカやろうと「バカ野郎!」「この腐れチベット野郎!」「くたばれ!」と思うだけで知ったことじゃないんですが。
 こういう惨状を見ても見ない振りするバカが「自称チベット支持者」の、我が親愛なるid:Mukke先生やW大教授のI濱女史のわけです。まあ何とも醜悪な風景です。まあ、中国はこういう惨状を「ダライもあほな奴や、あんなウヨ連中とつきあえばつきあうほど世間から見捨てられるのにのう」と大笑いでしょう。
 まあ小生も「オウム真理教から1億円もらった銭ゲバ野郎ダライ」には軽蔑や殺意、憎悪と言ったネガティブな感情しかないし「経済的な意味で日中友好関係は大事と思ってる(ダライ一味が滅亡すれば日中友好に貢献すると思ってる)」ので「ダライ一味(チベット亡命政府)が衰退と滅亡の一途を着実にたどること」は喜ばしいことであり悲しいことでは全くありません。中国同様に大いに笑いたいと思います。ノーベル平和賞をダライにやったことも今思えば「大きな間違い」でした。可能なら今すぐにダライから賞を剥奪すべきです。早くダライが死んで「ダライ一味の滅亡と衰退のペース」に拍車がかかり「完全に滅亡すること」を願ってやみません。別に「ダライに踊らされる低能ウスラバカ」がチベット焼身自殺しようと「バカが愚行やってるだけ」で全く知ったことではない(最近はさすがに焼身自殺も減ってるようですが)。 

 「小林さん」という声がした。見ると台湾からの参加者の一団から、タシ・ツェリンが現れた。2008年長野(ボーガス注:で行われた北京五輪の)聖火リレーで(ボーガス注:リレーランナーだった)福原愛*26ちゃんの前に(ボーガス注:「フリーチベット」と叫んで)飛び出して(ボーガス注:威力業務妨害で警察に)捕まった、あのタシ・ツェリンである。

 「威力業務妨害で捕まった犯罪者の腐れチベット人」「福原愛に迷惑かけたバカチベット人」との交友関係を誇るとか全く日本の「自称ダライ支持者」のバカさには心底呆れます。

王氏は、さらに「チベットは独立すべきですよ。独立しなければ、こんな目に会うのですよ。」と言って眠りに就いた。私は「我が意を得たり。中国人にもこういう人がいるのだなあ。」と思いながら、私も眠りに落ちた。

 少なくとも建前の世界ではダライは「自治権拡充」しか言ってないのに自称支持者がこれです。しかもこの文章が掲載されてるのは「ダライラマ法王日本代表部事務所」という「ダライの公式広報機関」です。
 そしてよく新聞のコラムである「この筆者の考えは我々の意見とは必ずしも一致しません」という断り書きもサイトの何処にもない(まあ断り書き付ければいいって話でもないとは思いますが)。
 中国に「はーい、皆さん、これが『中華民族の裏切り者』『反動反共分子』『欧米の走狗』ダライ一味がつきあってる日本ウヨ小林の発言です。この発言が掲載されたのはダライ一味の日本事務所の公式サイトです。ダライ一味の本心が自治権拡大ではなく、独立論だと言う事がよく分かりましたね。我々はそんな嘘つきのダライとは交渉など勿論しません。我々は独立など認める気はありません。ダライは文句があるならこうしたウヨとのつきあいを断ち切るべきです(どうせ銭ゲバのダライは日本ウヨのくれる金が欲しくて断ち切れないだろうがな)」と非難のネタを提供してるようなもんです。

やがて中国共産党政府に楯突く日本人たちも、(ボーガス注:チベットと)同じ境遇に落ちるのだろうか?

 「はあ?」ですね。おなじみの「このままでは日本が中国の自治区になる」とか言う「そう主張する日本ウヨですら本心では全く信じてない」与太です。
 こんな与太が「ダライラマ法王日本代表部事務所」という「ダライの公式広報機関」のサイトに掲載されてるのだから呆れて二の句が継げません。これは「ダライ猊下は関係ない」「チベット亡命政府は関係ない」で逃げられる話ではありません。そうは思いませんか、「チベットキチガイ」「ダライ盲従分子」id:Mukkeさん?。なにせ「ダライラマ一味日本事務所(ダライラマ法王日本代表部事務所)」の公式サイトですからね。一個人のサイトじゃありませんから。しかもウィキペ『ダライラマ法王日本代表部事務所(ダライラマ一味日本事務所のこと)』によれば『日本代表部事務所の責任者はダライ・ラマ法王によって直接任命されている』そうですからね。この事務所は完全な「ダライラマ一味(チベット亡命政府)の下部組織」のわけです。

 宗教は共存できることを、インドが示している。イスラム教でもキリスト教でもヒンズー教でもインドでは共存し、互いに認め合っている。

 ダライの演説です。もちろん「ダライの立場上」世話になってるインドの批判はしがたいでしょうし、インドにも共存しようとする人々はいますが

ナレンドラ・モディ(ウィキペ参照)
 モディがグジャラート州首相を務めていた2002年に発生した「グジャラート州暴動(ヒンズー過激派によるイスラム教徒襲撃事件)」は700人以上の死者が生じたが、ヒンズー教徒を支持者とするモディが暴動を阻止するために適切な行動をしなかったと疑われ、ジョージ・W・ブッシュ政権は2005年よりモディへのビザ発給を停止しているが、モディがインド首相になるとビザ停止を解除した。

http://www.christiantoday.co.jp/articles/21917/20160902/india-orissa-massacre-315-violence-case-reopen.htm
クリスチャントゥデイキリスト教徒多数犠牲のインド・オリッサ州暴動、315件の暴力事件を再調査へ』
 迫害に苦しむインドのキリスト教徒に希望の光が差してきた。インド東部のオリッサ州では2008年、100人近いキリスト教徒が死亡したとされる暴動事件が発生した。現地のキリスト教徒は、長年にわたって事件に対する公正な法的対応を求めてきたが、ついに8月、オリッサ州政府は計315件に上る暴力事件を再調査する方針を明らかにした。
 カトリック系のフィデス通信は8月25日、インド最高裁がオリッサ州政府に対し、当時警察に報告されながらも、ふさわしい調査がなされなかった全ての事件を見直すよう命じたと報じた。
 08年8月25日、同州カンダマル地区で発生したこの暴動事件は、キリスト教徒がヒンズー教徒を改宗していると非難していたヒンズー教原理主義者らが起こし、約5600軒の家屋と約300軒の教会堂と礼拝所が破壊された。
 当時殺害されたキリスト教徒の正確な人数に関しては議論があり、州政府は公式の犠牲者数を38人としているが、さまざまな迫害監視団体は100人近いとしている。

http://mainichi.jp/articles/20160704/k00/00e/030/160000c
毎日新聞『インド 、極右ヒンズー団体「トランプ氏、テロ根絶の英雄」』
 インドの極右ヒンズー至上主義団体「ヒンズー・セーナー」が、米大統領選で共和党の候補指名が確実となったドナルド・トランプ氏(70)の支持を打ち出した。敵視するイスラム教徒に対し、トランプ氏が「入国禁止」などの強硬発言を繰り返しているのが支持する理由だ。同団体のビシュヌ・グプタ総裁(31)は「彼こそテロを根絶してくれる英雄だ」とたたえている。
(中略)
 インドでは近年、イスラム教徒に対する憎悪犯罪ヘイトクライム)が多発し問題化している。ツイッターなどでは同団体の活動に対し「とんだ茶番だ」「(トランプ氏と)似たもの同士だから引かれ合うのだろう」などと批判する投稿も相次いでいる。

などでわかるようにインドはダライが言うほど「宗教共存が実現しているわけではありません」。
 ダライもこんなことは分かってるでしょう。端的に言ってダライは「インドに媚びる嘘つき」です。

チベット人政治囚ゴロク・ジグメ師の証言(要約)
 2012年に3度目の逮捕。この時は、焼身抗議を煽った罪であった。
(中略)
 2012年9月12日の深夜、私は足の鎖を外し、どうにか脱出することに成功した。2か月間逃げ回っていたが、甘粛省政府と四川省政府が(ボーガス注:焼身自殺を煽った?)殺人の罪で、私を指名手配し20万元(310万8,000円)の賞金を懸けていたことを知った。この冤罪に抗議するために、警察署の前で焼身抗議をすることを考えたが、私が死んでしまったら中国政府はこの冤罪で押し通すだろうと思い、生き抜く決心をした。

 まあ、この件に限らず「焼身抗議」とやらをしても意味がない、つうのはその通りでしょう。

 中国文化の紹介施設として、孔子学院が世界中に存在する。日本では、2005年に立命館大学に設置されて以来、既に早稲田大学等の十数大学に設置されている。
(中略)
 孔子学院の実態は中国共産党の宣伝機関であり、自由な学問の研究機関としての大学に相応しくないという認識が、欧米の大学教職員や学生の間に広まり始めている。既にトロント大学等の8つの大学で、孔子学院が閉鎖された。

 日本にある孔子学院を潰したくて仕方がないようですが、まあ無理でしょうね。

 帰国後、知り合いになったチベット支援者・中国民主化運動の活動家たちに、(中略)遠藤誉氏の「毛沢東」という著書に、「毛沢東が国民党軍の軍事秘密を日本軍に売って、莫大なお金を儲けていた。」と書かれていることを紹介した。

 無論遠藤本は悪質なデマです。
 これについては
■拙エントリ『日本版ニューズウイーク曰く「毛沢東は国民党軍情報を日本軍に流していたんだよ!」「な、何だって!」(追記あり)』
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20151103/5642158919
■誰かの妄想・はてな版『新潮と池田信夫が絶賛ステマ中の遠藤誉『毛沢東 日本軍と共謀した男』に関する件』
http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20151120/1447952850
を紹介しておきます。
 デマを自称・ダライ支持者の「スーパーサンガ役員」小林が『ダライラマ一味日本事務所』の公式サイトで垂れ流す。こういう惨状をid:Mukkeさん、あなたはどう思いますか?。
 「ダライ盲従分子」「チベットキチガイ」のあなた(自称アンチ歴史修正主義者)だって
1)遠藤本がデマであること
2)従ってそんなデマを事実であるかのように小林が『ダライラマ一味日本事務所』の公式サイトで垂れ流すことは不道徳であること
3)ダライラマ一味日本事務所のこうした愚行は「ダライラマ一味日本事務所」がダライラマ一味の下部組織である以上ダライラマ一味にも政治的、道義的責任が発生すること
位は理解できますよねえ。これでもダライラマ一味を何一つ批判しないわけですか?
 まあ中国にとってはこんなデマをダライ一味が流布することは「ダライ一味ってのは酷い嘘つきなんですよ」と宣伝するネタに使えるから万々歳でしょう。いかにダライ支持者でもまともな人間ならこんな愚行は擁護しようがない。こんなデマ、異常な反中国極右しか信じません。学問的な意味では全くお話になりません。

 すると台湾から直ぐに反応があり、遠藤誉氏の著作は中国語にも翻訳されていると言って、中国語版の表紙写真を送って頂いた。

 台湾にも遠藤誉レベルの反中国バカ、デマ屋がいるだけの話です。まともな台湾人ならいかに毛沢東中国共産党に批判的でもこんなデマ本は相手にしません。

 毛沢東の犯罪・中国共産党の犯罪は、中国語だけでなく英語でも発信して欧米人の常識にしなければならないと思う。これは共産党の行う、嘘を真実だと言い募るブラック・プロパガンダ*27ではなく、真実を伝えるホワイト・プロパガンダなのだから。

 大躍進や文革ならまだしも「毛沢東は日本軍と通じていた」なんてのは無論デマですし、大躍進や文革についての毛沢東批判なら小林が「欧米人に広めたい」と叫ぶまでもなくさまざまな欧米のジャーナリスト、研究者が本を書いてると思います。


■リベラル21「人民が熱愛する総書記を攻撃するものは誰か」毛沢東崇拝と習近平*28礼賛(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3707.html
 中国に悪口雑言するしか能がない「街宣ウヨと同レベルの御仁」に今日も突っ込んでみましょう。これが自称リベラルで、お仲間も彼をリベラル扱いですから「日本は大丈夫なのか?」と呆れます。
 まあ大丈夫じゃないんでしょう。だから安倍晋三がでかい面すると。浅井基文氏も嘆いていましたが「反安倍という輩にも、反中国と言う意味では安倍と変わらない人間がいる」のは何ともかんともです。

 あからさまな華夷思想*29の表明にも遠慮がなくなった。人民日報系の新聞「環球時報」の座談会では、将官が韓国の「THAAD」の設置をめぐって、韓国を懲罰し「中国なりの国際ルール」に従わせるべしと発言している。

 まあ「環球時報*30の物言いの乱暴さ」はともかく「サード配備それ自体について」阿部氏はどう思ってるんでしょうか。俺は「極東の緊張を高める愚行」と思ってますが。なお、阿部氏は何故か触れませんがサードについてはロシアも反対していますし、韓国国内にも「極東の緊張を高めるだけ」と言う反対派(ハト派)はいます。

 習近平の邪魔者とみなされた政・軍の高級幹部の粛清*31は、それが正当であるか否かはべつ*32として、いまも続けられている。

 建前では汚職撲滅ですがその辺り、阿部氏はどう考えてるのか。
 「汚職などない、全てでっち上げだ」でも「汚職はあるし追及されてしかるべきだが、習派は追及されず、反習派、非習派(中立派)ばかりが追及されてる」でも結構ですのでもう少しわかりやすく書いて欲しいもんです。なお小生は実際アレは「汚職撲滅」なんだろうと思います。
 別に「習派も公平に追及されてる」とか「習派は親分の習氏含めて皆クリーン」とか言いたいわけではない。正直知識がないので分かりません。ただ深刻な汚職を何とかしたいつうのは嘘ではないでしょう。仮にそれが「あいつは習派だから大目に見るか」「あいつは反習派だから徹底的に追及しよう」などの歪みがあったとしても「本質は政敵打倒」とは俺は見ません。

2005年・2010年に激しい反日デモがあった。いずれも自発的なものではない。

 ガス抜き目的で取締が緩かったなんてことはあるかもしれませんが官製だという根拠を「官憲の取締が緩かった」以外に何一つ提示しない阿部氏です。正直、文革時代ならまだしも官製デモなんて今可能なんですかね。

 生活が追いつめられたとき、無権の民衆に自らを救済する方法はあるだろうか。ある。
(中略)
 第一は自殺による抗議である。
(中略)
 焼身自殺はチベット人だけではない。

 つまりは「チベットでの焼身自殺の美化」なんてくだらないってことです。

 トウ小平は後継者らに個人崇拝を戒め、毛沢東の轍を踏まないよう忠告した。だから江沢民*33胡錦濤*34もそれはやらなかった。習近平はあえてやる。彼は江沢民胡錦濤のように、無冠の帝王*35トウ小平*36の一声で選ばれたものではない。

トウ小平氏生前に「党総書記、国家主席」に就任した江氏はともかく胡氏は「トウ氏死後の党総書記、国家主席就任」なので「トウ氏の鶴の一声」で選ばれたわけではないでしょう。
 もちろん「チベット自治区党書記」という「地方周り」から「党中央政治局常務委員(7〜9人程度しかいない党の最高執行部メンバー。トップ・国家主席やナンバー2・首相主任が期待できる重要ポスト)に大抜擢された」のはトウ氏生前です。そう言う意味では「トウ氏死後、党中央政治局常務委員になった習氏」よりは「胡氏の方がトウ氏の権威を利用でき有利だった」かもしれない。
 しかし、トウ氏生前に「胡氏の国家主席就任まで既定路線だった」と見なす根拠がどこにあるんでしょうか。ないと思いますが(なお、ウィキペ『胡錦濤』によれば、『胡氏を中央政治局常務委員に推薦した』のは宋平氏*37)。
・「江沢民の3つの代表理論」「胡錦濤科学的発展観」などを考えると果たして江氏や胡氏が「個人崇拝的行為と無縁だったか」は疑問でしょう。まあ、個人崇拝と言うほど大げさではなく「権威付け」程度かも知れませんがいずれにせよ江氏や胡氏のこうした行為と習氏の現状の行為とそんなに違いがあるんですかね?

参考
人民日報・理論キーワード解説
■3つの代表
http://j.people.com.cn/94474/7995265.html
科学的発展観
http://j.people.com.cn/94474/7995348.html

■3つの代表(ウィキペ参照)
 2000年2月、当時の江沢民中国共産党総書記が広東視察時に発表した重要思想・スローガン。
 中国共産党は、以下を代表すべき、とするもの。
1.中国の先進的な社会生産力の発展の要求
2.中国の先進的文化の前進の方向
3.中国の最も広範な人民の根本的利益
 2002年11月の中国共産党第16回大会において、江沢民は上記3つの代表が共産党立党の基本、執政の本、力の源であることを強調し、マルクス・レーニン主義毛沢東思想、訒小平理論とともに党の重要思想と位置付けられ、党規約に明記された。また、これに関連して前大会規約の「中国共産党は労働者階級の前衛部隊である」の一文に、「同時に中国人民と中華民族の前衛部隊である」との文言が付加され、もはや党が特定の階級の代表に留まらないことを明らかにした。
 さらに、2004年3月の第10期全国人民代表大会第2回会議における憲法改正により、「3つの代表」は憲法序文に盛り込まれた。現在でも理論的根幹であり、各地で党や行政の会議が開催される際にも、この3つの代表が取り上げられる。

科学的発展観(ウィキペ参照)
 中国共産党の指導原理の一つ。2003年7月28日に胡錦濤党総書記が初めて発表した。2007年10月の中国共産党第十七回全国代表大会で党の「主要方針」として党規約に明記されることが決定された。更に2012年11月の第18回中国共産党大会で、党の「行動指針」へ格上げされて従来のマルクス・レーニン主義毛沢東思想、トウ小平理論、三つの代表の4理念と並ぶ方針と表明された。

http://japanese.cri.cn/2021/2016/09/19/162s253732.htm
中国国際放送『「胡錦涛文選」、全国発売が決定』
 中国共産党中央文献編集委員会が手がける『胡錦涛文選』の第1巻、第2巻、第3巻が20日から人民出版社より全国発売されることになりました。
 胡錦涛氏は中国共産党第16期と第17期中央委員会総書記を歴任し、科学的発展観の主要な提唱者です。第18回中国共産党大会によると、科学的発展観は中国の特色ある社会主義理論体系の最新成果で、中国共産党の集団的知恵の賜物でもあります。また、党と国家の諸事業を指導する強大な思想武器として、マルクス・レーニン主義毛沢東思想、トウ小平理論、「3つの代表」の重要思想と並び、党が長期に渡って堅持すべき指導的思想です。


パキスタンとテロ事件
https://www.youtube.com/watch?v=KKuPeqiZTDM
 「パキスタンが中国に近い」云々としてパキスタンへの不信を語るペマですが、さすがに「軍部の力が未だ強いとは言え」民主国家なのでそれほど酷い罵倒はしていません。


■韓国訪問記、潘国連事務総長への批判、中国に対する意識の変化、徴兵制と二重国籍問題
https://www.youtube.com/watch?v=FT9byTLX7Ws
 パン総長への批判というのは「次期韓国大統領選挙」に出馬するのではと言われてるパン氏が「韓国帰国時」に与野党周りをしてることを「韓国マスコミ」が「事実上の事前選挙活動で問題じゃないか」つう批判をしてる、つうことです。
 まあ、ここは別に問題はないでしょうね。
 次に「中国に対する意識の変化」つうのは例の「サード配備騒動」のことです。「韓国で反中国世論が高まってる」と大喜びする反中国のペマです。ここは明らかに異常です。さすがペマというべきか何と言うべきか。どんだけ中国を敵視すれば気が済むのやら。
 次に徴兵制。「外国籍の取得」など韓国で徴兵逃れがかなり横行してる、つう話です。まあ違法行為はいけませんが、もう徴兵制の時代でもないでしょう。
 最後に「二重国籍問題」云々での蓮舫*38への悪口雑言です。ここもまた異常ですね。どれだけ日本ウヨに媚びれば気が済むのやら。 


ダライラマ法王日本代表部事務所『第7回チベット支援団体国際会議(2016年9月8日〜10日、ブリュッセル)声明』
http://www.tibethouse.jp/news_release/2016/160919_Statement_160911.html

・1959年のチベット蜂起をUNESCOの世界記憶遺産に登録申請する。

 吹き出しました。現実性というものを少しは考えたらどうなんですかね。


小池百合子*39都知事への期待
https://www.youtube.com/watch?v=fwL6gfIrGO4
 おいおいですね。選挙期間中、増田*40候補支持の立場から、「タレント知事ではいけない」と小池をdisてたのに全く変わり身の早い男です(苦笑)。「大臣、自民党三役の経験を生かして欲しい」んだそうです。しかし「期待する」という割には「何を期待するのか具体的に言えない」のだからペマも全くお粗末な男です。
 

■リベラル21「ミャンマー東北辺境の軍閥政権の性格について」(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3734.html
■リベラル21「ミャンマー東北国境地帯は第二のクリミアか」(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3686.html
の続編です。

 シャン州第一特区コーカン人地域の支配者となった彭家声の浮沈を例に、ミャンマー東北辺境軍閥記を語りたい。
(中略)
 1989年、転機がおとづれた。緬共*41中央は内紛のため崩壊、幹部は中国に逃亡した。残った緬共部隊は各地で独立した。3月彭家声もクーデタを決行した。緬共との絶縁を宣言し、コーカンの緬共部隊を吸収して「ミャンマー民族民主同盟軍(以下彭部隊という)」を結成した。彼は中央政府から自治権を得て政府主席となった。軍閥の誕生である。
(中略)
 コーカン政府主席時代、彭はアヘンを禁止する一方でその売買をやり、賭博場をひらいたほか、地下兵器工場で小火器を製造し、これを辺境各地や中国内地に密売した。当然中国当局ミャンマー政府に抗議し、雲南省は係官をコーカンに派遣して取締を要求した。だが部下の白所成らの忠告にもかかわらず、彭はそれを無視した。これが失敗だった。
(中略)
 2009年8月8日、中央政府警察と彭部隊は兵器工場をめぐって衝突し、政府側警察官17名と女性通訳が彭部隊に殺された。これは88事件として記憶される。
 8月27日中央政府軍は彭部隊を包囲し、大砲やロケット砲を用い戦闘機による爆撃を敢行した。彭部隊は壊滅状態になり、彭は(中略)これから5年間彼はタイ・マレーシア・シンガポールを転々とした。
 彭に代ってコーカンの政権を握ったのは、彭部隊将校の白所成である。中央政府軍がコーカンを制圧すると白所成は国境防衛警察部隊の隊長に任命され、やがてコーカン政府主席におさまった。ネットで見るかぎり、現在彼は中央政府軍との関係もよく、中国とも友好関係を保っている。内政もいまのところ比較的順調といえる。
 だがいまもって彭の権力への執着はすさまじい。2014年末と2015年2月に白所成が支配するコーカン政府所在地ラオカイに進撃した。2015年の戦役は激戦をとなり、中央政府軍は88事件並みの大攻勢に出た。コーカンは戦火の巷と化し、万を数える難民が中国雲南に逃れた。今日も、なお36カ所の村落の住民が帰れないという。
 2016年9月中秋節、彭部隊はまたロケット弾で主席白所成の私邸を攻撃した。だが、私は彭の政権奪還は絶望的だと思う。彭が85歳という高齢のうえに、白所成政権が比較的安定しているからである。
(中略)
 アウンサン・スーチー*42政権は、軍部独裁時代とは異なり欧米により大きな窓口を開いて経済開発をすすめようとしている。このため、いままでミャンマー経済に深くかかわってきた中国とは微妙な関係となり、国境の軍閥政権との停戦和平は喫緊の課題となった。
 だが最近開かれた国連事務総長や中国の大使が出席した和平会議では、第二特区ワ人代表が途中退席するなど、実質的な停戦協定に至らず、和平のめどが立っていない。軍閥政権を武力をもって制圧するのには、中国が反対するだろうし、たとえ制圧できたとしても、その後の統治には困難がつきまとう。
 彭家声はといえば、権力奪還のために、白所成政権非難の宣伝をさかんに行なっているが、そのなかに「コーカンは中国領だ」という注目すべき文言がある。これによって中国の熱血青年を彼の組織に加入させているともいわれている。
 軍閥政権には紅衛兵上がりの漢人指導者が多い。彼らの出自は雲南など中国南部である。彼らが大漢民族主義をふりまわし、こぞってミャンマー東北部の「中国帰属」を叫びだしたとしたら、これはスーチー政権の命運にかかわる。
 中国・ミャンマー両国ともそれぞれの事情を抱えているから、ことは慎重に運ぶだろうが、中国がアメリカに代る覇権国家を目指している以上、遅かれ早かれここも南シナ海東シナ海なみの緊張を強いられるようになるだろうと私は思う。

 やれやれですね。白所成コーカン自治区主席が「コーカンは中国領」なんて一言も言ってないのに、中国が「コーカンは中国領」なんて言ってないのに、そう言うコトを言っているのはあくまでも「彭家声コーカン自治区・前主席」に過ぎないのに何で「遅かれ早かれここも南シナ海東シナ海なみの緊張を強いられるようになるだろう」なのか。まあ、「ミャンマー中央政府が白所成を打倒しようとすれば」中国も黙ってはいないでしょうがそれでも対ミャンマー経済制裁が関の山でしょう。
 まあそれ以前に阿部氏が書くように

現在彼は中央政府軍との関係もよく、内政もいまのところ比較的順調といえる。

と言う状況でミャンマー中央政府が強引な白所成おろしに動くとも思えませんが。
 大体「南シナ海」は知りませんが東シナ海なんて緊張してるのか。一部の日本ウヨが「反中国扇動してるだけ」じゃないですか。しかも「中国と尖閣でもめるようになった」理由のかなりの部分は「尖閣国有化」など日本の側にあるわけです。「中国が全て悪い、日本悪くない」なんてことはない。
 別に「頭が反中国でいかれた老害」「街宣右翼並みの反中国」阿部氏が与太飛ばすのは彼の勝手ですが「自称リベラル」リベラル21がこんな駄文をよくもまあ掲載できるもんです。


■リベラル21「ミャンマー東北国境地帯は第二のクリミアか」(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3686.html

 8月17〜21日、ミャンマースー・チー国家顧問兼外相が中国を初めて公式訪問した。
(中略)
「中国と国境を接するミャンマー北東部シャン州で国軍と戦闘を続けていた少数民族の3武装勢力が18日、共同声明を発表し停戦に応じる意向を明らかにした。3勢力は中国の影響下にあるとされ、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の訪中に合わせ中国政府が停戦を働き掛けた可能性がある(共同2016・08・19)」
(中略)
 現在、中国国境地域で中央政府軍と対峙しているのは、カレン族・カチン族・ワ族・コーカン族などの武装集団である。各民族地域に共通しているのは(中略)漢文化の影響が濃いことで、公用語はほぼ漢語。簡体字を使用している。ミャンマー漢人民衆は中国への帰属意識が強いうえに国境貿易をにぎっている。彼らは比較的自由に往来しており、雲南省地方政府との交流もある。
 シャン州第一特区コーカン族自治区の場合を見てみよう。
 同地区は中国歴代王朝が自治を認めたいわゆる土司支配地域であったが、1897年に清帝国から英印帝国ビルマ州に割譲されたという経緯をもつ。
(中略)
 現在の自治区主席は白所成である。
(中略)
 84%を占める漢族と、その他8民族が居住する。
(中略)
 ミャンマーは「一帯一路」構想の「海上シルクロード」の重要拠点だ。今年1月には中国のパイプラインが稼働し始めたばかりである。
 ミャンマーにとっても中国は第一の貿易相手国で、国境貿易をやめることはできない。さらに中国国境地帯の少数民族との内戦を終結させるという重要課題を抱えている。
 双方とも相手を敵に回したくはないから、ことは慎重に運ぶだろうが、中国はスー・チー政権の意向*43次第では、少数民族を道具として圧力を加えることができる。国境貿易を制限したり、少数民族軍に内密に援助をしたり、最悪の場合は、クリミアでロシアがやったように住民投票をやり独立宣言をさせるとか、あるいは民族紛争鎮圧のため軍事介入すると揺さぶることもできる。
 スー・チー女史としては、中国との関係悪化を避けつつ、経済と外交の自立をはからなくてはならない。今まであまり報道されなかったが、ミャンマーの中国との国境地帯にはクリミア半島同様の危機が潜在しているのである。

 まあ、阿部氏の指摘は全くのデタラメではないでしょう。確かに「歴史的に中国の影響力が強い」と言う意味では「クリミアに似てる」わけですがさすがに中国も

クリミアでロシアがやったように住民投票をやり独立宣言をさせる*44とか軍事介入するとか

ということはしないでしょう。特に「ミャンマーの領土なのに」軍事介入なんて何を理由にするのか。
 まあこういう事書いちゃう辺りが実に「反中国」阿部氏らしいですけど(勿論褒めてない)。
 こんな阿部氏やid:Mukke、例のI濱女史みたいな「常軌を逸した反中国」が日本での自称チベット応援団なんですから呆れます。
 当然ながら

ミャンマーの中国との国境地帯にはクリミア半島同様の危機が潜在している

つうこともない。もちろん「内戦の今後の動向(ミャンマー政府や少数民族勢力、中国などがどう動くか)は分かりません」が少なくとも「秘密裏の支援」ならまだしも「公然とした支援」なんか中国はしないでしょうし、であるならば「クリミア危機」ほどの非常事態になる事もない。
 ちなみにこの件については我らが楊海英先生も
ニューズウィーク日本版『ミャンマーにクリミア型侵略? 中国系住民と共産党の「絆」』(楊海英)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/03/post-3571_1.php
という文章を書きいつものように中国に悪口雑言しています。

*1:過去にもこの種の議連はあった気がしますが一体何がどうなってるんでしょうか?

*2:そもそも鎌倉に幕府が置かれたのは「朝廷の影響力を排除するため」であり「単に政権の所在地が変わった」なんて軽い話ではありません。

*3:今時シナです(呆)。

*4:財務大臣外務大臣、国防大臣、商工大臣などを経て大統領

*5:1979年に中国が支援していたと見られるカンボジアポルポト政権がベトナムの侵攻で打倒され中国の面子が潰されたことが理由じゃないんですかね?

*6:インドネシアカンボジアシンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイベトナム、マレーシア、ミャンマーラオス

*7:麻婆豆腐、担々麺など辛い料理が特徴とされる。

*8:西日本新聞チベット 進む「中国化」 大規模開発 陰で統制 宗教問題 口重く「関心ない」』(川原田健雄)(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/article/282390)のバルさんとレンチンワンモーさんか?

*9:著書『会社法改革:公開株式会社法の構想』(2002年、岩波書店)、『NHKはなぜ、反知性主義に乗っ取られたのか』(2015年、東洋経済新報社)など

*10:マレーシアの首都

*11:日曜版は週刊誌的な性格なので9/11号でも発行が9/8になります。

*12:まあ未だにそう言う人は多いかも知れませんが。

*13:こんなんは共産に限らず主要政党は皆そうですが。つうか日本に限らず欧米だってアジアだってアフリカだってそうですが。

*14:まあ、文革当時の幹部(例:トウ小平)がほとんど死去して、当時の中国政府・共産党執行部は文革の当事者じゃないので謝罪しやすかったのもあるでしょうが中国政府・共産党日本共産党と敵対を続けるのは得策じゃないと考えたわけです。

*15:書記局長、委員長、議長を歴任した不破哲三氏の事

*16:トウ小平みたいな院政してる」と悪口言う人もいますが今の不破氏は肩書きとしては「社会科学研究所所長」「平の党幹部会常任委員」しかなく、勿論これらの肩書きは「志位氏の委員長」「小池氏の書記局長」より格下です(研究所長はともかく幹部会常任委員自体は相当の重要ポストですが)。「議長職(名誉会長的な委員長より一応、上のポスト。民進党の最高顧問(現在、菅元首相、横路元衆院議長)や常任顧問(現在、岡田前代表)に当たる)を辞した」不破氏の考えは分かりませんが「完全に引退する気はない(だからそれなりの権限のある役職にとどまる)がいつまでも、志位氏より上のポストは良くない」つう判断でしょうか。

*17:これについては■赤旗『学術講演:マルクス主義と二十一世紀の世界』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-05-30/2006053004_01_0.html)参照

*18:研究所所長はともかく常任幹部会委員はもちろん要職です。

*19:参院議員。現在、党副委員長(国際局長兼務)

*20:そもそも「覇権主義」ではなく「覇権主義的ふるまい」としていることにも注意すべきでしょう。阿部氏のような「日本共産党も中国を覇権主義呼ばわり、つまり侵略国呼ばわりした」という中国非難を日本共産党は「俺達はそんな事言う気はない」とよほど気にしていたようです。

*21:「宗派を超えてチベットの平和を祈念し行動する僧侶・在家の会」の略称

*22:野田内閣で経産副大臣

*23:長尾のような陣笠と、牧野氏のような「落選議員」の名前しか出せないんだからまあ他に日本の議員なんかいなかったんでしょう。ダライ一味が着実に滅亡してるようで愉快です。

*24:もちろん田母神と親しい長尾は言うまでもなく極右議員です。

*25:追記:どうもそうではないようなので追記で訂正しました。

*26:ロンドン五輪女子団体卓球銀メダル、リオ五輪女子団体卓球銅メダル

*27:まあ「日本会議立川支部」小林のことですからこれには「南京事件資料ユネスコ登録」が含まれてるのでしょう。

*28:アモイ市副市長、福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*29:まあ「俺が反対してるのにサード配備を発表した韓国許さない」「誰が韓国商品を大量に買ってると思ってるんだ」位は中国側も思ってるかも知れませんが、それ「華夷思想」なんでしょうか。何処の国にも見られる「大国主義」でしかないと思いますけど。

*30:その国家主義的な論調と乱暴な物言いから「中国の産経」と一部では呼ばれている。

*31:粛清つうより処罰ですが。

*32:言ってること意味不明です。汚職が冤罪なら不当だし、事実なら正当でしょう。

*33:電子工業大臣、上海市長・党委員会書記などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*34:中国共産主義青年団共青団)中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記、国家副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*35:国家主席国家元首)や党総書記(党最高指導者)にならなかったとはいえ党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席(軍最高指導者)などの要職に就いたトウは無冠じゃないでしょう。

*36:副首相、党副主席、人民解放軍総参謀長などを経て党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*37:甘粛省党第一書記(省長兼務)、国家計画委員会主任、党中央組織部長、党中央政治局常務委員など歴任。

*38:菅、野田内閣行政刷新担当相、民進党代表代行を経て民進党代表

*39:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)など歴任

*40:岩手県知事、第一次安倍、福田内閣総務相を歴任

*41:ミャンマー共産党のこと

*42:スーチーは「外国人の親族(彼女には英国籍の息子がいる)がいると大統領になれない憲法規定のため」大統領ではありませんが「外相(国家顧問、大統領府相兼務)」と言う要職に就いている上、大統領は彼女の部下的人間なので「事実上の大統領扱い」されています。

*43:まあ、スーチーも欧米に気を使って「中国と多少距離を置くこと」はあり得ても敵対関係にはならないでしょうし、であるならば中国もあまりにも無茶苦茶な事はしないでしょう。

*44:中国が自国領土化するとでも思ってるんでしょうか?。ミャンマーに対する政治的揺さぶりでもしないんじゃないか、そんな事は。