新たにエントリを書くのが厄介なので、ペマ以外のチベットネタ、中国ネタ及び「リベラル21(主として阿部治平*1批判)&ちきゅう座」ネタなども書いています。
■ニューズウィーク日本版『北方領土の軍備強化に潜むアジア人蔑視の記憶』(楊海英*2)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/post-7218.php
「内モンゴル」が専門の楊に北方領土について語る能力があるとはとても思えません。
中国製のミサイルがロシアのいかなる核施設にも到達できるようになった現在、脅威は現実味を帯びている。
完全なデマ屋ですね。中国も大国ロシアと事を構える気はさすがにないでしょう。
■I濱Y子ブログ『「チベット牧畜民の一日」と「天空の宗教都市」』
東京外語大学アジア・アフリカ研究所にドキュメンタリー映画『チベット牧畜民の一日』を見に行った。
(中略)
このドキュメンタリーを見た人々が、「チベットの牧民の男がいかに働かないかが分かる。力仕事も何もみな女性がやっている」あるいは「あまりに男が働かないので、読経しているじいさんの頭を殴りたくなった」などの感想をネットにあげけていたので、男と坊さんをどのように描いているのかに興味があった。
見てみると、確かに男が怠け者に見える。たとえば、雨が降り出すと、女性が慌ただしく干したヤクの糞(燃料に用いる)を雨に濡れないように取り込むのに、在家密教行者のおじいさんは雨の中座り込んで「雨雲を散らす瞑想」をしている(笑)。
2015年製作の映画だそうです。「え、2015年で『雨雲を散らす瞑想』?」とびっくりしました。
本当に雨雲が散らせるのなら瞑想も密教行者の立派なお仕事である(笑)。
ハインリッヒ・ハラーは『チベットの七年』の中で「なぜ雨が呼べるのか(あるいは止めるのか)、これだけはどうしてもトリックが分からなかった」といっているので、少なくとも中共が侵入してくる以前のチベットでは在家密教行者はきちんと仕事していた。
「(笑)」ですからさすがに冗談であって、女史が言いたいことは「そう言う社会なんだからそれでええやん。日本人は部外者やん」つう話でしょうが、それでいいんですかねえ(苦笑)
世界的に評価の高いチベットの存続を可能ならしめているチベット仏教の哲学については一般向けのプレゼンは難しい。チベットの仏教哲学はきわめて精緻で複雑なので、トレーニングを積んだ人でないと分からず、それは科学や物理の先端的な研究を一般の人に分かりやすく説明しろと言われても、無理なのを想像していただければ分かりやすい。
まあそんなチベット仏教がおそらくチベットの庶民にとっても理解などできずある意味「どーでもいい代物だったこと」は間違いないでしょう。俺みたいな人間には全く魅力は感じられません。
質問:
若い女性が朝から晩まで重労働しているが、彼女らは都会にでたがっているのではないか。
答え:
若い人を集めて聞き取り調査をしたが、父親がそばにいるからか、みな月並みなことしか言わない、芸能人の名前とかだして話を引き出そうとしたが、お父さんは突然「ハイ打ち切り」と終わりにしてしまったため、彼女らの胸の内は計り知れない。
「月並みなこと」「ハイ打ち切り」で大体分かりますよねえ。なかには「そりゃ都会に行きたいわ」つう女性もいるだろうってことは。
■リベラル21『やめられないとまらない:チベット・モンゴル高原の環境汚染(1)』(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3881.html
(1)てことは少なくとも(2)はあるんでしょう。「単に中国に悪口を言うしか能力のない人間」「建設的な発言は何一つできない人間」「とてもリベラルとは思えない人間」「ただのダライラマ盲従分子」阿部という人間も随分、好待遇されてるもんです(毒)。
いかにも遅い。30年遅い。
こういう辺りが小生が阿部を「駄目な奴だ」と思う点ですね。「30年か20年か10年か」などといった年数はともかく「遅い」のかもしれない。ただ今さらそう言っても建設的じゃないわけです。
「もっと早くしてほしかったが、そう言う方針を立てたのならそれなりに評価したい」「実際にそうした方針が何処まで実施され成果を上げるのか注目したい」「一定の成果を上げるならそれなりに評価したい」と何故言えないのか。まあ、どうせ阿部のことですから「どうせ実現できない」と冷たい視線なんでしょうが実施前からそれでいいのか。
数年前チベット自治区主席は、毎年2000億トンの水を産出しつづければ、1トン当たり0.1元として毎年200億元の収入が得られる。自治区政府が優遇条件を出せば水関連企業を引きつけ、「好水資源」開発ができるという皮算用をやった。
まあ要するにミネラルウォーターの製造ですよね。
このチベット自治区開発の優遇政策に飛びついたのが、食品飲料メーカー「娃哈哈(ワハハ)集団」である。理事長宗慶後は1987年浙江省の杭州*3に「娃哈哈公司」を設立し、あっという間に中国最大の食品飲料メーカーに成長した。
(中略)
ところが去年の全国人民代表大会のとき、全人代(ボーガス注:浙江省)代表の宗慶後は、突然「娃哈哈公司」は高原水資源開発の大計画を放棄したと発表して人々を驚かせた。「娃哈哈集団」はチベットに技術人員を送り、独自の実地水質検査をやった。結果、これぞという水源は軒並み重金属に汚染されていた。
(中略)
チベットには四大鉱脈が発見され、金・銅・ホウ素・リチウム・クロウム・亜鉛・モリブデン・アンチモン・鉄・プラチナなどの埋蔵量が多く、開発は容易とされ、内地企業の注目の的となった。
まあ、鉱山開発はいっこうに構わないのですが地下水汚染はもちろんまずい。ワハハ集団の発表が事実として、「全くきれいに元通り」に戻すことはもはや無理だとしても、どうやって汚染状態を改善していくのかが問題でしょう。
ただこれ「ダライラマ政権でも似たようなことが起こってたのと違うか」と言う気はします。
「勿論共産党政権ではない」モンゴルでも鉱山開発で環境破壊が深刻な問題になりつつあるようですしね。日本にも「明治時代という大昔のこと」ですが足尾鉱毒事件というのがある。
もちろん「だから中国に問題はない」とは言いませんが。
■リベラル21『やめられないとまらない:チベット・モンゴル高原の環境汚染(2)』(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3882.html
棚瀬慈郎*4・島村一平*5編著の『草原と鉱石:モンゴル・チベットにおける資源開発と環境問題』(2015年、明石書店)は、ソ連時代からの内陸アジアのステップにおける、鉱山開発と環境破壊の実態を明らかにした。「序文にかえて」はこういう。
「2012年のデータによると、モンゴル国において鉱業がGDPに占める割合はすでに21.4%に達し、農牧業の14.8%を凌駕している……(モンゴル国は)もはや『遊牧の国』ではなく『地下資源の国』なのである。そうした中、モンゴルでは首都を中心に大気汚染や水質汚染といった環境汚染が懸念されている。また、地方の小規模金鉱においては水銀を用いる違法な精錬が行われており、現地メディアにおいても問題視されている」
もちろん「内モンゴルはともかく」今のモンゴルは「共産国」ではない。問題は「共産党だから」とかそう言う話じゃないわけです。また中国はどうか知りませんがモンゴルでは確か日本や欧米の企業も鉱山関係で活動してますので、話は「モンゴル政府が悪い」で済む話でもありません。ある意味日本人や欧米人も共犯の訳です。
しかし「中国が遊牧を壊してる」つう楊海英の嘘がモロバレですね。外モンゴルだって今や遊牧は廃れてるわけです。
ここでただちに思い至るのは、2014年 11月アジア太平洋経済協力首脳会議で明らかにされた、習近平*6中国共産党総書記の「一帯一路」という経済圏構想である。「一帯一路」は、世界の人口の6割を占める65カ国でインフラ整備を進め、貿易を拡大する構想だ。中国主導のグローバリズムである。ロシアのプーチン*7大統領もこれを支持している。すでに中国からイギリスまでの長距離鉄道が動き始めている。
当然東トルキスタン(新疆)・モンゴル国から西アジアの資源開発は投資の焦点になる。中央アジアの低開発で資源の豊富な国々はこれに飛びつく。中国やロシアの今日の開発方式を進めれば、企業は莫大な利益を上げるだろうが、環境の汚染はとめどがなくなる。
内陸アジアのステップの自然環境は、21世紀に大きく変貌するだろう。それも悪いほうへ。
やれやれですね。そうやって「一帯一路」計画をdisることに何か意味があるのか。
別に中国が各地の資源開発に乗り出さなくても「どこかの国が開発には乗り出す」でしょう。「中国国内ならともかく」、中央アジアの鉱山開発で環境破壊が起きたとしてそれは「中央アジア各国政府の責任」でありそんな政府なら欧米や日本の企業でも環境破壊は起こりうるでしょう。
そもそも「中国やロシアの今日の開発方式」と言う物言いもかなり問題で、ならば欧米や日本の企業はいわゆる公害輸出をしてないのか。その鉱山開発には何の問題もないのか。小生もそうした方面には全く無知ですがおそらくそんなことはないでしょう。結局阿部は環境問題をまともに考えてるのではなく単に「大嫌いな中国やロシアをけなしたいだけ」なのでしょう。
当然阿部には
http://mainichi.jp/articles/20160728/ddl/k26/040/548000c
■毎日新聞『レアメタル鉱山問題描く 「スマホの真実」上映 30日・上京 /京都』
スマートフォンなどの小型電子機器に必要なレアメタル(希少金属)の鉱山開発が引き起こす問題を描いたドキュメンタリー映画「スマホの真実−紛争鉱物と環境破壊とのつながり」の上映会が30日午後2時から京都市上京区の同志社大今出川キャンパス至誠館S2番教室である。
映画はNPOアジア太平洋資料センター(PARC)が制作し、精華町出身の映像ジャーナリスト、中井信介さんが監督。エクアドル、フィリピン、コンゴ民主共和国の採掘現場を訪れ、自然環境や住民の暮らしが大規模に破壊され、鉱山利権を巡る紛争も起きている現実を映し出す。
このうち、エクアドルのインタグ地方では生態系豊かな霧雲林が鉱山開発による危機にさらされている。今年に入って採掘対象地が急拡大し、総面積約15万ヘクタールの60%が破壊される恐れがあるという。上映会では、PARCの宇野真介さんによるインタグの現状と問題の説明もある。
上映会は複数の市民団体でつくる「インタグの鉱山開発を考える」実行委員会が主催し、「スマホなど私たちの日常の消費の裏側で起きていることを見て、一緒に考えていただければ」と参加を呼びかけている。
http://dev-media.blogspot.jp/2015/04/blog-post_14.html
■「悪夢は日本企業から始まった」、エクアドルで鉱山開発による環境破壊と人権侵害が深刻化
「日本企業の鉱山試掘が、20年にわたる河川の汚染と人権侵害をエクアドルにもたらした。住民の苦しみと日本人の生活の豊かさは無関係ではない」
4月12日、京都市中京区の堺町画廊で、「エクアドル報告会 鉱山開発はいらない!!森と大地と共に生き、抵抗する住民たち」が開催された。南米の環境問題に取り組むNGOなどで組織される「インタグの鉱山開発を考える」実行委員会が主催。冒頭は、実行委員会の一井リツ子さんが伝えた、現地の環境団体DECOINの会長シルビア・キルンバンゴさんからのメッセージだ。
南米エクアドルの北西部に位置するインタグ地域では、1991年に始まった試掘作業が原因で、20数年にわたって河川汚染が続く。また、エクアドルのエナミ社とチリのコデルコ社の両国営企業が強行しようとする鉱山開発により、更なる環境汚染が懸念される。原鉱石から採れる銅は採掘量のわずか0.6〜0.7%、太陽光電池などの材料となるモリブデンは0.03%で、残りはほとんど有害物質となり環境を汚染する。現地では、ピューマやメガネグマといった絶滅危惧種が生息する原生林の伐採や、河川の安全基準の100倍を超える鉛、銅などによる水質・土壌汚染が予想される。
インタグ地域の鉱山開発は、1991年に国際協力機構(JICA)の委託を受けた三菱マテリアルが行った試掘に端を発する。地元住民の反対運動により三菱マテリアルは撤退したが、2004年にカナダのアセンダン・コッパー社が開発を引き継ぎ、現在はエクアドル・チリ両国の2つの国営企業が合弁事業として続ける。インタグ地域には226万トン以上の銅が眠っているといわれ、これは日本の年間使用量120万トンの約2倍だ。
鉱山開発による問題は環境汚染だけではない。エクアドル・チリ両国営企業が11年に合意した探鉱協定で開発の決まったフニン村では、鉱山開発に反対するハビエル・ラミレス村長(当時)が、14年4月に反逆罪という不当な理由で逮捕された。その翌月には警官隊に伴われた鉱山公社職員が予備調査を強行。また、ラミレスさんの弟にも同様に逮捕状が出ている。15年2月に釈放されたラミレスさんは「私たちが生きる大地と村人の人権を守るために、戦いはまだまだ続く」と述べた。
一井さんによると、エクアドル国内では、政府の情報統制により、環境破壊についてはあまり認知されていない。また、地元の反対運動は政府に妨害を受けており、問題解決のためには国際社会の関心を得る必要があるという。「日本はチリからも鉱物資源を多く輸入している。インタグ地域の環境破壊について、私たちも日本人としての責任を考えていく必要がある」と、一井さんは報告を締めくくった。
http://www.newsclip.be/article/2016/12/16/31556.html
■豪企業運営のタイ最大金鉱、軍政命令で閉鎖
豪キングスゲート・コンソリデーティッドのタイの合弁会社アカラ・リソーシーズが運営するタイ最大の金鉱、チャートリー金鉱が年内で閉鎖される。タイ軍事政権の命令によるもので、キングスゲートは強く反発している。
チャートリー金鉱はタイ北部のピジット県とペチャブン県にまたがり、2001年に生産を開始した。年間の生産量は3・5―3・8トンほど。周辺の一部住民と環境保護団体が採掘による環境汚染を主張し、タイ軍政は今年5月、同金鉱の冶金事業免許の更新を年内で打ち切ることを決めた。
アカラはこれを受け、金鉱の閉鎖準備を進める一方、10月に冶金免許の5年間更新を申請。12月8日、軍政が設置した非民選の暫定国会が金鉱の開発運営を含む鉱物法を可決したことから、チャートリー金鉱の事業継続が可能になるのではという見方が一部で浮上した。
しかし、軍政のプラユット首相は13日、自身に事実上の全権を与える暫定憲法44条を発動し、2017年1月1日付で、国内の金鉱に関する事業認可をすべて禁止し、事業者に操業停止を命じた。
これにより、チャートリー金鉱の閉鎖が決定的になった。金鉱従業員のほぼ全員、約1000人は年内に解雇される。AP電などによると、キングスゲートのスマイスカーク会長は、チャートリー金鉱の運営はすべて合法的で、環境汚染は確認されていないと主張。タイ軍政の閉鎖命令を「恥ずべきことだ」と批判し、今後の対タイ外国直接投資に影響するという見方を示した。
チャートリー金鉱には依然として大量の金が残存しており、キングスゲートの撤退後、タイ資本の企業が再開発するのではという憶測も流れている。
なんて問題意識はかけらもない。何も鉱山開発による環境破壊問題は中国国内だけじゃない。エクアドル、フィリピン、コンゴ、タイと色々あるわけです(確認はしていませんが、さすがにフィリピン、コンゴの問題が全て中国企業のせいとは言えないでしょう。タイ*8やエクアドルについて言えば明らかに中国は関係ないでしょう)。阿部はどうしようもないバカです。阿部がバカなのは「ある意味どうでもいい」のですがこんなバカの記事を掲載するリベラル21は全く何考えてるんでしょうか。
【追記】
上のコメントを要約して、また阿部氏記事にコメントしてみましたが多分掲載しないでしょうね(毒)。
■チベット民族平和蜂起58周年記念日におけるロブサン・センゲ主席大臣の声明
http://www.tibethouse.jp/news_release/2017/170310_58thTibetanNationalUprisingDay_20170310.html
まあ「平和を愛するチベット」という宣伝をしている以上こうなるんでしょうが
1)1959年の蜂起は全然平和的じゃないし
2)そもそも「平和的な蜂起」なんてあるのか
て話ですね。
参考
http://j.people.com.cn/94475/6612684.html
■人民日報『1959年、チベット武装勢力反乱の真相』
反乱分子はその現場で、退任したチベット地方政府のガルンや、当時チベット軍区の副司令員だった桑頗・才旺仁増氏を殴打し、さらに自治区準備委員会委員だった堪窮巴拉・索朗降措氏を石で打ち殺し、その死体を市中まで馬に引きずらせてみせしめにした。その後、反乱の指導者はいわゆる「人民代表会議」「チベット独立国人民会議」を次々と開き、反乱武装勢力の組織と拡大に努めた。
まあ人民日報の記事は割り引く必要があるでしょうがそれにしたって「平和的な蜂起に中国軍が襲いかかったからやむなくチベットが正当防衛で中国兵殺害」つう話でもないでしょうね。
■I濱Y子ブログエントリ『国際会議のホストをやってみて』
一応、参加者からは「素晴らしいオーガナイズだった」というメールがとどいているが、西洋にもお世辞や、招待された相手を面罵するのは失礼とする文化はあるので、真意については不明である。
ということでI濱先生も「世辞の存在」は理解してるようですが、何故か「ダライラマ絶讃」だけは世辞とは思わない「おめでたい性格」をしてるようです。
東洋学はじつは日本が一番進んでいる。
「東洋学、西洋学」つう概念については確か「インドも中国も韓国も日本も東洋(=アジアとほぼ同義か?)でまとめるの無茶じゃね?」「北欧も西欧も南欧も東欧も西洋でまとめるの無茶じゃね?」つう批判があることを指摘しておきます。
まあ、「西洋の学者」に比べたら日本人自体が当事者ということで「進んでる」のかもしれませんが「同じ当事者である」中国や韓国、インドと比べたらどうかは「疑問符がつく」かもしれません。
昔も今も東アジア研究は日本が一番なのじゃ。日本語はウラルアルタイ語だから、満洲語もモンゴル語もトルコ語も容易に習得できるし、漢字は書き文字に使うし、そのうえ仏教・儒教が伝統宗教だから、キリスト教をバックグラウンドとしている人々よりも東アジアの文化の諸側面についてははるかに理解がはやい。
少なくとも「満洲語もモンゴル語もトルコ語も容易に習得できる」つうのはI濱先生とそのお友達だけだと思いますが。俺の周囲にはそんな人は不幸にしていません。
東アジアでもっとも早く近代化し、中共が破壊する前の文化遺産の調査・研究の蓄積もあり、かつ、戦後も民主化して学問の上でも政治の制約がないことから、国の政策やナショナリズムによって歴史研究がゆがむことはなかった
「政治の制約がない」とか「国の政策やナショナリズムによって歴史研究がゆがむことはなかった」とか「慰安婦問題や南京事件に対する自民党の態度を知らないのか」と説教したくなりますね。
まあ、吉見義明先生*9や笠原十九司先生*10が一定の研究成果を上げられる程度には制約がないですが、だからといって彼らが研究を行う上で何の制約もなかったとはとても言えないでしょう。
■ロイター『中国強硬派は「脳の一部が欠如」=ダライ・ラマ14世』
http://jp.reuters.com/article/china-tibet-dalailama-idJPKBN16E0U1
ダライ・ラマは、中国が独自に継承者を指名することを懸念しているかとの質問に、そうなればばかげたことだと言明。「われわれの脳には通常、常識を創造する力が備わっている。中国強硬派は、脳のその部分が欠如している」と述べた。
まあ事実なら随分と酷い悪口です。もちろん俺も別に「悪口を言うな」とは言いません。ダライが中国を憎んでるであろうことはわかりますので。ただし批判とは言いがたい「こういう悪口を言う事」はダライにとってマイナスにしかならないんじゃないか。
まず第一にダライラマが「チベット人の一政治活動家(例:ペマ・ギャルポ)にすぎないのならばともかく」、自称宗教家(チベット仏教最高指導者)と言う立場でこの発言はいかがなもんでしょうか。こういうのを聞いてもダライ狂信者ってのはダライについて「もっと宗教家らしく言葉には気をつけて欲しい」ともなんとも思わないんですかね?
つうか以前、高世が『ダライラマが毛沢東に感謝するわけ』(http://d.hatena.ne.jp/takase22/20150824)で紹介してた
あるとき、ダライラマ法王が、「あなたが感謝する人は誰か」と尋ねられて、「毛沢東」と答えたという。
(中略)
それは自分に「忍辱」(にんにく)の修行をさせてくれたからだという。
に明らかに反してるし(苦笑)。誰かが『忍辱(にんにく)の修行をさせてくれたと感謝してたんじゃなかったんですか?』と聞いたらダライのバカはなんと答えるんですかね?。
まあ俺に言わせれば「人格者ぶりたいのなら」ダライは最後まで演じきってみろよ、ですね(苦笑)。
第二にですが、まあこういう悪口を聞いてダライ盲従分子の皆さんは喜ぶのかも知れませんが何かいいことがあるわけでもない。中国に敵愾心持たれて「ただでさえうまくいかない交渉」がもっとうまくいかなくなるだけでしょう。まあそれでいいのならダライ一味の勝手ですが。
それともそのうちに、また以前(たとえばid:Bill_McCrearyさん記事『ダライ・ラマの超問題発言? 誤解? スペインでの逮捕状』(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/e80a565a26114ef9e27648a13c089491)参照)のように「ロイターの誤報」とか言い出すんでしょうか?(皮肉)
ダライ・ラマは、自分が最後のダライ・ラマになる可能性があると発言。「その可能性は極めて高い。そうなるとしたら、大変幸せに思う」と語った。
ダライが転生制度を廃止したがってることは「ロイター記事が事実ならば*11」疑いの余地がないですが、果たしてどうなることやら。
■産経『「中国に備えるならチベットに学べ」 チベット亡命政府首相に単独インタビュー』
http://www.sankei.com/politics/news/170306/plt1703060047-n1.html
まあ何ともダライ一味が無惨ですね。
1)わざわざ産経をダライ一味がオファーしたのか
2)産経以外に声をかけても相手にしてくれなかったのか
はともかく*12、朝日や読売ならまだしも「売れてない上」に「中国を誹謗するためならデマまで飛ばす産経」の「単独インタビュー」なんか受けて何が嬉しいんでしょうか?
しかも「チベットに学べ」て(苦笑)。「いわゆるチベット解放時のチベット」と「今の日本」は状況が全然違うから学ぶことなど何もありませんが。まさか「日本自治区」なんつうペマ・ギャルポ並みのデマでも放言する気でしょうか?
最近は亡命者が減少しています。中国政府がネパール政府に圧力をかけ、国境警備を強化しているからです。ネパールは中国の“衛星国”と化してしまいました。
まあこれはダライ一味の主張なので真偽は不明です。
「ダラムサラに行っても別にバラ色の生活じゃない」つう認識が広まってるのかも知れません。
「ダラムサラとチベット自治区」に「何らかのすさまじい差があって」ダラムサラが魅力的なら亡命するでしょうがそうでもないなら亡命はしないでしょう。
刑務所の中で死亡する人は多く、出所できても五体満足ではありません。何年もかけて拷問で殺されるよりも、自分自身を焼き、一瞬で死を迎える方がいいと考えてしまいます。
それが事実なら同情はしますが「偉大な焼身抗議」つう主張が事実ではないと言う事でもあります。
チベット問題は、われわれだけの問題ではありません。どこの国でも同じことが起こりえます。
思いきりデマですね。いつもながらダライ一味には心底呆れます。チベット解放の是非はともかく、清朝時代、蒋介石中華民国時代から「チベットは中国領扱い」だからああなったのであり、「中国の隣国であっても」ロシア、北朝鮮、外モンゴル、ベトナム、ラオス、ミャンマー、インド、ネパール、ブータンなどは「今現在そんな事は起こってない」し今後も起きないでしょう。
もちろん南シナ海の領土紛争(フィリピンやベトナム相手)はチベット解放と同一視できるような話ではない。
チベット問題はチベットだけの問題でしかありません。いや「ウイグルとか内モンゴルとか」中国国内の少数民族自治区を持ち出せば話は別でしょうが、少なくとも諸外国にとっては「他人の出来事」でしかありません。
中国が近年、尖閣諸島やスプラトリー(中国名・南沙)諸島、東シナ海に進出すると、周辺諸国はようやく危機感を持つようになりました。
と反中国をセンゲが煽ったところで、日本も東南アジア諸国も中国と経済的理由でつきあってるわけです。
そもそも領土問題は「中国が100パー悪い」つう話でもないでしょう。
南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領は27年も投獄されていましたが、民主主義の礎を築きました。ベルリンの壁が崩壊すると予想した専門家は当時1人でもいたでしょうか。ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相も数年前までは自宅軟禁状態だったのです。
全然政治状況が違うのに「だから我々チベットも成功できる」と根拠レスで放言しても糞の役にも立ちません。
■リベラル21『ヒマラヤの花にとりつかれた人生の集大成』(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3870.html
このすばらしい本は自費出版である。どこの出版社も怖がって手を出さなかったらしい。
吹き出しました。阿部氏の言う「怖がって」とはどういう意味なのか。
恐らく「中国の反発を怖がって」でしょうが自費出版になったのは多分そんな理由ではない。
以前小生は拙エントリ
■新刊紹介:「前衛」3月号
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170218/5421309876
で「前衛」3月号の記事
■文化の話題
【写真:津波被災者が写真集「荒浜」を出版】(関次男)
の紹介で
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170130_13014.html
■河北新報『前向く被災地伝える 宮城沿岸5年を写真集に』
東日本大震災で自宅が被災した宮城県多賀城市大代のアマチュア写真家本郷浩(ゆたか*13)さん(73)が、津波被害を受けた宮城県沿岸を5年余に渡り撮影した写真集「荒浜」を自費出版した。
(以下略)
という河北新報記事を紹介しました。
ではこの「アマチュア写真家本郷浩さん」の写真集も「どこの出版社も(日本政府を?)怖がって手を出さなかったらしい」なのか?
たぶんそうではないでしょう。
単に
1)図鑑(森田氏)や写真集*14(本郷氏)などは売れにくい書籍であり
2)特に森田氏や本郷氏のような無名人の本などまず売れない
つうだけの話です。売れない本は自費出版になるのは当然でしょう。
たとえば小生が小説なりルポなり本を書いたとしましょう(もちろん文才がないので書きませんけど)。しかしそれはまず「自費出版以外」では世に問えないでしょう。実績のない無名人の本を書籍にしてくれる奇特な出版社はまずない。
小生が商業作家になりたかったら「自費出版して出版社から声がかかるのを待つ*15」「とにかく出版社の新人発掘賞(ミステリーの江戸川乱歩賞など)に応募する」「新聞記者や雑誌記者などになり実績を積んでから作家に転進する」などして『何らかの実績を積む』しかない。
あの人気小説家・内田康夫ですら、デビュー作『死者の木霊』*16は自費出版です(以前内田がエッセイでそう書いていましたし、ウィキペ『内田康夫』にもそのことが書いてあります。そんな内田にとって一番思い出深い作品は内田曰く『果たして世に受け入れられるか』と思いながら書いたデビュー作*17であり、このデビュー作は驚くべきことに自費出版なのに『朝日の書評欄』で取り上げられ、その結果内田は商業作家としてデビューできることになります)。
参考
■内田康夫(ウィキペ参照)
1980年(昭和55年)に第一作『死者の木霊』(『信濃のコロンボ』竹村刑事シリーズ)を、翌年1981年(昭和56年)に第二作『本因坊殺人事件』を栄光出版社よりそれぞれ自費出版した。この初期2作のうち『死者の木霊』が朝日新聞1981年3月8日朝刊の読書欄にて紹介されて話題となり、第三作となる『後鳥羽伝説殺人事件』(浅見光彦シリーズ第一作)が1982年(昭和57年)、廣済堂出版より発刊されて商業ベースのデビュー作となる。
その後、初期2作は別の出版社に買い上げられた。『死者の木霊』は1983年(昭和58年)に講談社文庫より『本因坊殺人事件』は1984年(昭和59年)にエイコー・ノベルズより出版されており、その後に各出版社(集英社、角川書店など)が発刊を手がけている。ただし出版社が書籍に附す通常のプロフィールにおいては「執筆第一作でありメディアにおいて最初に取り上げられた作品」と言う意味で商業出版第一作の『後鳥羽伝説殺人事件』ではなく『死者の木霊』をデビュー作として置いている。
したがって「怖がって」が「売れないことを怖がって」なら正しいですが、まあ繰り返しますが、阿部氏の言う「怖がって」の意味はたぶんそうじゃないでしょうね。
阿部氏には「スバラシイものなら売れるとは限らない」「阿部氏がスバラシイと思う物を世間がスバラシイと思うとは限らない」という常識を持って欲しい。
つうかリベラル21も掲載前に
「何ですか、この怖がって、というのは?」
と聞きただし
「中国を怖がって、と言う意味だ」
と答えた*18ら
「何か、根拠あるんですか?。単に売れそうにないから自費出版になっただけでしょう?。根拠レスじゃ中国への誹謗ですよ」
「まさかとは思いますが、阿部さんて『自費出版は全て何かのタブーを犯してるから大手から出せないんだ?』とか思ってないですよね?」
「自費出版じゃないですけど、安倍さんのプンワン伝記本が大手じゃなくて中小の明石書店から出たのも『中国を怒らせたらまずい』というタブーに触れたからと思ってないですよね」
「とりあえずここは根拠薄弱なので削って下さい。削らないならウチのサイトには掲載できません。『中国に媚びてる?』。違いますよ。何馬鹿な事言ってるんですか。根拠薄弱なこと載せていいと思ってるんですか?」
と突っ込むべきでしょうね。阿部氏となれ合ってるので、その程度の事もできないのか。それとも「阿部氏と反中国という価値観が同じ」なので「怖がって」という意味不明な文章に疑問を感じなかったのか。リベラル21も「自称リベラルが聞いて呆れます」。
とりあえずこの阿部記事には
>どこの出版社も怖がって手を出さなかったらしい。
その「怖がって」というのは「意味がよく分からない」のでどういう意味だか詳しく教えて下さい。「売れそうにないから赤字を出すのを怖がって」と言う意味ですか?*19
と「阿部氏記事のコメント欄」でコメントしておきました。阿部氏の返答は全く期待していませんし、返答以前にコメントを承認して掲載するかも疑問に思いますが。もしかしたら阿部氏は俺のような人間は「俺を明らかに敵視し憎悪している」id:Mukke同様「中国シンパやチベットの敵」とみなし「敵視し憎悪してる」のかもしれません。
【2017年3/8追記】
「どうせ掲載しないだろう、阿部はそう言う狭量な奴だよ」と俺が書いてるのがよほど不快だったんでしょうか、今日見たらコメントが掲載されていました。しかし予想通り回答は無し。阿部氏は「文脈でわかるはずだ」「分からない奴はバカか言いがかりだ」とでも思ってるんでしょうか?
俺の質問には回答しない癖にコメント欄で
このたびの拙稿を一部訂正します。
1、リグジン・ラダキーの死去日付は2017・01ではなく2016・10でした。
2、森田さんの山荘名は「風の風来坊」ではなく、「風来坊」でした。いずれも聞き違いでした。
3、自分の登山経験から植物限界を4000m強としましたが、5000mとするのが適切との注告*20を(ボーガス注:森田氏から?)受けました。
また、リグジンには姓がないのかという質問を受けましたが、チベット系・モンゴル系の人には姓がありません。同じ名前の人を区別するときは、何とか村のタシなどのようにします。リグジンはチベット系ラダク人です。
と書くんだから吹き出します。どう見ても俺に対する挑発行為ですが、まあ、阿部氏はそう言う人なんでしょう。改めて呆れます。
【2017年3/13追記】
bogus-simotukare と称する方へ
はい、出版関係の知り合いの話では、その通りです。何しろ図鑑はコストがかかる、インドヒマラヤでは愛好者が限られるとのことでした。返事が遅くなり申しわけありません。
単に「bogus-simotukareさん」でいいところわざわざ「称する方」なんて書くところ、何か「含むところがあるのか?」と疑いたくなります。まあ今回は小生も割と普通にコメントしましたが以前は
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3839.html
>日本の産業の中心である大企業を無視して、どうやって中小企業の振興をはかるのか
やれやれですね。日本共産党は大企業を無視などしてないのですがそんなことは「偏見の塊」である阿部氏の目には見えないようです。ご本人、支持者のつもりらしいですがここまで偏見まみれでは共産党もありがた迷惑」でしょう。「ストーカーやDV夫の身勝手な愛情」といい勝負です。
なんてかなりきつい批判コメントしたこともありますのでねえ。
また結局は掲載拒否されたものの、
■もうひとつの火種――台湾海峡を忘れるな
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3802.html
には「中国の台湾侵攻なんてあるわけないでしょ。メリットがないから(要旨)」と言う投稿をしたこともあります(経緯についてはhttp://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170121/1265542156参照)。おそらく阿部氏は俺に対しかなりの悪意や敵意を持ってるでしょう。まあ、その点は俺も阿部氏を「ダライ盲従分子」「反中国バカ」認定し、大して評価してませんのでお互い様ですが。
「返事が遅くなり申し訳ありません」と言われても『阿部氏に不信を持ってる俺』からすれば「安倍の『治安悪化が南スーダンから撤退の理由じゃない』並みの嘘じゃねーの?」「故意に無視してたのと違うのかい?(無視しきれなくなっただけと違うのか?)」と思います*21し「えー、本当は中国への悪口だけど、『根拠ないことに気付いて取り繕ってる』だけと違うの?」と思いますが、まあ、阿部氏のコメントは一応紹介しておきます。
■櫻井よしこ『日本もチベット支援の先頭に立て』
http://yoshiko-sakurai.jp/2017/03/02/6724
センゲ首相を招いたのは、昨年12月に発足した超党派*22の「日本チベット国会議員連盟」(以下議連)である。会長は自民党の下村博文氏*23、会長代行は民進党の渡辺周氏*24、幹事長が日本維新の会の馬場伸幸氏、事務局長は自民党の長尾敬氏である。
面子に極右しかいない点が実に滑稽です。
センゲ首相の指摘どおり、中華人民共和国憲法はすばらしい内容だ。少数民族の文化、宗教、言語の尊重は無論のこと、環境保護の条文さえ入っている。文言上は日本国憲法よりはるかに進んだ内容だが、中国政府の政策は憲法の理想とはおよそ全ての面で正反対だ。
「センゲが中国憲法を褒めたから」「結局、憲法通りの政治が行われてないと非難」とはいえあのよしこが「日本国憲法よりはるかに進んだ内容」と中国憲法を褒めるとはびっくりです。
■隅田金属日誌「ウイグル会議(ボーガス注:日本支部)代表*25は桜井誠*26のお仲間ですよ」(産経)
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1778.html
まあ世界ウイグル会議日本支部(日本ウイグル連盟)代表のトゥール・ムハメットが桜井とつるんでて、それにラビア一味(世界ウイグル会議)が苦言呈さなければこういわれても文句は言えないでしょう。
ただしid:Mukkeさんのような輩は「ウイグルに失礼だ」と逆ギレするだけでしょうが。
ちなみにこの隅田金属氏、ラビア一味を批判するのと同様の理由(ペマギャルポと日本右翼との野合)でダライ一味(チベット亡命政府)に対しても非常に批判的です。
たとえば
隅田金属日誌
■迎合した言論に意味はあるのだろうか
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1098.html
■ダライ・ラマさんは、プレスター・ジョンではなかろうか
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-429.html
を見てみましょう。
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1098.html
ペマ・ギャルポさんを見ると、産経は日本人の歓心を買うための言論にウカと騙されているように見える。
(中略)
亡命政権とは、どこの国にも迎合するものであり、中国の悪口をいうのが仕事であるためだ。チベット封建制とそこでの農奴制についての擁護はアレだが、それを主張する立場はわからなくもない。
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-429.html
周辺にいるダライ・ラマさんを過剰に持ち上げ、期待する人々には不健全なものを感じる。
例えば、櫻井よしこさんの記事「中国への遠慮捨てよ」と「国会議員が初めて法王を迎える」である。どちらもへの新中国に対する強烈な反感と、その裏返しとしてのダライ・ラマさんを持ち上げる気持ちがある。
ダライ・ラマさん待望は、プレスター・ジョン待望と同じである。
(中略)
桜井さんを始めとする、アンチ新中国の皆さんにとっては、ダライ・ラマさんは救世主である。新中国との戦いでの、反中国の同盟者であることから、ダライ・ラマさんは美化される。美化するだけならいいが、そこに自由と民主主義と人道主義といった西側価値観を共有していると考えるのは、勝手な投影である。
ダライ・ラマさんはチベット亡命政府の顔である。亡命政府であるから、西側には自由や民主主義をリップ・サービスはする。そのリップサービスを真意と真に受けるのは早計ではないのか。
まあ「ペマやダライの日本ウヨへのおべっか」はそういうことなんですがこういうと例のid:Mukkeはほぼ完全にマジギレでしょう。
ちなみに
http://b.hatena.ne.jp/entry/schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1778.html
Cunliffe
日本におけるウイグルとチベットの関係者の活動が右翼と結び付いてる*27のを、「左翼は中国批判シナイカラー」みたいな感じで(ボーガス注:左翼)非難(ボーガス注:してチベットやウイグルをかばって居直りを)する人いるんですが、まあこんなことしててはね。
という「非難する人」の典型が「アホのid:Mukke」です。まあ自分でも自分のアホさを自覚してるから「長期休業してる」んでしょうけど(毒)
■誰かの妄想・はてな版『沖縄やアイヌの民族衣装を着る日本人観光客に同じことを言わないのかな?』
http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20170221/1487611692
こういう記事がありました。
■チベットの民族衣装で記念撮影する中国人観光客に違和感 九寨溝国立公園
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170217-00000012-wordleaf-asia
チベットの人権問題を指摘・批判するというのは良いのですが、中国人観光客に対してまでこういう皮肉を放つ必要がよくわかりません。中国語圏に向けて報じるなら意味はあるでしょうが、日本語ですからなおさらよくわかりません。
そもそも今の日本人は「己の政府が弾圧し続ける」沖縄やアイヌの民族衣装や文化を観光資源として楽しんでいないんですか?
沖縄やアイヌ文化を楽しんでいる日本人観光客に対して、外国のメディアが外国語で「己の政府が弾圧し続ける民族のものだということを、果たして彼らは知っているのだろうか?」などと報じたら、どう感じるのでしょうか?
日本語で報じられれば“なるほどそういう見方もあるか”と自省につなげることも出来ますが、外国語で報じられれば、外国人内で日本人を侮辱する記事を流布しているように感じるんじゃないですかね。
全く同感なので紹介しておきます。
■I濱ツイート
I濱Y子さんがリツイート
ナスカの痴情ェ@synfunk
俺がコーヒー好きだと聞いたキャンプ好きの知人が、「お前は本物のコーヒーを知らない」とキャンプに連れだし、薪を集め火をおこし、持参のコーヒー生豆を煎り、袋に入れて石で何度も砕き、お湯を注ぎ濾したものを日の出とともに飲んだコーヒーが本当に不味かった。コーヒーは店で飲んだほうが美味い。
ちなみに「お前は本物の仏教を知らない」「本物の仏教はチベット仏教だ」と常日頃放言してるのがI濱女史ですが「そういって体験させられたチベット仏教が本当に酷かった」「あんなんが本物の仏教なら、他の宗教(キリスト教、イスラム教、『浄土真宗、日蓮宗などチベット仏教以外の仏教』など)の方がいい」と言われれば逆ギレするのが女史でしょう。
独りよがりという意味ではこの「お前は本物のコーヒーを知らない」の御仁と大して変わらないのがI濱女史です。まあ「独りよがりなコーヒーマニアは困ったもんだ」と思ってるらしい女史にはそう言う自省の念はかけらもないでしょうが。
■ダライラマ一味日本支部(ダライラマ法王日本代表部事務所)『チベット亡命政権、ロブサン・センゲ主席大臣、明治神宮参拝』
http://www.tibethouse.jp/news_release/2017/170223_Sikyong_20170216.html
チベット亡命政府、ロブサン・センゲ主席大臣が16日、明治神宮を訪問した。
(中略)
このセンゲ氏の参拝は、ダライ・ラマ法王のドキュメンタリー映画の監督である龍村仁氏により企画され
実にわかりやすいですね。龍村なる御仁はどう見ても善意で「映画をとった」のではなくこのような「神社礼賛の宣伝マン」としてダライ一味を使うためにつまり「恩に着せる」ために「映画を作った」わけです。最低最悪の政治主義というべきでしょう。まあそれに荷担するダライ一味もバカですが。
「龍村のような政治利用する輩しかすり寄ってこない」「龍村のような輩にすがらざるを得ない」んだからダライ一味も本当に無力で無能で無節操です。
■リベラル21『ある越境逮捕事件をめぐって』(阿部治平)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3857.html
香港人は今回の強制連行事件に抗議していない。それは蕭が中国・香港の政財界で暗躍する人物として知られていて、出版言論の自由とか人権などには関係がない*28と見たからであろう。
というのは阿部氏の勝手な見方にすぎません。まあ、「中国政府要人と繋がる政商として暗躍する人間」なら「運動は盛り上がりにくい」かもしれませんがこれが「違法行為」なら抗議しないとダメでしょう。
「この連行を違法行為と見なしてるらしい」阿部氏が「抗議しないこと」に「たとえ自らの敵でも違法行為には抗議して欲しかった」など、苦言や嘆き的な事を何一つ書かないのにはいつもながら呆れます。
蕭建華が若くして金融界の大物になれたのは、すぐれた商才があったというよりは、政官界有力者*29、さらにその家族と特別な関係を結んだからである。
阿部氏にはやれやれですね。もちろんコネクションはあるのでしょう。ただし有能でなければコネは作れないでしょうし、コネがあっても無能ならばビジネスで成功はできないでしょう。
日本でも田中角栄*30と近くロッキード事件で名前が出た「国際興業の小佐野賢治」など政商と呼ばれる人間はいますが彼らだって有能だからコネが作れたのであり、またコネだけで商売できるほど世の中甘くはないわけです(コネ商売を擁護しているわけではありません)。
■I濱Y子ブログ『エリオット・スパーリングの死』
スパーリングは米国人で女史の同業者(チベット史家)です。
現在ダライ・ラマ法王とチベット亡命政権は「中道のアプローチ」すなわち、植民地でも独立国でもない、完全自治の中道をめざしているが、スパーリンク氏は「独立」の主張を続けるべきとの立場をとっていた。
それ、事実なら、単にスパーリングがI濱女史やid:Mukke並みに現実無視で無責任なだけじゃないですかね。
女史の記事でスパーリングが「学者としての才能はともかく」俺的に全く評価、尊敬できない人間であることがよく分かりました。何でこうチベット界隈ってバカしかいないんでしょうか。
彼は中国の孔子学院を非常に懸念していた。
日本の早稲田大学(http://www.waseda-wci.jp/)などにも孔子学院はあるのでそんなに危険視するようなモンでもないでしょう。
まあスパーリングは女史の類友、つまり「常軌を逸した反中国極右」なんでしょう。
彼は我々に「チベットの歴史をもっとまじめに学びさえすれば、チベットが再び自由になることを疑うことはないだろう」と、告げた。
くだらない精神論です(苦笑)。
日本のリベラル*31は歴史的に日本政府*32やアメリカ政府を仮想敵*33とし、アジアの社会主義国*34を潜在的同盟者と考えること*35などから、メディアもつい最近までチベットの人権問題をとりあげることはなく*36、また、マルクス史観は宗教を蛇蝎のごとく嫌う*37ので、ダライ・ラマがかつて歴史的に有してきたパワー*38はなかなか日本人に理解されることはなかった*39。
つうのが女史の日本認識のようです。
いや単に多くの日本人は「チベットなんて土田舎のことは興味ねえ」てだけだと思いますが。
この状況は2008年以後ずいぶんよくなった
何がどう良くなったのかはよく分かりません。別に知りたくもないですが。
なお、2008年の中国がらみのビッグニュースとしては「北京五輪」があります。もしかして北京五輪当時に日本の一部であった「聖火リレーの妨害行為」とやらのことを女史は言ってるんでしょうか?
参考
■北京オリンピックの聖火リレー(ウィキペ参照)
・2008年4月18日、元々のオリンピック聖火リレー計画でのスタート地点とされていた善光寺が、「世界各地での(ボーガス注:チベット人過激派による聖火リレーに対する)妨害活動に関する混乱の未然防止」「同じ仏教寺院としてチベット及びチベット仏教に対する配慮」という理由で辞退した。
・警察は聖火リレーに対する妨害行為を警戒して、沿道の数メートルおきに警官を配置するという厳戒状態をとった。
・聖火ランナーの周囲はスポーツウェア姿の機動隊員5人と青いジャージを着た北京五輪組織委が派遣した聖火警備隊の中国人2人が取り囲み、白いトレーニングウェアと制服姿の警官約90人が伴走した。
・発炎筒を投げつけられたコメディアン・萩本欽一(第10走者)は聖火リレー後に、その体験への複雑な心境を吐露している。なお萩本の走行中に会社員の男が逮捕されている。
また、19番目の走者となった卓球選手の福原愛が走行中のときにはチベット国旗を持った台湾籍チベット亡命2世の男タシ・ツェリンが「FREE TIBET!」と絶叫しながら乱入したが、すぐに併走していた警官数人によって取り押さえられ逮捕された。また、11時10分頃には生卵を投げつけた日本人の男が逮捕された(いずれも威力業務妨害容疑の現行犯)。
最終的に、長野での聖火リレーでは妨害を行った台湾籍の亡命チベット人1名(タシ・ツェリン)と日本人5名が逮捕され、台湾籍の亡命チベット人ら3名が長野地方検察庁に送検された。
■ダライラマ法王日本代表部事務所『チベット主席大臣、国会議事堂で演説』
http://www.tibethouse.jp/news_release/2017/170220_Sikyong_20170215.html
あの極右・下村が代表という時点で俺的には「要するに議連はウヨの巣窟だろ」「ダライ一味も本当にどうしようもないバカの集まりだな」ですね。
下村の次はよしこです。ダライ一味の馬鹿さには心底呆れます。
同氏は、ドナルド・トランプ米大統領との日米首脳会談を成功させた安倍首相を祝し、首相の発言通り、日本はアメリカと緊密に連携して国際社会において主導的役割を果たしていくだろうと述べた。
「あのトランプに媚びるなんて日本人として恥ずかしい」などという批判を浴びてるあの会談を手放しで褒める辺り、さすが日本ウヨに媚びる事が習い性になってるダライ一味です。
■ダライラマ法王日本代表部事務所『主席大臣「仏教国は日本からチベット支援を学んでほしい」』
http://www.tibethouse.jp/news_release/2017/170220_Sikyong_20170214.html
日本政府や与党の自由民主党に最も影響力のあるアドバイザーである櫻井よし子氏
影響力ゼロとは言いませんが「最近、中教審委員から外されたこと」でわかるように安倍ですら極右・よしこはいい加減迷惑がってるんじゃないか。
よしこに支持なんぞ表明されて何が嬉しいんでしょうか(呆)。
主席大臣は、チベット亡命政権が掲げる5/50政策について説明した。今後5年間はチベット人の真の自治を求める取り組みを行い、50年間でチベット運動を強化、維持していくという政策だ。
「50年て(苦笑)」ですね。つまりダライ一味は事実上「今後50年間、政治的に敗北し続ける覚悟」をしてるわけです。今のママだと50年どころか何年経とうと惨敗でしょうが(毒)。
仏教国の諸国は、日本のチベット問題への支援から学んでほしいと語った。
ウィキペディア「仏教」は仏教国として日本以外では『カンボジア、シンガポール、スリランカ、タイ、ブータン、ミャンマー、モンゴル、ラオス』などを上げていますが、具体的に何処の「仏教国」のことを言ってるんでしょうか?。つうか日本は「I濱女史や阿部治平、id:Mukkeら自称チベット愛好家」や「櫻井よしこに代表される反中国極右」ならまだしもチベット支援なんか「政府としては」ろくにやってやしないでしょう。
■産経『中国、外相会談でモンゴルとの関係修復強調』
http://www.sankei.com/world/news/170220/wor1702200069-n1.html
中国の王毅*40外相は20日、訪中したモンゴルのムンフオリギル外相と北京で会談し、モンゴルに対する経済協力を強化する考えを示した。昨年11月にチベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世がモンゴルを訪問して以降、悪化した両国関係の修復ぶりをアピールした格好だ。
モンゴルは資源価格下落により経済危機に直面し、国際通貨基金(IMF)は19日、計4億4000万ドル(約500億円)に上る対モンゴル融資を発表した。この融資には日本や韓国のほか、中国からの支援も含まれており、ムンフオリギル氏は会談後の共同記者会見で感謝の言葉を述べた。
王氏は会談で、ダライ・ラマのモンゴル訪問を念頭に「両国関係には曲折があったが、モンゴルが深い反省を表明した」と評価した。ムンフオリギル氏は「チベット問題は中国の内政で、チベットは中国の不可分な一部だ」と明言した。
■日経新聞『IMFなど、モンゴルに55億ドル支援 資源輸出低迷で』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM19H1R_Z10C17A2FF8000/
中国は8月に期限が切れる150億元(約2500億円)の通貨スワップ協定を3年以上延長する。
協定延長により、モンゴルは最大の貿易相手である中国との貿易決済に人民元を使え、外貨準備を温存できる。
つまり「モンゴルに霞を食えとは言えない」という話です。いや冗談でなく経済が相当やばそうですからね。
■産経【ウイグル人男性「神演説」】アパホテル前で演説したトゥール・ムハメットさん*41にインタビュー(上) 「自分の思いを訴えることができた。日本の皆さんに感謝します」
http://www.sankei.com/premium/news/170218/prm1702180019-n1.html
バカバカしい。「アパは正しい」なんてデマを言う事と中国批判と何の関係があるのか。
「ウイグル問題で中国批判すること」は「南京事件否定論や河野談話否定論などのデマを垂れ流すこと」とは全く関係ない。
というかトゥール・ムハメットのような「南京事件否定論などのデマを垂れ流すバカ」が「ラビア・カーディルらの世界ウイグル会議などウイグル政治党派」によって公然と黙認されれば「極右」以外は誰も「中国を批判するウイグル政治グループ」とはつきあわなくなるでしょう。
それでもいいと言うならムハメットやラビアらの勝手ですが客観的に見て愚行でしかない。中国も「南京事件否定論に荷担するムハメットやラビアが言う『中国のウイグル統治批判』など全てデタラメだ」と言えて万々歳でしょう。ムハメットの愚行を産経のような極右メディア以外は好意的に扱ったりしないことはその証明です。
私はプラカードを十数枚用意したんです。『中国はウイグル人虐殺をやめろ』『日本はウイグルを支援する』『イリハム・トフティさんを釈放しろ』。
そんなもんを『アパ擁護の極右デモ』に参加して掲げることは「ウイグル=日本極右と野合するクズの集まり」という認識を世間に広めるだけでしょう。アパ批判とそんなモンはかけらも関係ない。
中国批判デモ(もちろん「南京事件否定論流布」など馬鹿な事はしない、それなりにまともなデモ)に対して、ある中国人が「日本政府は沖縄基地反対運動を弾圧するな」などの「中国批判への反論とは全く関係ない日本批判プラカード」を掲げる*42くらいバカバカしい。
「それでいい」と言うならムハメットやラビアらの勝手ですが客観的に見て愚行でしかない。
■産経【ウイグル人男性「神演説」】アパホテル前で演説したトゥール・ムハメットさんにインタビュー(下) 「市中心部にあった自宅は人民解放軍に取られました」
http://www.sankei.com/premium/news/170218/prm1702180020-n1.html
ムハメット
私は今の新疆ウイグル自治区のボルタラというところで生まれました。1981年に北京農業大に入学し、ウイグルで85年〜94年まで大学講師をしていました。94年に九州大学に留学しました。
(中略)
産経記者
なぜ戻らなかったんですか。
ムハメット
戻るつもりでした(笑)。でも1997年2月、ウイグルのグルジャというところで、ウイグル人のデモを中国が弾圧した事件がありました。(中略)ちょうどそのころ、97年4月からロータリー米山記念奨学会から奨学金を頂いていました。そこで福岡県のあるロータリークラブにお世話になることになったんですが、週に1回、木曜日に行くんです。そこで内々に事件の話をしてほしい、と言われまして。『絶対外に話さないから』と言われまして。(中略)ところが5〜6月ころ、今度は別のロータリークラブから電話がありまして、『うちでもしゃべってくれ』と要請されたんです。
産経記者
外に漏れてるじゃないですか。
ムハメット
ですからもう腹を決めて行きました。もう国には帰らない。帰れない、と。そこの皆さんに言いましたよ。『絶対に中国に投資しない方がいいですよ』と(笑)
・ムハメットの言ってることは全く変な話です。
本当に最初の某ロータリークラブ関係者が「ここだけの話にするから」と言ってムハメットがそれを前提に話したのなら、それこそムハメットは「あなた方日本人は嘘つきだ。約束を破って外に漏らすなんて許せない。話すことは何もない」と言わないとおかしいんじゃないか?
・第二に『絶対に中国に投資しない方がいいですよ』なんてレベルの低いことを何故言うのか。経済的観点から言えばウイグルの弾圧なんか仮に事実だとしても「投資環境の善し悪し」に関係ないわけです。ぶっちゃければ「巨大市場」中国の投資環境は基本的にはいいと思います(もちろん『中国に限った話ではないですが』無計画に進出すれば大やけどする恐れがあります。中国進出の失敗が経営破綻の一因になったと言われるヤオハンなんかその一例ですので、むやみに進出をすすめる気はないです)。だからこそ多くの日本企業が進出する。
これが「ウイグルのために、金儲けができても中国に投資しないでほしい」というならまだわかりますけどね。
それにしてもムハメットも今みたいな恥さらしをするくらいなら中国に戻って農業技術者として生きた方がマシじゃないか。
■リベラル21『日本の核兵器廃絶運動のあり方を批判:「ラロック証言」の元米海軍提督が死去』(岩垂弘*43)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3853.html
1月11日付の「しんぶん赤旗」に載った訃報が目を引いた。そこには、元米海軍提督で、ミサイル巡洋艦プロビデンスの艦長を務めたジーン・ラロック氏が昨年10月31日に98歳で死去したとあった。「米艦船は日本に核兵器を持ち込んでいる」というラロック氏の証言は日本の各界に衝撃を与えたが、私はこのこととは別のことでも同氏に関心を持ち続けてきた。というのは、同氏が日本の核兵器廃絶運動のあり方に対し一つの疑問を呈していたからである。
(中略)
ラロック氏の訃報に接した瞬間、私の脳裏に甦ってきたことがあった。平和運動家であった故熊倉啓安氏(1927〜1995年)から聞いたエピソードだ。
熊倉氏は日本平和委員会の専従活動家で、事務局長、副理事長、代表理事、顧問を歴任した。
(中略)
1978年5月には、米国に渡航した。この時期、ニューヨークの国連本部で第1回国連軍縮特別総会(SSDI)が開かれたためだ。
SSDIに対し、日本の原水禁運動団体、労働団体、市民団体、宗教団体は「国連に核兵器完全禁止を要請する署名運動推進連絡会議」を結成し、全国で署名運動を展開、署名は1869万筆に達した。この署名簿をたずさえた「国連に核兵器完全禁止を要請する日本国民(NGO)代表団」の502人がニューヨークに向かい、署名簿を国連事務次長に手渡した。熊倉氏もこの代表団に加わった。
その後、代表団は12の班に分かれて各国政府や軍縮関係機関を訪れ、核兵器完全禁止に向けての努力を要請した。
熊倉氏は第3班に加わり、ワシントンの「国防情報センター」にいたラロック氏を訪ねた。熊倉氏によると、班のメンバーの要請に「きみたちは来るところを間違えた。核兵器反対を言うなら、むしろ(ボーガス注:米国の日本への核持ち込みを認めている)日本政府に向かって言うべきだ」と述べたという。
「米国の『核の傘』のもとに安住していて反核を叫ぶことの矛盾を見事に突かれた思いでした。ショックでした」。
帰国後、同氏が私にもらした述懐である。
熊倉氏に対するラロック発言には「偉大な人とはこういう人を言うのだ」と言う気がします。勿論ラロック氏は日本の反核運動を否定してはいない。しかし、『君らは、いわゆる『米国の核の傘』を事実上、認めていないか。それは真の反核運動なのか』つう苦言は呈する。
『君たちはつきあう相手を間違えてる。中国の侵略を非難し、チベット支持を訴えるなら、戦前日本の侵略を美化し、アイヌなど日本の少数民族に冷たい日本右翼とつきあってはいけない』というそうした苦言一つ、ダライ一味に呈することができないid:Mukke、I濱、阿部治平とはえらい違いです。
もちろん、そこには日本の反核運動の度量もあるでしょう。彼らはそう言う苦言を呈されても無視するであろうダライ一味とは恐らく違います。ダライ一味ほどの屑では恐らくない。
■日本ウイグル連盟『日本ウイグル国会議員連盟との会合』
http://uyghurjapan.org/jp/info/info_20170215/
会合にご出席頂きました先生は、古屋圭司*44衆議院議員、衛藤晟一*45参議院議員、山谷えり子*46参議院議員、北村誠吾*47衆議院議員、城内実*48衆議院議員、三ッ林裕巳*49衆議院議員、長尾敬衆議院議員。また代理の方にご出席頂きました先生は、神谷昇衆議院議員、穴見陽一衆議院議員、山田賢司衆議院議員、西田昌司参議院議員(順不同)でした。
古屋、衛藤、山谷、長尾、城内と反中国極右だらけで大笑いです。俺が名前を知らない面子も全てorほとんど反中国極右でしょう。ウイグル議連(古屋が会長)とは反中国極右団体でしかないわけです。「反中国極右にすがりつかないとやっていけない」「反中国極右以外は相手にしてくれない」とはラビア一味も哀れな奴らです。どう言い訳しようとも「南京事件否定論や河野談話否定論」などを放言する日本ウヨと党利党略で野合して恥じないラビア一味など俺のような人間にとっては非難対象でしかありません。id:MukkeやI濱、阿部治平などと言った反中国連中は恥知らずにも、ラビア一味を擁護するのでしょうが。
■ダライラマ法王日本代表部事務所『ロブサン・センゲ主席大臣、来日』
http://www.tibethouse.jp/news_release/2017/170210_Sikyong_20170204.html
やれやれです。極右歴史修正主義者・よしことの交遊を宣伝するとか何考えてるんでしょうか。
「よしこ様や国基研様はチベットに多額の献金をしてくれる」からなのか。はたまた「よしこ様が中教審委員だから」なのか。
この記事が「ダライラマ一味(チベット亡命政府)の日本支部」サイトでよしこと会うのが「ダライラマ一味首相」ですからね。これでもダライラマ一味に苦言一つ呈さず、支持し続ける阿部治平、id:Mukke、I濱Y子とか何考えてるのか。阿部も「共産党に苦言を呈する」前にダライ一味に苦言を呈したらどうなのか。
よしことの対談と同じで完全に日本ウヨへの媚びです。それ以外にセンゲが明治神宮に行く理由はないでしょう。呆れたバカです。
■朝日新聞『ダライ・ラマ、トランプ氏と会談望む チベット亡命政府』
http://www.asahi.com/articles/ASK2C5SW2K2CUHBI01P.html
まあ、そんだけチベットが追い詰められてるつう事ではあるんでしょうが「メイ英国首相、オランド・フランス大統領など他の西側首脳」ならまだしも今トランプにあって何か意味があるんですかね。
むしろ「トランプに媚びるダライに失望した」つう反感産むだけじゃないか。
■明快だったトランプ演説
http://pemagyal.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-29bc.html
トランプをべた褒めするという愚かきわまりないペマの文章です。「トランプの反中国」に期待してるようですがその期待は早晩、トランプに裏切られ、かつ「トランプを評価するなんてチベットには呆れた。あいつらは絶対に支持しない」という世間の反感を買うだけに終わるでしょう。
*1:著書『もうひとつのチベット現代史:プンツォク・ワンギェルの夢と革命の生涯』(2006年、明石書店)、『チベット高原の片隅で』(2012年、連合出版)など
*2:著書『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」』(2016年、集広舎)など
*4:著書『インドヒマラヤのチベット世界』(2001年、明石書店)、『ダライラマの外交官ドルジーエフ:チベット仏教世界の20世紀』(2009年、岩波書店)、『旅とチベットと僕:あるいはシャンバラ国の実在について』(2013年、講談社)
*5:著書『増殖するシャーマン:モンゴル・ブリヤートのシャーマニズムとエスニシティ』(2012年、春風社)
*6:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席
*7:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領
*8:ただこの記事だけだと「キングスゲートの撤退後、タイ資本の企業が再開発するのではという憶測も流れている」なので因縁つけて外資を排除した疑いがあり環境破壊の真偽について何とも評価しがたいですが。
*9:著書『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』 (2010年、岩波ブックレット)など
*10:著書『南京事件』(1997年、岩波新書)、『南京難民区の百日:虐殺を見た外国人』(2005年、岩波現代文庫)、『南京事件論争史』(2007年、平凡社新書)、『海軍の日中戦争:アジア太平洋戦争への自滅のシナリオ』(2015年、平凡社)など
*11:まあ事実でしょうが。
*12:もちろん2)なら同情の余地はありますが1)なら論外で同情の余地はありません。
*13:普通は「ひろし」と読みますが時々こういうマイナーな読み方があるから人名は難しい。
*14:人気アイドルの写真集はまた話が別ですが。
*15:まあ成功の可能性は低いでしょうが
*16:後に「大手出版社の文庫」になりますが
*17:江戸川乱歩賞のような新人発掘賞に応募したが落選した作品だったかと思います。
*18:ほぼ確実にそう答えるでしょう。もちろん「赤字を出すのを怖がって、と言う意味だ」と別の答えをしたら「じゃあそうはっきり書いて下さい、分かりづらいから」というだけですが。
*19:正直このコメントはコメント掲載拒否されるような代物とは思いませんが。
*20:原文のまま。「忠告」が正しいかと思います。
*21:なにせ「あなたのご想像の通りです」程度のコメントなら大して手間もかかりませんからね。しかもこの小生に対するコメントの前がもっと長い『このたびの拙稿を一部訂正します。1、リグジン・ラダキーの死去日付は2017・01ではなく2016・10でした。2、森田さんの山荘名は「風の風来坊」ではなく、「風来坊」でした。いずれも聞き違いでした。3、自分の登山経験から植物限界を4000m強としましたが、5000mとするのが適切との注告(ボーガス注:原文のまま。「忠告」が正しいかと思います。)を(ボーガス注:森田氏から?)受けました。 また、リグジンには姓がないのかという質問を受けましたが、チベット系・モンゴル系の人には姓がありません。同じ名前の人を区別するときは、何とか村のタシなどのようにします。リグジンはチベット系ラダク人です。』なんてコメントですからねえ(苦笑)。
*23:第一次安倍内閣官房副長官、第二次安倍内閣文科相を歴任
*25:まあここは「日本支部」をつけない「世界」と解釈してもいいでしょうが。ムハメットの行為をラビアは黙認してるわけですから。
*26:元「在特会」会長。現在「日本第一党」党首。極右レイシスト。
*28:出版・言論の自由はともかく連行が違法なら人権に無関係とは言えません。
*29:阿部氏に寄れば「曽慶紅・元国家副主席」「戴相龍・元天津市長、元中国人民銀行総裁」など。
*30:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相
*31:つうか女史の文脈では「野党支持者」とでも言った方がいいでしょう。
*33:もちろんむやみに敵視してるのではなく「米軍基地問題」などで米国批判してる訳ですが。
*34:アジアの現存社会主義国としては中国、北朝鮮、ラオス、ベトナムが、過去の社会主義国としてはカンボジアがあります。
*35:えー、そうか?
*36:今だってそんなには取り上げないでしょう。
*37:そんな事もないと思いますが。
*38:ぶっちゃけ大したパワーなんかないでしょう。
*39:今だってほとんどの日本人はダライなんかに興味はありません。
*40:外務次官(アジア担当)、駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)等を経て外相
*41:「世界ウイグル会議日本支部」である日本ウイグル連盟(http://uyghurjapan.org/jp/)会長
*42:俺の知る限りそう言うコトはありませんが。
*43:著書『生き残れるか、生協:生協トップへの連続インタビュー』(2001年、同時代社)、『「核」に立ち向かった人びと』(2005年、日本図書センター)、『核なき世界へ』(2010年、同時代社)、『ジャーナリストの現場』(2011年、同時代社)など
*46:第一次安倍内閣首相補佐官(教育再生担当)、第三次安倍内閣国家公安委員長を歴任
*48:第二次安倍内閣外務大臣政務官、第三次安倍内閣外務副大臣を歴任。日本会議代表委員の城内康光(元警察庁長官)の息子。